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54. レイシルの思惑は・・・
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神官長、レイシル・コールの朝は早い。
王宮神殿の最奥にある禊の泉で沐浴を行う。素肌に薄い衣も纏って、泉に魔力を注ぎながら入る。鏡のようだった水面が、キラキラと輝き震える様な波が立った。が、次の瞬間、天井まで高く水柱が上がった。
昨日は興奮した。いや、そんな感情を超えていた。
自分の生きている時代で、巡り合えるなど考えたことも無かった。それだけ貴重な識別者だった。
コレール王国史上、存在する識別者の中で光の識別者は最も希少だった。100年程前に存在していたのが、最期の識別者と言われていた。
光の識別者が使える魔法術は、‟癒し” だ。それも、文献に載っているのが事実であるなら奇跡に近い効果を示せる。
例えば、昂たかぶった群衆による暴動の鎮静化。
例えば、死の床にある感染症による病人の快復。
例えば、欠損していた四肢の再生。
そんなことが本当に可能なのか? しかし過去の文献には、他国の侵略を受けた時に、暴徒化した軍を鎮静化し、傷ついた村人達を回復させたと残っている。また、ある時は蔓延した伝染病を直したともあった。それ以外にも歴代の光の識別者は、数多くの伝説を残していた。
存在自体に疑問を抱いていた。正直眉唾物だと思っていた。すでに現世で光の識別者に会った人間は存在していなかったし、あくまでも文献でしかその存在を知ることが出来なかったからだ。
鑑定式で、鑑定士の誰とも魔法術の交流が出来なかった。こんなことは今まで一度も無かった。あそこには、水、氷、火、土、風、鑑定、錬金の識別者がいた。更に得意魔法術の属性も多様で、ほぼ現存するすべての識別と属性に対応できるはずだったのに。
突然、自分の目の前に現れた。
(まさか本当に現れてくれるとはな)
自分の識別はコレール最多の種類と属性があり、特に鑑定は、歴代最高鑑定士のレベルだった。なのに、彼女の識別が鑑定できなかった。それはそうだ。一度も交流した事が無い未知の魔力だったから。
(でも、彼女の光の魔力はもう覚えた。唯一無二のあの感覚は、忘れることなど出来ない)
レイシルは、目を瞑ると深く泉に身を沈めた。
長く艶やかな銀髪を背に流して、王宮の中を歩く。白い絹のローブに金色の魔法科学省の刺繍が鮮やかに映える。昨日の鑑定士の式服よりも金色の房飾りや、袖口の縁飾りが凝っている。
歩くたびに、金の杖が不思議な音色を奏でる。持ち手の飾りに付いている小さな透かし彫りの鈴の音だ。この杖は、魔法科学省でも高位の魔法術士の象徴だ。
通常であれば、鑑定士の結果をいちいち報告には来ない。報告書だけを届けることで済ませていたが、今回ばかりはそうはいかなかった。第二、第三王子の双子のパリスとカルンが貴重な鑑定と錬金の識別を持っていた事と、何と言っても100年振りに、発現が確認された光の識別者がいたのだから。
(パリスとカルンはいい。問題は彼女だ)
シュゼットが、光の識別者であることを報告しなければならない。
「魔法科学省、鑑定士団長のレイシル・コールである。陛下に鑑定結果のご報告に参った」
国王の執務室の扉が開く。
両手を胸の前で組むと頭を垂れて礼を執る。そして、顔を上げると滑るように中に入った。
「この度の鑑定式で、三名の識別者が発現致しました。まずは、パリス王子が水と鑑定、カルン王子が土と錬金です。王族としては久し振りの鑑定と錬金が発現しました」
淡々と報告する。問題はこの後だから。
「うむ。フェリックスと本人達からも報告を受けた。次代の王族に貴重な識別が発現したことは喜ばしいな」
兄である国王は、グリーントルマリンの目を細めて言った。この瞳の色は、王族によく現れる色で、この色は甥のフェリックスも同じだ。この兄と自分、そして甥であるフェリックスは良く似ている。特にフェリックスとは兄弟のようだと言われる。
