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二章 危険襲来
12話 ☆命乞いの選択肢が浮かぶ
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「ゴーレム、守れ」
石のゴーレム2体に、命令を出す。
ゴーレムは炎の前に立ちはだかり、その身体で炎を受け切った。
僕は、燃えている小屋を見る。
焼けて小屋の形が崩れている、木の焦げる臭いが鼻腔をくすぐる。
「石人形、魔法か」
あの小屋は、苦労して作ったわけではない。
正直作ってそんなに経っていないこともあって、思い入れもあまりない。
小屋よりも、中に置いておいた木の箱の中にある果実が燃えたことの方が、ショックが大きい。
小屋の材料なら近くにたくさんあるから、ゴーレムがいれば何度でも作れる。
なんなら良い機会だから、新しい小屋に改良するのもいいかもしれない。
「攻撃」
僕が命じると、土のゴーレムが飛竜に勢いよく殴りかかる。
拳を握り、大きく振るう。
しかし、ゴーレムの拳は軽々と飛竜に避けられてしまい、空を切る。
その上で、反撃の爪による一撃を食らう。
スパッ、と無惨にも容易くゴーレムの身体は切り裂かれてしまう。
僕は振り返り、ゴーレムの残骸を確認した。
ゴーレムは、完全に動きを停止させている。
石のゴーレム2体は、僕の前で待機している。
……流石飛竜、土は一撃か。岩も炎は防げても爪は……どうだろう
岩で作ったゴーレムは、土で作られたゴーレムよりもかなり硬い。
しかし、それでも飛竜の爪を防げるのか、分からない。
「お前」
僕は、飛竜を睨みつける。
侮辱された程度ならあまり気にしなかったけれど、自分の作った小屋が壊されたことに僕は怒っている。
とても不愉快。
「…………」
飛竜はなにも言わない、会話をする気がない。
そして、石のゴーレム目掛けて飛竜は、大きく振り上げた爪を振るう。
先程防がれたことで、炎では無理だと判断したのだろう。
すぐに別の手を打てるのは賢い。
「防御」
石のゴーレム2体のうち、片方に命じて爪の攻撃を真正面から受けさせる。
石で耐えられるかを知るためだ。
飛竜の爪は、ゴーレムの半身に爪が食い込む。
ガリッ、と硬いものを削る音が聞こえたと思ったら、そのまま容易くゴーレムは切り裂かれた。
石でも爪は、耐えられないようだ。
「攻撃」
もう1体の石のゴーレムが、拳を振るう。
攻撃の隙を狙った一撃、拳はまっすぐ飛竜の身体に、叩き込まれた。
しかし、飛竜はビクともしない。
反撃の爪攻撃で、真っ二つに切り裂かれた。
……硬い、原因はあのウロコか
見るからに硬いウロコが、全身に生えている。
ゴーレムの一撃でビクともしないのなら、ゴーレムだけの戦闘では厳しいだろう。
切り替えて物体操作で、やられてしまったゴーレムを再生させる。
ゴーレムの身体は、近くに散らばってるだけ、すぐに再生ができる。
「相手は飛竜、やるなら全力で」
再生させたゴーレムを、自分の前に出して待機させる。
まず間違いなく飛竜は強い。
勝てるかどうかはやってみないと分からないけれど、勝ち目がないとは思わない。
相手は一切引く気はなく、対話も不可能。
僕としては、この水場から離れるのも、死ぬのも、遠慮したい。
なら戦うしかない。
仕方がない。
そして、戦うなら本気でやる。
加減や油断してどうにかなるような相手とは、思えない。
……服は脱いだ方がいいよね。破けるだろうし
僕は意を決して、飛竜の前で服を脱ぎ捨てた。
ボロボロの服1枚のみの為、全身の白い肌が晒される。
裸になっているけれど、一切、身体を隠さないで飛竜を睨みつけ続ける。
今、僕の格好なんて重要じゃない。
……今命乞いしたら助かるかな?
