英傑活動の傍らで

ふぃる

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82話 動乱へ②

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 道がバリケードで塞がれる中、1箇所確保されてる突入口。
 そこに4人が向かったのを確認し、こちらも行動開始。
 そこから離れた場所の細い路地を選び、潜り込む。


 端末も妨害魔力の影響を受けているようで、表示が歪みまともに見れた状態じゃない。
 探知魔術も同様に。空間全体の魔力が揺さぶられ、探知範囲を広げると立っていられない程に感覚に響く。
 けど、触れて分かった事もある。波のような魔力には方向がある。

 この辺の路地事情は詳しくはないが、経験と雰囲気で大体は読める。
 物音に気を払いながら、妨害魔力の出元へと向かう。
 如何に鈍色仮面が大組織になってるとはいえ、防衛線に集中して他は手薄なのだろう。近辺に物音も人の気配も全く感じない。
 まるで廃墟街かのように。

 遠くで爆発音。救助途中の交戦か、それともトゥワンが何かやらかしたか?
 なんでもいい、少し妨害に慣れてきた探知で、人の気配がそっちに向かっていくのを掴む。同時に、妨害の発生源をより具体的に絞り込む。


 近くまで来て、完全に場所は把握した。
 建物の上。直接の視認はできないが、妨害魔力の波の中心はそこだ。
 話では上は狙撃に見張られている。けど、それは行動を止める理由にはならない。

 呼吸を整え、一気に壁を駆け上がる。
 見慣れた「英傑の路」に、魔力で光る装置が無造作に置かれている。
 無駄に考えて遅れても仕方ない、即で回収に向かう。

 瞬間、何かに触れた気がした。物理的ではない、魔力的な感触で、糸のような。
 咄嗟に強引に切り返し、大きく下がる。直後、感触のあった場所の少し先を魔力の銃弾が走る。感触に気付かなければ、あるいは取るに足らないものとしていたら、あれに当たっていた。
 緊迫の実感が思考を加速させる。狙撃の出元はすぐには特定できない。
 魔力の糸に触れたら一歩引く。今はその一点に集中する。

 再び踏み込む。仕掛けが分かってしまえば、狙撃は怖くはない。
 同じように回避しながら、でもタイムロスは最小限に抑えながら。回収し、向こう側の狭めの隙間に転がり込む。
 動力ソケットやスイッチのようなものは見当たらない。壁を使った蹴撃、ヒビでも入ったのか脈のような光が収まる。
 周囲の魔力が落ち着き整うのを感じる。周囲探知が明瞭になるのと同時に、逆にこちらの存在を気付かれる事に警戒する。
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