4歳違いのフェリックスが余りに似ているので、自分が兄の息子であるかもしれないと、噂になったことがあった。全くのデマであったが、それで一時期王家がざわついた時があった。
先王の側室であった母との間に誕生したのが自分であった。すでに、正妃との間に第一王子である兄がいた。年が16歳も離れていたので、物心ついた時にはすでに兄が王太子として次期国王になることが決まっていたし、ある意味、国王であった父よりも近しい存在だったと思う。仲が良かったことも噂の一因であったかもしれない。
そんな兄が国王に即位した時、迷うことなく魔法科学省に入省し、王宮神殿の神官となった。王位継承から自ら退いたとの意思表示をしたのだ。
「陛下。もう一人、希少識別者が発現しています。100年振りの光の識別者です」
跪いたまま、陛下の顔を見上げる。
椅子から立ち上がった陛下が、ぐるりと両袖机を回って目の前に立った。
「詳しく聞こうではないか」
「つまり、グリーンフィールド公爵家の娘が、光の識別者なのだな? 15歳ということは、フェリックスの婚約者候補のあの娘ということか」
執務室の奥にある隠し部屋、二人だけで卓を囲む。
「そうです。今まで魔法術者を輩出することが無かった、グリーンフィールド家です。本人も家族も、全く考えてもいなかったようです。なのに、初めて発現したのが100年振りの希少識別者ですから。公爵家は右往左往しているでしょう。初めての事ですからね」
「そうであろうな。しかし、グリーンフィールドのあの娘であろう? 5年前の?」
王は溜息を吐いて、こめかみを押えた。あの時の風景が蘇ったようだ。
「そうです。あの時の令嬢です」
口元だけ微笑んで王の顔を見る。そうだ、この顔は父親の表情だ。
「ダリナスからの帰国に合わせて婚約者候補にしたのだが、未だフェリックスとは、不仲のままだと聞いている。昔とは随分変わったとの噂だが?」
「不仲かどうかは判りません。でも、姿かたちは5年前とは随分変わっていまね。何でも、ダリナスのテレジア学院に編入した時には、今の姿だったと」
「随分変わったとはどんな風になったのだ?」
「天使ですよ」
「はっ?」
今度はもっとはっきり聞こえるように言う。
「天使のように愛らしく見えます。性格はどうでしょうね? でも、ダリナスの留学生3人には慕われているようですね」
「天使のように愛らしいとは……随分変わったのだな。確か5年前は、随分……太っ、大柄? な娘であったが?」
言い直した王の顔を見て、思わずニンマリしてしまった。一応、いない相手にも気を使ったらしい。
「確か、フェリックスが白パンダと言ってました」
「ああぅ。そうだった! 初めての茶会の顔合わせだったのに、フェリックスが泣かしたのだった!!」
あのお茶会の日に、レイシルも同席していた。王宮神殿の神官として参列していたのだ。あの時は、居並ぶ令嬢達の列を見ながら、フェリックスも難儀なものだと同情していたのだったが、やらかしてしまった。
「しかし、今となっては過去には戻れん。彼女が戻って来た今、なぜ関係の修復が出来ていないのか? フェリックスは何をしているのだ」
若干イラついたように王はそう言うと、レイシルに助けを求めるように目を向けた。
この兄は、初恋をそのまま実らせて、相思相愛で結婚した稀有な存在だ。恋愛の駆け引きはおろか、拗こじれた男女の気持ちなど判らないのかもしれない。
「兄上、幾らフェリックスに悪気は無くても、公衆の面前で揶揄されれば相当のショックを受けたはずです。それなのに、彼女は傷の癒えないまま5年間も放って置かれたのです。まずは許しを得なければならないのに、帰国したらいきなり婚約者候補になっていると聞かされれば、気持ちのぶり返しで憤りが再燃しているでしょうね? 寧ろソレが、発火剤になっているかもしれませんよ?」
「むうぅう。やはりそうか。しかし、婚約者候補はバランスを見た結果なのだ」
そうだとは思うが、彼女が光の識別者である以上、そのバランスが変わってしまったのだ。
(王よ。どうするおつもりですか?)
