アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき

文字の大きさ
1 / 55

幼女、いきなり攫われる

しおりを挟む
「イヤ~~~、やめて、離して」

 私は3つ上の姉、プリフィと一緒にスラムを歩いていると、大きな男に手を掴まれてしまって逃げられない。

「やめて~~~、妹を離して」

「うるせえ、静かにしろ」

 姉のプリフィは、大きな男が私を掴んでいる手を噛みつこうとしながら、大きな男にうるせえと言われ、顔を殴られて吹き飛ばされてしまう。

「ヒ、・・・・・・」

「おねぇちゃん、大丈夫?おねぇちゃん?」

 私は、大きな男に吹き飛ばされてしまったプリフィを、大丈夫?と呼ぶが返事が無い。

 プリフィは気を失ってしまったのだろう、私はすぐにでも姉のそばに行って介抱してあげたかったが、大きな男に手を捕まえられてしまって居るので駆け寄る事が出来ない。

「お願い、離して、イヤ~~~、おねぇちゃん」

「・・・・・・」

 大きな男は空いて居る方の手をポケットに入れて、何やらハンカチの様な物を取り出し、嫌がって暴れて大声を上げる私の顔に押し付けた。

 そして私は苦しくて、そのままハンカチ越しに呼吸をすると、意識を失った。

 そして目が覚めると、中は薄暗く、木造だろうか、木の隙間から日の光が漏れていた。

「アリエッタ、大丈夫?目が覚めた?」

「うん、おねぇちゃんこそ大丈夫?」

「私は大丈夫よ、ちょっと顔が痛いけどね」

「良かった、おねぇちゃんが殴られて心配したんだからね?」

 私の問いかけに、プリフィは顔が痛いと言って、殴られたであろう場所に手を当てながら答えてくれた。

「ねぇ、おねぇちゃん、ここは何処なの?もしかして私達、あの大きな男に捕まっちゃったの?」

「え~、そう見たいね、私達、捕まってしまったわ、そして多分ここは馬車の荷馬車の中よ」

 どうやら私達姉妹は、大きな男に捕えられてしまった様だ。

 これからどうなるんだろう。

 私達姉妹は、両親がおらず、名前もわからない町のスラムで、ゴミを拾ってそれを売ってほぞぼそと暮らしていた。

 環境は最悪で、トイレは町の側溝の溝を囲ってしていて、お風呂なんか無いから町外れにある湖まで行き、本当にたまにしか水浴びをしなかった。

 寝る場所は隙間だらけの掘立て小屋の中で、私達姉妹と同じ様な境遇の子達と数人で、身を寄せ合い、寒い冬は捨ててある服を集めて、何枚も何枚も着込んで冬を過ごした。

 夏はさらに最悪で、身体から暑さのせいで嫌な臭いがするから、町外れの湖に頻繁に通う様になり、稼ぎが減るのでいつも空腹だった。

 嬉しいのは町の炊き出しの時で、週に3回お昼にスラムに住んで居るみんなに振舞われて、それが楽しみだった。

 いつもと変わらない日に、突然大勢の男達が来て、私達スラムに住んで居る子達を捕まえていった。

 そして今日私達姉妹は捕まったのだ。

 今日なのか、それもわからない。

 私は大きな男におそらく薬を嗅がされたのだろう、まだ少しぼんやりするけど、段々と頭がスッキリして来た時、私の頭の中に変化があった。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

慈愛と復讐の間

レクフル
ファンタジー
 とある国に二人の赤子が生まれた。  一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。  慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。  これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。  だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。 大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。  そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。  そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。  慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。  想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー

みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。 魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。 人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。 そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。 物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。

「え、俺なんかしました?」無自覚チート《概念編集》で石ころを魔石に、なまくらを聖剣に書き換えて、国を追われた聖女様と世界を救う

黒崎隼人
ファンタジー
◆◇◆完結保証◆◇◆ ◆◇◆毎日朝7時更新!◆◇◆ 「え、俺なんかしました?」 ごく普通の大学生、朝霧 海(あさぎり かい)が迷い込んだのは、剣と魔法が息づく異世界エーテルディア。右も左も分からぬままモンスターに襲われた彼を救ったのは、聖なる光を操る謎の美少女、ルミナだった。 彼女は言った。『あなた、一体何者なの?』と。 カイ自身も知らない、触れたモノの”理”を書き換えるチート能力《概念編集(リアライター)》。 「ただの石」が「爆ぜる魔石」に? 「なまくらの剣」が「伝説級の聖剣」に!? 無自覚に規格外の力を振るうカイは、やがて国を追われる訳ありの少女ルミナと共に、巨大な陰謀に立ち向かう運命に巻き込まれていく。 これは、一人の平凡な青年が、大切な人を守るために世界の理すら書き換えて最強へと至る、王道異世界ファンタジー!

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

追放された聖女は旅をする

織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。 その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。 国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。

『定年聖女ジェシカの第二の人生 〜冒険者はじめました〜』

夢窓(ゆめまど)
ファンタジー
「聖女の定年は25歳です」 ――え、定年!? まだ働けるのに!? 神殿を離れた聖女ジェシカが出会ったのは、 落ちこぼれ魔術師、ならず者の戦士、訳あり美少年、気難しい錬金術師。 クセ者ぞろいの仲間と共に送る第二の人生は、冒険・事件・ドタバタの連続で!? 「定年だからって、まだまだ頑張れます!」 笑って泣けてちょっぴり恋もある、 元聖女の“家族”と“冒険”の物語。

処理中です...