3 / 30
第3話 辺境への旅立ち
しおりを挟む
雪解け前の曇り空の下、レティシアはわずかな荷物を抱えて王都を離れた。
馬車の車輪が石畳を転がる音が、彼女にとっての別れの音楽のように響く。
アランの冷たい声も、父の怒号も、もう耳には残っていなかった。ただ、胸の奥にぽっかりと空いた穴が、風のようにひゅうひゅうと鳴いていた。
王都の門を抜けたとき、ようやく深く息を吸えるようになった。
冷たい冬の空気が肺に染みる。けれど痛くなかった。
ずっと息を詰めて生きてきたのだ。息苦しかった日々を思えば、これがむしろ心地よい。
「これで本当に、全部終わりね。」
そうつぶやいた声は、誰に聞かせるでもなく、あまりに静かだった。
彼女が向かうのは、王国北部――雪深く人の通りも少ない辺境ダルスト村。
そこは、亡き祖母が若い頃に一時期暮らしたことのある村だと記録で読んだことがある。領地の端にあるため、貴族の目も届かない。誰も彼女を“伯爵令嬢”とは知らない。
それこそが、レティシアにとって何よりの救いだった。
旅は想像以上に過酷だった。
王都を出て一日半ほど経つと、雪が道を覆い始め、馬車の車輪は泥に取られて進みにくくなった。宿場町も人がまばらで、食堂に入っても視線が冷たい。
見慣れない金髪の女が一人で旅をしていれば、それだけで好奇の目にさらされる。
「奥さん、こんな雪の中どこへ行かれるんです?」
「辺境の村に。……働かせてくださるところを探して。」
その答えに、宿の男は不思議そうな顔をした。
「変わってますな」と笑われても気にしなかった。これまで“誰かの妻”や“令嬢”である以外の自分など考えたことがなかったが、今は違う。肩書きのない自分を、見つけてみたかった。
二度ほど馬車を乗り継ぎ、村が見えてきたのは三日目の午後だった。
雪原の中にぽつりと立つ教会の尖塔が見え、煙突から炊事の煙が立ち上っている。家々は木造で、屋根には雪が重たく積もっている。
すれ違った農夫が目礼してくれた。
それだけで、心がじんわりと温まる。
宿を探して歩いていた時、途中で足を滑らせて転んでしまった。膝に痛みが走り、スカートの裾は泥で汚れた。
それでも、泣きたくなかった。今さら、少しくらい汚れたくらいで何だろう。
立ち上がろうとするが、荷物が思いのほか重く、上手く起き上がれない。
「大丈夫か?」
低く、しかし通る声が背後から響いた。
振り向けば、黒いマントを羽織った男が立っていた。
鋭い目をした大柄な人。雪の中でも、その存在感は強く際立っていた。
「ええ、その……ありがとうございます。」
手を差し出され、戸惑いながらも掴む。大きく温かい手だった。力を借りて立ち上がると、男は黙って荷物を拾い上げてくれた。
「村まで行くのか。」
「はい。宿を探しているんです。」
「なら、南側の道を行け。森沿いを抜けたところにある“風見亭”なら、泊めてくれるだろう。」
「あ……ありがとうございます。」
男はそれだけ言うと、踵を返して去って行った。
雪の中を歩く背中が、やけに印象に残る。彼の背中に重ねて、遠い昔――まだ婚約していた頃のアランの後ろ姿を一瞬、思い出してしまった。
胸の奥がちくりと痛い。慌てて首を振った。
風見亭。
言われた通りの場所へ向かうと、丸太作りの温かそうな宿が見えてきた。扉を開けると、香ばしいスープの匂いと暖炉の火が出迎えてくれる。
中では女将らしき中年の女性が帳簿をつけており、レティシアを見るなり目を丸くした。
「まあまあ、珍しいね。お嬢さん、一人旅かい?」
「はい。こちらで働かせていただける場所を探しているのですが……」
「ふうん。そんな綺麗な身なりなのに、奉公に? 大丈夫かい、寒いよ?」
「がんばります。」
女将はしばらく彼女を見つめていたが、やがて肩をすくめ、笑った。
