舞台の幕が下りるまで

代永 並木

文字の大きさ
23 / 39

騎士団訓練場

しおりを挟む
魔物は氷塊を砕き立ち上がる
傷は付いている、しかし深くは無い

「流石に使わないとダメか」

このままでは倒せないと判断する
手元に氷の球体を作り出す
その氷の球体は冷気を発して周囲の気温を下げる

「本気で殺る」

冷気は周囲を囲み夢と魔物の姿は外部からは見えなくなる
それから1分にも満たない時間が過ぎる
冷気が消える
そこには無傷の夢と致命傷を受けた魔物が居た
大量の氷の杭で貫かれていた、頑丈な外殻は砕かれ串刺しになっている
身体が崩れ消滅していく
魔石と素材を落とす

「流石は3等級、本気でやらなきゃ相当時間かかってたかな。あの魔物は……まぁ良いや。魔石と素材を回収してさっさと帰ろう。守護隊に見つかったら面倒」

夢は守護隊の見回りにバレないように城壁内に戻り家に帰る

翌日朝
ゼラはやる事が無く家でボーとしていた

「まだショーの日はまだだし手品も今回は特に新しい物はやらないからなぁ。異能が全然治らない。数日は安静にしないとダメかぁ」

手品の練習をする
本番で失敗する訳には行かない
1時間ほどやって一通り完璧に行う

「ミスもなく大丈夫そう、小道具も特に問題無いし何しよう」

ボーと何をするか考える
何もしないのは暇
(一応確認しておこうかな。騎士団かな)
昨日の件で騎士団本部に向かう
道中は何も無く本部に着く
すると夢が丁度入口を通っていた

「……ゼラさん!?」
「夢も来てたんだ」
「は、はい昨日の事が気になって」
「僕も気になってね」

2人は騎士団本部に入る
そして騎士団長の居るであろう執務室に向かう
扉をノックする

「入っていいぞ」

中から声がする
扉を開いて中にはいる

「何用だ?」
「昨日の件で聞きたい事が」
「なんだ?」
「ダンジョンの主との不戦協定、他には条件は無いんですか?」
「あぁ、無い。ダンジョンにこちらから入れないからあちらが出てこなければ続きは出来ないが取り敢えずはダンジョンに入らなければいいそうだ」

ルナルールスはダンジョンの奥にいる
ダンジョンに入れない以上こちらから行く事は出来ない

「相手は強かったんですか? 正直不戦協定を結ぶより倒せるのなら倒した方が良いと思いましたが……犠牲は出ますが」
「あぁ強い。真髄に至ったあの魔物は2人で戦っても必ず勝てるとは言える相手では無かった」
「団長の攻撃は防御を無視出来る一撃だと聞きましたが」
「大半の敵に対してはな。奴もまた空間に干渉出来る力を得た」
「なっ」
「空間に干渉する力……」
「葉一の異能が無ければ初撃で殺されていた」

(そんな化け物か。攻略に参加しなくて良かった)
ゼラではあの一撃に反応出来たか分からない
出来なければ死ぬ
防衛の方に参加したのは運が良かったと言える

「それは僕も不戦協定を結ぶね。正直僕は真髄に至るってのが分かってないけど」
「天音さんが言ってましたが確かに本当によく分からないです」
「あれは実感しないと分からないからな。条件も複数あるとは聞くが実際何が理由で至るかは分からない」
「団長はどうやって至ったんですか?」
「私はかなり特殊なケースだ。同じ異能を持つ魔物と対峙し真髄を見てそれからその魔物に教わって異能を使い続けて限界を超えた」

同じ異能を持つ魔物と遭遇するのも結構珍しい
それもレイの場合は目の前で魔物の方が真髄に至りその姿を見ていたのが至れた理由として一番大きいと言える

「同じ異能を持つ魔物」
「偶然戦ってな」
「魔物に教わったと言うのは?」
「アルセス……恋歌達が遭遇した魔物が何かをしたらしいが暫くの間その同じ異能を持つ魔物の声が聞こえてな。それで色々と教わった」
「確かに特殊なケース……」
「参考には出来なそうな」
「真髄に至った時の事は他の奴の方が参考になる」
「成程、後で聞いてみるかな」
「もう聞きたい事は無いので失礼します!」
「進展があったら伝える」
「分かりました」

部屋を出る
(他となると恋歌さんは基地に居れば聞けるけど多分見回りしてる。浮塚さんは普段何してるか知らない。天音さんなら騎士団本部に普段から居るから探せば居そう)

「竜胆副団長なら居ますかね?」
「居ると思う。騎士団長と副団長は基本本部で仕事してるから、浮塚さんは何処にいるか全く分からない」
「確かに本部でも会いませんしそもそもあの時初めて見ました」
「僕も騎士団本部には余り出入りしないから直接見たのはあれが初めてかもしれない」

葉一は基本騎士団本部には居ない、呼ばれた時くらいしか来ない為騎士の中にも見た事が無い人は沢山居る
2人は天音を探す
近くに居た事務員に聞く

「竜胆副団長? 確か今は訓練場の方に居ますよ」
「分かった、有難う」
「お役に立てて良かったです」
「ありがとうございます」

2人は事務員に聞いた訓練場へ向かう
騎士達が訓練をしている場所
訓練場に近付くと騎士達の声が聞こえる
木刀がぶつかり合う音が響いている

「訓練場初めて来たけど広いな」
「多くの騎士が毎日鍛えている場所なので色々設備も整っていますよ」
「凄い金掛けてるね」
「そうですね」
「夢も使っている?」
「はい! 2日に1回くらいですが使っています。異能騎士用の設備もありますよ」
「へぇ、そうなんだ。それで天音さんは……広くて人多いから見つからないな」
「探すのは結構大変そうですね」

夢が設備や道具の説明をしながら訓練場を歩き天音を探す

「異能騎士の設備はあっちの部屋にあります」
「そっちに居るかな」
「かもしれませんね」

異能騎士用の設備がある部屋に行くと鎖を使っている天音を見つける
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

【悲報】現代ダンジョン時代、俺の職業がLv.1チンピラ【詰み】

道雪ちゃん
ファンタジー
2024年の年末、世界中に突如ダンジョンが出現した。 大学生・三上ひよりも探索者になることを決意するが、与えられた職業は――世界で一人しかいないユニーク職「Lv.1チンピラ」。 周囲からは笑われ、初期スキルもほとんど役に立たない。 それでも、生き残るためにはダンジョンに挑むしかない。 これは、ネット住民と世界におもちゃにされながらも、真面目に生き抜く青年の物語。 ※基本的にスレッド形式がメインです

追放された錬金術師、森の奥で作った薬が最強すぎて貴族令嬢たちが跪いた件

たまごころ
ファンタジー
辺境の村で静かに暮らす青年レオンは、才能なしと見なされ王都から追放された落ちこぼれ錬金術師。 だが森で拾った魔導書と不思議なスライムによって、彼の「失敗作」が伝説級の薬へと進化する。 いつの間にか領主や王女、果ては元婚約者までが彼を求めてやって来て――。 無自覚最強の青年が、癒しとざまぁで世界を変えるハーレム錬金ファンタジー!

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...