84 / 90
終章
戦いの終わり
しおりを挟む
(強いな……)
はぐれ者たちと一瞬の攻防を繰り広げたレアンは、その強さを素直に賞賛した。
実際、レアンがこれまでに戦ってきた誰よりも、彼女たちは強かった。
アレックスはもう少し経験を積めば、いずれ自分を超えるだろう。
ルナはこんな開けた場所では無く、遮蔽物の多い場所で持久戦に持ち込まれたら厄介この上ないし、マリアベルに関しては『魔王鋼の軽装鎧』がなければ、最初の一手で完封されていた。
姿を見せていないミゼルにしても、これだけの大規模な結界を苦も無く張るような魔術師だ。
魔力を無効化する鎧を装備していなければ、遠距離からの一撃で沈められてしまうに違いない。
そして、リディア────
はぐれ者たちのリーダーである彼女は、レアンにとっても未知数な相手だった。
魔術の効かない今のレアンには、魔術と剣術を併用した攻撃は意味を成さない。
物理的な攻撃しか通らない以上、単純な近接戦闘能力でアレックスに劣るリディアは、脅威とはなり得ないはず。
しかし……
(……なにか、あるな)
レアンの本能は、リディアこそが最も警戒するべき相手であると訴えていた。
彼女の強い意志が込められた赤い瞳で見つめられると、それだけで肌がひりつき、体中の体毛が逆立つのだ。
「…………すまないが、ここから先、手加減はできない」
リディアがレアンの目を見据えたまま、そう言った。
その言葉に、レアンの口角が上がる。
レアンはまだ、自分より強い者に出会ったことが無い。
うぬぼれで無く、自分が戦士の頂点にいることを事実として認識していた。
そんな自分に対してリディアは「手加減できない」と謝ってきたのだ。
それまで、どうやって『はぐれ者たちを殺さずに戦いを終わらせるか』と考えていたレアンは、その考えがいかに驕ったものだったのかを思い知らされ、自らを嘲った。
「……もとより、手加減など無用っ!」
気持ちを切り替え、レアンが吠える。
ここから先は『少年を託すに値するかどうか』の見極めなどではない。
女と女、戦士と戦士……互いの全てを懸けた本気の戦いだ。
腰を落とし、どの方向にも瞬時に動く事が出来る態勢を取ったレアンに対し、リディアはその場で剣を上段に構えた。
二人の距離は約20歩ほどもある。
レアンであれば一瞬で詰められる距離だが、リディアはそうではない。
魔術がレアンに通用しないことも分かっているはず。
だがどういうわけか、リディアは一歩も動く事無く、その場で剣を振り下ろした。
瞬間────
首筋に寒気を感じ、レアンは直感的に体を傾けた。
先ほどまで自分の首が存在していた空間を、鋭い何かが通り過ぎる。
わずかな痛みを首筋に感じ、レアンは指を当てた。
……指先には、血が付いていた。
魔術では無い。
魔術による攻撃であれば、『魔王鋼』の性能によって、レアンの肌に触れること無く、その直前で霧散してしまうはずだ。
つまり、この傷は物理的な斬撃によるものに他ならない。
(いったい、なにが……っ!?)
