真水のスライム

ふぃる

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レミレニア編

70話 方向転換①

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 あれから2日、良くも悪くも進展は程々。

 ラディは人の姿を維持したままの戦いに少しずつ慣れてきて、動きからはぎこちなさが薄れてきている。
 便宜上「棍弓術」と呼ぶ事にした戦術は、少しずつ形になってきている。基本的に前衛ながら射撃も行える自由さは、合わせる方も大変だった。
 …目立った課題点は射撃精度の悪さだ。今度の休みの時にでも、修練場に篭ろう。

 一方、「関門の獅子」に関しては収穫一切無し。
 遭遇はおろか、エンの探知にも違和感は全く引っかからなかったとの事。
 このまま順当に行ければ銀板級にはなれるだろう。肩透かしではあるが、それはそれでよし。


 だが、そう順風満帆にはいかなかった。
「試験を一時中断!?」
 酒場で合流早々、待機してたハルドレーンさんからの通告だった。
「あぁ。やっと潜入魔物に対する上の決定が下ってな。
 それで私が警備指揮に置かれ、現状のままでの続行が不可能になった。…すまない。」
「…これだから、上のその場対応のやり方は嫌いなのよ。」
 エンがそうぼやくのも無理はないと思う。けど今は仕方ないと割り切る。
「いや、ハルドレーンさんが謝る事じゃ……。」
「こうなる事も容易に予測できたのに、試験担当を買って出た私にも、少なからず非はある。
 それに伴い探索エリアが銅板級に戻るのは留意しておいてくれ。
 …あるいは、だ。」
 居直し、ハルドレーンさんが話を続ける。

「冒険者全体に対し、警備への参加依頼が出されてる。
 予算は多めに下りるから、外で戦うのと大差ない額が入ってくるだろう。
 …というのが一応上からのつてだが、おそらく君たちにはつまらない役回りだろう。」
 行き当たりばったりもここまでくると、流石に呆れてくる。
 が、エンは不機嫌ながらも話には乗るつもりらしい。
「そっちに回れば、少しは解決早まる?」
「まぁ…少しは助けになるだろうな。
 警備側の戦力が溢れれば、余剰分が動かせるようになる。」
「じゃあ、そっちの方をとっとと解決させて、銀板試験を再開させる。じゃないと次の試験官が決まっても、また中断されかねないし。
 それでいい?」
 だらしない行政側の手伝いというのは気に食わないが、エンの理由には納得せざるを得なかった。
「…分かった。
 銅板エリアに戻るよりかはマシだろう。」
「了解した。
 全体の目途が立ったら改めて通達が行くから、それまでは自由にしていてくれ。」
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