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77. 転落
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一瞬空間が歪む様な。
空気の皮が弾かれた様な。
今まで感じた事が無い感覚がした。
部屋の中にいたレイシル、シルヴァそしてエーリックの三人が顔を見合わせた。
レイシルの薄い唇が、
『来たか?』
と、動いた次の瞬間だった。
ダダダ……ンッ!!
大きな音がした。まるで、何か大きな塊が叩きつけられた様な音だ。
ドア付近にいたエーリックが、一番に部屋から飛び出した。
「っ!?」
4階と5階を結ぶ階段の踊り場に、見慣れたアッシュブロンドの髪が広がっていた。
「……セ、セドリック……!?」
床に広がったアッシュブロンドの隙間から、赤い染みがじわじわと広がっている。
見下ろすエーリックの声に、その場にいた者達が息を飲んだ。まさか、この高さから転落したのかと。
「セドリックッ!? 大丈夫か!?」
階段を駆け下りるエーリックの後を、シルヴァも追う。
「エーリック! 動かすな! 頭を打っている! 動かしてはダメだ!」
レイシルが叫び、カイルが医術院の医師達に緊急の呼び掛けをしている。
踊り場に倒れているセドリックは、ピクリとも動かない。傍に膝を着くエーリックとシルヴァは、成すすべもなく医師が来るのを待った。その間にも赤い染みは広がっている様に見える。
「セド!! セドリック!! しっかりしろ!」
エーリックが大きな声で話し掛ける。必死の問いかけにも動く気配は感じられない。
「隣の病室に運びます。そっとだ。頭を打っているから、そっと運べ!」
カイルが、駆け付けた医師らと共に5階の病室に運ぶ。移動魔法が掛けられた担架は、セドリックを乗せると重力を感じさせないような動きで階段を上って行った。エーリックがふらつく様に立ち上がると、シルヴァに腕を支えられてその後を追う。
セドリックが倒れていた踊り場の床には、赤々とした血痕が滲んでいた。
「ローナ……」
後に残ったフェリックスが声を掛けた。
階段の中腹で、手摺にやっと掴まっているローナがいた。
彼女の靴は片方脱げてしまい、踊り場の床に転がっていた。そして、制服から覗く膝から下には、擦り傷と打撲の様な赤味が見えた。
「ローナ? 君は5階に行こうとしたのか?」
震えの止まらないローナは、フェリックスの姿と声掛けに顔を上げた。探していたフェリックスが近くに感じられたせいか、ほっとした様に表情を緩めた。
「フェ、フェリックス殿下」
「何で君は、ここにいる? 何しに、ここに来た?」
いつもの表情とは違うフェリックスだった。冷たい瞳の色が、射すくめる様に自分に注がれている。
「答えろ。ローナ、君は何故、ココにいるのか? もしかして、シュゼットに会いに来たのか?」
自分を見下ろす冷たい視線。じっと見られると身震いするような、冷たいグリーントルマリンの瞳。
「で、殿下をお探しして……こちらに、い、いらっしゃると聞いたので……」
嘘では無い。本当の事だ。
「そう。で、何でセドリック殿がこんな事になったのだ? 君が落ちそうになったところを、セドリック殿が庇ったのか?」
ジンジンと痛む膝、捻ったかもしれない足首も鈍く痛んだ。でも、それ以上に、フェリックスの冷たい目で見られる事が痛い。
「ち、違います。セドリック様が、いきなり階段から落ちたのです。わ、私は、躓つまづいた、だ、だけです!」
震える唇から、自分が見た事を、自分に起こった事を訴える。
階段を落ちて行ったセドリックのアイスブルーの瞳。自分の腕を引っ張り上げた力。力を込められた腕はズキンと痛んだ。思わず、手摺を握っていた手を離した。
「ローナ。君は、ここに来ることは出来ない。何故だと思う? この5階には、結界が張られているんだ。シュゼットに悪意を持つ人間は近寄れないんだ。もし近寄れば、弾かれてしまう。打ち所が悪ければ死んでしまうかもしれない程の結界なんだ。君は、この結界に弾かれたんじゃないのか。違うか?」
