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91. 婚約者候補と光の識別者
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王が真っ直ぐな視線を向ける。
「貴殿の、いや、ダリナスの望みを申してみよ」
王の隣にいるフェリックスの喉がごくりと鳴った。再度そう問われて、声の主と目を合わせたシルヴァが口を開いた。
「最初にお伝えしますが、ダリナスは今回の件について関係者に関わること以外を要求しません。まず一つは、フェリックス殿とカテリーナの婚約発表を早急に行って頂きたいという事。そして、二つ目が光の識別者の自由意思を尊重する事。この二つです」
王とフェリックスは顔を見合わせた。すでに一つ目については、ダリナス本国に伝えてあり、ガーデンパーティーで発表する運びとなっている。シルヴァがそれを知らないはずが無かったはずだ。
「シルヴァ殿、カテリーナ姫の事はすでに決定事項としている上、発表もガーデンパーティーで行うとしているが? それに、光の識別者であるシュゼット嬢についても、その発表を以て婚約者候補から外れる事になっている」
怪訝そうな王の声は、今更それを望みとするのか? という疑問が滲んでいた。
「今回、セドリックが負傷した原因は、フェリックス殿と婚約者候補との関係にあります。それは、ローナ嬢然り、シュゼット嬢然り。二人ともフェリックス殿を挟んで、婚約者候補と言う立場です。二人の間にどのような事があったかは判りません。幸い今回は、我が国の王族であるカテリーナが直接影響を受ける事態にはなっていませんが、結界に弾かれる程の危険な思いを持っている者が近くにいるなど、考えたく無いのです。ああ、ローナ嬢についてはダリナスとして、処罰を要求している訳ではありません。カテリーナが被害を受けている訳ではありませんし、セドリックもそれを望んではいないでしょう。彼はそういう人間ではありませんから……彼女については、陛下の、コレールのご判断にお任せ致します」
フェリックスの表情が曇ったのが判った。確かに、カテリーナに対して危険な感情をぶつけられていたら…‥シュゼットがローナに対して特別何かした訳では無いだろう。寧ろシュゼットは、婚約者候補の立場を嫌がっていたし、5年前の白パンダ事件で自分にも近寄ることは無かったのに。
何故ローナがそこまでシュゼットに敵対心? を持っていたのか判らなかった。何がそこまで追い詰めたのか。他の三人の方が、ずっと近くにいたと思うけれど。
最近になってようやく話が出来る様になったが、それが原因なのか?
しかし、ローナの処罰を要求しないと言っているが……つまり、コレールで納得出来るように考えよ。という事か。
「殿下の婚約者候補は、カテリーナ姫の外に4人いらっしゃるのですね? 皆同い年の同じクラスの少女とは……難しいものですな」
マラカイト公爵はそう言って小さく溜息を吐いた。ダリナスには無い制度に、思いを巡らした結果だった。
「フェリックスとカテリーナ姫の婚約発表を早くという事だが、ガーデンパーティーは2ヵ月を切っている。貴国からの来賓も来ることになっているし、その時で良いのではないか?」
「当事者達だけで良いのです。はっきりと候補者の家と本人に、理解して頂きたいという事です。そして正式発表はパーティーですれば良いのでは無いでしょうか? 」
王はそこまで聞くと少し考え込むように目を伏せた。
コレールが損をすることは無いのだ。ここまでの話は、すでにレイシルとも相談済みだ。それに、内々にではあるが少し前にシュゼットの父親、グリーンフィールド公爵にも相談済だった。
グリーンフィールド公爵としては、正式に候補者として発表される前であり、婚約者候補から外れる事も王家からの申し入れならば致し方無しとの返答だった。尤もフェリックスとシュゼットの仲が上手くいってないのは、双方関係者が知るところだったし当事者の二人としても、5年振りの再会に真実味が感じられない風に見えていた。
それに、他の婚約者候補達にも最小限の痛みで済ませられるし、悪しき慣習とされるアレもこれを機会に撤廃できる。
カリノ侯爵家も、娘のしでかした事に納得せざるを得ないだろう。
「判った。貴殿の一つ目の願いについては了承しよう。二つ目の願いだが……」
王は少し躊躇した。自由意思という言葉に引っ掛かりを覚えた。
「つまりは、シュゼット嬢の意志に任せよという事か? 自由にせよと? それは余りにも漠然としておらぬか?」
シルヴァは、大きく頷くとその通りだと相槌を打った。
王は首を傾げ、フェリックスと顔を見合わせた。意味が判らないとその表情は言っていた。
