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レミレニア編
95話 事のコスト②
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エンが退席し、部屋に一人。
本も何もない部屋。こうも静かで暇だと、色々と考えてしまう。
さっきはああ言ったけど本当に冒険者として続けられるのだろうか?
これまでだってギリギリのラインでどうにか喰らい付いてた程度なのに。そもそも片腕を失った状態で、まともに戦えるかすら怪しい。
……。
記憶が曖昧な、あの時の事を思い返す。
腕輪のリミッターを壊して、肉体の許容量を超えた炎魔術を使って。
それで腕が焼け、この辺りから曖昧だ。
誰かが助っ人として割り込んできて、その人の指示でラディが僕の腕を冷やしてくれて。
そこから先は、意識が途切れて。
ラディにできる事を咄嗟に指示できて、かつラディがすぐ従うくらいには知ってる人、か。
落ち着いて考えれば、該当する人なんて一人しかいないな。今度お礼言いに行かなきゃ。
ラディはどうしてるだろう。部屋にはそれっぽい水塊すら見当たらない。
もし冒険者への復帰が無理だったら、ラディは……。
…いや、あいつの実力なら、どこででもやっていけるだろう。
むしろ自分と一緒にいる事で、分不相応に低い地位にいるのでは、と思う程だ。
「片腕を犠牲に脅威を排除」、か。さっきの咄嗟の思い付きだが、ほんとよくできたシナリオじゃないか。
そこに「冒険者を引退」とでも加えれば、ちょっとした詩程度にはなるかもしれない。
「セイルさん!」
なんて考えてる所に、丁度その本人だ。
「そ、その、えっと、大丈夫ですかっ!?」
「まぁうん、とりあえず生きてはいるよ。」
「よかった…あのままおきなかったらどうしようかと……。」
手繰り寄せたラディの身体の冷たさに、今のこの場、失ったものが夢でないと再実感する。
「ところで、ラディは何してたんだ?」
「最初はとなりで待ってようと思ったのですが、何かしてないとおちつかなくて。
それで、ハルドレーンさんと修練所に。」
「なるほど、ね。」
何かしてないと気が気でない状態か、と心境察する。
「なにやら暗い気持ちにはなって、このままじゃダメだって思って。
だから、こんどはセイルさんを守れるように…!」
あの感情希薄だったラディが、今や向上心、か。
ほんと、頼もしい限りである。このまま独り立ちさせても大丈夫と思える程に。
本も何もない部屋。こうも静かで暇だと、色々と考えてしまう。
さっきはああ言ったけど本当に冒険者として続けられるのだろうか?
これまでだってギリギリのラインでどうにか喰らい付いてた程度なのに。そもそも片腕を失った状態で、まともに戦えるかすら怪しい。
……。
記憶が曖昧な、あの時の事を思い返す。
腕輪のリミッターを壊して、肉体の許容量を超えた炎魔術を使って。
それで腕が焼け、この辺りから曖昧だ。
誰かが助っ人として割り込んできて、その人の指示でラディが僕の腕を冷やしてくれて。
そこから先は、意識が途切れて。
ラディにできる事を咄嗟に指示できて、かつラディがすぐ従うくらいには知ってる人、か。
落ち着いて考えれば、該当する人なんて一人しかいないな。今度お礼言いに行かなきゃ。
ラディはどうしてるだろう。部屋にはそれっぽい水塊すら見当たらない。
もし冒険者への復帰が無理だったら、ラディは……。
…いや、あいつの実力なら、どこででもやっていけるだろう。
むしろ自分と一緒にいる事で、分不相応に低い地位にいるのでは、と思う程だ。
「片腕を犠牲に脅威を排除」、か。さっきの咄嗟の思い付きだが、ほんとよくできたシナリオじゃないか。
そこに「冒険者を引退」とでも加えれば、ちょっとした詩程度にはなるかもしれない。
「セイルさん!」
なんて考えてる所に、丁度その本人だ。
「そ、その、えっと、大丈夫ですかっ!?」
「まぁうん、とりあえず生きてはいるよ。」
「よかった…あのままおきなかったらどうしようかと……。」
手繰り寄せたラディの身体の冷たさに、今のこの場、失ったものが夢でないと再実感する。
「ところで、ラディは何してたんだ?」
「最初はとなりで待ってようと思ったのですが、何かしてないとおちつかなくて。
それで、ハルドレーンさんと修練所に。」
「なるほど、ね。」
何かしてないと気が気でない状態か、と心境察する。
「なにやら暗い気持ちにはなって、このままじゃダメだって思って。
だから、こんどはセイルさんを守れるように…!」
あの感情希薄だったラディが、今や向上心、か。
ほんと、頼もしい限りである。このまま独り立ちさせても大丈夫と思える程に。
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