階段の中腹で蹲うづくまったまま、ローナはガクガクと震えた。それはそうだ。結界の威力を身を以て体験しているのだから。
「そ、そんな! そんな、悪意なんて、持っていません! ただ、余りにシュゼット様が身勝手にフェリックス殿下を振り回すから!?」
大粒の涙をこぼしながら言い訳をするローナに、フェリックスが悲しそうな視線を向けた。
「どうして、そうなるんだ。私はシュゼットに振り回されても、身勝手な振る舞いをされてもいない」
隣同士の席にいる二人の関係が、思わしいくない事は何となく気が付いていた。尤もそれは、シュゼットがどうというより、ローナの方が意識している様に見えていた。それでも害を成す程では無いと思っていた。よくある女の子同士の感情の行き違い程度にしか考えていなかった。
「ならば、ローナとやら、ここまで上って来れば良い。但し、結界はまだ解かれていない。シュゼットに悪意を持って無ければ弾かれることも無い。でも、もしも悪意を持っていれば、どうなるかは判るであろう? どうだ、来れるか?」
階上に立つレイシルが、フェリックスの後ろから顔を覗かせた。その顔は、魔法科学省の高官の顔であった。
「さあ、来い」
震えが止まらないローナは、レイシルを睨むように見据えた。出来る訳が無かった。さっき以上の衝撃に襲われれば、セドリックの様になるのは目に見えていたからだ。
「コレール王国、第一位王子、フェリックスが命ず。ローナ、追って沙汰があるまで屋敷で謹慎せよ」
フェリックスはそう言い渡すと、セドリックの居る病室に行ってしまった。ローナを助けることもしなかった。振り返りもしなかった。ポロポロと涙が溢れてくる。
何で、何で、どうして、どうして!?
階段を下りて来たレイシルが、ローナの手を掬い上げて、しっかり手摺に掴まらせる。
「痛いだろう?」
膝下に新たに血が滲んでいる。掴まれた腕も痛い。捻った足首も痛い。小さく頷いた。
「でも、セドリックの方が何倍も痛い。いや、もう痛みすら感じないかもしれない。君の行動が、彼をあんな風にしたんだ」
「わ、私は、そんなつもりは!?」
「セドリックは、結界に弾かれる事は無いんだ。絶対にない。それは、ここにいる全員が知っている」
「で、でもセドリック様は、本当にお一人で階段から落ちて──」
「私には鑑定の識別があるんだ。流された彼の血から、何が起こったのか見ることが出来る。さあ、もう帰り給え」
何も言えなくなった。冴え冴えとした銀色の美貌が自分を見下ろし、ザワリと肌が泡立つ様な気配を感じた。
「お、お止め下さい!!」
レイシルの鑑定が展開される気配に悲鳴の様に声を上げた。
「ローナ。君が出来る事は、セドリックの無事を祈る事だけだ。判ったら帰って、彼の為に祈るが良い」
黒くて、キチキチと嫌な音がするナニかが近づいて来ます。
それは、人の姿をしている様にも見えますが、丸くなったり鋭い棘を持った車輪の様になったりして形が定まりません。
ここまで来るとは、結構な強者ですわね? さっきのレイシル様の気配は、金色の波でした。小さく響く鈴? の様な、聞き慣れない神秘的な響きの音がしていました。つまり、近づいているのはレイシル様では無いという事。
「なんでしょう。ちっとも静かになりませんわ」
すると、
大きな空気の震え。
一瞬ですが、大きな空気の泡が稲妻で弾けた様な衝撃が、私の身体を揺らしました。
な、何が起きたのでしょう!?
結構な衝撃でした。こんな奥底にいる私が感じるなんて。
赤い糸がスルスルと目の前に垂れてきます。
滴したたるように落ちてくる沢山の赤い糸。赤い糸? 本当に糸?
糸は私に絡まって、絡まって、絡まって……
温かく私を絡み込んで……引っ張ります。
引っ張り上げられる様な上昇感。
浮上するに連れて、声が聞こえてきます。誰かが呼んでいます。
『シュ……シュゼ……』
『シュゼット……』
この声は? 聞き覚えのある声に思えますけど。
もっと引っ張てくれないと、もっと、近くに行かないと良く聞こえないのです。
もっと、もっと、はっきり呼んで下さいな。
いつものように。
……様?
