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ラカトリア学園 高等部
84 ハルトには仕返しを・・・ 1
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連戦ということもあり、さっき色々と買っておいて正解だったな。
以前のように、物を取り出し二人の前には小さなテーブルを置いて、とある物を並べるとじっと見ていた。
「はわわ。アレスさん、これ本当にいいんですか?」
「頑張った二人のご褒美だ。遠慮なく食べろ」
「はい、いただきます。ですが……」
その物体を凝視する目があるからか、ミーアは食べるのを躊躇していた。
女の子の大好きなプリンが、目の前にある。しかし、こんな事もあろうかとレフリアには既に食べ物を手渡している。まあ、小さなパン一つだけ。
とはいえだ、最初に渡してあげる俺の優しさに感謝するんだな。
レフリアはパンを咥えたまま、恨めしそうに二人ではなく俺の方を見ている。
「そりゃ分かるよ。二人はアンタにとっては特別だよ。でも、これはあんまりじゃないの?」
「まあまあ、僕の分も上げるからさ」
「ハルトはブレイブオーラはどうだ、やっぱり扱いにくいか?」
いきなり使ったことでかなり戸惑っていたが、それでもかなり動けていたほうだ。
さすがの俺でも、始めての魔法を実戦から使おうとは思わないけど。
「そうだね。いきなり感覚が変わるとついていけなくなるね。でも、使える魔法だと思ったよ。僕は魔法が使えないから……」
「それほど難しくはないぞ。お前なら三ヵ月もあれば習得できるんじゃないのか? けど、魔力消費はかなりなものだ、多用が効く魔法じゃない。さっきのような場合だと力で押し切れる可能性も出てくるからな」
使いこなせるかは実戦が重要だろうな。俺が何度もかけることで、覚えやすくなるのなら良いんだけどな。これが使えるようになるのが、二年生あたりだっけか?
「一方レフリアには、特別強みがない」
「わかってる。剣術も魔法も弱いのは知っている」
「だから丁度いいんだよ。ハルトは大剣を振り回すしかできない。スキを突いた攻撃、そしてハルトが距離を取れば魔法でスキを作ることだって出来るだろ。一人で倒すんじゃなくて常に二対一を優先しろ」
「そんな都合よく行くわけ……」
確かに都合のいい話だ。俺のようになるか、複数で戦うが必須になってくる。
王子のように数を揃える、この世界では十分必要なことだ。
ゲームのように、複数の魔物が出現した場合、範囲魔法を使うことで有利な戦い方ができる。
それが現実だとどうなるか……パメラの使ったバーストは単体魔法であり、上位からは範囲魔法になりにバーストロンド、最上位にエクスプロードがある。
ゲームなら当然使えた。現実では使えない……こんな狭い空間でこの魔法を使えば仲間に危険が及ぶ。
そのため、学園でも単体魔法のみ教えているようだ。
「仲間なんだろ? お前らは各個撃破。ミーアとパメラはその速度で回避を優先する」
「なるほど、って言いたいけどそんな簡単に行くかしら?」
「レフリア。ほれ、機嫌を治せ」
そう言ってプリンを差し出したのだが……ハルト、お前はどうしたんだ? その剣をどうするつもりだ?
そもそも、大剣を片手で持つとか、本気で頭おかしいんじゃないのか?
「アレス? リアにどうして?」
「まて、話を聞け。ちがう、違うから別に口説いてないから。落ち着け!」
当てるつもりは多分ない、無いよな? その状態で近寄ってくるんじゃない。
確かに軽率な行動だったのは認めるが、前にも上げていたときには何は言わなかっただろ?
何を考えているんだ、こいつは……?