レイシルは、頭を巡らす。二つの事をする為に。
一つは、シュゼットの王室入りを阻止すること。
そして、もう一つは、婚約者候補による側室制度の廃止。
「兄上、今の彼女は王室に良い感情は持っていないでしょう。フェリックスのやらかした仕打ちを知っているにも関わらず、きちんとした詫びの無いまま、本人も寝耳に水の婚約者候補の話ですから」
「しかしだな!」
もう一押しするか。
「シュゼット・メレリア・グリーンフィールドが光の識別者ということは、シルヴァ王弟殿下、エーリック殿下、カテリーナ姫にも知られています。そして、彼女が婚約者候補の一人であることも知られています。つまり、フェリックスの婚約者、次代のコレール王国の王妃について、カテリーナ姫一択だった選択肢に変化が出たという訳です。候補者であるシュゼットが、光の識別者であるというせいで。恐らくダリナスの関係者もコレに気付いているでしょうね?」
「判っている。今はダリナスとの友好関係も強固にする必要がある。暗黙の了解であるカテリーナ姫の事も今更変えられるものでは無い」
「でしょうね。下手をすれば面子を潰されたと大問題になるでしょうから」
そうだ。問題になるだけならまだマシだ。それ以上の火種になる可能性がある。こちらコレールには100年振りの光の識別者がいるのだ。相手ダリナスにはいない、有益な光の識別者が。
レイシルは、席を立ち再度王の前に膝まづくと、しっかりと目を合わせて口を開いた。
「陛下。ご提案があります」
頭を下げるなど何でも無い。幾らでも下げてやる。
それで、何かが変えられるのなら。
王宮神殿の最奥にある禊の泉で沐浴を行う。素肌に薄い衣も纏って、泉に魔力を注ぎながら入る。鏡のようだった水面が、キラキラと輝き震える様な波が立った。が、次の瞬間、天井まで高く水柱が上がった。
昨日は興奮した。いや、そんな感情を超えていた。
自分の生きている時代で、巡り合えるなど考えたことも無かった。それだけ貴重な識別者だった。
コレール王国史上、存在する識別者の中で光の識別者は最も希少だった。100年程前に存在していたのが、最期の識別者と言われていた。
光の識別者が使える魔法術は、‟癒し” だ。それも、文献に載っているのが事実であるなら奇跡に近い効果を示せる。
例えば、昂たかぶった群衆による暴動の鎮静化。
例えば、死の床にある感染症による病人の快復。
例えば、欠損していた四肢の再生。
そんなことが本当に可能なのか? しかし過去の文献には、他国の侵略を受けた時に、暴徒化した軍を鎮静化し、傷ついた村人達を回復させたと残っている。また、ある時は蔓延した伝染病を直したともあった。それ以外にも歴代の光の識別者は、数多くの伝説を残していた。
存在自体に疑問を抱いていた。正直眉唾物だと思っていた。すでに現世で光の識別者に会った人間は存在していなかったし、あくまでも文献でしかその存在を知ることが出来なかったからだ。
鑑定式で、鑑定士の誰とも魔法術の交流が出来なかった。こんなことは今まで一度も無かった。あそこには、水、氷、火、土、風、鑑定、錬金の識別者がいた。更に得意魔法術の属性も多様で、ほぼ現存するすべての識別と属性に対応できるはずだったのに。
突然、自分の目の前に現れた。
(まさか本当に現れてくれるとはな)
自分の識別はコレール最多の種類と属性があり、特に鑑定は、歴代最高鑑定士のレベルだった。なのに、彼女の識別が鑑定できなかった。それはそうだ。一度も交流した事が無い未知の魔力だったから。
(でも、彼女の光の魔力はもう覚えた。唯一無二のあの感覚は、忘れることなど出来ない)
レイシルは、目を瞑ると深く泉に身を沈めた。
