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魔導書士、獲物を横取りしてしまう
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「さあ、癒し草も集まりましたし、ギルドに帰りましょうか」
「ああ」
シルフが摘んできた癒し草で一杯になったかごを私とレイラさんでそれぞれ持ち帰路に就く。
「草摘み楽しかったわー」「外はいいものね」「また遊ぼうねー」「ねー」
そう言うと一陣の風が吹き、シルフたちは姿を消した。
しばらく歩き平原の終わりに差し掛かった時、遠くから声が聞こえた。
「うおぉぉ、待ちやがれぇ!!」
その声とともに、少しずつ何かの気配がこちらに近づく。ドドドドという、大きな獣が走るような音と、おそらくそれを追いかける複数人の人間の気配。
「一体何事でしょう?」
「分らん。が、ただ事ではなさそうだ!」
レイラさんが素早く剣を抜き構える。私もリュックから魔導書を取り広げ構える。
「…見えてきた、あれは!」
どんどんこちらに近づいてくる獣の姿がはっきりしてきた。あれは…、黄色いとかげ?
「サンダードラゴン!魔獣の谷の主みたいなやつじゃないか!なんでそんな奴が、町にも近いこんなところに!」
剣を構えるレイラさんの体にぐっと力が入る。どうもただの獣ではなさそうだ。
「っく、あんな奴を町に近づけるわけにはいかない!ニコライ!なんとか動きを止めることはできるか!?奴は土属性が弱点のはずだ」
なるほど、さすがレイラさん、的確な指示だ。土属性が弱点なら、今持っているこの魔導書-『ノームの教え』-で、
「任せてください!動きを止めます!クエイクウォール!」
魔導書が茶色い光を放つと、黄色いトカゲを囲むように土の壁が現れる。
「っ、でたらめ規模だな!よし、奴の動きを止めれている間に、追いかけてきている連中と合流して叩くぞ。遠目だが、ギルドのBランク冒険者のはずだ!」
「いえ、レイラさん、このまま追い打ちをかけます!」
「このまま?しかし、1つの魔導書で使える魔法は1つだろう?」
「いえ?そんなことはありませんけど?」
レイラさんが面白い冗談を言う。こんな時だから、私の気をほぐそうとしてくれるなんて、さすが一流の冒険者は違いますね。
「では行きます!ウォールプレス!」
そう唱えると、トカゲを囲む土の壁が茶色く光りだす。そして、徐々に中心に壁が狭まっていく。逃げ場のないトカゲは土の壁に押され潰さる。
「ぎ、ぎゃぁぁぁ…」
トカゲの断末魔が聞こえる。
そして円状だった壁は、最後には1本の細い柱となり、役目を終えるとさらさらとした土になり消えていった。そこにはトカゲだったなにかが転がっていた。
「ふぅ、何とかなりましたね」
そう言ってレイラさんを振り返ると、
「そ、そうだな、まあ、ニコライだしな」
と言って、剣を収めた。
「それより、追いかけていた連中と合流して事情を聞いてみよう」
「ああ」
シルフが摘んできた癒し草で一杯になったかごを私とレイラさんでそれぞれ持ち帰路に就く。
「草摘み楽しかったわー」「外はいいものね」「また遊ぼうねー」「ねー」
そう言うと一陣の風が吹き、シルフたちは姿を消した。
しばらく歩き平原の終わりに差し掛かった時、遠くから声が聞こえた。
「うおぉぉ、待ちやがれぇ!!」
その声とともに、少しずつ何かの気配がこちらに近づく。ドドドドという、大きな獣が走るような音と、おそらくそれを追いかける複数人の人間の気配。
「一体何事でしょう?」
「分らん。が、ただ事ではなさそうだ!」
レイラさんが素早く剣を抜き構える。私もリュックから魔導書を取り広げ構える。
「…見えてきた、あれは!」
どんどんこちらに近づいてくる獣の姿がはっきりしてきた。あれは…、黄色いとかげ?
「サンダードラゴン!魔獣の谷の主みたいなやつじゃないか!なんでそんな奴が、町にも近いこんなところに!」
剣を構えるレイラさんの体にぐっと力が入る。どうもただの獣ではなさそうだ。
「っく、あんな奴を町に近づけるわけにはいかない!ニコライ!なんとか動きを止めることはできるか!?奴は土属性が弱点のはずだ」
なるほど、さすがレイラさん、的確な指示だ。土属性が弱点なら、今持っているこの魔導書-『ノームの教え』-で、
「任せてください!動きを止めます!クエイクウォール!」
魔導書が茶色い光を放つと、黄色いトカゲを囲むように土の壁が現れる。
「っ、でたらめ規模だな!よし、奴の動きを止めれている間に、追いかけてきている連中と合流して叩くぞ。遠目だが、ギルドのBランク冒険者のはずだ!」
「いえ、レイラさん、このまま追い打ちをかけます!」
「このまま?しかし、1つの魔導書で使える魔法は1つだろう?」
「いえ?そんなことはありませんけど?」
レイラさんが面白い冗談を言う。こんな時だから、私の気をほぐそうとしてくれるなんて、さすが一流の冒険者は違いますね。
「では行きます!ウォールプレス!」
そう唱えると、トカゲを囲む土の壁が茶色く光りだす。そして、徐々に中心に壁が狭まっていく。逃げ場のないトカゲは土の壁に押され潰さる。
「ぎ、ぎゃぁぁぁ…」
トカゲの断末魔が聞こえる。
そして円状だった壁は、最後には1本の細い柱となり、役目を終えるとさらさらとした土になり消えていった。そこにはトカゲだったなにかが転がっていた。
「ふぅ、何とかなりましたね」
そう言ってレイラさんを振り返ると、
「そ、そうだな、まあ、ニコライだしな」
と言って、剣を収めた。
「それより、追いかけていた連中と合流して事情を聞いてみよう」
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