空気の皮が弾かれた様な。
今まで感じた事が無い感覚がした。
部屋の中にいたレイシル、シルヴァそしてエーリックの三人が顔を見合わせた。
レイシルの薄い唇が、
『来たか?』
と、動いた次の瞬間だった。
ダダダ……ンッ!!
大きな音がした。まるで、何か大きな塊が叩きつけられた様な音だ。
ドア付近にいたエーリックが、一番に部屋から飛び出した。
「っ!?」
4階と5階を結ぶ階段の踊り場に、見慣れたアッシュブロンドの髪が広がっていた。
「……セ、セドリック……!?」
床に広がったアッシュブロンドの隙間から、赤い染みがじわじわと広がっている。
見下ろすエーリックの声に、その場にいた者達が息を飲んだ。まさか、この高さから転落したのかと。
「セドリックッ!? 大丈夫か!?」
階段を駆け下りるエーリックの後を、シルヴァも追う。
「エーリック! 動かすな! 頭を打っている! 動かしてはダメだ!」
レイシルが叫び、カイルが医術院の医師達に緊急の呼び掛けをしている。
踊り場に倒れているセドリックは、ピクリとも動かない。傍に膝を着くエーリックとシルヴァは、成すすべもなく医師が来るのを待った。その間にも赤い染みは広がっている様に見える。
「セド!! セドリック!! しっかりしろ!」
エーリックが大きな声で話し掛ける。必死の問いかけにも動く気配は感じられない。
「隣の病室に運びます。そっとだ。頭を打っているから、そっと運べ!」
カイルが、駆け付けた医師らと共に5階の病室に運ぶ。移動魔法が掛けられた担架は、セドリックを乗せると重力を感じさせないような動きで階段を上って行った。エーリックがふらつく様に立ち上がると、シルヴァに腕を支えられてその後を追う。
セドリックが倒れていた踊り場の床には、赤々とした血痕が滲んでいた。
「ローナ……」
後に残ったフェリックスが声を掛けた。
階段の中腹で、手摺にやっと掴まっているローナがいた。
彼女の靴は片方脱げてしまい、踊り場の床に転がっていた。そして、制服から覗く膝から下には、擦り傷と打撲の様な赤味が見えた。
「ローナ? 君は5階に行こうとしたのか?」
震えの止まらないローナは、フェリックスの姿と声掛けに顔を上げた。探していたフェリックスが近くに感じられたせいか、ほっとした様に表情を緩めた。
「フェ、フェリックス殿下」
「何で君は、ここにいる? 何しに、ここに来た?」
いつもの表情とは違うフェリックスだった。冷たい瞳の色が、射すくめる様に自分に注がれている。
「答えろ。ローナ、君は何故、ココにいるのか? もしかして、シュゼットに会いに来たのか?」
自分を見下ろす冷たい視線。じっと見られると身震いするような、冷たいグリーントルマリンの瞳。
「で、殿下をお探しして……こちらに、い、いらっしゃると聞いたので……」
嘘では無い。本当の事だ。
「そう。で、何でセドリック殿がこんな事になったのだ? 君が落ちそうになったところを、セドリック殿が庇ったのか?」
ジンジンと痛む膝、捻ったかもしれない足首も鈍く痛んだ。でも、それ以上に、フェリックスの冷たい目で見られる事が痛い。
「ち、違います。セドリック様が、いきなり階段から落ちたのです。わ、私は、躓つまづいた、だ、だけです!」
震える唇から、自分が見た事を、自分に起こった事を訴える。
階段を落ちて行ったセドリックのアイスブルーの瞳。自分の腕を引っ張り上げた力。力を込められた腕はズキンと痛んだ。思わず、手摺を握っていた手を離した。
「ローナ。君は、ここに来ることは出来ない。何故だと思う? この5階には、結界が張られているんだ。シュゼットに悪意を持つ人間は近寄れないんだ。もし近寄れば、弾かれてしまう。打ち所が悪ければ死んでしまうかもしれない程の結界なんだ。君は、この結界に弾かれたんじゃないのか。違うか?」
階段の中腹で蹲うづくまったまま、ローナはガクガクと震えた。それはそうだ。結界の威力を身を以て体験しているのだから。
