やりすぎハイスペックな俺が行く 異世界チートな旅路

とやっき

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2章 ゼルドスの反乱 二つ目の危機

46話 鮮血は夜空を赤く彩って ウルリルの大活躍

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(ほんのちょっとえっちぃかもしれません。後半ご注意下さい)


 死が舞い降りた。

 いや、飛んできたと言った方が良いだろうか。


「なんじゃこれは、なぜこのようなことに」


 耳を塞げど響き渡る仲間たちの声。

 慟哭どうこくする者もあれば、仲間の死をかてに立ち向かう者もある。

 全ての者に共通するものがあるとするならば、等しく死が降り注ぐということであろうか。


 八本の剣が夜空を躍る。


 戦場を真っ赤に彩りながら。
 命を綺麗に刈り取りながら。

 彼らは狩る側から、狩られる側に変わってしまった。

 次々に仲間の数は減り続け、半数ほどは地に伏してしまったであろう。


「体制を立て直す! 持ち場を離れて撤退せよ! 全速力で逃げろ!」


 指揮を執るのは、ゼルドス軍最高幹部のファガイン。

 数々のいくさを経験した彼であっても、敵との交戦前に兵数約半分を失ったことなど、一度も無かったであろう。

 それは圧倒的な実力差がなければ成し得ないこと。

 そしてファガインの軍は、歴戦の猛者もさたちが集う亜人魔族の第一軍なのだ。

 蹂躙を行った数は多けれど、されたことなど一度足りともない。

 ゆえにファガインの判断はここまで遅れてしまったと言えよう。
 彼の指示がもう少し早ければ犠牲は減っていたのかもしれないが、仮定の話をしたところで現実は変わらない。

 現況を打開しつつ、カイだけでも倒さなければならない。
 厳しいかもしれないが、まだ兵数は半分も残っている。

 数の暴力で一気に戦いを終わらせてしまえば、まだまだ勝機があると言えよう。

 ファガインは唇を噛み締めながらも、新たな作戦を考えていた。

「くっ、何とか剣を止めさえすれば・・・」


 だがもし彼が空を見上げてしまったとき、その目には絶望しか映ることはないであろう。


 天から無数の隕石が、今にも降り注ごうとしているのだから。






「こんなんで倒せるのか? 仮にも相手は魔族の軍だろ? 俺が戦ったことあるのはハルティナとサリエルくらいだけど、こんなんで倒しきれるとは思えないんだがな」

 前に使った隕石を放つ魔法を、リーサにまた撃ってもらった。
 広範囲に渡って攻撃できるのが強みだが、広範囲魔法って威力がちょっと下がるらしいから心配だ。

 だが、ある程度ダメージを受けてくれれば、こちらが有利になるかもしれないからな。

「カイ、あなたが戦った相手が強過ぎるのよ」
「そうですよカイさん。みんながみんな、サリエルさんやハルティナさんくらいの実力を、持ってはいません」
「姉さんなら余裕で耐えられますが、他の魔族では無理でしょうね」
「殿は強者とばかり戦っているのでござるな。感服いたしたでござる」
「エミュもやりたいの。ドパドパ・ズバシャーンを使いたいの!」

 そのネーミングセンスのしょうもない魔法は何なんだ。
 響きだけだとちょっと強そうに思えてしまうのだがな。

「マスター。生き残った敵の対処は、数を見てから考えましょう」

「そうだな。あ、ウルリル。そろそろ隕石が着弾しそうだけど、剣は回収しなくていいのか?」

 隕石が当たって剣が壊れたらもったいないからな。
 聞く限りでは、魔剣って珍しいものみたいだし。

「今引き寄せているところです! 敵も少しは減らせたので、カイさんのお役に立てたかと思います。えへ、嬉しいです」

 ふにゃふにゃした笑顔を見せるウルリルが可愛かったので、とりあえず頭を撫でることにした。

 顔を赤らめつつ驚いた表情を見せたが、すぐさま気の抜けた笑顔に戻った。

 そういえば前にも気になったのだが、ウルリルの頭には小さなツノが二本生えている。

 ちょっと気になるから触ってみたい。
 でも勝手に触ったら怒られるかもしれないと思って自重している。

 頼めばいけるか?

「なあウルリル、このちょこんと生えたツノって、触ってみてもいいかな?」

「へ? さ、触りたいんですか!? あ、その、そこは・・・でもカイさんになら、いいですよ」

 許可を得られたので、早速触ってみるか。

「ひゃわっ!? あっ、だ、だめ、ひゃっ!?」

 触ってみて驚いたのは、あんまり硬くなかったということだ。
 代わりに弾力があって、例えるならシリコンのような、いや、ちょっと固めのゴムみたいな感じだ。

 さすがに引っ張ったりはしないが、やれば少しばかり延びるかもしれない感じだな。

「カイ様、ついにエッチに目覚めましたか!」
「ご主人様やばいの! エミュは逃げるの!」
「魔王様、さすがだな。俺は退散しときますわ。ささっ、ごゆっくりどうぞ!」

 お前たちは何を言っているんだ?