長く艶やかな銀髪を背に流して、王宮の中を歩く。白い絹のローブに金色の魔法科学省の刺繍が鮮やかに映える。昨日の鑑定士の式服よりも金色の房飾りや、袖口の縁飾りが凝っている。
歩くたびに、金の杖が不思議な音色を奏でる。持ち手の飾りに付いている小さな透かし彫りの鈴の音だ。この杖は、魔法科学省でも高位の魔法術士の象徴だ。
通常であれば、鑑定士の結果をいちいち報告には来ない。報告書だけを届けることで済ませていたが、今回ばかりはそうはいかなかった。第二、第三王子の双子のパリスとカルンが貴重な鑑定と錬金の識別を持っていた事と、何と言っても100年振りに、発現が確認された光の識別者がいたのだから。
(パリスとカルンはいい。問題は彼女だ)
シュゼットが、光の識別者であることを報告しなければならない。
「魔法科学省、鑑定士団長のレイシル・コールである。陛下に鑑定結果のご報告に参った」
国王の執務室の扉が開く。
両手を胸の前で組むと頭を垂れて礼を執る。そして、顔を上げると滑るように中に入った。
「この度の鑑定式で、三名の識別者が発現致しました。まずは、パリス王子が水と鑑定、カルン王子が土と錬金です。王族としては久し振りの鑑定と錬金が発現しました」
淡々と報告する。問題はこの後だから。
「うむ。フェリックスと本人達からも報告を受けた。次代の王族に貴重な識別が発現したことは喜ばしいな」
兄である国王は、グリーントルマリンの目を細めて言った。この瞳の色は、王族によく現れる色で、この色は甥のフェリックスも同じだ。この兄と自分、そして甥であるフェリックスは良く似ている。特にフェリックスとは兄弟のようだと言われる。
4歳違いのフェリックスが余りに似ているので、自分が兄の息子であるかもしれないと、噂になったことがあった。全くのデマであったが、それで一時期王家がざわついた時があった。
先王の側室であった母との間に誕生したのが自分であった。すでに、正妃との間に第一王子である兄がいた。年が16歳も離れていたので、物心ついた時にはすでに兄が王太子として次期国王になることが決まっていたし、ある意味、国王であった父よりも近しい存在だったと思う。仲が良かったことも噂の一因であったかもしれない。
そんな兄が国王に即位した時、迷うことなく魔法科学省に入省し、王宮神殿の神官となった。王位継承から自ら退いたとの意思表示をしたのだ。
「陛下。もう一人、希少識別者が発現しています。100年振りの光の識別者です」
跪いたまま、陛下の顔を見上げる。
椅子から立ち上がった陛下が、ぐるりと両袖机を回って目の前に立った。
「詳しく聞こうではないか」
「つまり、グリーンフィールド公爵家の娘が、光の識別者なのだな? 15歳ということは、フェリックスの婚約者候補のあの娘ということか」
執務室の奥にある隠し部屋、二人だけで卓を囲む。
「そうです。今まで魔法術者を輩出することが無かった、グリーンフィールド家です。本人も家族も、全く考えてもいなかったようです。なのに、初めて発現したのが100年振りの希少識別者ですから。公爵家は右往左往しているでしょう。初めての事ですからね」
「そうであろうな。しかし、グリーンフィールドのあの娘であろう? 5年前の?」
王は溜息を吐いて、こめかみを押えた。あの時の風景が蘇ったようだ。
「そうです。あの時の令嬢です」
口元だけ微笑んで王の顔を見る。そうだ、この顔は父親の表情だ。
「ダリナスからの帰国に合わせて婚約者候補にしたのだが、未だフェリックスとは、不仲のままだと聞いている。昔とは随分変わったとの噂だが?」
