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結末
299 神具 1
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隠れた場所から、魔力糸を手繰り寄せていくと真っ暗な闇の中から武器の姿だけがはっきりと見える。強者の武器は繋いだまま、ゆっくりと上昇していく。
思っていたほど高くはなく、すぐに横へと続く通路が見えていた。
「こんなギミックは見たことがないな」
辺りの壁は青白い光を放っているのか、本来であれば闇に閉ざされているはずの奥からは、光によって遮られている。
歩みを進めると、ミーアは服の裾を握っていた。
この不思議な光景を前に、緊張をしているんだろうな。
俺はその手を掴もうとするが、初めて手を無くしたことを後悔していた。ここで手を繋げれば、多少なりとも不安を取り除けたのかも知れないと……。
ミーアも色々と聞きたいのだろうけど、今はそんな状況でないのを理解しているんだろうな。
強者の武器を魔力糸で持っているので、かなり動きづらい。
一応は進んでいるものの、続く道はまだまだ先だ。
「一体何処まで続くのでしょうか?」
「まだこのまま直進が続いている。今で半分といった所か?」
索敵を展開しているが、ボスのフロアに続くような直線が続いていた。
奥の方は少し開いているようだけど、魔物の反応はまったくない。
ラカトリアに行けってことはあの光からしてもある程度は理解していたが……それにしても、強者の武器が集まったことで、転移されることになるとは思わなかった。
ミーアが躓いたことで、俺は慌てて手を出すがミーアを掴むことの出来ない。
「申し訳ございません」
「少し休憩にしよう。悪かった、回復魔法を使っていたことを忘れていた」
ここに来る前はベリアルとの戦いで、かなり疲弊していた。
ドゥームブレイドを使いはしたものの、俺の魔力はまだかなり残っている。
しかし、レフリアの治療のために必死に成っていたミーアは感じられる魔力量からしても、かなり少なくなっているようだった。
「少し、眠ってもいいんだぞ。俺が隣りにいるから」
武器を下ろして、ミーアを抱き寄せる。
さっきのこともあってミーアの顔というよりも、唇に引き寄せられてしまう。
ゴクリと喉を鳴らしてしまい。
「い、今はもうダメです」
俺の考えていた下心に対しミーアは、胸に顔を埋めていた。
あわよくばと考えなくもないが……俺と同じようにさっきの事を思い出していたのだろう。
ミーアは俺を枕にして小さな寝息を立てていた。
一時間ぐらいは経ったのだろうか、俺が少しだけ体を動かしたことでミーアが目を覚ます。
二人で体をほぐして、少しだけ食事を済ませて先へ進んでいく。
ようやく奥の開けた所に辿り着くと、魔力糸が断ち切られ強者の武器が祭壇に惹きつけられるかのように突き刺さっていく。
「あれが……『神具』なのか?」
空中に浮かぶ水晶の中に、剣が封印されているかのようだった。
全ての武器が突き刺さると、水晶にヒビが入り、欠片は白い煙となって消えていく。
近付く俺をミーアは裾を引っ張って止めようとしていた。
「大丈夫だ。心配するな」
そう言うと手を離しくれたものの、表情からは全く納得をしていないように見えていた。
強者の武器が反応するぐらいだ。
周囲を警戒しつつ、祭壇の中央にある剣に近づいていく。
この武器を手にすると言うだけでも、何かが起こる可能性はあるだろう。
こんな事はゲームには存在すらしていない。
強者が持っていた武器のデメリットは無くなり、ミーアを守るため、レフリア達の戦力を上げるという点に置いては、かなり重要な物になっている。
なら、この武器はどれだけの性能を秘めているんだ?
「強者が居ない今、この武器は何かしらの重要なアイテムであることに間違いないだろう」
神具の柄を手に取ると、ダンジョンのコアを破壊したときのように光りに包まれていく。
しかし、その光はすぐに収まり、さっきまであった祭壇は消え強者の武器も足元に残っていた。
思っていたほど高くはなく、すぐに横へと続く通路が見えていた。
「こんなギミックは見たことがないな」
辺りの壁は青白い光を放っているのか、本来であれば闇に閉ざされているはずの奥からは、光によって遮られている。
歩みを進めると、ミーアは服の裾を握っていた。
この不思議な光景を前に、緊張をしているんだろうな。
俺はその手を掴もうとするが、初めて手を無くしたことを後悔していた。ここで手を繋げれば、多少なりとも不安を取り除けたのかも知れないと……。
ミーアも色々と聞きたいのだろうけど、今はそんな状況でないのを理解しているんだろうな。
強者の武器を魔力糸で持っているので、かなり動きづらい。
一応は進んでいるものの、続く道はまだまだ先だ。
「一体何処まで続くのでしょうか?」
「まだこのまま直進が続いている。今で半分といった所か?」
索敵を展開しているが、ボスのフロアに続くような直線が続いていた。
奥の方は少し開いているようだけど、魔物の反応はまったくない。
ラカトリアに行けってことはあの光からしてもある程度は理解していたが……それにしても、強者の武器が集まったことで、転移されることになるとは思わなかった。
ミーアが躓いたことで、俺は慌てて手を出すがミーアを掴むことの出来ない。
「申し訳ございません」
「少し休憩にしよう。悪かった、回復魔法を使っていたことを忘れていた」
ここに来る前はベリアルとの戦いで、かなり疲弊していた。
ドゥームブレイドを使いはしたものの、俺の魔力はまだかなり残っている。
しかし、レフリアの治療のために必死に成っていたミーアは感じられる魔力量からしても、かなり少なくなっているようだった。
「少し、眠ってもいいんだぞ。俺が隣りにいるから」
武器を下ろして、ミーアを抱き寄せる。
さっきのこともあってミーアの顔というよりも、唇に引き寄せられてしまう。
ゴクリと喉を鳴らしてしまい。
「い、今はもうダメです」
俺の考えていた下心に対しミーアは、胸に顔を埋めていた。
あわよくばと考えなくもないが……俺と同じようにさっきの事を思い出していたのだろう。
ミーアは俺を枕にして小さな寝息を立てていた。
一時間ぐらいは経ったのだろうか、俺が少しだけ体を動かしたことでミーアが目を覚ます。
二人で体をほぐして、少しだけ食事を済ませて先へ進んでいく。
ようやく奥の開けた所に辿り着くと、魔力糸が断ち切られ強者の武器が祭壇に惹きつけられるかのように突き刺さっていく。
「あれが……『神具』なのか?」
空中に浮かぶ水晶の中に、剣が封印されているかのようだった。
全ての武器が突き刺さると、水晶にヒビが入り、欠片は白い煙となって消えていく。
近付く俺をミーアは裾を引っ張って止めようとしていた。
「大丈夫だ。心配するな」
そう言うと手を離しくれたものの、表情からは全く納得をしていないように見えていた。
強者の武器が反応するぐらいだ。
周囲を警戒しつつ、祭壇の中央にある剣に近づいていく。
この武器を手にすると言うだけでも、何かが起こる可能性はあるだろう。
こんな事はゲームには存在すらしていない。
強者が持っていた武器のデメリットは無くなり、ミーアを守るため、レフリア達の戦力を上げるという点に置いては、かなり重要な物になっている。
なら、この武器はどれだけの性能を秘めているんだ?
「強者が居ない今、この武器は何かしらの重要なアイテムであることに間違いないだろう」
神具の柄を手に取ると、ダンジョンのコアを破壊したときのように光りに包まれていく。
しかし、その光はすぐに収まり、さっきまであった祭壇は消え強者の武器も足元に残っていた。
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