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第8話 本当の婚約者のふりをして
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王城での面談の日が訪れた。
朝から曇り空。街を包む霧が重く漂い、空気まで沈んでいる。そんな中、ヴァロウズ侯爵家の紋章を掲げた黒い馬車がゆっくりと城門をくぐった。
広場で待っていた兵士たちは皆、緊張した面持ちで敬礼している。
“冷徹侯爵”と呼ばれる男が王城に足を踏み入れるのは数年ぶりのことだった。
馬車の中で、エリスは静かに手袋の端を整えている。
白地に銀糸が仕込まれたそれは、アレンがこの日のために用意させたものだった。
いつも以上に視線が集まるのを感じて、自然と背筋が伸びる。
「緊張しているのか?」
アレンが隣席から低く問う。
「……少しだけ。でも、もう逃げたくはありません」
「逃げる女ではないと分かっている」
その言葉に、ほんの少しだけ肩の力が抜けた。
アレンの冷静な声音には、不思議と安心感がある。
昨夜の彼の言葉が胸に残っていた。
“何があっても自分を曲げるな”。
だから今日、彼女は“本当の婚約者”のふりをしてこの場に臨む。
王城の正門が開かれると、赤い絨毯の先に王妃、そしてレオナルド王子の姿が見えた。
周囲の高官や騎士たちが見守る中、アレンが一歩前に出る。
「ヴァロウズ侯爵、ならびに我が婚約者エリス・グレイシア、謁見の栄を頂き恐縮に存じます」
エリスも深く一礼した。
「この度はお招きいただき、ありがとうございます。グレイシア家の名に恥じぬ応対を尽くす所存です」
完璧な挨拶。その礼儀と気品に、列席した貴族の中から小さなどよめきが起こる。
エリスの名誉は、かつての噂など吹き飛ばすほど圧倒的な存在感を帯びていた。
だが、その中央で、レオナルド王子だけが冷ややかな視線を向けていた。
「あの夜の些事など、まだ気にしているのか?」
心の中で言い訳を並べながらも、彼は声を発した。
「久しいな、エリス。……いい顔をしているじゃないか」
その声音の奥に、かすかな棘が混ざる。彼女はそれを察し、微笑んで返す。
「ありがとうございます。殿下のおかげで、私も学ぶことが多くございましたわ」
「学ぶ?」
「自分を信じることの大切さを、です」
その言葉に、レオナルドの笑みが固まる。
そして、彼女の手を取っていたアレンが一歩前に出る。
「殿下。今回のお招きの目的を、伺ってよろしいでしょうか」
淡々とした声が、場の空気を一気に締める。王妃もわずかに姿勢を正した。
「ええ。単刀直入に言おう――グレイシア嬢、君との婚約破棄について、可能ならば“誤解”として撤回したい」
会場にざわめきが走った。
“撤回”。その一言の裏に、王子の焦りが透けて見える。
エリスは静かに目を伏せ、そして顔を上げた。
「殿下、それは不可能です。私はすでにヴァロウズ侯爵の婚約者です」
「それは、正式な婚約ではなく、“契約”ではないのか?」
レオナルドの視線が鋭く光る。
「貴公の評判は広く知られている。計算づくの男だ。まさか君を利用して――」
「殿下」
アレンの声が鋼のように響く。
「我々の婚約は王家にも正式に届け出てあります。いかなる理由であれ、婚約破棄を公にした側が“撤回”することは、礼を欠く行為では?」
その言葉に、空気が一瞬にして凍った。
レオナルドの顔色が変わる。
だがアレンは微塵も動じない。
「第一王子殿下の行動が、感情ではなく国家の理によるものであると願います。さもなくば、王家の判断力が問われることになる」
その冷静な一撃に、王妃が思わず咳払いをした。
「侯爵、言葉にはお気をつけなさい。ここは王宮よ」
「もちろんです、陛下。ですが、陛下もお分かりでしょう。王国にとって不要な騒ぎなど、民が望まぬことを」
アレンの毅然とした態度に、場の誰もが息をのむ。
そしてエリスがその隣に立ち、柔らかく微笑んだ。
「私は侯爵様を信じております。どれほど疑われようと、私の心は揺らぎません」
その一言が、確かに王子の感情を揺さぶった。顔に浮かぶのは絶望でも屈辱でもなく、“取り返せないものを見た”苦渋の色。
王妃が静かに結ぶように告げた。
「本件はこれ以上議論の必要なし。正式な婚約として認めます。王家としては、エリス・グレイシア嬢に対するいかなる非難も撤回いたします」
