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18話 提示される選択肢②
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それから指定された場所に到着するまで、実際の時間よりも長く感じた。
建物の屋根の上からでも、更に高くそびえる長い壁。
下層の北端にあるそれが、上層とを区切る境界線だ。
その壁と大通り、その交差する場所に配達先である門があった。
門とは言っても、門番が常駐する為に建物めいた造りになっている。
普段の生活から丸々1地区分離れた慣れない場所。緊張しながらも、いつものセリフを。
「まいど! 『白猫家』デリバリーサービスです!」
それに対し、窓口的なカウンターの向こうの門番がこっちをちらっと見て、続けて手元の書類に目を向ける。
勢いが滑ったのを感じながらも、再びこっちを見た門番の手招きに応じる。
「えっと、こちら注文の品です。」
卓の上を経由する形で、門番に配達の紙袋を渡す。
「どうも。ついでに、今回の事でいくつか聞いていいかな?」
「え、えぇ、まぁ。」
咄嗟で中途半端な返しになってしまったが、気にされてない様子。
今日の配達はこれだけにすると言ってたし、別に時間がかかっても大丈夫だろう。
「今回こちらで用意した『路』、走ってみてどうだった?」
門番が別のクリップボードを取り、その内容を読み上げる。
「まぁ、走りやすかった、かな。」
どういう答えを求めてるか迷いながらのその返答を門番が書き記し、同じように次の質問を投げかけてくる。
「普段の配達経路と比べて、気になる事とかはあったかな?」
「楽ではあったけど、物足りなくもあった、かな。」
「それはどういった点で?」
「屋根を通ってくると下から見えないから、なんの宣伝にもならないし。
普段ならルート取りとか考えながらだけど、今回はただ走るだけで、なんか寂しかったな、って。」
やや長く書き記す時間ののち、返ってきた言葉はあっさりしたものだった。
「協力感謝する。配達、ご苦労だった。」
建物の屋根の上からでも、更に高くそびえる長い壁。
下層の北端にあるそれが、上層とを区切る境界線だ。
その壁と大通り、その交差する場所に配達先である門があった。
門とは言っても、門番が常駐する為に建物めいた造りになっている。
普段の生活から丸々1地区分離れた慣れない場所。緊張しながらも、いつものセリフを。
「まいど! 『白猫家』デリバリーサービスです!」
それに対し、窓口的なカウンターの向こうの門番がこっちをちらっと見て、続けて手元の書類に目を向ける。
勢いが滑ったのを感じながらも、再びこっちを見た門番の手招きに応じる。
「えっと、こちら注文の品です。」
卓の上を経由する形で、門番に配達の紙袋を渡す。
「どうも。ついでに、今回の事でいくつか聞いていいかな?」
「え、えぇ、まぁ。」
咄嗟で中途半端な返しになってしまったが、気にされてない様子。
今日の配達はこれだけにすると言ってたし、別に時間がかかっても大丈夫だろう。
「今回こちらで用意した『路』、走ってみてどうだった?」
門番が別のクリップボードを取り、その内容を読み上げる。
「まぁ、走りやすかった、かな。」
どういう答えを求めてるか迷いながらのその返答を門番が書き記し、同じように次の質問を投げかけてくる。
「普段の配達経路と比べて、気になる事とかはあったかな?」
「楽ではあったけど、物足りなくもあった、かな。」
「それはどういった点で?」
「屋根を通ってくると下から見えないから、なんの宣伝にもならないし。
普段ならルート取りとか考えながらだけど、今回はただ走るだけで、なんか寂しかったな、って。」
やや長く書き記す時間ののち、返ってきた言葉はあっさりしたものだった。
「協力感謝する。配達、ご苦労だった。」
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