ふと思いつき考える。
飛竜にとってこの姿がどう見えるか分からないけど、裸でまんこを広げたり土下座して、必死に媚びて命乞いすれば助かるかもしれない。
全力で戦ったとて、勝てるかは不明。
もし命乞いをするなら今しかない。
死なないためなら、恥を捨てることも重要だろう。
……いや、戦おう
命乞いの選択を振り払う。
服を脱いだ理由も命乞いのためにではない。
全力で戦う際に服を着ていると、破けてしまう可能性があるから脱いだのだ。
服はこれ以外は持っていないから、破れるような事は避けたい。
破れる可能性がある理由は本気を出す際、この身体は、姿を変える必要があるからだ。
「僕は詳しくないから分からないけど君と僕、どちらの方が格が上かな」
僕には飛竜に対して、同族意識がある。
でも正確にいえば、僕は同じ龍種なだけで飛竜とは別の種なのだ。
あっても遠い親戚くらいな関係だろう。
あと僕は龍種に格の違いがあるかは、知らないから適当を言っている。
裸での無様な命乞いを考えた僕が言うことでもないが、気持ちで負けたら勝てる戦いも勝てない
「混ざり物風情が少し攻撃を防いだからと調子に乗るか。格だと、我よりも上だとほざくか」
「混ざり物、混ざり物って下に見てると痛い目合うかもしれないよ」
僕の身体が変化していく。
角は大きく伸びて背中からは、大きな純白の翼が生える。
肉体が蛇のような形へと、大きく変化する。
人の姿から、どんどん離れていく。
そして数秒にもみたない時間で、僕の身体は本来の姿へと変貌を遂げた。
「同族を殺す気はない。されど償いとなる分の罰は味わうと良い」
石のゴーレム2体に、命令を出す。
ゴーレムは炎の前に立ちはだかり、その身体で炎を受け切った。
僕は、燃えている小屋を見る。
焼けて小屋の形が崩れている、木の焦げる臭いが鼻腔をくすぐる。
「石人形、魔法か」
あの小屋は、苦労して作ったわけではない。
正直作ってそんなに経っていないこともあって、思い入れもあまりない。
小屋よりも、中に置いておいた木の箱の中にある果実が燃えたことの方が、ショックが大きい。
小屋の材料なら近くにたくさんあるから、ゴーレムがいれば何度でも作れる。
なんなら良い機会だから、新しい小屋に改良するのもいいかもしれない。
「攻撃」
僕が命じると、土のゴーレムが飛竜に勢いよく殴りかかる。
拳を握り、大きく振るう。
しかし、ゴーレムの拳は軽々と飛竜に避けられてしまい、空を切る。
その上で、反撃の爪による一撃を食らう。
スパッ、と無惨にも容易くゴーレムの身体は切り裂かれてしまう。
僕は振り返り、ゴーレムの残骸を確認した。
ゴーレムは、完全に動きを停止させている。
石のゴーレム2体は、僕の前で待機している。
……流石飛竜、土は一撃か。岩も炎は防げても爪は……どうだろう
岩で作ったゴーレムは、土で作られたゴーレムよりもかなり硬い。
しかし、それでも飛竜の爪を防げるのか、分からない。
「お前」
僕は、飛竜を睨みつける。
侮辱された程度ならあまり気にしなかったけれど、自分の作った小屋が壊されたことに僕は怒っている。
とても不愉快。
「…………」
飛竜はなにも言わない、会話をする気がない。
そして、石のゴーレム目掛けて飛竜は、大きく振り上げた爪を振るう。
先程防がれたことで、炎では無理だと判断したのだろう。
すぐに別の手を打てるのは賢い。
「防御」
石のゴーレム2体のうち、片方に命じて爪の攻撃を真正面から受けさせる。
石で耐えられるかを知るためだ。
飛竜の爪は、ゴーレムの半身に爪が食い込む。
ガリッ、と硬いものを削る音が聞こえたと思ったら、そのまま容易くゴーレムは切り裂かれた。
石でも爪は、耐えられないようだ。
「攻撃」
もう1体の石のゴーレムが、拳を振るう。
攻撃の隙を狙った一撃、拳はまっすぐ飛竜の身体に、叩き込まれた。
しかし、飛竜はビクともしない。
反撃の爪攻撃で、真っ二つに切り裂かれた。
……硬い、原因はあのウロコか
見るからに硬いウロコが、全身に生えている。
ゴーレムの一撃でビクともしないのなら、ゴーレムだけの戦闘では厳しいだろう。
切り替えて物体操作で、やられてしまったゴーレムを再生させる。
ゴーレムの身体は、近くに散らばってるだけ、すぐに再生ができる。
「相手は飛竜、やるなら全力で」
再生させたゴーレムを、自分の前に出して待機させる。
まず間違いなく飛竜は強い。
勝てるかどうかはやってみないと分からないけれど、勝ち目がないとは思わない。
相手は一切引く気はなく、対話も不可能。
僕としては、この水場から離れるのも、死ぬのも、遠慮したい。
なら戦うしかない。
仕方がない。
そして、戦うなら本気でやる。
加減や油断してどうにかなるような相手とは、思えない。
……服は脱いだ方がいいよね。破けるだろうし
僕は意を決して、飛竜の前で服を脱ぎ捨てた。
ボロボロの服1枚のみの為、全身の白い肌が晒される。
裸になっているけれど、一切、身体を隠さないで飛竜を睨みつけ続ける。
今、僕の格好なんて重要じゃない。
……今命乞いしたら助かるかな?
ふと思いつき考える。
飛竜にとってこの姿がどう見えるか分からないけど、裸でまんこを広げたり土下座して、必死に媚びて命乞いすれば助かるかもしれない。
全力で戦ったとて、勝てるかは不明。
もし命乞いをするなら今しかない。
死なないためなら、恥を捨てることも重要だろう。
……いや、戦おう
命乞いの選択を振り払う。
服を脱いだ理由も命乞いのためにではない。
全力で戦う際に服を着ていると、破けてしまう可能性があるから脱いだのだ。
服はこれ以外は持っていないから、破れるような事は避けたい。
破れる可能性がある理由は本気を出す際、この身体は、姿を変える必要があるからだ。
「僕は詳しくないから分からないけど君と僕、どちらの方が格が上かな」
僕には飛竜に対して、同族意識がある。
でも正確にいえば、僕は同じ龍種なだけで飛竜とは別の種なのだ。
あっても遠い親戚くらいな関係だろう。
あと僕は龍種に格の違いがあるかは、知らないから適当を言っている。
裸での無様な命乞いを考えた僕が言うことでもないが、気持ちで負けたら勝てる戦いも勝てない
「混ざり物風情が少し攻撃を防いだからと調子に乗るか。格だと、我よりも上だとほざくか」
「混ざり物、混ざり物って下に見てると痛い目合うかもしれないよ」
僕の身体が変化していく。
角は大きく伸びて背中からは、大きな純白の翼が生える。
肉体が蛇のような形へと、大きく変化する。
人の姿から、どんどん離れていく。
そして数秒にもみたない時間で、僕の身体は本来の姿へと変貌を遂げた。
「同族を殺す気はない。されど償いとなる分の罰は味わうと良い」
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