攻撃の正体に思考を巡る暇を与えず、次の寒気がレアンを襲った。
狙いは心臓。
それも、背後からの攻撃だ。
「くっ……!」
直感に従い、レアンは地面を転がるようにして回避した。
だが、立ち上がる前に次の斬撃が襲いかかる。
また首筋だ。
体勢が崩れている今、躱すことは出来ない。
とっさに腕を差し込むと、鋭く重い衝撃が前腕に走った。
そして、自分の腕によって食い止められたものを目にしたことで、レアンはようやく攻撃の正体を理解した。
空間にほんの僅かな亀裂が生じ、その中から飛び出した刃が、レアンの腕に深く食い込んでいたのだ。
「これは……転移魔術かっ!」
レアンが腕を払うよりも早く、引き抜かれた刃は亀裂の中に吸い込まれ、亀裂もまた消えていく。
腕の痛みに眉を顰めながら、レアンはリディアの言った『手加減できない』という言葉の意味を理解した。
それは、中途半端な攻撃ではレアンを止めることは出来ないから、『殺すつもり』で攻撃するという意味だったのだ。
確かに、もし狙われたのが命に関わらない箇所であったのなら、レアンは多少の傷など無視して一瞬でリディアのもとに到達し、打ち倒していただろう。
だが、致命的な箇所に対する攻撃は、流石のレアンでも無視することは出来ない。
回避、防御といった受け身の行動を取らざるを得ず、攻勢に出る機会を奪われる。
そしてそれを可能にしているのが、おそらく世界でもリディアにしか使えないと思われる『剣と魔術の同時使用』という異能だった。
リディアが使ったのは、空間と空間を繋げる転移魔術の一種だろう。
しかも、人が通れるような大きな穴ではなく、僅かな裂け目を作る程度の、本来の用途を考えれば全く意味を成さない魔術だ。
だが、使い手がリディアであると言うだけで、その『意味の無い魔術』には大きな意味が生まれる。
リディアの本質は剣士だ。
たゆまぬ努力により、世界でも一流と言っていいレベルの剣の使い手になっていた。
その剣が、急所に当たれば確実に命を奪う斬撃が、転移魔術によって距離どころか方向さえ無視して襲いかかってくるのである。
二度目の、背後から心臓を狙ってきた突きがその証拠だ。
「なんという……」
リディアの編み出した『次元斬』もしくは『転移刃』とでも言うべき恐るべき『魔剣』に、レアンは言葉を失った。
なぜなら、もしリディアがその気になれば、レアンが守る暇もなくアイーシャの命を奪うことも可能だからだ。
「……安心しろ。私たちは人質を取るような真似はしないし、戦う力のない者を狙ったりもしない」
レアンの視線から察したのか、リディアが剣を振りかぶったまま告げる。
「────だが、貴女は別だ、レアン。貴女は強すぎる。ほんの一瞬隙を見せるだけで、盤面を全てひっくり返すことが出来てしまうような貴女には、ここで死んで貰う他ない。
私たちの為にも────彼のためにも」
そこまで言い切って口をつぐみ、リディアは剣の柄を握る手に力を込めた。
これまで感じたことが無いような、冷たい殺意の風がレアンに吹き付ける。
そしてその殺意が、次にどこが狙われるのかを教えてくれた。
目、喉、頸椎、心臓、肺、脇の下、肝臓、腎臓、股間……
無数の急所に寒気が走る。
例えその半分を防げたところで、どれか一撃でもまともに食らえば終わりなのだ。
(…………まさか、ここまでとはな)
自らの死を目の前にしたレアンには、不思議と恐怖も後悔も無かった。
むしろ穏やかな気持ちで、それを受け入れていた。
一度の油断で少年を奪われたはぐれ者たちだが、二度としくじりはしないだろう。
あの優しくて可愛らしい少年は、このどこまでも強くて真っ直ぐな女たちに守られ、残りの人生を不自由なく生きていけるはず。
それを、身をもって感じ取ることが出来たからだ。
(……ああ、だが、ひとつだけ心残りがあるとするなら……)
────一度でいい、愛されてみたかった。
