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社畜 待ち時間の雑談
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「あっ」
「竜胆さんどうしたの?」
一通り出来事が終わりいつもの蓮二に戻った
「あの二人の名前聞いてないです」
「あっ……なんなら名乗ってもないな」
やる事やってさっさと帰ってしまったので名前を聞けていない
(ちゃんとお礼したかったし……出来るなら自己再生能力を高める薬とか欲しかったなぁ。祈りの秘薬は買うか)
今回のような出来事があった時にあの薬があれば役に立つ
祈りの秘薬も副作用を考えても持っておきたい優秀な薬
「せめて名乗ればよかったなぁ……男性の方に名刺渡せばよかった」
「後でお礼をしたかったんだがな」
「獅子神、喋らない方がいい。まだ傷は癒えてない」
「問題ない、今は痛みもないしな。あの子は凄いな」
「そうだね、薬を生み出す異能……異能って色々あるんだね」
「初めて聞きました。作ったのが異能者とは聞いていましたがまさか薬を生み出す異能だったとは」
公表されている情報では祈りの秘薬の製造者は異能者と言うだけでどのような異能者が製造したかは分かっていなかった
効果も相まって治癒系の異能者だと言われていた
公表された情報が少なすぎて薬にする際に副作用が発生したとか意図的に副作用を作っただとか異能者ではなく何処かの企業が秘密裏に作った薬物を流しているのではないかなど様々な噂が流れていた
「どういう原理かは知らないが薬を生み出すには少なくとも薬に関する知識がないと扱えない異能だろう。そう簡単に作れるとは思えない」
「確かに……薬と言っても用量によっては次第で毒に変わる。それはつまり薬として作るには調整が必要となるからもしその辺も本人の力量に影響するなら相当の知識と試行錯誤を繰り返してる事になる」
「あぁそうだ、そしてあの会話からして祈りの秘薬の副作用は取り除けなかったんだろうな」
現状ではどうにもならん、言葉通りなら副作用はどうしても取り除けなかったという事になる
「どうにもならないと言っていたから取り除いたら多分効果を失うのか別の効果になっていたと考えられるね」
「異能の種類は沢山ありますからね。知識が影響する異能ですか。確か他にも似たような異能を聞いたことあります」
「似たような?」
「はい、知識が影響する異能で言葉を操る異能があると」
「言葉を操る?」
「それは私も聞いた事あるな。どうやら発した言葉の意味の現象を起こす異能らしい」
「ただ噂によると条件が厳しくてろくに使えないとか」
「言葉を現象にする……それは条件が軽かったら計り知れないほど強かっただろうな」
「大抵の異能は条件で強さが調整されているからな。生で見て分かったが鶏君の異能は出力が制限かかっているんだろうな」
「制限?」
「私が倒れた後の君の異能はそれ以前の君の異能よりも出力と炎の量が増えていた。条件が関係しているのだろう。考えられるに味方の危機か怒りと言った所だな」
「味方の危機か怒り……」
蓮二は異能の出力が上がった事には気付いていなかった
それよりも早く倒す事に集中していた
魔物に苦戦していたと言う事もあって実感が無い
「かなり出力上がってたと思います」
「そうなのか……あっそうだ竜胆さん助かったよ」
急いで居てお礼を言っていない事を思い出した
天音が居なければやられていた
「私に出来る事をしただけです。それにこの短剣は獅子神から借りた物ですし」
「範囲を狭める事で威力を高めて触手を上手く弾くとは考えたよなぁ」
「あの触手を弾けるのすごいよね」
硬い早い細いうねうね動く触手に離れた距離からピンポイントで風をぶつける芸当は並の人では出来ない技術
「やってみたら出来ました」
「貸しておいて正解だったよ。とは言えあんな使い方をするとは思ってなかったが」
「数本の触手を捌いていたしね」
「あれは本当に数本だったので、というかあの触手を弾けるって焼き払ってた人が言います?」
「何度も何度も焼き払ってたな。炎の腕を刀の形に変えて焼き斬るし」
「あれは……拳じゃ防御に使われた触手を燃やし切るのには時間がかかると思って」
「炎の腕も初めて使ってたのにその応用をすぐに実行するとは狂ってるねぇ」
「狂っ……」
「狂っているよ。並の人間じゃ試しもしてない行動を即座に使うなんて判断は出来ないし思いついてもやろうとはしない」
「そ、そうなんだ……」
「さて、傷も治った事だし解散だな。あの魔物の魔石と素材は君たちに上げる。私は役に立たなかったからね」
一鬼はヨイショと立ち上がる
しっかりと傷が塞がっている
「えっ、いや一鬼さんの剣が無かったら」
「あぁそうだ、この剣使う?」
「えっ?」
「こいつの能力じゃじゃ馬だから私には扱えないんだよ。ただ鶏君は見事に屈服させた」
「なんて言うじゃじゃ馬な剣使ってるのさ」
「他に使える人が居るかもしれんと思っててな。鶏君なら使える。それ上げるよ。私は他にも武器はあるしな」
「いやあの……えぇっとならせめて交換で、竜胆さんはどっち?」
魔石と素材を見せる
「私は魔石で正直素材は売るくらいにしか使えませんし」
「私も素材は特に要らないな」
「タダで貰う訳には」
「君が居なかったら私は死んでいた。あの少女だけではなく君にも恩がある。じゃじゃ馬な剣だが君の役には立つ」
蓮二は押し切られて剣を受け取る
そして解散となる