「不仲かどうかは判りません。でも、姿かたちは5年前とは随分変わっていまね。何でも、ダリナスのテレジア学院に編入した時には、今の姿だったと」
「随分変わったとはどんな風になったのだ?」
「天使ですよ」
「はっ?」
今度はもっとはっきり聞こえるように言う。
「天使のように愛らしく見えます。性格はどうでしょうね? でも、ダリナスの留学生3人には慕われているようですね」
「天使のように愛らしいとは……随分変わったのだな。確か5年前は、随分……太っ、大柄? な娘であったが?」
言い直した王の顔を見て、思わずニンマリしてしまった。一応、いない相手にも気を使ったらしい。
「確か、フェリックスが白パンダと言ってました」
「ああぅ。そうだった! 初めての茶会の顔合わせだったのに、フェリックスが泣かしたのだった!!」
あのお茶会の日に、レイシルも同席していた。王宮神殿の神官として参列していたのだ。あの時は、居並ぶ令嬢達の列を見ながら、フェリックスも難儀なものだと同情していたのだったが、やらかしてしまった。
「しかし、今となっては過去には戻れん。彼女が戻って来た今、なぜ関係の修復が出来ていないのか? フェリックスは何をしているのだ」
若干イラついたように王はそう言うと、レイシルに助けを求めるように目を向けた。
この兄は、初恋をそのまま実らせて、相思相愛で結婚した稀有な存在だ。恋愛の駆け引きはおろか、拗こじれた男女の気持ちなど判らないのかもしれない。
「兄上、幾らフェリックスに悪気は無くても、公衆の面前で揶揄されれば相当のショックを受けたはずです。それなのに、彼女は傷の癒えないまま5年間も放って置かれたのです。まずは許しを得なければならないのに、帰国したらいきなり婚約者候補になっていると聞かされれば、気持ちのぶり返しで憤りが再燃しているでしょうね? 寧ろソレが、発火剤になっているかもしれませんよ?」
「むうぅう。やはりそうか。しかし、婚約者候補はバランスを見た結果なのだ」
そうだとは思うが、彼女が光の識別者である以上、そのバランスが変わってしまったのだ。
(王よ。どうするおつもりですか?)
レイシルは、頭を巡らす。二つの事をする為に。
一つは、シュゼットの王室入りを阻止すること。
そして、もう一つは、婚約者候補による側室制度の廃止。
「兄上、今の彼女は王室に良い感情は持っていないでしょう。フェリックスのやらかした仕打ちを知っているにも関わらず、きちんとした詫びの無いまま、本人も寝耳に水の婚約者候補の話ですから」
「しかしだな!」
もう一押しするか。
「シュゼット・メレリア・グリーンフィールドが光の識別者ということは、シルヴァ王弟殿下、エーリック殿下、カテリーナ姫にも知られています。そして、彼女が婚約者候補の一人であることも知られています。つまり、フェリックスの婚約者、次代のコレール王国の王妃について、カテリーナ姫一択だった選択肢に変化が出たという訳です。候補者であるシュゼットが、光の識別者であるというせいで。恐らくダリナスの関係者もコレに気付いているでしょうね?」
「判っている。今はダリナスとの友好関係も強固にする必要がある。暗黙の了解であるカテリーナ姫の事も今更変えられるものでは無い」
「でしょうね。下手をすれば面子を潰されたと大問題になるでしょうから」
そうだ。問題になるだけならまだマシだ。それ以上の火種になる可能性がある。こちらコレールには100年振りの光の識別者がいるのだ。相手ダリナスにはいない、有益な光の識別者が。
レイシルは、席を立ち再度王の前に膝まづくと、しっかりと目を合わせて口を開いた。
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