戦士として必要とされるのでは無く、その力を讃えられるのでは無く、人間として、一人の女として、ただ愛されてみたかった。
(結局私は、お前たちが羨ましかっただけなのかもな……)
少年を託すに足るか、それを確かめるための戦いのつもりだった。
だが、命の瀬戸際に立って初めて、レアンは自分の心の奥底に隠されていた気持ちに気がついた。
出会ってしまったその瞬間から、レアンもまた、少年に惹かれていたのだ。
自分を見ても恐れること無く、真っ直ぐに見つめてくれる少年を、他の誰にも渡したくなかったのだ。
(……もし、違う出会い方をしていたなら、私も、その中にいられたのだろうか)
リディアを、アレックスを、ルナを、マリアベルを、まだ見ぬミゼルを、そして少年の姿を心の中に思い描き、その中にそっと自分を付け加えてから、レアンは、目を閉じた。
リディアから吹き付ける殺意がさらに鋭さを増し、そして────
「○%$&□×△ッ!!!」
少年の必死な声が、その場に響き渡った。
はぐれ者たちと一瞬の攻防を繰り広げたレアンは、その強さを素直に賞賛した。
実際、レアンがこれまでに戦ってきた誰よりも、彼女たちは強かった。
アレックスはもう少し経験を積めば、いずれ自分を超えるだろう。
ルナはこんな開けた場所では無く、遮蔽物の多い場所で持久戦に持ち込まれたら厄介この上ないし、マリアベルに関しては『魔王鋼の軽装鎧』がなければ、最初の一手で完封されていた。
姿を見せていないミゼルにしても、これだけの大規模な結界を苦も無く張るような魔術師だ。
魔力を無効化する鎧を装備していなければ、遠距離からの一撃で沈められてしまうに違いない。
そして、リディア────
はぐれ者たちのリーダーである彼女は、レアンにとっても未知数な相手だった。
魔術の効かない今のレアンには、魔術と剣術を併用した攻撃は意味を成さない。
物理的な攻撃しか通らない以上、単純な近接戦闘能力でアレックスに劣るリディアは、脅威とはなり得ないはず。
しかし……
(……なにか、あるな)
レアンの本能は、リディアこそが最も警戒するべき相手であると訴えていた。
彼女の強い意志が込められた赤い瞳で見つめられると、それだけで肌がひりつき、体中の体毛が逆立つのだ。
「…………すまないが、ここから先、手加減はできない」
リディアがレアンの目を見据えたまま、そう言った。
その言葉に、レアンの口角が上がる。
レアンはまだ、自分より強い者に出会ったことが無い。
うぬぼれで無く、自分が戦士の頂点にいることを事実として認識していた。
そんな自分に対してリディアは「手加減できない」と謝ってきたのだ。
それまで、どうやって『はぐれ者たちを殺さずに戦いを終わらせるか』と考えていたレアンは、その考えがいかに驕ったものだったのかを思い知らされ、自らを嘲った。
「……もとより、手加減など無用っ!」
気持ちを切り替え、レアンが吠える。
ここから先は『少年を託すに値するかどうか』の見極めなどではない。
女と女、戦士と戦士……互いの全てを懸けた本気の戦いだ。
腰を落とし、どの方向にも瞬時に動く事が出来る態勢を取ったレアンに対し、リディアはその場で剣を上段に構えた。
二人の距離は約20歩ほどもある。
レアンであれば一瞬で詰められる距離だが、リディアはそうではない。
魔術がレアンに通用しないことも分かっているはず。
だがどういうわけか、リディアは一歩も動く事無く、その場で剣を振り下ろした。
瞬間────
首筋に寒気を感じ、レアンは直感的に体を傾けた。
先ほどまで自分の首が存在していた空間を、鋭い何かが通り過ぎる。
わずかな痛みを首筋に感じ、レアンは指を当てた。
……指先には、血が付いていた。
魔術では無い。
魔術による攻撃であれば、『魔王鋼』の性能によって、レアンの肌に触れること無く、その直前で霧散してしまうはずだ。
つまり、この傷は物理的な斬撃によるものに他ならない。
(いったい、なにが……っ!?)
