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寮長と新しいルームメイトと危機管理
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「それで、追求されない為に…二人きりで会いたいみたいな……あんな恥ずかしいお強請りをして、気を逸したんだよ」
蹲ったまま、相当恥ずかしいのか、蚊の鳴くような声で話してくれた。
園宮の声で『お強請り』って言われると、何だか卑猥な感じがする。
「(お強請り…いい響きだ…ぜひ攻様相手にして欲しい)
その割には嬉しそうな顔で話してたよ?」
藤涙の言葉に反応した園宮が顔を上げた。
まだほんのりと頬が赤いのは、羞恥心のせいか、蹲って酸欠になったからか。
「そうなのか?……まぁ、過保護だし、怒ると怖いけど、あの人は俺の憧れなんだ。だからかな?」
まただ。
大好きで堪らないと言う顔。
「俺ね、昔からお兄ちゃん子で、どこに行くにも兄さんの後をついて回ってたんだよ。
多分、今もそれが抜けてないんだろうなぁ」
「成程。兄×弟……有りだね」
「何て?」
「ううん、こっちの話。じゃあさっきのは恋人同士の睦言ではなかったんだね」
「むっ…!?ないない!俺と兄さんは本当にただの兄弟だから!」
多分そう思っているのは園宮だけだろうな。
「うんうん、明日はお兄さんとデートなんだよね」
「ただの帰省で、兄さんとはご飯食べるだけだからね!?」
「うんうん」
この子、本当にどういう思考回路をしているんだろうか。
色々と混乱を招いたこの会話で、藤涙と俺が園宮の兄への認識を改めてから約1ヶ月後に俺達は
この世の物とは思えない程整った顔の男……
【園宮 紅音】と出逢う事になる。
蹲ったまま、相当恥ずかしいのか、蚊の鳴くような声で話してくれた。
園宮の声で『お強請り』って言われると、何だか卑猥な感じがする。
「(お強請り…いい響きだ…ぜひ攻様相手にして欲しい)
その割には嬉しそうな顔で話してたよ?」
藤涙の言葉に反応した園宮が顔を上げた。
まだほんのりと頬が赤いのは、羞恥心のせいか、蹲って酸欠になったからか。
「そうなのか?……まぁ、過保護だし、怒ると怖いけど、あの人は俺の憧れなんだ。だからかな?」
まただ。
大好きで堪らないと言う顔。
「俺ね、昔からお兄ちゃん子で、どこに行くにも兄さんの後をついて回ってたんだよ。
多分、今もそれが抜けてないんだろうなぁ」
「成程。兄×弟……有りだね」
「何て?」
「ううん、こっちの話。じゃあさっきのは恋人同士の睦言ではなかったんだね」
「むっ…!?ないない!俺と兄さんは本当にただの兄弟だから!」
多分そう思っているのは園宮だけだろうな。
「うんうん、明日はお兄さんとデートなんだよね」
「ただの帰省で、兄さんとはご飯食べるだけだからね!?」
「うんうん」
この子、本当にどういう思考回路をしているんだろうか。
色々と混乱を招いたこの会話で、藤涙と俺が園宮の兄への認識を改めてから約1ヶ月後に俺達は
この世の物とは思えない程整った顔の男……
【園宮 紅音】と出逢う事になる。
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