天音は一鬼に肩を貸して一緒に帰っていく
蓮二もここに居る理由は無いので家に帰る
「竜胆さんどうしたの?」
一通り出来事が終わりいつもの蓮二に戻った
「あの二人の名前聞いてないです」
「あっ……なんなら名乗ってもないな」
やる事やってさっさと帰ってしまったので名前を聞けていない
(ちゃんとお礼したかったし……出来るなら自己再生能力を高める薬とか欲しかったなぁ。祈りの秘薬は買うか)
今回のような出来事があった時にあの薬があれば役に立つ
祈りの秘薬も副作用を考えても持っておきたい優秀な薬
「せめて名乗ればよかったなぁ……男性の方に名刺渡せばよかった」
「後でお礼をしたかったんだがな」
「獅子神、喋らない方がいい。まだ傷は癒えてない」
「問題ない、今は痛みもないしな。あの子は凄いな」
「そうだね、薬を生み出す異能……異能って色々あるんだね」
「初めて聞きました。作ったのが異能者とは聞いていましたがまさか薬を生み出す異能だったとは」
公表されている情報では祈りの秘薬の製造者は異能者と言うだけでどのような異能者が製造したかは分かっていなかった
効果も相まって治癒系の異能者だと言われていた
公表された情報が少なすぎて薬にする際に副作用が発生したとか意図的に副作用を作っただとか異能者ではなく何処かの企業が秘密裏に作った薬物を流しているのではないかなど様々な噂が流れていた
「どういう原理かは知らないが薬を生み出すには少なくとも薬に関する知識がないと扱えない異能だろう。そう簡単に作れるとは思えない」
「確かに……薬と言っても用量によっては次第で毒に変わる。それはつまり薬として作るには調整が必要となるからもしその辺も本人の力量に影響するなら相当の知識と試行錯誤を繰り返してる事になる」
「あぁそうだ、そしてあの会話からして祈りの秘薬の副作用は取り除けなかったんだろうな」
現状ではどうにもならん、言葉通りなら副作用はどうしても取り除けなかったという事になる
「どうにもならないと言っていたから取り除いたら多分効果を失うのか別の効果になっていたと考えられるね」
「異能の種類は沢山ありますからね。知識が影響する異能ですか。確か他にも似たような異能を聞いたことあります」
「似たような?」
「はい、知識が影響する異能で言葉を操る異能があると」
「言葉を操る?」
「それは私も聞いた事あるな。どうやら発した言葉の意味の現象を起こす異能らしい」
「ただ噂によると条件が厳しくてろくに使えないとか」
「言葉を現象にする……それは条件が軽かったら計り知れないほど強かっただろうな」
「大抵の異能は条件で強さが調整されているからな。生で見て分かったが鶏君の異能は出力が制限かかっているんだろうな」
「制限?」
「私が倒れた後の君の異能はそれ以前の君の異能よりも出力と炎の量が増えていた。条件が関係しているのだろう。考えられるに味方の危機か怒りと言った所だな」
「味方の危機か怒り……」
蓮二は異能の出力が上がった事には気付いていなかった
それよりも早く倒す事に集中していた
魔物に苦戦していたと言う事もあって実感が無い
「かなり出力上がってたと思います」
「そうなのか……あっそうだ竜胆さん助かったよ」
急いで居てお礼を言っていない事を思い出した
天音が居なければやられていた
「私に出来る事をしただけです。それにこの短剣は獅子神から借りた物ですし」
「範囲を狭める事で威力を高めて触手を上手く弾くとは考えたよなぁ」
「あの触手を弾けるのすごいよね」
硬い早い細いうねうね動く触手に離れた距離からピンポイントで風をぶつける芸当は並の人では出来ない技術
「やってみたら出来ました」
「貸しておいて正解だったよ。とは言えあんな使い方をするとは思ってなかったが」
「数本の触手を捌いていたしね」
「あれは本当に数本だったので、というかあの触手を弾けるって焼き払ってた人が言います?」
「何度も何度も焼き払ってたな。炎の腕を刀の形に変えて焼き斬るし」
「あれは……拳じゃ防御に使われた触手を燃やし切るのには時間がかかると思って」
「炎の腕も初めて使ってたのにその応用をすぐに実行するとは狂ってるねぇ」
「狂っ……」
「狂っているよ。並の人間じゃ試しもしてない行動を即座に使うなんて判断は出来ないし思いついてもやろうとはしない」
「そ、そうなんだ……」
「さて、傷も治った事だし解散だな。あの魔物の魔石と素材は君たちに上げる。私は役に立たなかったからね」
一鬼はヨイショと立ち上がる
しっかりと傷が塞がっている
「えっ、いや一鬼さんの剣が無かったら」
「あぁそうだ、この剣使う?」
「えっ?」
「こいつの能力じゃじゃ馬だから私には扱えないんだよ。ただ鶏君は見事に屈服させた」
「なんて言うじゃじゃ馬な剣使ってるのさ」
「他に使える人が居るかもしれんと思っててな。鶏君なら使える。それ上げるよ。私は他にも武器はあるしな」
「いやあの……えぇっとならせめて交換で、竜胆さんはどっち?」
魔石と素材を見せる
「私は魔石で正直素材は売るくらいにしか使えませんし」
「私も素材は特に要らないな」
「タダで貰う訳には」
「君が居なかったら私は死んでいた。あの少女だけではなく君にも恩がある。じゃじゃ馬な剣だが君の役には立つ」
蓮二は押し切られて剣を受け取る
そして解散となる
天音は一鬼に肩を貸して一緒に帰っていく
蓮二もここに居る理由は無いので家に帰る
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