「僕の……プリンは?」
「は? ぷりん? いや、もうねぇよ」
「アレス! 僕は、甘いものが好きなんだ!!」
座っていたハルトは大剣を振り上げていた。
ハルトの目つきが、獣を狩るかのように凶暴な目つきへと変わっている。
「レフリア、こいつをどうにかしろ!」
「うん、美味しい」
「呑気に食うな。いいから止めろ!」
以前のように、物を取り出し二人の前には小さなテーブルを置いて、とある物を並べるとじっと見ていた。
「はわわ。アレスさん、これ本当にいいんですか?」
「頑張った二人のご褒美だ。遠慮なく食べろ」
「はい、いただきます。ですが……」
その物体を凝視する目があるからか、ミーアは食べるのを躊躇していた。
女の子の大好きなプリンが、目の前にある。しかし、こんな事もあろうかとレフリアには既に食べ物を手渡している。まあ、小さなパン一つだけ。
とはいえだ、最初に渡してあげる俺の優しさに感謝するんだな。
レフリアはパンを咥えたまま、恨めしそうに二人ではなく俺の方を見ている。
「そりゃ分かるよ。二人はアンタにとっては特別だよ。でも、これはあんまりじゃないの?」
「まあまあ、僕の分も上げるからさ」
「ハルトはブレイブオーラはどうだ、やっぱり扱いにくいか?」
いきなり使ったことでかなり戸惑っていたが、それでもかなり動けていたほうだ。
さすがの俺でも、始めての魔法を実戦から使おうとは思わないけど。
「そうだね。いきなり感覚が変わるとついていけなくなるね。でも、使える魔法だと思ったよ。僕は魔法が使えないから……」
「それほど難しくはないぞ。お前なら三ヵ月もあれば習得できるんじゃないのか? けど、魔力消費はかなりなものだ、多用が効く魔法じゃない。さっきのような場合だと力で押し切れる可能性も出てくるからな」
使いこなせるかは実戦が重要だろうな。俺が何度もかけることで、覚えやすくなるのなら良いんだけどな。これが使えるようになるのが、二年生あたりだっけか?
「一方レフリアには、特別強みがない」
「わかってる。剣術も魔法も弱いのは知っている」
「だから丁度いいんだよ。ハルトは大剣を振り回すしかできない。スキを突いた攻撃、そしてハルトが距離を取れば魔法でスキを作ることだって出来るだろ。一人で倒すんじゃなくて常に二対一を優先しろ」
「そんな都合よく行くわけ……」
確かに都合のいい話だ。俺のようになるか、複数で戦うが必須になってくる。
王子のように数を揃える、この世界では十分必要なことだ。
ゲームのように、複数の魔物が出現した場合、範囲魔法を使うことで有利な戦い方ができる。
それが現実だとどうなるか……パメラの使ったバーストは単体魔法であり、上位からは範囲魔法になりにバーストロンド、最上位にエクスプロードがある。
ゲームなら当然使えた。現実では使えない……こんな狭い空間でこの魔法を使えば仲間に危険が及ぶ。
そのため、学園でも単体魔法のみ教えているようだ。
「仲間なんだろ? お前らは各個撃破。ミーアとパメラはその速度で回避を優先する」
「なるほど、って言いたいけどそんな簡単に行くかしら?」
「レフリア。ほれ、機嫌を治せ」
そう言ってプリンを差し出したのだが……ハルト、お前はどうしたんだ? その剣をどうするつもりだ?
そもそも、大剣を片手で持つとか、本気で頭おかしいんじゃないのか?
「アレス? リアにどうして?」
「まて、話を聞け。ちがう、違うから別に口説いてないから。落ち着け!」
当てるつもりは多分ない、無いよな? その状態で近寄ってくるんじゃない。
確かに軽率な行動だったのは認めるが、前にも上げていたときには何は言わなかっただろ?
何を考えているんだ、こいつは……?
「僕の……プリンは?」
「は? ぷりん? いや、もうねぇよ」
「アレス! 僕は、甘いものが好きなんだ!!」
座っていたハルトは大剣を振り上げていた。
ハルトの目つきが、獣を狩るかのように凶暴な目つきへと変わっている。
「レフリア、こいつをどうにかしろ!」
「うん、美味しい」
「呑気に食うな。いいから止めろ!」
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