 俺はただツノを触っているだけだぞ?

「も、もう、らめれす~!」

 ウルリルは頭のツノを押さえて目をつぶりながら、身体をイヤンイヤンと横に振り始めた。

 ん? 俺ナニした?

 そこに丁度のタイミングで、運悪く戻ってきた八本の魔剣。

 それから先はちょっとばかり目を覆いたくなるような、本音を言えばガン見したい光景に移り変わっていった。


 飛来した剣が辺りを暴れ回る。


 ウルリルは無意識のうちに剣を操作しているようで、彼女が目をつぶっていても剣は止まらない。

 そして始めに剣が切り裂いたのは、ウルリルの服であった。

 どう制御を誤っているのかは分からないが、目の前でどんどん布面積が小さくなっていくウルリル。

 特に上半身が集中的に切り裂かれていく。

 次第に見えてはいけないモノが見えて・・・うん、小さくて可愛らしい。

「きゃーーー!?」

 本人が気付いた瞬間、剣は彼女の身体から離れていき、今度は別の少女ターゲットにロックオンした。

「え、私!? ちょ、ウルリルちゃん、やめてって!」

 狙われたリーサの元に、剣が次々に襲いかかる。

 そして服のみに狙いをつけた攻撃が、かなりの精度の高さで繰り広げられる。

 ピンクに近いが赤の下着だと、リーサにしてはなかなか大胆なものを身に付けて・・・じゃなくて、そろそろ止めないと大変なことになってしまう。

 止めるべきだ。

 いや、このまま見ててもいいんじゃ?

 でもリーサが可哀想じゃないか。

 などと思っても、天使と悪魔は大体の確率で悪魔が勝利する。
 つまり厳正なる審議の結果、俺はこのまま静観を決め込むことに決定したのだ。


 さあ、八本の魔剣よ。躍り狂って最高のショーを見せてくれ!

 そしてリーサは、ウルリルと同じ運命を辿ることになってしまった。

 ちょっと膨らんでたが、まだまだ小さかったな。

「ほう。今度は私ですか。いいでしょう。ちょっと早い気もしますが、そろそろカイ様に見せようと思っていたところです」

 そう言いながら、仁王立ちするメルフィナ。

 次のターゲットへと進むべく、剣はメルフィナの方へと飛んでいく。

 もちろん呆気なく彼女を包んでいた布は消えて行き、メルフィナは一糸纏わぬ姿になってしまう。

「どうでしょうかカイ様? このまま押し倒しちゃいたくなりましたか? 来ていいですよ。いえ、むしろ来てください」

 全裸で仁王立ちはよろしくない。
 非常によろしくないのだ。

 さすがの俺も素早く目を背けたのだが、次に目を向けた先がまずかった。

「や、やめるでござる。殿の前ではしたない姿は・・・あ、殿」

 華麗に剣の攻撃を回避していたマヤネと目が合ってしまった。

 俺と目が合ったマヤネは、時間が止まったように動きも静止してしまう。

 つまりはその間に服は切り裂かれてしまうということだ。

「ハッ! しまったでござる! 拙者の戦闘服が・・・」

 パッと両手で極小の胸を隠すマヤネ。
 その反応が可愛くて、なんだか微笑ましい気持ちになってしまった。

 とりあえず、ご馳走さまでした。


「あの、マスター」

 背後からセラファルの声が聞こえた。

 いや、まさかそんなわけないよな。

 まさかあのセラファルさんが、服を切り裂かれるなどといった失態を犯すはずはないよな。
 言い切ってやる、そんなことはあり得ないと!

 よし。これだけフラグを立てれば、勝利の女神様は俺に微笑んでくれるであろう。

 では、意を決して・・・。


「どうした? セラファ、ブフォ!?」

「マスターからの思念を感じ取ったので、服を自ら脱いでみました。お気に召しましたでしょうか?」

 グッジョブ、女神様。
 想像以上の双丘だったよ。
 静かに心でシャッターを切っておこう。

 さて、俺はようやく天国に行けるみたいだな・・・。

「マスター? マスター!!」

 意識が遠のいて倒れ始めるカイを、ピトッとくっついて支えたセラファル。

「うう、お気に召していただけなかったのですね。もう少しバスト強調したほうが良かったでしょうか? もしや、マスターは小さい方が・・・」

「はあ。カイ様は多分セラファルさんのオッパイをみて倒れたんですよ。やっぱり大きい方がいいんですね、このやろぅ。いつか私もボインボインになって、カイ様に揉みしだいてもらいますから!」

 メルフィナはカイに寄り添いながら、新たな決意を抱いたのであった。


 ・・・全裸で。





◇あとがき◇
割とセーフなはず(*´∀`*)
生々しい描写ないし、薄暗い外だから大丈夫だよね?(外はアカンかった?)

ハルティナ(メルフィナの姉)が服をビリビリにされたのは、いつかヒロインたちもこうなるとの伏線? いやいや。とりあえずウルリル、素晴らしい光景をありがとう。

・・・まあ、まだ戦闘終わってないんだけどね。ナニやってんだろうね。(おまいう)
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