「そ、そんな! そんな、悪意なんて、持っていません! ただ、余りにシュゼット様が身勝手にフェリックス殿下を振り回すから!?」
大粒の涙をこぼしながら言い訳をするローナに、フェリックスが悲しそうな視線を向けた。
「どうして、そうなるんだ。私はシュゼットに振り回されても、身勝手な振る舞いをされてもいない」
隣同士の席にいる二人の関係が、思わしいくない事は何となく気が付いていた。尤もそれは、シュゼットがどうというより、ローナの方が意識している様に見えていた。それでも害を成す程では無いと思っていた。よくある女の子同士の感情の行き違い程度にしか考えていなかった。
「ならば、ローナとやら、ここまで上って来れば良い。但し、結界はまだ解かれていない。シュゼットに悪意を持って無ければ弾かれることも無い。でも、もしも悪意を持っていれば、どうなるかは判るであろう? どうだ、来れるか?」
階上に立つレイシルが、フェリックスの後ろから顔を覗かせた。その顔は、魔法科学省の高官の顔であった。
「さあ、来い」
震えが止まらないローナは、レイシルを睨むように見据えた。出来る訳が無かった。さっき以上の衝撃に襲われれば、セドリックの様になるのは目に見えていたからだ。
「コレール王国、第一位王子、フェリックスが命ず。ローナ、追って沙汰があるまで屋敷で謹慎せよ」
フェリックスはそう言い渡すと、セドリックの居る病室に行ってしまった。ローナを助けることもしなかった。振り返りもしなかった。ポロポロと涙が溢れてくる。
何で、何で、どうして、どうして!?
階段を下りて来たレイシルが、ローナの手を掬い上げて、しっかり手摺に掴まらせる。
「痛いだろう?」
膝下に新たに血が滲んでいる。掴まれた腕も痛い。捻った足首も痛い。小さく頷いた。
「でも、セドリックの方が何倍も痛い。いや、もう痛みすら感じないかもしれない。君の行動が、彼をあんな風にしたんだ」
「わ、私は、そんなつもりは!?」
「セドリックは、結界に弾かれる事は無いんだ。絶対にない。それは、ここにいる全員が知っている」
「で、でもセドリック様は、本当にお一人で階段から落ちて──」
「私には鑑定の識別があるんだ。流された彼の血から、何が起こったのか見ることが出来る。さあ、もう帰り給え」
何も言えなくなった。冴え冴えとした銀色の美貌が自分を見下ろし、ザワリと肌が泡立つ様な気配を感じた。
「お、お止め下さい!!」
レイシルの鑑定が展開される気配に悲鳴の様に声を上げた。
「ローナ。君が出来る事は、セドリックの無事を祈る事だけだ。判ったら帰って、彼の為に祈るが良い」
黒くて、キチキチと嫌な音がするナニかが近づいて来ます。
それは、人の姿をしている様にも見えますが、丸くなったり鋭い棘を持った車輪の様になったりして形が定まりません。
ここまで来るとは、結構な強者ですわね? さっきのレイシル様の気配は、金色の波でした。小さく響く鈴? の様な、聞き慣れない神秘的な響きの音がしていました。つまり、近づいているのはレイシル様では無いという事。
「なんでしょう。ちっとも静かになりませんわ」
すると、
大きな空気の震え。
一瞬ですが、大きな空気の泡が稲妻で弾けた様な衝撃が、私の身体を揺らしました。
な、何が起きたのでしょう!?
結構な衝撃でした。こんな奥底にいる私が感じるなんて。
赤い糸がスルスルと目の前に垂れてきます。
滴したたるように落ちてくる沢山の赤い糸。赤い糸? 本当に糸?
糸は私に絡まって、絡まって、絡まって……
温かく私を絡み込んで……引っ張ります。
引っ張り上げられる様な上昇感。
浮上するに連れて、声が聞こえてきます。誰かが呼んでいます。
『シュ……シュゼ……』
『シュゼット……』
この声は? 聞き覚えのある声に思えますけど。
もっと引っ張てくれないと、もっと、近くに行かないと良く聞こえないのです。
もっと、もっと、はっきり呼んで下さいな。
いつものように。
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