遠い記憶、遠い未来。

haco.

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永遠の永眠

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「ただいまー」と先に帰ってきた梨花は、部屋に入るなり、不思議な静けさに気付いた。

「ねえ、透吾さん!いるの?」

と見渡すと、ソファで気持ちよく寝ている透吾がいた。

「透吾さん!もう18時ですよ。」と肩に手をかけて身体をゆらしてみる。

いくら、呼びかけても応答しなかった。

「おーい!透吾さーん。」

「ねえ。ねえったら。」

鼻に手を重ねると息はしてるようだ。
でもなぜ動かないのだろう。

それは家族全員帰ってきてもまったく起きなかった。

中田は、「とりあえず病院だ!病院に電話してくれ!」
と言い。梨花は救急車を手配してくれた。

その夜、20時頃。
医師が困惑な顔をしながら言った。
「私達も、このようなケースは稀でして、脳に損傷はなく身体も至って健康でして。。」

「それで、、病名は。。」と中田は言ったが。

「これはあくまでも推測ですが、植物状態ということです」

中田は信じられなかった。不老不死なはずの透吾が、植物状態とは信じられない。

「そんなはずはないわ…」と由美子も泣き崩れた。

植物状態は、いつまで続くかわからないまま静かに時代は変わっていった。

それは1年を経過してもまた1年過ぎたとしても、目覚めることはなかった。。

時は、彼を止めたのだ。

その理由もわからないまま。



永遠の眠りに


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