役立たずとパーティーからもこの世からも追放された無気力回復師、棚ぼたで手に入れたユニークスキル【銀化】で地味にこつこつ無双する!!

佐藤うわ。

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20話

銀を売りさばけ!

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「240枚と6枚の切れ端【銀化】完了!」

 ヤーやれやれ全然しんどくは無いんだけど、さすがに単純作業がめんどくさくなる。

 シュパシュパッ!
 目の前でビスマスが6枚の銀切れ端をパンみたいに適当に3つに切り分けた。
 ガシャッ

「よし待っててくれ、台車と木箱を調達して来る」

 適当なケースなんて無いし、袋に入れても破けるからと彼女は出てった。途端に不安になるよ……もし帰って来なければ一人で売り捌く事に!
 ガラガラ……

「戻った」
「早っ」

 こうして銀インゴットを台車に乗せると、俺達は早速換金に走った。


 ガシャガシャッ
 慌ただしく押して走る彼女。待ってー。

「よし、目の前のあそこから行くぞ!」
「別に走らなくたって店は逃げないよ!」
「逃げるさ、朝日と共に泥棒市マーケットは閉じるんだ」
「えーっそれ本当!?」

 それを聞いて俺達はさらに急いで一軒の店に入った。

「おやっビスマスさん」
「親父、手製の銀塊を換金したい」
「ちょっと見せてもらおうか? ふむ、1キュロス相当か……」

 親父は銀の質を調べた後、しげしげと眺める。

「正確には1キュロスより少し重い。それを全て1キュロス相当で換金して欲しい」
「全部で何枚あるんだね?」
「にひゃ」

 ペシッ
 また頭を叩かれる。

「それは言えんが、この店の今日の資金は?」
「ふっそんな事は普通言わないが、他ならぬアンタの話だ。今手元に500万エピある」


 そっかー、店と言っても無限に資金が手元にある訳じゃない。単純計算で45枚相当しか売れないぞ。

「よし売ろう、45枚売りたいが良いか?」

 ビスマスは決断も素早い。

「いや、手数料込みで60枚もらおうか」
「何?」

 店の中に緊張感が走る。思わず俺も言葉が出る。

「手数料混みで一枚8万3千エピにしかなって無いぞ、がめついなアンタ」

「確かに市価1キュロス11万ってトコだが、刻刻と値は変わる。それにビスマスさん掌一杯の銀を売っただろう、何か急用で軍資金が要るね?」

 ぐはっ情報が早い!?

「怖い物知らずだな、あたしの足元を見るのかい?」
「いやっアンタは怖いが、商人を理由無く惨殺する人間でも無い」

 おおっ商売人! 一歩も引かないな。けど都合60×4で丁度240枚、計算上は合うけど……

「ビスマス悪い、受け入れようよ!」
「ちっ好きにしろ」
「へーこの兄さん、下僕じゃ無くてパートナーかい? 驚いたよ」

 下僕ってそう見られてたの。

「早くしろ!」
「へいへい」

 彼女に急かされ俺は銀塊を60枚置き、親父は金貨で500万エピ分キッチリ払ってくれた。


「情報が広がる前に全部さばくぞっ!」
「そうだねっ君の取り分は今度必ず作るからっ」
「当たり前だっ」

 ガラガラガラ……
 俺達は必死に台車を押して走った。
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