宣言が下された瞬間、エリスは小さく礼をした。
「ありがとうございます、陛下。それが私にとって何よりの救いです」
その穏やかな笑みが、勝者のそれであることを誰もが感じ取った。
レオナルドは唇を噛みしめながら視線を逸らす。
王家の威光という盾すら、この場では無力だった。
***
謁見を終えた二人は、王城を後にして馬車に乗り込む。
門が遠ざかり、静けさが戻る。
アレンが手を伸ばし、彼女の隣に置かれたグローブを取り、指先に視線を落とした。
「よくやった」
「……侯爵様のおかげです」
「いや、あの瞬間の言葉は君だけのものだ。私がどれほど策を練ろうと、君が怯えていたら結果は違っていた」
エリスの胸に、柔らかい熱が灯る。
「侯爵様、私……あの殿下を見ても、もう何も感じませんでした」
「それでいい。過去を清算できたのなら、それが最大の報いだ」
「でも、少し気の毒でもあります」
「優しすぎるな」
「そうでしょうか?」
「人を許す心がある者は、強い。だが時に、それが自分を苦しめもする」
アレンの声にはわずかな哀しみが滲んでいた。
彼にもまた、誰かを許せぬ過去があるのかもしれない。
「侯爵様は……かつて誰かを愛したことがありますか?」
問いを投げると、アレンは驚いたように目を伏せ、わずかに笑みを零した。
「それを聞くのは、ずいぶん早いな」
「答えたくないのですね」
「そういうわけではない。……ただ、愛という言葉を簡単に使うのは好きではない」
その返事に、エリスの胸が鳴る。
彼の無口さの奥にある何か――まだ知らぬ深淵を覗いたような気がした。
馬車の外では、霧が晴れ始めていた。
金色に光る陽が雲の隙間から差し込み、石畳を照らす。
長い曇天を抜けたようなその景色を見て、エリスは静かに息を吐いた。
「新しい空みたいですね」
アレンが目を細める。
「君らしい言葉だ」
「侯爵様は、空を見上げることはありますか?」
「滅多にない。だが、君がそう言うなら今日は見ておこう」
アレンは窓を開け、真っ直ぐに空を見上げた。
その横顔は今まで以上に柔らかく見え、エリスの心が不意に高鳴る。
霧の彼方に広がる光の中、二人の影が重なって揺れた。
本物の婚約者のように――いや、その“ふり”が少しずつ真実に近づいていることを、どちらもまだ言葉にできずにいた。
(続く)
朝から曇り空。街を包む霧が重く漂い、空気まで沈んでいる。そんな中、ヴァロウズ侯爵家の紋章を掲げた黒い馬車がゆっくりと城門をくぐった。
広場で待っていた兵士たちは皆、緊張した面持ちで敬礼している。
“冷徹侯爵”と呼ばれる男が王城に足を踏み入れるのは数年ぶりのことだった。
馬車の中で、エリスは静かに手袋の端を整えている。
白地に銀糸が仕込まれたそれは、アレンがこの日のために用意させたものだった。
いつも以上に視線が集まるのを感じて、自然と背筋が伸びる。
「緊張しているのか?」
アレンが隣席から低く問う。
「……少しだけ。でも、もう逃げたくはありません」
「逃げる女ではないと分かっている」
その言葉に、ほんの少しだけ肩の力が抜けた。
アレンの冷静な声音には、不思議と安心感がある。
昨夜の彼の言葉が胸に残っていた。
“何があっても自分を曲げるな”。
だから今日、彼女は“本当の婚約者”のふりをしてこの場に臨む。
王城の正門が開かれると、赤い絨毯の先に王妃、そしてレオナルド王子の姿が見えた。
周囲の高官や騎士たちが見守る中、アレンが一歩前に出る。
「ヴァロウズ侯爵、ならびに我が婚約者エリス・グレイシア、謁見の栄を頂き恐縮に存じます」
エリスも深く一礼した。
「この度はお招きいただき、ありがとうございます。グレイシア家の名に恥じぬ応対を尽くす所存です」
完璧な挨拶。その礼儀と気品に、列席した貴族の中から小さなどよめきが起こる。
エリスの名誉は、かつての噂など吹き飛ばすほど圧倒的な存在感を帯びていた。
だが、その中央で、レオナルド王子だけが冷ややかな視線を向けていた。
「あの夜の些事など、まだ気にしているのか?」
心の中で言い訳を並べながらも、彼は声を発した。
「久しいな、エリス。……いい顔をしているじゃないか」
その声音の奥に、かすかな棘が混ざる。彼女はそれを察し、微笑んで返す。
「ありがとうございます。殿下のおかげで、私も学ぶことが多くございましたわ」
「学ぶ?」
「自分を信じることの大切さを、です」
その言葉に、レオナルドの笑みが固まる。