「光の識別者になるには、まず負の感情を失くすこと。今のままの彼女ではそれが出来ないでしょう。彼女が自分の意志でこれからを選び取ると感じる事が必要だと思います」
シルヴァはそう言うと更に続けた。
「王よ。レイシル殿は、婚約者候補と側室制度を廃止したいとおっしゃっていた。4人の婚約者候補は側室候補となるのですか? その時にシュゼット嬢が側室になることはあるのでしょうか? もしそうなるのであれば、カテリーナを王妃にする訳にはいかない。光の識別者が側室にいるのであれば、王妃の存在は危うい立場になるからです。王はすでにお判りになっているのでしょう?」
「国を救える程の癒しの力を使える公爵家の側室と、王妃となる隣国である大国の姫君。国を二分する諍いの種になるやもしれん……」
直ぐに王はそう答えた。
「ええ。ですから、今回の事故を陛下は上手く使って下されば良いかと。そのタイミングで発表されれば、元候補者達はデヴュタントから新たに伴侶を探すことが可能でしょう。
その時は、ダリナスからも是非参加させて頂きたいと。セドリックもその頃までに治ってくれれば良いのですが……
側室制度については、陛下も廃止したいお気持ちがおありだと伺っています。我がダリナスは、すべてカテリーナの為に。そして、両国の親善の証である光の識別者の為に。ここはご決断願います」
王は深く溜息を吐き、フェリックス、シルヴァ、マラカイト公爵の顔を見廻した。お互いに考える事は同じだ。きっかけが欲しかった自分に、餌を放られた気分がしたがこの機を逃すのを勿体ないと思った。
なぜなら、二つ目の願いもコレールに損は無かったからだ。ダリナスの王弟に光の識別者の存在が知られている以上、両国の友好の証としてつつがなくカテリーナ姫を次期王妃に据える必要がある。
そして、王室とは離れた所で光の識別者を存在させる。
「一つ目の願いについては承知した。追って、日取りについては連絡するので、その時には貴殿らにもご同席願おう。そして、二つ目の願いについてだが……」
「それについてですが、私からシュゼット嬢に話をさせて頂けないでしょうか?」
先程まで王弟として、美しいが鋭い視線で交渉をしていたシルヴァだった。しかし、今の言葉を言う彼の表情は違っていた。その顔は何かを決心したような真摯な様子に見えた。
「勿論、陛下もフェリックス殿にも聞いて頂きたい」
そう言って一呼吸置くと、少し遠い目線で宙を見た。
「知られざる光の識別者のことを……」
「貴殿の、いや、ダリナスの望みを申してみよ」
王の隣にいるフェリックスの喉がごくりと鳴った。再度そう問われて、声の主と目を合わせたシルヴァが口を開いた。
「最初にお伝えしますが、ダリナスは今回の件について関係者に関わること以外を要求しません。まず一つは、フェリックス殿とカテリーナの婚約発表を早急に行って頂きたいという事。そして、二つ目が光の識別者の自由意思を尊重する事。この二つです」
王とフェリックスは顔を見合わせた。すでに一つ目については、ダリナス本国に伝えてあり、ガーデンパーティーで発表する運びとなっている。シルヴァがそれを知らないはずが無かったはずだ。
「シルヴァ殿、カテリーナ姫の事はすでに決定事項としている上、発表もガーデンパーティーで行うとしているが? それに、光の識別者であるシュゼット嬢についても、その発表を以て婚約者候補から外れる事になっている」
怪訝そうな王の声は、今更それを望みとするのか? という疑問が滲んでいた。
「今回、セドリックが負傷した原因は、フェリックス殿と婚約者候補との関係にあります。それは、ローナ嬢然り、シュゼット嬢然り。二人ともフェリックス殿を挟んで、婚約者候補と言う立場です。二人の間にどのような事があったかは判りません。幸い今回は、我が国の王族であるカテリーナが直接影響を受ける事態にはなっていませんが、結界に弾かれる程の危険な思いを持っている者が近くにいるなど、考えたく無いのです。ああ、ローナ嬢についてはダリナスとして、処罰を要求している訳ではありません。カテリーナが被害を受けている訳ではありませんし、セドリックもそれを望んではいないでしょう。彼はそういう人間ではありませんから……彼女については、陛下の、コレールのご判断にお任せ致します」
フェリックスの表情が曇ったのが判った。確かに、カテリーナに対して危険な感情をぶつけられていたら…‥シュゼットがローナに対して特別何かした訳では無いだろう。寧ろシュゼットは、婚約者候補の立場を嫌がっていたし、5年前の白パンダ事件で自分にも近寄ることは無かったのに。
何故ローナがそこまでシュゼットに敵対心? を持っていたのか判らなかった。何がそこまで追い詰めたのか。他の三人の方が、ずっと近くにいたと思うけれど。
最近になってようやく話が出来る様になったが、それが原因なのか?
