社畜探索者〜紅蓮の王と異界迷宮と配信者〜

代永 並木

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社畜 作戦会議

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1時間後ダンジョンの入口に集合する
剣は一鬼から貰った剣を持っていく
厄介な能力ではあるが強い、使う場面があるかもしれない
天音は先に来ていた
一鬼はまだ来ていない

「10分前だからまぁ仕方ないか」
「蓮二さん何か必要な情報あります? 今のうちに教えられる範囲なら教えますが」
「必要な……ダンジョンの主についてかな」
「ダンジョンの主ですね。ダンジョンの主はダンジョンの最深部に居る魔物の通称でダンジョンコアを守護する番人、そのダンジョン内において1番強い魔物の事です」
「その強さにあの魔物はカウントするのかな」
「……あれはどうでしょう。ただこのダンジョンであればダンジョンの主は最低でもあのレベルだと想定した方がいいかもしれません」
「成程」
「ダンジョンの主の特徴は他にもありましてそれが一度倒されたらリポップしないという事です」
「リポップしない……一度っきりなのか」

ダンジョンの主は一度倒されたらリポップしない
それ故に魔石や素材は中ボスに比べてかなり高値で取引をされる
多くの探索者がダンジョンの主の討伐を目指しているがダンジョンの中でも1番強い魔物、そうそう倒せる者は少なくパーティを組んで数日かけて攻撃、撤退を繰り返して時間をかけて倒すのが定番となっている

「はい、その分魔石や素材は高値で取引されています。4級でも相当の金額になります」
「成程」
「そしてこれは確定の話ではないんですが4級以上のダンジョンの主は異能を持っている可能性があります」
「異能持ち?」
「はい、あの魔物のように異能を持つ存在、異能によりますが異能持ちはかなり厄介と聞きます。私や獅子神の戦ったダンジョンの主は異能持ってませんでしたが噂によると空間移動系の異能を持つ魔物が居たとか氷や炎を操る異能を持っているダンジョンの主と戦っている配信あったりと」
「異能持ちは勘弁したいな……」
「ですねぇ、物によってはこっちの異能を完封してきますし」
「今回のダンジョンの主の情報は無いから異能持ちの可能性は大いにある、だけど負ける気は無い。勝つのがスポンサーの望みだしね」

一鬼が来た、時間は集合の5分前
遅刻では無い

「獅子神遅い」
「いやぁちょっと片付けをしていてね、てか遅れてないからいいじゃん5分前よ~」
「ゴミ屋敷」
「残念ながら今はゴミ屋敷では無いんだよなぁ。……ゴミはあるけど」
「それでよく人を家に案内する気になったね」
「いやだってさ他人の家より落ち着くんだよ」
「それは分かるなぁ」
「でしょ!」
「いや、それはそうでしょ」
「まぁね、それじゃ案内するからついてきて」

2人は一鬼に付いていく
かなり家は近く徒歩10分で着く
(近っ)
一鬼は一軒家に1人で暮らしている
居間に案内される
部屋の中は必要最低限の物しか置かれていない
部屋に一度戻って一鬼は武器を持ってくる
掘り出し物、自分で入手した物もあるが中には装備屋で購入した物もある
大きな机の上に置く

「これ全部掘り出し物?」
「そう、一部は買ってるけどね。今回行くダンジョンの形は遺跡型って呼ばれる奴」
「遺跡型?」
「ダンジョンは洞窟型、塔型、遺跡型など様々な形をした物があるんです。同じ型のダンジョンでも物によってその形は様々ですが」
「成程、あのダンジョンは洞窟型?」
「はい、そうです」
「それで遺跡型の特徴は壁や天井が頑丈な事、大抵魔物の攻撃でもビクともしない」

地面の柔らかい洞窟型のダンジョンだったからこそ地面から触手を出して攻撃をする事が出来た

「という事は地面からの奇襲はないって事?」
「ほぼ無いね、落とし穴があったりするけど」
「落とし穴? 罠があるのか?」
「あぁ、ダンジョンによるが古典的な矢が飛んでくる物、落とし穴、迫る壁、大岩などがある。そして攻略するダンジョンには矢の罠と落とし穴がある」

大きな紙を広げる
ダンジョンの地図だ、探索者が作ったダンジョンの地図
ダンジョンは未知、それ故に内部の情報は高く売れる
そしてこの地図にはダンジョンの主の居る最深部の手前まで書かれている
魔物の攻撃パターンや数、種類
中ボスの姿や攻撃パターンなど事細かに書かれている

「なにこれ凄いな」
「だろ?」
「貴方が作ったものじゃないでしょ。相当書き記されてる地図ですね。これかなり高かったんじゃ」
「200万した」
「……ダンジョンの主を倒せばその分は補えるけども」

このレベルの地図は高値で取引される
貴重な情報源でありこれを作るのに命懸けな事を考えれば妥当とも言える値段ではあるが高過ぎるが余りに地図を買う者は少ない
買うとしても内部の道が記された簡単な地図のみ
地図を得ても自分が攻略する前に他の人に攻略されたら無駄になる

「まぁ200万くらいこのダンジョンを攻略すればお釣りが来るさ」

元々金持ちな一家に生まれた一鬼は金銭感覚はだいぶ狂っている
そして探索に必要な物に関しては一切の妥協をしない

「これは何処まで記されているの? 入口は……ここか」
「話によると最深部手前の扉の前まで」
「扉?」
「遺跡型のダンジョンの主部屋は1つの部屋の形をしていてね。扉を開けて中に入って戦うんだ」
「扉が閉まったりは?」
「……そんな話は聞いた事はないな。ただ有り得なくは無い。この地図を書いた人物は扉を開けて主を外から一目見て撤退したらしい、姿は正確には覚えていないとも言っていた」
「最深部までの地図があるのはかなり攻略が進んでますね」
「あぁパーティが最深部まで進んでいるからあとはダンジョンの主だけと言った所だろう。それと最近探索者は出入りしていないらしいから中ボスも居ると考えられる。ここなら鶏君の実績を2個積めるぞ」
「そうか……ところでメンバーはこの3人で行くのか?」
「そのつもりだ。3人以上であればいいから問題は無い」
「4級であれば他にも人集められはすると思います」
「必要無いな」
「何故?」
「4級相当の探索者では邪魔になるからだ。連携が完璧に出来るならともかく出来ない今実力差が広ければ広いほどその分戦いづらくなる。私はともかく鶏君の力を発揮出来ない」

(鶏君の力を発揮するには単独の方が良い。私なら武器を使い分ければサポートに回れるしな)
味方を巻き込みかねない異能を使う蓮二にとっては仲間の数が少ない方が本領を発揮出来る
ならば提示された最小人数が理想だろう

「確かに……」
「分かった。それでいつ行くんだ?」
「まぁ3日後だな。早めが良い」
「了解」
「分かった」
「それじゃ3日後の朝ここに集まってくれ」

今日の会議を終えて天音と蓮二は家に帰る
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