「まっすぐな目をしてるね。気に入ったよ。手が足りてなかったところだし、一晩泊めてやるから明日から働いてごらん。」
「ありがとうございます……!」
部屋をあてがわれ、簡単な夕食をもらった。湯気の立つシチューが染み渡る。
王都にいた頃は、器に盛られる料理の美しさばかり気にしていた。けれど今は違う。
あたたかい。それだけで涙が出そうになるほど、美味しかった。
夜。外は吹雪になっていた。
窓の外を見つめながら、レティシアは少しだけ震える肩を抱いた。
明日からの生活が、不安よりもわくわくに近い感情を与えてくれる。新しい自分が始まるのだと思える。
「……やり直そう。ここで。」
眠る前に小さく誓ったその夜、夢の中で彼女は昔の自分を見た。
華やかなドレス、優雅な微笑み、社交の渦の中で誰にも弱さを見せられなかった頃。
――その幻影が消えると同時に、ふいに風が吹いた。どこからか、朝の光が射してきた。
翌朝、宿の台所で手際よく皿を洗っていると、裏口から昨日の男――あの黒いマントの人物が入ってきた。
驚いて目を見開くと、女将がすかさず紹介する。
「あら、ちょうどよかった。エドガー、こっちは昨日雇った新入りだよ。レティシアって言うんだ。働き者で、助かってる。」
「そうか。」
短く答えるその声で、ようやく名前を知る。エドガー。
昨日の冷たい印象通りだが、どこか誠実さを感じる声。
レティシアは慌ててお辞儀をした。
「昨日はありがとうございました。教えていただけなければ、宿を見つけられませんでした。」
「……礼は要らん。」
ぶっきらぼうに言い、彼は長靴の雪を払って中へ入る。
暖炉のそばに腰を下ろす背中はやはり大きく、存在感があった。女将が笑いながら言う。
「この人、無口だけど悪いやつじゃないよ。村の守り役をしててね、皆には頼りにされてるんだ。」
「守り役、ですか。」
「そう。昔は辺境騎士団のひとりだったって噂だよ。いまは村を見回って護ってる。ま、本人は何も話さないけどね。」
エドガーはその言葉に何も言わず、淡々とスープを口に運んでいた。彼の沈黙には、重く深い何かがあるように思えた。
けれどその日の夕方、レティシアはそんな印象を塗り替える出来事を目にすることになる。
夕刻。村の少年が氷の張った川辺で転んだと騒ぎになり、皆が慌てて駆けつけた。
川の流れに半ば沈みかけた少年を、迷わず飛び込んで救い上げたのがエドガーだった。
濡れたまま少年を抱えて岸に上がるその姿に、村人たちは口を揃えて安堵の声を上げた。
「さすがエドガーさんだ!」
「無茶するなって言ったのに!」
エドガーは何も答えず、少年の肩を軽く叩いただけだった。
レティシアはその様子を遠くから見つめていた。
冷たい印象の裏に、熱く誠実な心を持つ人なのだと思った。
そして初めて、ほんの少し――心の奥に温かい光が灯った気がした。
自分も、こうやって誰かの役に立てる人になりたい。
そう思いながら、雪の降る空を見上げた。白い粒が頬に触れ、溶けていく。
あの日感じた絶望が、少しだけ遠くに霞んでいくようだった。
見知らぬ地で出会った無愛想な騎士――彼との出会いが、やがて彼女の運命を変えていく。
だがその時、レティシアはまだ知らなかった。
この地で始まった静かな日々が、甘く激しい恋に繋がっていくことを。
続く
馬車の車輪が石畳を転がる音が、彼女にとっての別れの音楽のように響く。
アランの冷たい声も、父の怒号も、もう耳には残っていなかった。ただ、胸の奥にぽっかりと空いた穴が、風のようにひゅうひゅうと鳴いていた。
王都の門を抜けたとき、ようやく深く息を吸えるようになった。
冷たい冬の空気が肺に染みる。けれど痛くなかった。
ずっと息を詰めて生きてきたのだ。息苦しかった日々を思えば、これがむしろ心地よい。
「これで本当に、全部終わりね。」
