英傑活動の傍らで

ふぃる

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76話 トップを走り続けるチームへと③

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 この辺は小道も含め慣れたもの。物音を立てず後ろを取るのくらい簡単に。
 茶色のフード、さっき表から見た仮面も併せると間違いないだろう。
 特に何かを働く様子は無く、ただ大通りを観察してる。

 今の内に先手を仕掛ける。音で相手も気付くが既に遅い。対応に動かれる前に捕え、引き倒し地面に拘束する。
 相変わらず茶ローブと鈍い銀色の仮面が身元を隠す。しかし隙間に見える肌の色と体格からしてロイノではない事は分かる。
 抵抗するのを力で押さえつけながら、表には聞こえないよう声を抑えて聞く。

「お前達『鈍色仮面』の目的は何だ?」
「なんだ…? お前まさかダーティ・ホイールの──」
「答えろ。」
「そんなの、お前らだって分かってるだろ。」
 基本的な鈍色仮面による被害は話としては当然知ってる。食料や生活用品の窃盗、その理由は察しはつく。
 けど、だからこその疑問もある。
「その為に、大した荷物の無い空き家占拠をか?」
 最近の出動先で多く見られた共通点。「鈍色仮面による空き家の不法占拠」「実害の分布と占拠場所の関連性が見られない」「物品押収しても食料など最低限の物しか見つかってない」、そんな不自然さが示し合わせたように一致している。
 しかも結果として自分達が制圧し、鈍色仮面側で見れば損害ばかり。そんな事をする理由が分からない。
「さぁな、俺の知る所じゃねぇ。」
 仮に知ってても教えない、そんな態度。
 まともな返答は諦めた上で、それでもこぼれる。
「…お前達の仲間に『ロイノ』はいるのか?」
「…どこでその名前を…?」
 相手も不意を突かれた反応、予想外の好機。
 素直に答えてくれるなら聞き出したい事は多い、けど素直すぎる聞き方では駄目。
 何を、どう聞くべきか。

 だけど咄嗟にその答えが出ない間に、表通りから騒ぎ声。
 流石に路地と言えど浅い場所、既に通行者たちの注目を受けている。
 …オフは一旦ここで区切りらしい。簡易的に拘束したままそいつを引き起こし、ダーティ・ホイールのリーダーとして連行していく。
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