そして、彼女の手を取っていたアレンが一歩前に出る。
「殿下。今回のお招きの目的を、伺ってよろしいでしょうか」
淡々とした声が、場の空気を一気に締める。王妃もわずかに姿勢を正した。
「ええ。単刀直入に言おう――グレイシア嬢、君との婚約破棄について、可能ならば“誤解”として撤回したい」
会場にざわめきが走った。
“撤回”。その一言の裏に、王子の焦りが透けて見える。
エリスは静かに目を伏せ、そして顔を上げた。
「殿下、それは不可能です。私はすでにヴァロウズ侯爵の婚約者です」
「それは、正式な婚約ではなく、“契約”ではないのか?」
レオナルドの視線が鋭く光る。
「貴公の評判は広く知られている。計算づくの男だ。まさか君を利用して――」
「殿下」
アレンの声が鋼のように響く。
「我々の婚約は王家にも正式に届け出てあります。いかなる理由であれ、婚約破棄を公にした側が“撤回”することは、礼を欠く行為では?」
その言葉に、空気が一瞬にして凍った。
レオナルドの顔色が変わる。
だがアレンは微塵も動じない。
「第一王子殿下の行動が、感情ではなく国家の理によるものであると願います。さもなくば、王家の判断力が問われることになる」
その冷静な一撃に、王妃が思わず咳払いをした。
「侯爵、言葉にはお気をつけなさい。ここは王宮よ」
「もちろんです、陛下。ですが、陛下もお分かりでしょう。王国にとって不要な騒ぎなど、民が望まぬことを」
アレンの毅然とした態度に、場の誰もが息をのむ。
そしてエリスがその隣に立ち、柔らかく微笑んだ。
「私は侯爵様を信じております。どれほど疑われようと、私の心は揺らぎません」
その一言が、確かに王子の感情を揺さぶった。顔に浮かぶのは絶望でも屈辱でもなく、“取り返せないものを見た”苦渋の色。
王妃が静かに結ぶように告げた。
「本件はこれ以上議論の必要なし。正式な婚約として認めます。王家としては、エリス・グレイシア嬢に対するいかなる非難も撤回いたします」
宣言が下された瞬間、エリスは小さく礼をした。
「ありがとうございます、陛下。それが私にとって何よりの救いです」
その穏やかな笑みが、勝者のそれであることを誰もが感じ取った。
レオナルドは唇を噛みしめながら視線を逸らす。
王家の威光という盾すら、この場では無力だった。
***
謁見を終えた二人は、王城を後にして馬車に乗り込む。
門が遠ざかり、静けさが戻る。
アレンが手を伸ばし、彼女の隣に置かれたグローブを取り、指先に視線を落とした。
「よくやった」
「……侯爵様のおかげです」
「いや、あの瞬間の言葉は君だけのものだ。私がどれほど策を練ろうと、君が怯えていたら結果は違っていた」
エリスの胸に、柔らかい熱が灯る。
「侯爵様、私……あの殿下を見ても、もう何も感じませんでした」
「それでいい。過去を清算できたのなら、それが最大の報いだ」
「でも、少し気の毒でもあります」
「優しすぎるな」
「そうでしょうか?」
「人を許す心がある者は、強い。だが時に、それが自分を苦しめもする」
アレンの声にはわずかな哀しみが滲んでいた。
彼にもまた、誰かを許せぬ過去があるのかもしれない。
「侯爵様は……かつて誰かを愛したことがありますか?」
問いを投げると、アレンは驚いたように目を伏せ、わずかに笑みを零した。
「それを聞くのは、ずいぶん早いな」
「答えたくないのですね」
「そういうわけではない。……ただ、愛という言葉を簡単に使うのは好きではない」
その返事に、エリスの胸が鳴る。
彼の無口さの奥にある何か――まだ知らぬ深淵を覗いたような気がした。
馬車の外では、霧が晴れ始めていた。
金色に光る陽が雲の隙間から差し込み、石畳を照らす。
長い曇天を抜けたようなその景色を見て、エリスは静かに息を吐いた。
「新しい空みたいですね」
アレンが目を細める。
「君らしい言葉だ」
「侯爵様は、空を見上げることはありますか?」
「滅多にない。だが、君がそう言うなら今日は見ておこう」
アレンは窓を開け、真っ直ぐに空を見上げた。
その横顔は今まで以上に柔らかく見え、エリスの心が不意に高鳴る。
霧の彼方に広がる光の中、二人の影が重なって揺れた。
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(続く)
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