そうつぶやいた声は、誰に聞かせるでもなく、あまりに静かだった。
彼女が向かうのは、王国北部――雪深く人の通りも少ない辺境ダルスト村。
そこは、亡き祖母が若い頃に一時期暮らしたことのある村だと記録で読んだことがある。領地の端にあるため、貴族の目も届かない。誰も彼女を“伯爵令嬢”とは知らない。
それこそが、レティシアにとって何よりの救いだった。
旅は想像以上に過酷だった。
王都を出て一日半ほど経つと、雪が道を覆い始め、馬車の車輪は泥に取られて進みにくくなった。宿場町も人がまばらで、食堂に入っても視線が冷たい。
見慣れない金髪の女が一人で旅をしていれば、それだけで好奇の目にさらされる。
「奥さん、こんな雪の中どこへ行かれるんです?」
「辺境の村に。……働かせてくださるところを探して。」
その答えに、宿の男は不思議そうな顔をした。
「変わってますな」と笑われても気にしなかった。これまで“誰かの妻”や“令嬢”である以外の自分など考えたことがなかったが、今は違う。肩書きのない自分を、見つけてみたかった。
二度ほど馬車を乗り継ぎ、村が見えてきたのは三日目の午後だった。
雪原の中にぽつりと立つ教会の尖塔が見え、煙突から炊事の煙が立ち上っている。家々は木造で、屋根には雪が重たく積もっている。
すれ違った農夫が目礼してくれた。
それだけで、心がじんわりと温まる。
宿を探して歩いていた時、途中で足を滑らせて転んでしまった。膝に痛みが走り、スカートの裾は泥で汚れた。
それでも、泣きたくなかった。今さら、少しくらい汚れたくらいで何だろう。
立ち上がろうとするが、荷物が思いのほか重く、上手く起き上がれない。
「大丈夫か?」
低く、しかし通る声が背後から響いた。
振り向けば、黒いマントを羽織った男が立っていた。
鋭い目をした大柄な人。雪の中でも、その存在感は強く際立っていた。
「ええ、その……ありがとうございます。」
手を差し出され、戸惑いながらも掴む。大きく温かい手だった。力を借りて立ち上がると、男は黙って荷物を拾い上げてくれた。
「村まで行くのか。」
「はい。宿を探しているんです。」
「なら、南側の道を行け。森沿いを抜けたところにある“風見亭”なら、泊めてくれるだろう。」
「あ……ありがとうございます。」
男はそれだけ言うと、踵を返して去って行った。
雪の中を歩く背中が、やけに印象に残る。彼の背中に重ねて、遠い昔――まだ婚約していた頃のアランの後ろ姿を一瞬、思い出してしまった。
胸の奥がちくりと痛い。慌てて首を振った。
風見亭。
言われた通りの場所へ向かうと、丸太作りの温かそうな宿が見えてきた。扉を開けると、香ばしいスープの匂いと暖炉の火が出迎えてくれる。
中では女将らしき中年の女性が帳簿をつけており、レティシアを見るなり目を丸くした。
「まあまあ、珍しいね。お嬢さん、一人旅かい?」
「はい。こちらで働かせていただける場所を探しているのですが……」
「ふうん。そんな綺麗な身なりなのに、奉公に? 大丈夫かい、寒いよ?」
「がんばります。」
女将はしばらく彼女を見つめていたが、やがて肩をすくめ、笑った。
「まっすぐな目をしてるね。気に入ったよ。手が足りてなかったところだし、一晩泊めてやるから明日から働いてごらん。」
「ありがとうございます……!」
部屋をあてがわれ、簡単な夕食をもらった。湯気の立つシチューが染み渡る。
王都にいた頃は、器に盛られる料理の美しさばかり気にしていた。けれど今は違う。
あたたかい。それだけで涙が出そうになるほど、美味しかった。
夜。外は吹雪になっていた。
窓の外を見つめながら、レティシアは少しだけ震える肩を抱いた。
明日からの生活が、不安よりもわくわくに近い感情を与えてくれる。新しい自分が始まるのだと思える。
「……やり直そう。ここで。」
