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社畜 緊急事態
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中ボスのエリアを出ようとしたタイミングで後ろから大きな音と共に揺れが起きる
「何!?」
「なんだこれ」
(後ろから音がしたぞ。なんだ)
揺れる直前後ろから音がした事に気づいた蓮二は揺れよりもその事が気になり後ろを振り向く
天音は耳を塞いでその場にしゃがみこむ
『地震?』
『地震じゃね? 震源地近くて地下にあるから大きく揺れたとか?』
『有りそう』
『いや違う! 2人とも警戒して!』
『たぶん2人の後ろからだ』
『揺れた怖っ』
『大きな音したなぁ……鼓膜がァ』
『耳がァ』
『何が起きたんだ?』
「なんだあれは……」
蓮二は視界に何かを捉える
何か分からない、黒いモヤに包まれた何かだ
魔物は黒いモヤを纏う、そして強い魔物ほどはっきりとその姿が見える
その魔物らしき物は黒いモヤで姿形どころかその存在の輪郭すら見えないほど濃く分からない
その法則で考えるのなら魔物だとすればそこまで強くは無い魔物なのだろう
その法則に則って考えるのなら
蓮二は何と言えば良いのか分からない形容し難い感覚に襲われる
蓮二は異能を発動させる、炎が蓮二の周囲に漂う
あの魔物が何者か分からないが少なくとも蓮二は見られていると理解する
(怖いな)
足が震える、息が荒くなる
強いか分からないが目の前の敵は普通では無いと本能が理解する
天音は炎に気付き蓮二が向いている先を見る
立ち上がり剣を構える
天音も蓮二と同じ感覚に襲われる
「なんですかねあれ」
「……さぁね」
『何あれ魔物?』
『魔物だと思うけど真っ黒やな』
『黒いモヤが多いほど魔物は弱い、強くない魔物ってこと?』
『いやここ3級ダンジョンでしょ? 弱いと言っても3級クラスはあるんじゃない?』
『そもそも中ボスでもない魔物がなんでここに』
『確かにおかしい、中ボス以外は入れない筈』
『あくまで今まではかもね……ダンジョンは謎が多い。そのルールが通じない存在がいてもおかしくない』
『そう考えるなら弱いとは限らないじゃん。むしろ強いんじゃない?』
『有りそう』
「逃げれそうですかね?」
「炎で視界を遮って拘束すれば行けるなら……ただ追いかけてこない保証は無いんだよね」
「……勝てますかね?」
「どうだろ、少なくとも今までの魔物と同じとは思えないけど」
「様子見ますか? それとも攻撃します?」
攻撃の要となる蓮二に行動を一任する
指揮は経験者の方が良いが天音は今までこんな緊急事態に遭遇した事は無い
今まで通りとは行かない、予想外の出来事に対応出来るようにするのは基本ではある
しかし、今までの常識の通用しない存在、どう動けば正解か全く分からない
蓮二が戦うと言うのなら戦う、いつでも戦えるように準備しておく
「様子見よう。警戒しながらね」
「分かりました」
天音はホッとする、極力戦いたくはない
今回特に中ボスのような魔物と戦う準備なんてしていない
蓮二は攻撃をしないで様子を伺う
相手が攻撃をしてこないのが不気味だがこの魔物が攻撃を仕掛けてきた存在に攻撃をするみたいなタイプであれば今攻撃をするのは悪手となりうる
しかし、無防備な姿を晒せば突如襲ってくるかもしれない
2人とも異能を使えるように準備して様子を伺う
魔物はその場から動かない
互いに動かず時間だけが過ぎていく
『緊張する』
『魔物が痺れを切らして動くか2人が攻撃するか』
『攻撃しないなら逃げちゃってもいいと思うけど逃げれるかな』
『まだ攻撃してこないとは限らないしそれに背中を向けるのは危険』
2人は動けない
『そっか背中向けたら襲われる可能性あるのか……怖っ、あの魔物姿全く分からないし』
『最悪異能持ちかもしれないしね』
『空間移動系の異能?』
『だとするなら大きな音と揺れが何か関係ありそう。地面ぶち抜いてきた?』
『黒いモヤでなんも見えないけど地面に穴あるようには見えないなぁ』
『空間移動系だと普通にやばいぞ。物によるだろうが厄介だ』
『てか真っ黒すぎて大きく動かないと何をしてるかわからん』
「視線を合わせつつ下がろう」
「分かりました」
「先に……」
「いえ、恐らく魔物はもう湧いてるので」
休憩の時間も考えればリポップしている時間
天音が先頭で行っても魔物を倒せない、炎を放つにも前方に居ると邪魔になる
後ろから着いていく形であればもしあの魔物に襲いかかられても拘束出来る異能を持つ天音なら僅かであっても時間や隙を作れる
蓮二が先に階段を上る
魔物は動かない
魔物の方を向きながら階段をゆっくりと登る
入口はそれ程大きくはなく魔物の位置からだとすぐに視界が2人が消える
視界を遮ると同時に天音は駆け出す
「行きましょう」
「わかった」
蓮二は天音の声で前を向いて階段を走って登る
ドローンが着いてくる
『逃げた』
『戦わねぇのかよ』
『2人だぞ。得体の知れない存在と戦うには万全とは言えない』
『そんなの来たのが2人で悪いだろ』
『たぶん魔物湧いてるから追いかけてきたあの魔物と挟まれたら辛いぞ』
『戦って勝てるか分からない相手だから逃げるのはあり、あの人の異能なら一撃だしね』
『命大事に、探索者だからって無謀な事は避けれるなら避ける』
『一撃で焼き払えば行ける。速い速度で追いかけてこなければだけど』
