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第6章 沢田くんと夏の恋花火
沢田くんとざまあ
しおりを挟む「ええええええええ~~~⁉︎ ヤダあ、あの人ヒロシの4000倍はイケメンじゃない⁉︎【なんであんなモブ女をこのイケメンが抱きしめてるのお⁉︎ 理解できないんだけど~~!!】」
「ふ、ふざけるな! よし子こそ、よく見りゃあの子の6000倍はブサイクじゃねえか!【俺なんでこんな女と付き合ってんだろ? なんか目が覚めたわー】」
外野がうるさい。沢田くんとのせっかくの再会が台無し。
すると沢田くんが私から手を放し、二人の前に進み出た。
黒地にグレーの細い縦縞が入ったカッコいい浴衣を彼が着ていることに今頃気づく。
「あなたたちですか? 佐藤さんをさらった変質者は」
「あっ……違うよ、その変質者は沢田くんの──」
お父さんだよ、と言いかけた私を背に、沢田くんがビシッと強く言い放つ。
「佐藤さんは俺の大事な人ですが、何か?」
きゃあああああああ~~~!!!
大事な人って、大事な人って!!
勘違いして全然関係ない人に啖呵切ってるけど、沢田くんカッコいいよ~~!!
【ギャフン!!!Σ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)】
【ひでぶ!!!!Σ_:(´ཀ`」 ∠):】
通りすがりの残念カップルが、そろって沢田くんのイケメンオーラにぶった斬られた。
ギャフンって言ってる人初めて見たし、ひでぶって言ってる人も初めて見たなあ。
「ふ、ふん! もう行こ、ヒロシ!」
「あ、ああ! 行くぞ、よし子!」
二人は吐き捨てるセリフもヨボヨボになってトンズラしていった。
あー、スカッとした。
……というわけで、改めて。
「沢田くん……っ!」
私が呼ぶと、沢田くんは無表情で振り向いた。
【佐藤さあああああああああんっっ!!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*】
ああ、これよこれ。このギャップ!!!
懐かしすぎて、涙が出ちゃう。
「佐藤さん、ごめん!」
沢田くんは私に向かって突然頭を下げた。彼は絞り出したような声で言う。
「来るのが、遅くなっちゃって……【顔が怖い小野田って人にハメられて、たまごみたいな頭の人の家に連れて行かれて危うく長居させられそうになったけど、二人がすーぱーぷよぷよ2で遊び始めたからこっそり『おんみつ』で抜け出して来たんだっていうことをどうやって説明したらいいんだ。゚(゚´Д`゚)゚。】」
なんだか沢田くんは沢田くんでいろいろあったらしいということだけは分かった。
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