眠る前に小さく誓ったその夜、夢の中で彼女は昔の自分を見た。
華やかなドレス、優雅な微笑み、社交の渦の中で誰にも弱さを見せられなかった頃。
――その幻影が消えると同時に、ふいに風が吹いた。どこからか、朝の光が射してきた。
翌朝、宿の台所で手際よく皿を洗っていると、裏口から昨日の男――あの黒いマントの人物が入ってきた。
驚いて目を見開くと、女将がすかさず紹介する。
「あら、ちょうどよかった。エドガー、こっちは昨日雇った新入りだよ。レティシアって言うんだ。働き者で、助かってる。」
「そうか。」
短く答えるその声で、ようやく名前を知る。エドガー。
昨日の冷たい印象通りだが、どこか誠実さを感じる声。
レティシアは慌ててお辞儀をした。
「昨日はありがとうございました。教えていただけなければ、宿を見つけられませんでした。」
「……礼は要らん。」
ぶっきらぼうに言い、彼は長靴の雪を払って中へ入る。
暖炉のそばに腰を下ろす背中はやはり大きく、存在感があった。女将が笑いながら言う。
「この人、無口だけど悪いやつじゃないよ。村の守り役をしててね、皆には頼りにされてるんだ。」
「守り役、ですか。」
「そう。昔は辺境騎士団のひとりだったって噂だよ。いまは村を見回って護ってる。ま、本人は何も話さないけどね。」
エドガーはその言葉に何も言わず、淡々とスープを口に運んでいた。彼の沈黙には、重く深い何かがあるように思えた。
けれどその日の夕方、レティシアはそんな印象を塗り替える出来事を目にすることになる。
夕刻。村の少年が氷の張った川辺で転んだと騒ぎになり、皆が慌てて駆けつけた。
川の流れに半ば沈みかけた少年を、迷わず飛び込んで救い上げたのがエドガーだった。
濡れたまま少年を抱えて岸に上がるその姿に、村人たちは口を揃えて安堵の声を上げた。
「さすがエドガーさんだ!」
「無茶するなって言ったのに!」
エドガーは何も答えず、少年の肩を軽く叩いただけだった。
レティシアはその様子を遠くから見つめていた。
冷たい印象の裏に、熱く誠実な心を持つ人なのだと思った。
そして初めて、ほんの少し――心の奥に温かい光が灯った気がした。
自分も、こうやって誰かの役に立てる人になりたい。
そう思いながら、雪の降る空を見上げた。白い粒が頬に触れ、溶けていく。
あの日感じた絶望が、少しだけ遠くに霞んでいくようだった。
見知らぬ地で出会った無愛想な騎士――彼との出会いが、やがて彼女の運命を変えていく。
だがその時、レティシアはまだ知らなかった。
この地で始まった静かな日々が、甘く激しい恋に繋がっていくことを。
続く
1
あなたにおすすめの小説
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
追放された伯爵令嬢は、辺境の竜騎士様に拾われて愛されすぎています ~あの時見下した婚約者たち、今さら後悔してももう遅い~
exdonuts
恋愛
婚約者に裏切られ、王都を追われた伯爵令嬢リリシア。
絶望の旅路で出会ったのは、無口な辺境の竜騎士・カイル――彼は冷たく見えて、誰よりも優しかった。
王都で笑っていた者たちが、彼女の輝きに気づくのはずっと後のこと。
元婚約者よ、あの時の侮辱を今も覚えている? でも、もう私の隣には最強の竜騎士がいるの。
ざまぁと溺愛が交錯する、甘くて痛快な逆転劇。
過労薬師です。冷酷無慈悲と噂の騎士様に心配されるようになりました。
黒猫とと
恋愛
王都西区で薬師として働くソフィアは毎日大忙し。かかりつけ薬師として常備薬の準備や急患の対応をたった1人でこなしている。
明るく振舞っているが、完全なるブラック企業と化している。
そんな過労薬師の元には冷徹無慈悲と噂の騎士様が差し入れを持って訪ねてくる。
………何でこんな事になったっけ?
