どうやら世間ではウイルスが流行っているようです!!

うさ丸

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02. 新鮮な野菜はマジ旨し

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 まだまだ、朝は寒い布団を頭から被っているとヤツが現れた。ハッハッっと荒い息づかいが聞こえてくる。愛犬のコロ助だ。
 俺が起きないと朝ご飯にありつけないので必死に起こしに掛かる。起きていない事を確認しコロ助は行動に出たが俺だって考えたのだ。いつもの様に起こしに来たコロ助を捕まえ布団の中に引き込みコロ助を抱きしめモフモフを堪能した。
 「ああ~温かい最高~」
 はめられた!!と気づいたコロ助は腕の中でもがく。
 「アウウ~」
 勝った!!今日は朝からモフモフを堪能した。スッキリしたのでコロ助に朝ご飯を出したが警戒して直ぐには食べてくれなかった。
 朝食後は散歩へ行くのだがリードを付けてもコロ助は動かずに、その場に伏せて散歩を拒否したがオヤツを見せたらあっさり動いた。今日も山道を散歩した。
 「今日も銃声の音がしない。またボウズかな?」
 一度猪肉を食べたけどジビエって美味しいんだな。今度解体の仕方を教えて貰おう。
 一時間掛けて散歩も終了し自分で作った畑に向かった。
 今日はどれを収穫しようか?
 玉ネギ、長ネギ、ニンジン、ピーマン、パプリカ、オクラ、キャベツ、大根、etc・・・。小さいながらも計十五品目の野菜を育てているいるが、殆どが麓のお店に出荷する事になっている。俺の収入源なのだ。
 お店に出す事が出来ない形の悪い非正規品はご近所さんに配っている。素人が作った物なので申し訳ない気持ちだ。
 「あら、樹くんありがとう。代わりにコレ持っていって頂戴」
 「おお、今日もあんがとな。農業も段々さまになってきたなぁ」
 こんな声を聞く事もあり少しムズ痒いが苦労したかいがあったというモノ。
 「けっ、余所者よそもんが農家の真似なんかしてんじゃねーよ!」
 とまぁ~こう言う声もあるにはあるが毒両親の元で育った俺にとっては蚊に刺された様なモノだ。
 イヤ、蚊に刺された方が嫌だな。 
 隣でフンフンとコロ助が鼻を鳴らしている。
 「コロ助~俺を慰めてくれるのか」
 触ろうとしたら距離をとり疑いの眼差しを向けるコロ助。
 「コロ助・・・」
 
 ご近所に野菜を配っていると車が一台麓へ続く道から走って来た。
 「コローーー!!」
 車から出てきたのは優子だった。そのままコロ助を撫で遅れて弟の大地もコロ助を撫でた。
 「優ちゃん、学校は?」
 まだお昼頃、学校にいる時間帯のはずだ。
 「暫く学校は午前までだとさ」
 はぁーっとタメ息を吐く鉄さん。
 「午前まで?何かあったんですか?!」
 理由を聞くと鉄也は肩を落として言った。
 「どうも、都心で流行っている例のウイルス?が原因だだとかで午前までだそうだ」
 送り迎えが面倒だと愚痴りながら家に入っていった。集落から麓まで大体三十~四十分掛かる。道もしっかり整備されてないので車を持つ人は運転が大変だ。
 「いっちゃん、コロと遊んでいい?」
 優子と大地が目を輝かせていた。
 「いいけど、遠くへは行くなよ」
 コロ助のリードを渡すと二人と一匹は走り出した。
 午後は何をしようか?と考えながら帰路に着くと掘りさんと出くわした。狩猟からの帰りの様だ。
 「掘りさん、お疲れ様です」
 掘りさんを家に上げもてなし冷たいお茶を出した。
 「今日もボウズだったんですか?」
 俺が狩猟の成果を聞くとお茶をすすりながら話した。
 「この先、山に入っても獣はおらんやろなぁ~」
 「いない?どうしてですか」
 掘重文さん、集落の人間で皆からはシゲさんやシゲ爺とよばれている人だ。長年農作業しながら週に何度も山に入っては害獣駆除で狩猟をしている。山歩きをしている為か七十後半というのに若々しい。
 この集落に来て約二年、農作業しているお陰か少し筋肉が付いたが掘さんには叶わない。
 「山が静かなんだ・・・何もおらんくなった」
 声のトーンを落として喋る。
 「お前さんが来る一年位前は数が増えてて困った位だったのに、まるで火が消えた様で逆に気味が悪い」
 俺が移住する前は山から熊や猪が降りて来て作物の被害も酷かったそうだ。山に入り直ぐに熊の縄張り争いの姿に出くわしたりで、余りにも数が多くて猟流会に駆除の依頼を頼む事になったとか。
 「あん時は酷かった、隣の集落や県からも駆除の話があったんだ」
 それからパタリと獣の姿が見えなくなったそうで「善い時期に来れて良かったな」と言われた。
 そう言いながら隣に大人しく座っていた犬の頭を撫でた。
 掘さんの愛犬メスのハルだ。
 コロ助と同じ雑種犬だが躾がされているのでとても大人しく利口な犬だ。早くに奥さんを亡くした掘さんにとっては娘の様に可愛いがっている愛犬だ。
 ただ、ハルはうちのコロ助が苦手なのだ。
 コロ助は女の子が大好きなので、いつもコロはハルに吠えらるてシュンとなる。
 「まぁ、また手が欲しい時は呼ぶけぇ、そん時は頼まぁ」
 そう言ってお茶を飲み干し帰っていった。

 
 集落で生活して約二年、生活していて色々と勉強になった。
 都会とは違い田舎は人と人との距離が近いコトや物は物々交換が当たり前だったり、取れたての野菜は旨いというコト。

 色々と勉強になった二年間だった。
 此処へ来て良かったと思った二年間だった。
 
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