社畜探索者〜紅蓮の王と異界迷宮と配信者〜

代永 並木

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社畜 ヘイト集め

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「溜まった!」

蓮二が炎を圧縮し終えた
かなり時間をかけて溜めていた
一鬼は蓮二の横に移動する

「時間かかったな」
「一撃で倒すつもりで溜めたから」
「一撃かやっちまえ」

『おぉ』
『前より長いチャージ』
『やっちまえ!』
『一撃で燃やしてしまえ!』
『GOGO』
『ファイアー』
『ニワトリファイアー』

魔物は触手を伸ばして攻撃してくる
天音が異能で一部の触手を縛り一鬼が再び前に出て残りの軌道を逸らす

「今だ!」

一鬼は横に飛び退く、そして蓮二が圧縮した炎を放つ
今回の圧縮した炎は前回までのとは違う
溜めて圧縮した量も違うが放った後が異なる
前回までは前方に爆発するように広がる結果範囲は広いが威力が下がっていた
通じはしたがダメージは少なかった、火力が低いせいでそれでは倒し切れなかった
今度は広がる範囲を押さえ威力を重視した
圧縮した炎は爆発してから着弾までは早い、速度は恐らく十分
(爆発ではなく散弾銃のイメージで)
前回より範囲が狭い分避けられるリスクはあるがこの魔物は避けず防御をすると考えた
そもそも中ボスのエリアは広い、この範囲を包み込む炎は使えない
蓮二の予想通り魔物は触手を前にして防御の構えを取る、どういう訳か避けない
炎は爆発する、範囲が狭く威力が高い炎が襲いかかる
触手が焼かれていく、どんどん燃えていく
触手では防ぎ切れず僅かに胴体や顔の部分も軽く焼ける
魔物は燃えた触手を切り落とし新しく生やす

『再生持ち!』
『こいつもか』
『うげっ』
『防御されたとはいえあれでも削り切れないか』
『でも他の異能は無いって事だ。弱点は頭!』
『頭を狙えー!』
『再生なら戦ってる! それに炎なら通じる』
『弱点が同じとは限らないが……』
『でも大抵頭か胴体だし』
『そうだな』

「再生ですね」
「異能再生、厄介だけど他の異能じゃなくて良かったとも思える」
「なぁ2人とも」
「何?」
「何かあった?」
「あの再生速度、早くないか?」
「確かに早いけどどうかな」
「……前回の魔物よりも早い……確かに早い気はする」
「弱点は頭と想定していいよな」
「良いと思う」
「まずは頭を狙いましょう」
「鶏君攻めるぞ」
「ニワ……分かった。ヘイトは僕が」
「任せた」

一瞬誰の事かと思ったが直ぐに自分の事だと思い出す
(後で別の名前にしてもらお……いや紹介してるし無理か?)
流石にニワトリだと反応が遅れる
2本の炎の腕を作る、炎の腕も炎を圧縮して作られている

『何それかっこいい!』
『炎の腕か』
『近接用の技か。良いなぁ』
『ニワトリくん、良いセンスだ』
『剣とかでは無く腕の形とは考えたなぁ』
『どうやって動かすんだろ』

蓮二が真っ直ぐ魔物目掛けて駆ける
一鬼は魔物の横側に走る、魔物の死角に移動して静かに剣を構えて機を窺う
ヘイトを集める為にも蓮二は真正面から挑む
魔物は真正面から来ている蓮二目掛けて触手を伸ばして攻撃を仕掛ける
防御ではなく攻撃を選び攻撃してきた触手を殴る、炎の腕に当たった触手は焼かれてそのまま焼き切れる
(よし、これなら攻められる!)
炎の腕で攻撃を仕掛ける、連続で殴り掛かる

『行け行け!』
『殴れぇ!』
『腕と連動してるのか』
『おぉ、ラッシュラッシュラッシュ!』
『叩き込めー』
『やっちまえ! ゴーゴー』

注意をこちらに向けさせて一鬼が切りかかるチャンスを作り出す、あわよくば炎の腕で顔面をぶん殴る
魔物は触手を盾のように前に出して攻撃を防ぐ
触手を焼き切る事は出来ても1本削れるまでに再生が終わる
(再生が早い)
片手で防いでもう片手でぶん殴る、炎の腕を触手では突破出来ないと踏み行動を変える
下から触手が襲いかかる
下からの攻撃は炎の腕では防御出来ない、後ろに飛び退き回避をする

「下からか」
「鎖よ縛って!」

魔物を拘束する
合わせて炎の腕で一撃を叩き込むが触手で防がれる
4本の鎖では身体を拘束しても触手までは拘束する事は出来ない
何度か殴って後ろに飛び退き距離を取って構える
睨み合う
蓮二は目の前で炎の腕を解除して炎を溜め始める

『無茶だ!』
『それは無理だろ!』
『炎の腕消したら防御どうするの!?』
『いやニワトリ君の炎は通常時でも防御として機能する』
『これは敢えてだな』
『敢えて?』
『当然魔物はあれを止める為に攻撃をしてくる。あれの脅威は体験しているからな』

止める為に全触手を攻撃に使う、大量の触手が様々な角度から蓮二に襲いかかる
天音の異能はまだ再発動出来ない
蓮二は溜め切らずに放つ
標的は本体ではなく触手、爆発するように広がる炎に焼かれていく
しかし、焼き切れない
あと少しで触手が蓮二に届くというところで炎を盾のように使い防ぐ

「危なっ」
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫」
「ナイスだニワトリ君」

魔物の背後から首目掛けて剣が振るわれる
死角に入ってからずっと攻撃も何もせずに潜んでいた一鬼の完全に意識外の一撃
今魔物に防御に回せる触手は無い、蓮二の行動で乗って全て攻撃に回している
首を確実に捉えた、大体の位置は炎で見えた瞬間に判断していた
そのまま剣は振り切られ魔物の首が地面に落ちる
間髪入れずに剣を頭蓋に突き刺す
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