英傑活動の傍らで

ふぃる

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69話 それぞれの道へ

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 次の日も休み…というよりは、事情が変わり始めていた。
 これまでのように活動継続という状態ではなくなって、招集を。
 昼前の中途半端な時間、周りに他に人はいない。

「で、今回集まってもらった件だが。」
「聞いてるよ、新プロジェクトがどうのこうの、だろ?」
 そう割り込んだのはミレースだった。
「あぁ。って事はタァにも話は回ってるのか?」
「聞いてるよ、『英傑チーム発足』の話。
 これって一昨日の表彰と関係あるよね?」
「だと思う。昨日確かめに行ったけど、エクスプローダーの存在自体が仕組まれたものだった。」
「ミレねぇそれどういう事?」
「…これからを決める上でも必要か。」

 エクスプローダーから聞き出した事を、一通り伝えた。
 終わって、先に意見したのはタァだった。
「それ、かなり大ごとだと思うけど、表沙汰にできないの?」
「それは私も思った。けどさ、公表してどうなる?
 一番打撃を受けるエクスプローダーはもう逃げた。他の標的に関しては偽り無く罪状が上がってる。
 世間の話題を荒したいとかでもない限り、わざわざ喧嘩売りにいくメリットも無いんだよ。」
 タァは何か言いたげだったが、反論は浮かばなかったらしい。


「んな事より、本題は?」
 そう話を戻しにかかるミレースに乗じ、流れを継ぐ。
「…そうだな。それぞれで聞いてるかもだけど、確認も込めて改めて順を追おう。
 新プロジェクトとやら、おそらくエクスプローダーの事も含めて、『英傑』の扱いに自体が、大きな流れの一部なんだろうな。その段階を進める先駆けとしての誘いだ。
 詳細は私もまだ聞いてないけど、チームとして独立させるとの事だ。防衛団一番隊からも戦力人員を出してチームを立ち上げ、それを率いてほしいと。」
「つまりエクスプローダー逮捕で話題性を取った上で、偶像になれ、と。」
 と言うミレースに返答する。
「…要するにそういう事だろうな。」
「私はパス。そんな目立つのは趣味じゃないし。それに、ずっと街ん中走り回るのもめんどい。
 なんかもっと楽に稼げる道を探すよ。」
 とっくに決まってる、と言わんばかりの即答。とはいえミレースはそうだろうとは思ってた。

「タァの方は?」
 この流れで言い辛そうではありつつも、しっかりとしたタァの返答。
「…オレもやめておこうと思う。」
「そうか。でも何でなんだ?」
「ほら、前に言ったじゃん。兄妹3人一緒でやれる仕事を探してるって。だから俺だけが目立つってのは、なんか嫌だし。
 それに、二人に危ない事はさせたくないし。
 …ごめん。」
「いや、強制できる事でもないからな。理由があるんなら、別に構いやしないよ。」
 ちょっとだけ寂しさはある。けど、無理に誘う訳にもいかない、と切り替える。

「それで、ニメねぇはどうするの?」
「私は『英傑』を続けようと思う。」
「…仕方なく?」
「結果的にはそれもある。けど、別にやめる理由は私には無いからな。」
 英傑も報道もこの祭り上げも、全部茶番。それは承知の上。
 だとしてもロイノを追うのに、一番都合がいいのがここだ。
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