『本当に微動だにしてなかったしねぇ』
『マジであの魔物何怖いんだけど』
『攻撃してこない魔物……なんなんだろうな』
『得体が知れない』
2人は階段を登りきる
「何!?」
「なんだこれ」
(後ろから音がしたぞ。なんだ)
揺れる直前後ろから音がした事に気づいた蓮二は揺れよりもその事が気になり後ろを振り向く
天音は耳を塞いでその場にしゃがみこむ
『地震?』
『地震じゃね? 震源地近くて地下にあるから大きく揺れたとか?』
『有りそう』
『いや違う! 2人とも警戒して!』
『たぶん2人の後ろからだ』
『揺れた怖っ』
『大きな音したなぁ……鼓膜がァ』
『耳がァ』
『何が起きたんだ?』
「なんだあれは……」
蓮二は視界に何かを捉える
何か分からない、黒いモヤに包まれた何かだ
魔物は黒いモヤを纏う、そして強い魔物ほどはっきりとその姿が見える
その魔物らしき物は黒いモヤで姿形どころかその存在の輪郭すら見えないほど濃く分からない
その法則で考えるのなら魔物だとすればそこまで強くは無い魔物なのだろう
その法則に則って考えるのなら
蓮二は何と言えば良いのか分からない形容し難い感覚に襲われる
蓮二は異能を発動させる、炎が蓮二の周囲に漂う
あの魔物が何者か分からないが少なくとも蓮二は見られていると理解する
(怖いな)
足が震える、息が荒くなる
強いか分からないが目の前の敵は普通では無いと本能が理解する
天音は炎に気付き蓮二が向いている先を見る
立ち上がり剣を構える
天音も蓮二と同じ感覚に襲われる
「なんですかねあれ」
「……さぁね」
『何あれ魔物?』
『魔物だと思うけど真っ黒やな』
『黒いモヤが多いほど魔物は弱い、強くない魔物ってこと?』
『いやここ3級ダンジョンでしょ? 弱いと言っても3級クラスはあるんじゃない?』
『そもそも中ボスでもない魔物がなんでここに』
『確かにおかしい、中ボス以外は入れない筈』
『あくまで今まではかもね……ダンジョンは謎が多い。そのルールが通じない存在がいてもおかしくない』
『そう考えるなら弱いとは限らないじゃん。むしろ強いんじゃない?』
『有りそう』
「逃げれそうですかね?」
「炎で視界を遮って拘束すれば行けるなら……ただ追いかけてこない保証は無いんだよね」
「……勝てますかね?」
「どうだろ、少なくとも今までの魔物と同じとは思えないけど」
「様子見ますか? それとも攻撃します?」
攻撃の要となる蓮二に行動を一任する
指揮は経験者の方が良いが天音は今までこんな緊急事態に遭遇した事は無い
今まで通りとは行かない、予想外の出来事に対応出来るようにするのは基本ではある
しかし、今までの常識の通用しない存在、どう動けば正解か全く分からない
蓮二が戦うと言うのなら戦う、いつでも戦えるように準備しておく
「様子見よう。警戒しながらね」
「分かりました」
天音はホッとする、極力戦いたくはない
今回特に中ボスのような魔物と戦う準備なんてしていない
蓮二は攻撃をしないで様子を伺う
相手が攻撃をしてこないのが不気味だがこの魔物が攻撃を仕掛けてきた存在に攻撃をするみたいなタイプであれば今攻撃をするのは悪手となりうる
しかし、無防備な姿を晒せば突如襲ってくるかもしれない
2人とも異能を使えるように準備して様子を伺う
魔物はその場から動かない
互いに動かず時間だけが過ぎていく
『緊張する』
『魔物が痺れを切らして動くか2人が攻撃するか』
『攻撃しないなら逃げちゃってもいいと思うけど逃げれるかな』
『まだ攻撃してこないとは限らないしそれに背中を向けるのは危険』
2人は動けない
『そっか背中向けたら襲われる可能性あるのか……怖っ、あの魔物姿全く分からないし』
『最悪異能持ちかもしれないしね』
『空間移動系の異能?』
『だとするなら大きな音と揺れが何か関係ありそう。地面ぶち抜いてきた?』
『黒いモヤでなんも見えないけど地面に穴あるようには見えないなぁ』
『空間移動系だと普通にやばいぞ。物によるだろうが厄介だ』
『てか真っ黒すぎて大きく動かないと何をしてるかわからん』
「視線を合わせつつ下がろう」
「分かりました」
「先に……」
「いえ、恐らく魔物はもう湧いてるので」
休憩の時間も考えればリポップしている時間
天音が先頭で行っても魔物を倒せない、炎を放つにも前方に居ると邪魔になる
後ろから着いていく形であればもしあの魔物に襲いかかられても拘束出来る異能を持つ天音なら僅かであっても時間や隙を作れる
蓮二が先に階段を上る
魔物は動かない
魔物の方を向きながら階段をゆっくりと登る
入口はそれ程大きくはなく魔物の位置からだとすぐに視界が2人が消える
視界を遮ると同時に天音は駆け出す
「行きましょう」
「わかった」
蓮二は天音の声で前を向いて階段を走って登る
ドローンが着いてくる
『逃げた』
『戦わねぇのかよ』
『2人だぞ。得体の知れない存在と戦うには万全とは言えない』
『そんなの来たのが2人で悪いだろ』
『たぶん魔物湧いてるから追いかけてきたあの魔物と挟まれたら辛いぞ』
『戦って勝てるか分からない相手だから逃げるのはあり、あの人の異能なら一撃だしね』
『命大事に、探索者だからって無謀な事は避けれるなら避ける』
『一撃で焼き払えば行ける。速い速度で追いかけてこなければだけど』
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