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レミレニア編
87話 情報整理と③
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竜。
伝承にはつきものな存在だ。
しかし今において実際に見れるかというと、そうでもない。個体数が少なく、偶然で出会う事はまずあり得ないだろう。
それに伝承になるような時代と異なり、人との棲み分けが整っている。干渉を好まない竜は人里に近寄ることは無く、さらに遭遇の機会は希になる。
「竜…とは?」
色々考えすぎてだんまりなってしまったところに来た、ラディからの質問に答える。
「あぁ、前に魔物とその他の区分について話したろ? その区分の1つになるくらい、強大な種族だよ。
伝承に残ってるような頃は、移動の余波で村が半壊したり、争う二国が休戦して警戒にあたったり。
当時は『竜災』とすら言われるくらい、抗うのが困難な存在だった。」
「魔物とはかくがちがう、というやつですか。」
「まぁ、それは昔の話だけどね。今は折り合い付いてて、わざわざ人里に敵意を持って攻め込むような竜なんて滅多にいない。
けど、もしも敵意を持たれたら、それくらい危険な存在って事だ。」
エンの方に向き直り、話を戻す。
「気になる事はあるが、それは追々として。
その上で『力を貸してほしい』というのは、具体的にどういう事だ? ギルドの調査が進んで誰かに討伐されるくらいなら自分が、というやつ?」
そういうタイプの熱量を持ってるタイプには見えなかっただけに、そうなら少し意外ではある。
「もちろん、それもある。けど、それは最悪の場合。
…あの時、やらずに後悔した事があるの。」
「後悔した事?」
重い口調で、エンが返答する。
「…前に、光魔法が探知に優れるって話はしたよね。あれはあくまで一般的なレベルの光魔法の話。
より高度なものとなると、もっと概念的なものを探知したり、干渉できたりするの。
音を感知・干渉して遠隔で連絡を繋げたり、時間を感知して未来を見たり。そういった術士が、記録にも残ってる。」
一息置き、言葉を続ける。
「…私の場合、精神干渉ができるの。
でも、好ましくない術だから使うの躊躇っちゃって、あの時ちゃんと対応してたら、こんな事にはならなかったのかなって……。」
深く一呼吸し、続ける。
「もちろん強制はできない。けど、その上で…お願い。」
厳しい話ではある。それは重々承知。
だが、普通に一般冒険者してたら、触れる事すらないような話なのも否めない。
ある種のチャンスとも言える、そんな冒険の誘い話。
…いや、まずは、だ。
「何でその話を僕らに?」
「あなた達なら行ける、そう思ったから。」
「他の冒険者じゃだめなのか?」
「術者というポジションの都合上、既にある3人パーティに混じっても、足手まといになりやすいの。
新人に対しては、前に図書館で聞かれた通りの察しの通り。」
自分達への高い評価はありがたい。が、それはそれとして期待相応の自信は無い。
「それにこんな話、乗ってくれるようなお人よし、セイル達くらいしか……。」
「濃度130エリアですら、最初苦戦したくらいだよ?」
「そこはまぁ…適性として仕方ないとこもあるし、挑む前に確かめる。
腕輪ありきとはいえ何度も行ってるから、許容濃度も挙がってるだろうし。」
実力的に厳しい話だとは思う。次々と言葉が湧くほど、不安もある。
だがそれ以上に、アスレィ伝記の「最後の竜討伐」を想起し、沸き立つ気を抑えきれない。
「すぐに答えをとは──」
「分かった、乗ろう、その話。」
それに、全てを打ち明けたエンの頼みを、自分には断れなかった。
伝承にはつきものな存在だ。
しかし今において実際に見れるかというと、そうでもない。個体数が少なく、偶然で出会う事はまずあり得ないだろう。
それに伝承になるような時代と異なり、人との棲み分けが整っている。干渉を好まない竜は人里に近寄ることは無く、さらに遭遇の機会は希になる。
「竜…とは?」
色々考えすぎてだんまりなってしまったところに来た、ラディからの質問に答える。
「あぁ、前に魔物とその他の区分について話したろ? その区分の1つになるくらい、強大な種族だよ。
伝承に残ってるような頃は、移動の余波で村が半壊したり、争う二国が休戦して警戒にあたったり。
当時は『竜災』とすら言われるくらい、抗うのが困難な存在だった。」
「魔物とはかくがちがう、というやつですか。」
「まぁ、それは昔の話だけどね。今は折り合い付いてて、わざわざ人里に敵意を持って攻め込むような竜なんて滅多にいない。
けど、もしも敵意を持たれたら、それくらい危険な存在って事だ。」
エンの方に向き直り、話を戻す。
「気になる事はあるが、それは追々として。
その上で『力を貸してほしい』というのは、具体的にどういう事だ? ギルドの調査が進んで誰かに討伐されるくらいなら自分が、というやつ?」
そういうタイプの熱量を持ってるタイプには見えなかっただけに、そうなら少し意外ではある。
「もちろん、それもある。けど、それは最悪の場合。
…あの時、やらずに後悔した事があるの。」
「後悔した事?」
重い口調で、エンが返答する。
「…前に、光魔法が探知に優れるって話はしたよね。あれはあくまで一般的なレベルの光魔法の話。
より高度なものとなると、もっと概念的なものを探知したり、干渉できたりするの。
音を感知・干渉して遠隔で連絡を繋げたり、時間を感知して未来を見たり。そういった術士が、記録にも残ってる。」
一息置き、言葉を続ける。
「…私の場合、精神干渉ができるの。
でも、好ましくない術だから使うの躊躇っちゃって、あの時ちゃんと対応してたら、こんな事にはならなかったのかなって……。」
深く一呼吸し、続ける。
「もちろん強制はできない。けど、その上で…お願い。」
厳しい話ではある。それは重々承知。
だが、普通に一般冒険者してたら、触れる事すらないような話なのも否めない。
ある種のチャンスとも言える、そんな冒険の誘い話。
…いや、まずは、だ。
「何でその話を僕らに?」
「あなた達なら行ける、そう思ったから。」
「他の冒険者じゃだめなのか?」
「術者というポジションの都合上、既にある3人パーティに混じっても、足手まといになりやすいの。
新人に対しては、前に図書館で聞かれた通りの察しの通り。」
自分達への高い評価はありがたい。が、それはそれとして期待相応の自信は無い。
「それにこんな話、乗ってくれるようなお人よし、セイル達くらいしか……。」
「濃度130エリアですら、最初苦戦したくらいだよ?」
「そこはまぁ…適性として仕方ないとこもあるし、挑む前に確かめる。
腕輪ありきとはいえ何度も行ってるから、許容濃度も挙がってるだろうし。」
実力的に厳しい話だとは思う。次々と言葉が湧くほど、不安もある。
だがそれ以上に、アスレィ伝記の「最後の竜討伐」を想起し、沸き立つ気を抑えきれない。
「すぐに答えをとは──」
「分かった、乗ろう、その話。」
それに、全てを打ち明けたエンの頼みを、自分には断れなかった。
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