攻撃の正体に思考を巡る暇を与えず、次の寒気がレアンを襲った。
狙いは心臓。
それも、背後からの攻撃だ。
「くっ……!」
直感に従い、レアンは地面を転がるようにして回避した。
だが、立ち上がる前に次の斬撃が襲いかかる。
また首筋だ。
体勢が崩れている今、躱すことは出来ない。
とっさに腕を差し込むと、鋭く重い衝撃が前腕に走った。
そして、自分の腕によって食い止められたものを目にしたことで、レアンはようやく攻撃の正体を理解した。
空間にほんの僅かな亀裂が生じ、その中から飛び出した刃が、レアンの腕に深く食い込んでいたのだ。
「これは……転移魔術かっ!」
レアンが腕を払うよりも早く、引き抜かれた刃は亀裂の中に吸い込まれ、亀裂もまた消えていく。
腕の痛みに眉を顰めながら、レアンはリディアの言った『手加減できない』という言葉の意味を理解した。
それは、中途半端な攻撃ではレアンを止めることは出来ないから、『殺すつもり』で攻撃するという意味だったのだ。
確かに、もし狙われたのが命に関わらない箇所であったのなら、レアンは多少の傷など無視して一瞬でリディアのもとに到達し、打ち倒していただろう。
だが、致命的な箇所に対する攻撃は、流石のレアンでも無視することは出来ない。
回避、防御といった受け身の行動を取らざるを得ず、攻勢に出る機会を奪われる。
そしてそれを可能にしているのが、おそらく世界でもリディアにしか使えないと思われる『剣と魔術の同時使用』という異能だった。
リディアが使ったのは、空間と空間を繋げる転移魔術の一種だろう。
しかも、人が通れるような大きな穴ではなく、僅かな裂け目を作る程度の、本来の用途を考えれば全く意味を成さない魔術だ。
だが、使い手がリディアであると言うだけで、その『意味の無い魔術』には大きな意味が生まれる。
リディアの本質は剣士だ。
たゆまぬ努力により、世界でも一流と言っていいレベルの剣の使い手になっていた。
その剣が、急所に当たれば確実に命を奪う斬撃が、転移魔術によって距離どころか方向さえ無視して襲いかかってくるのである。
二度目の、背後から心臓を狙ってきた突きがその証拠だ。
「なんという……」
リディアの編み出した『次元斬』もしくは『転移刃』とでも言うべき恐るべき『魔剣』に、レアンは言葉を失った。
なぜなら、もしリディアがその気になれば、レアンが守る暇もなくアイーシャの命を奪うことも可能だからだ。
「……安心しろ。私たちは人質を取るような真似はしないし、戦う力のない者を狙ったりもしない」
レアンの視線から察したのか、リディアが剣を振りかぶったまま告げる。
「────だが、貴女は別だ、レアン。貴女は強すぎる。ほんの一瞬隙を見せるだけで、盤面を全てひっくり返すことが出来てしまうような貴女には、ここで死んで貰う他ない。
私たちの為にも────彼のためにも」
そこまで言い切って口をつぐみ、リディアは剣の柄を握る手に力を込めた。
これまで感じたことが無いような、冷たい殺意の風がレアンに吹き付ける。
そしてその殺意が、次にどこが狙われるのかを教えてくれた。
目、喉、頸椎、心臓、肺、脇の下、肝臓、腎臓、股間……
無数の急所に寒気が走る。
例えその半分を防げたところで、どれか一撃でもまともに食らえば終わりなのだ。
(…………まさか、ここまでとはな)
自らの死を目の前にしたレアンには、不思議と恐怖も後悔も無かった。
むしろ穏やかな気持ちで、それを受け入れていた。
一度の油断で少年を奪われたはぐれ者たちだが、二度としくじりはしないだろう。
あの優しくて可愛らしい少年は、このどこまでも強くて真っ直ぐな女たちに守られ、残りの人生を不自由なく生きていけるはず。
それを、身をもって感じ取ることが出来たからだ。
(……ああ、だが、ひとつだけ心残りがあるとするなら……)
────一度でいい、愛されてみたかった。
戦士として必要とされるのでは無く、その力を讃えられるのでは無く、人間として、一人の女として、ただ愛されてみたかった。
(結局私は、お前たちが羨ましかっただけなのかもな……)
少年を託すに足るか、それを確かめるための戦いのつもりだった。
だが、命の瀬戸際に立って初めて、レアンは自分の心の奥底に隠されていた気持ちに気がついた。
出会ってしまったその瞬間から、レアンもまた、少年に惹かれていたのだ。
自分を見ても恐れること無く、真っ直ぐに見つめてくれる少年を、他の誰にも渡したくなかったのだ。
(……もし、違う出会い方をしていたなら、私も、その中にいられたのだろうか)
リディアを、アレックスを、ルナを、マリアベルを、まだ見ぬミゼルを、そして少年の姿を心の中に思い描き、その中にそっと自分を付け加えてから、レアンは、目を閉じた。
リディアから吹き付ける殺意がさらに鋭さを増し、そして────
「○%$&□×△ッ!!!」
少年の必死な声が、その場に響き渡った。
20
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。
しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。
先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる