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黒羽、襲来
理不尽の極み
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慌てて洗濯済みのバスタオルを箪笥から引き出し、体に巻いた。服まで着たいがドアノブが壊れそうな勢いでガチャガチャ回されているので、とりあえずそのまま玄関にダッシュする。
玄関のドアを開けると同時に「やめてください!」と怒鳴ると、黒羽さんがいきなり僕に抱きついた。
「会いたかったです、ぬらりひょん。とうとう見つけましたからね。もう離しませんよ!」
「イタタタ、力、強い! 苦し!」
「おや? ちょっと背が縮みましたか? それとも私の背が伸びてしまいましたかね。小さいあなたも可愛いですが」
「落ち着いてください! 僕はぬらりひょんじゃありません! まずは離れて!」
どんなに押しても10トントラックみたいに動かない黒羽さんの肩を押し続けていると、ようやく黒羽さんが手を離した。一瞬で彼の顔が凶悪になる。
「誰ですかあなたは。殺しますよ」
「理不尽の極みか」
勝手に勘違いされて殺されることほど無意味な死はない。
「僕の顔をお忘れですか? 昨日あなたに散々痛めつけられたただの人間ですよ!」
「忘れるどころか、見飽きましたよあなたの顔は。ぬらりひょんはどこです? 隠し立てするとただじゃ置きませんよ」
「ここは僕の家です。ぬらりひょんなんて知りません。調べてもらっても構いませんよ。僕以外誰もいませんから」
「では、遠慮なく」
黒羽さんはそう言って僕の家に入り込んできた。
「なんだか妙に居心地の良さそうな家ですね」
黒羽さんが勝手にあちこち物色している隙に、僕はボクサーパンツと部屋着を身につけた。
「どこにもいないでしょう? 分かったらさっさと帰ってください」
「まだ風呂場を見ていません」
「風呂には僕がさっきまで入っていたんだから、いるわけがないでしょう」
黒羽さんは恨めしそうな目で僕を睨んだ。
「一緒に入っていたかもしれないじゃないですか。もしそうだったら殺しますけどね!」
「ああそうですか。じゃあどうぞご勝手に確認してください」
ぬらりひょんが彼から逃げ回る気持ちもよく分かる。見た目は麗しいのに、執念深くて疑り深いので残念が上回っているのだから。
「もしぬらりひょんがいなかったら帰ってくださいね」
念を押し、風呂場へのドアを開けようとした時だ。
妙な違和感が僕を包んだ。
風呂場の中から、何故か人の気配がしているのだ。
「サークーラー♪ サークーラー♪ やーよーいーのーそーらあは~♪」
上機嫌で歌う女性の声も。
まさか、この声は……。
玄関のドアを開けると同時に「やめてください!」と怒鳴ると、黒羽さんがいきなり僕に抱きついた。
「会いたかったです、ぬらりひょん。とうとう見つけましたからね。もう離しませんよ!」
「イタタタ、力、強い! 苦し!」
「おや? ちょっと背が縮みましたか? それとも私の背が伸びてしまいましたかね。小さいあなたも可愛いですが」
「落ち着いてください! 僕はぬらりひょんじゃありません! まずは離れて!」
どんなに押しても10トントラックみたいに動かない黒羽さんの肩を押し続けていると、ようやく黒羽さんが手を離した。一瞬で彼の顔が凶悪になる。
「誰ですかあなたは。殺しますよ」
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「では、遠慮なく」
黒羽さんはそう言って僕の家に入り込んできた。
「なんだか妙に居心地の良さそうな家ですね」
黒羽さんが勝手にあちこち物色している隙に、僕はボクサーパンツと部屋着を身につけた。
「どこにもいないでしょう? 分かったらさっさと帰ってください」
「まだ風呂場を見ていません」
「風呂には僕がさっきまで入っていたんだから、いるわけがないでしょう」
黒羽さんは恨めしそうな目で僕を睨んだ。
「一緒に入っていたかもしれないじゃないですか。もしそうだったら殺しますけどね!」
「ああそうですか。じゃあどうぞご勝手に確認してください」
ぬらりひょんが彼から逃げ回る気持ちもよく分かる。見た目は麗しいのに、執念深くて疑り深いので残念が上回っているのだから。
「もしぬらりひょんがいなかったら帰ってくださいね」
念を押し、風呂場へのドアを開けようとした時だ。
妙な違和感が僕を包んだ。
風呂場の中から、何故か人の気配がしているのだ。
「サークーラー♪ サークーラー♪ やーよーいーのーそーらあは~♪」
上機嫌で歌う女性の声も。
まさか、この声は……。
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