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クレア視点・剣を認めてもらうために2
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初めての女王が誕生した日、その歓迎会に出席した全ての貴族が各家ごとに謁見をしていた。
私たち公爵家の番の時、父様や母様、そしてケイト兄様が順番に挨拶していく。
最後に私の番、淑女のカーテシーをしなければならなかった場面で、私の体は動かなかった。
私の心が淑女の挨拶ではなく、騎士としての挨拶をしたいと、そう叫んでいたから。
何も言えなくて、何も動けなくて。
私はここで淑女の挨拶をしてしまうと、それでこの女王陛下に認められてしまうと、私の騎士としての夢が終わってしまうと感じとっていた。
そんな私を見て女王陛下は怒るでも何かを問うこともなく、ただこう言った。
「緊張しておる其方のために妾が少し話をしてやろう。
妾はな、どの分野にも天才と呼ばれる素養を持った奴がいると思っている。
性別年齢関係なくな。」
そう言って女王陛下は言葉を区切る。
?私に何かを、伝えようとしている?
「妾の中で天才は、努力で技術を補う努力型の天才と、なんの努力をしなくてもできてしまう才能型の天才というものがいる。
この二つを兼ね備えた奴はとんでもない天才になるとは思わないか?
妾は今王位についてまもない、だからこそ力になる人材は喉から手が出るほど欲しいのだ。
例えばそうだな…剣に愛され剣に深く情熱を持った其方のような、な。」
そう言って女王陛下はニヤリと笑う。
「…なんで、」
どうして女王陛下が知っているのだろう。
私が剣を握りたかった事、騎士になりたかった事を。
「其方は実に家族に恵まれているな。
危険だから心配だからと止めてくれる両親がいて、妾に頭を下げてまで騎士にして欲しいと頼み込んでくる兄がいる。
皆、其方のことを思ってのことだぞ。
その想いを全て受け止めて其方はどうしたいのか、今この場で妾に示してみせろ。」
そう言った女王陛下は私をじっと見つめた、逸らすことを許さないと言った不思議な瞳だ。
騎士になったらいつ命がなくなるかわからない。
戦場から帰って来られないこともあるかもしれないし、女騎士などこの国には存在したことすらない。
前例のない立場だ、心無いことを言われることもたくさんあるだろう。
それでも、それでも私は、
片膝を折り、女王陛下を見つめ返す。
そうしてはっきり告げた。
「私はクレア・ヴィーリア。
女王陛下の剣として、盾として全力を尽くすことを誓います!」
騎士の挨拶。
私はこの時より淑女ではなく騎士となった。
それから十数年の時が経ち、その間には本当に色々あった。
女王陛下があの時私の背中を押してくれたのは、ケイト兄様の頼み込みや両親の気持ちに感動したわけではなく、ただ幼女の私の外見がドストライクだったからとか。
公爵家だから少なかったけれど、心無いことを言った人たちもいた。
…家を盾にする訳でもなく模擬戦でボコボコにしてたら誰にも文句は言われなくなったけれど。
いろんな経験を得て、今私はミコ様の護衛騎士になっている。
猫獣人、精霊との契約、膨大な魔力量。
ミコ様はきっとこれから色々なことに巻き込まれるだろう。
そしてその容姿や能力よ特殊さ故に、多くの人から理解されない問題に突き当たるかもしれない。
もしそうなったら、私は損得なんかではなくミコ様のために行動しよう。
あの時私のためにぶつかってくれた両親のように、応援してくれたケイト兄様のように。
そうして願わくば、ミコ様にもっと多くの良い出会いがありますようにと思いながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
眠気80%で書いたので誤字脱字があるかもしれない…ありませんように…。
私たち公爵家の番の時、父様や母様、そしてケイト兄様が順番に挨拶していく。
最後に私の番、淑女のカーテシーをしなければならなかった場面で、私の体は動かなかった。
私の心が淑女の挨拶ではなく、騎士としての挨拶をしたいと、そう叫んでいたから。
何も言えなくて、何も動けなくて。
私はここで淑女の挨拶をしてしまうと、それでこの女王陛下に認められてしまうと、私の騎士としての夢が終わってしまうと感じとっていた。
そんな私を見て女王陛下は怒るでも何かを問うこともなく、ただこう言った。
「緊張しておる其方のために妾が少し話をしてやろう。
妾はな、どの分野にも天才と呼ばれる素養を持った奴がいると思っている。
性別年齢関係なくな。」
そう言って女王陛下は言葉を区切る。
?私に何かを、伝えようとしている?
「妾の中で天才は、努力で技術を補う努力型の天才と、なんの努力をしなくてもできてしまう才能型の天才というものがいる。
この二つを兼ね備えた奴はとんでもない天才になるとは思わないか?
妾は今王位についてまもない、だからこそ力になる人材は喉から手が出るほど欲しいのだ。
例えばそうだな…剣に愛され剣に深く情熱を持った其方のような、な。」
そう言って女王陛下はニヤリと笑う。
「…なんで、」
どうして女王陛下が知っているのだろう。
私が剣を握りたかった事、騎士になりたかった事を。
「其方は実に家族に恵まれているな。
危険だから心配だからと止めてくれる両親がいて、妾に頭を下げてまで騎士にして欲しいと頼み込んでくる兄がいる。
皆、其方のことを思ってのことだぞ。
その想いを全て受け止めて其方はどうしたいのか、今この場で妾に示してみせろ。」
そう言った女王陛下は私をじっと見つめた、逸らすことを許さないと言った不思議な瞳だ。
騎士になったらいつ命がなくなるかわからない。
戦場から帰って来られないこともあるかもしれないし、女騎士などこの国には存在したことすらない。
前例のない立場だ、心無いことを言われることもたくさんあるだろう。
それでも、それでも私は、
片膝を折り、女王陛下を見つめ返す。
そうしてはっきり告げた。
「私はクレア・ヴィーリア。
女王陛下の剣として、盾として全力を尽くすことを誓います!」
騎士の挨拶。
私はこの時より淑女ではなく騎士となった。
それから十数年の時が経ち、その間には本当に色々あった。
女王陛下があの時私の背中を押してくれたのは、ケイト兄様の頼み込みや両親の気持ちに感動したわけではなく、ただ幼女の私の外見がドストライクだったからとか。
公爵家だから少なかったけれど、心無いことを言った人たちもいた。
…家を盾にする訳でもなく模擬戦でボコボコにしてたら誰にも文句は言われなくなったけれど。
いろんな経験を得て、今私はミコ様の護衛騎士になっている。
猫獣人、精霊との契約、膨大な魔力量。
ミコ様はきっとこれから色々なことに巻き込まれるだろう。
そしてその容姿や能力よ特殊さ故に、多くの人から理解されない問題に突き当たるかもしれない。
もしそうなったら、私は損得なんかではなくミコ様のために行動しよう。
あの時私のためにぶつかってくれた両親のように、応援してくれたケイト兄様のように。
そうして願わくば、ミコ様にもっと多くの良い出会いがありますようにと思いながら。
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眠気80%で書いたので誤字脱字があるかもしれない…ありませんように…。
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