しかし、ローナの処罰を要求しないと言っているが……つまり、コレールで納得出来るように考えよ。という事か。
「殿下の婚約者候補は、カテリーナ姫の外に4人いらっしゃるのですね? 皆同い年の同じクラスの少女とは……難しいものですな」
マラカイト公爵はそう言って小さく溜息を吐いた。ダリナスには無い制度に、思いを巡らした結果だった。
「フェリックスとカテリーナ姫の婚約発表を早くという事だが、ガーデンパーティーは2ヵ月を切っている。貴国からの来賓も来ることになっているし、その時で良いのではないか?」
「当事者達だけで良いのです。はっきりと候補者の家と本人に、理解して頂きたいという事です。そして正式発表はパーティーですれば良いのでは無いでしょうか? 」
王はそこまで聞くと少し考え込むように目を伏せた。
コレールが損をすることは無いのだ。ここまでの話は、すでにレイシルとも相談済みだ。それに、内々にではあるが少し前にシュゼットの父親、グリーンフィールド公爵にも相談済だった。
グリーンフィールド公爵としては、正式に候補者として発表される前であり、婚約者候補から外れる事も王家からの申し入れならば致し方無しとの返答だった。尤もフェリックスとシュゼットの仲が上手くいってないのは、双方関係者が知るところだったし当事者の二人としても、5年振りの再会に真実味が感じられない風に見えていた。
それに、他の婚約者候補達にも最小限の痛みで済ませられるし、悪しき慣習とされるアレもこれを機会に撤廃できる。
カリノ侯爵家も、娘のしでかした事に納得せざるを得ないだろう。
「判った。貴殿の一つ目の願いについては了承しよう。二つ目の願いだが……」
王は少し躊躇した。自由意思という言葉に引っ掛かりを覚えた。
「つまりは、シュゼット嬢の意志に任せよという事か? 自由にせよと? それは余りにも漠然としておらぬか?」
シルヴァは、大きく頷くとその通りだと相槌を打った。
王は首を傾げ、フェリックスと顔を見合わせた。意味が判らないとその表情は言っていた。
「光の識別者になるには、まず負の感情を失くすこと。今のままの彼女ではそれが出来ないでしょう。彼女が自分の意志でこれからを選び取ると感じる事が必要だと思います」
シルヴァはそう言うと更に続けた。
「王よ。レイシル殿は、婚約者候補と側室制度を廃止したいとおっしゃっていた。4人の婚約者候補は側室候補となるのですか? その時にシュゼット嬢が側室になることはあるのでしょうか? もしそうなるのであれば、カテリーナを王妃にする訳にはいかない。光の識別者が側室にいるのであれば、王妃の存在は危うい立場になるからです。王はすでにお判りになっているのでしょう?」
「国を救える程の癒しの力を使える公爵家の側室と、王妃となる隣国である大国の姫君。国を二分する諍いの種になるやもしれん……」
直ぐに王はそう答えた。
「ええ。ですから、今回の事故を陛下は上手く使って下されば良いかと。そのタイミングで発表されれば、元候補者達はデヴュタントから新たに伴侶を探すことが可能でしょう。
その時は、ダリナスからも是非参加させて頂きたいと。セドリックもその頃までに治ってくれれば良いのですが……
側室制度については、陛下も廃止したいお気持ちがおありだと伺っています。我がダリナスは、すべてカテリーナの為に。そして、両国の親善の証である光の識別者の為に。ここはご決断願います」
王は深く溜息を吐き、フェリックス、シルヴァ、マラカイト公爵の顔を見廻した。お互いに考える事は同じだ。きっかけが欲しかった自分に、餌を放られた気分がしたがこの機を逃すのを勿体ないと思った。
なぜなら、二つ目の願いもコレールに損は無かったからだ。ダリナスの王弟に光の識別者の存在が知られている以上、両国の友好の証としてつつがなくカテリーナ姫を次期王妃に据える必要がある。
そして、王室とは離れた所で光の識別者を存在させる。
「一つ目の願いについては承知した。追って、日取りについては連絡するので、その時には貴殿らにもご同席願おう。そして、二つ目の願いについてだが……」
「それについてですが、私からシュゼット嬢に話をさせて頂けないでしょうか?」
先程まで王弟として、美しいが鋭い視線で交渉をしていたシルヴァだった。しかし、今の言葉を言う彼の表情は違っていた。その顔は何かを決心したような真摯な様子に見えた。
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