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
離婚寸前で人生をやり直したら、冷徹だったはずの夫が私を溺愛し始めています
腐ったバナナ
恋愛
侯爵夫人セシルは、冷徹な夫アークライトとの愛のない契約結婚に疲れ果て、離婚を決意した矢先に孤独な死を迎えた。
「もしやり直せるなら、二度と愛のない人生は選ばない」
そう願って目覚めると、そこは結婚直前の18歳の自分だった!
今世こそ平穏な人生を歩もうとするセシルだったが、なぜか夫の「感情の色」が見えるようになった。
冷徹だと思っていた夫の無表情の下に、深い孤独と不器用で一途な愛が隠されていたことを知る。
彼の愛をすべて誤解していたと気づいたセシルは、今度こそ彼の愛を掴むと決意。積極的に寄り添い、感情をぶつけると――
婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜
夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」
婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。
彼女は涙を見せず、静かに笑った。
──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。
「そなたに、我が祝福を授けよう」
神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。
だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。
──そして半年後。
隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、
ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。
「……この命、お前に捧げよう」
「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」
かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。
──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、
“氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。
婚約破棄された地味伯爵令嬢は、隠れ錬金術師でした~追放された辺境でスローライフを始めたら、隣国の冷徹魔導公爵に溺愛されて最強です~
ふわふわ
恋愛
地味で目立たない伯爵令嬢・エルカミーノは、王太子カイロンとの政略婚約を強いられていた。
しかし、転生聖女ソルスティスに心を奪われたカイロンは、公開の舞踏会で婚約破棄を宣言。「地味でお前は不要!」と嘲笑う。
周囲から「悪役令嬢」の烙印を押され、辺境追放を言い渡されたエルカミーノ。
だが内心では「やったー! これで自由!」と大喜び。
実は彼女は前世の記憶を持つ天才錬金術師で、希少素材ゼロで最強ポーションを作れるチート級の才能を隠していたのだ。
追放先の辺境で、忠実なメイド・セシルと共に薬草園を開き、のんびりスローライフを始めるエルカミーノ。
作ったポーションが村人を救い、次第に評判が広がっていく。
そんな中、隣国から視察に来た冷徹で美麗な魔導公爵・ラクティスが、エルカミーノの才能に一目惚れ(?)。
「君の錬金術は国宝級だ。僕の国へ来ないか?」とスカウトし、腹黒ながらエルカミーノにだけ甘々溺愛モード全開に!
一方、王都ではソルスティスの聖魔法が効かず魔瘴病が流行。
エルカミーノのポーションなしでは国が危機に陥り、カイロンとソルスティスは後悔の渦へ……。
公開土下座、聖女の暴走と転生者バレ、国際的な陰謀……
さまざまな試練をラクティスの守護と溺愛で乗り越え、エルカミーノは大陸の救済者となり、幸せな結婚へ!
**婚約破棄ざまぁ×隠れチート錬金術×辺境スローライフ×冷徹公爵の甘々溺愛**
胸キュン&スカッと満載の異世界ファンタジー、全32話完結!
政略結婚だからと諦めていましたが、離縁を決めさせていただきました
あおくん
恋愛
父が決めた結婚。
顔を会わせたこともない相手との結婚を言い渡された私は、反論することもせず政略結婚を受け入れた。
これから私の家となるディオダ侯爵で働く使用人たちとの関係も良好で、旦那様となる義両親ともいい関係を築けた私は今後上手くいくことを悟った。
だが婚姻後、初めての初夜で旦那様から言い渡されたのは「白い結婚」だった。
政略結婚だから最悪愛を求めることは考えてはいなかったけれど、旦那様がそのつもりなら私にも考えがあります。
どうか最後まで、その強気な態度を変えることがないことを、祈っておりますわ。
※いつものゆるふわ設定です。拙い文章がちりばめられています。
最後はハッピーエンドで終えます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる