37 / 117
クレア視点・剣を認めてもらうために1
しおりを挟む
クレアさんの過去話となっております~!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
私の名前はクレア・ヴィーリア。
これでも由緒正しい公爵家の人間だ。
私が剣を初めて見たのは5歳の時。
ケイトお兄様に剣を教えている人が振るっているのを遠くから見た。
その瞬間、私は剣に一目惚れした。
長年練習してきたであろうその人の剣は、ぶれなく綺麗に弧を描いている。
ああ、なんて美しいんだろうって。
私は家族に騎士になりたいと話した。
お父様とお母様からは猛反対だった。
でも2人もただ頭ごなしに否定した訳ではない。
私は普通に公爵令嬢として生きていれば何不自由なくいい所の家と結婚して、危険なく暮らせる。
騎士になれば常に命の危険があるのだ。
私を可愛い娘として愛してくれていたからこその否定だった。
でも、ケイトお兄様だけは2人と答えが違った。
「クレアに1度剣を持たせてあげてください。」
お兄様はお父様とお母様に何度もそう頼み込んだ。
「なら1度だけだ。
この騎士に好きに打ち込んで見せろ。」
持たされたのは木刀。
でも、初めて剣を持った私には、その木刀が輝いて見えた。
お父様が打ち込んでみろと言った騎士は最近騎士になったばかりの弱気そうな人。
でも、騎士になったくらいだから剣の腕は悪くないはずだ。
「よろしくお願いします。」
「うっ、はいお嬢様。」
主の娘の剣を受けろと命令されたこの新人騎士がちょっと可哀想になってきた。
なんか涙目だ。
まあそれはそれ。
私は力任せに剣を打ち込まなかった。
私はこの試合に勝ちたい訳では無い、最初で最後になるかもしれないこの機会で、あの時美しいと思ったあの人の剣術のような剣を振るってみたい。
だから私はふわりふわりと剣を振るう。
まるでダンスをするように。
『コツン』
「…へ?」
気づけば騎士に剣が当たっていた。
木刀だし幼かった私には怪我を与える力なんてないから本当に体に木刀がぶつかった程度。
でも、鍛錬を積んだ騎士相手に当てることができたのだ。
ケイトお兄様は驚きもせず告げた。
「これでわかったでしょう父上。
クレアは剣の天才です。
ちゃんと鍛錬を積めば、とんでもない騎士になれます。」
後からケイトお兄様聞いたら、お兄様を教えていたあの人の剣の動きが見えていた時点で、私に剣の才があることには勘づいていたと言っていた。
「あの人は剣の天才として名高いですから、ほとんどの人には剣の動きなんて見えないですよ。
まあ動きが見えても剣の才さえなければあのように剣は振るえないのですが、ね。」
つまり賭けていたんだろう。
あの時に私が上手く剣を振るえるはずだって。
…ケイトお兄様もなかなかなことをする。
それでも、私の騎士の夢は認めて貰えなかった。
転機があったのは8歳の時。
王位継承権をわずか17歳の王女に引き渡すための歓迎会だった。
王城の広間で、それはそれは大勢の貴族達に見守られて初の女王、ヴィリエル様が誕生した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
私の名前はクレア・ヴィーリア。
これでも由緒正しい公爵家の人間だ。
私が剣を初めて見たのは5歳の時。
ケイトお兄様に剣を教えている人が振るっているのを遠くから見た。
その瞬間、私は剣に一目惚れした。
長年練習してきたであろうその人の剣は、ぶれなく綺麗に弧を描いている。
ああ、なんて美しいんだろうって。
私は家族に騎士になりたいと話した。
お父様とお母様からは猛反対だった。
でも2人もただ頭ごなしに否定した訳ではない。
私は普通に公爵令嬢として生きていれば何不自由なくいい所の家と結婚して、危険なく暮らせる。
騎士になれば常に命の危険があるのだ。
私を可愛い娘として愛してくれていたからこその否定だった。
でも、ケイトお兄様だけは2人と答えが違った。
「クレアに1度剣を持たせてあげてください。」
お兄様はお父様とお母様に何度もそう頼み込んだ。
「なら1度だけだ。
この騎士に好きに打ち込んで見せろ。」
持たされたのは木刀。
でも、初めて剣を持った私には、その木刀が輝いて見えた。
お父様が打ち込んでみろと言った騎士は最近騎士になったばかりの弱気そうな人。
でも、騎士になったくらいだから剣の腕は悪くないはずだ。
「よろしくお願いします。」
「うっ、はいお嬢様。」
主の娘の剣を受けろと命令されたこの新人騎士がちょっと可哀想になってきた。
なんか涙目だ。
まあそれはそれ。
私は力任せに剣を打ち込まなかった。
私はこの試合に勝ちたい訳では無い、最初で最後になるかもしれないこの機会で、あの時美しいと思ったあの人の剣術のような剣を振るってみたい。
だから私はふわりふわりと剣を振るう。
まるでダンスをするように。
『コツン』
「…へ?」
気づけば騎士に剣が当たっていた。
木刀だし幼かった私には怪我を与える力なんてないから本当に体に木刀がぶつかった程度。
でも、鍛錬を積んだ騎士相手に当てることができたのだ。
ケイトお兄様は驚きもせず告げた。
「これでわかったでしょう父上。
クレアは剣の天才です。
ちゃんと鍛錬を積めば、とんでもない騎士になれます。」
後からケイトお兄様聞いたら、お兄様を教えていたあの人の剣の動きが見えていた時点で、私に剣の才があることには勘づいていたと言っていた。
「あの人は剣の天才として名高いですから、ほとんどの人には剣の動きなんて見えないですよ。
まあ動きが見えても剣の才さえなければあのように剣は振るえないのですが、ね。」
つまり賭けていたんだろう。
あの時に私が上手く剣を振るえるはずだって。
…ケイトお兄様もなかなかなことをする。
それでも、私の騎士の夢は認めて貰えなかった。
転機があったのは8歳の時。
王位継承権をわずか17歳の王女に引き渡すための歓迎会だった。
王城の広間で、それはそれは大勢の貴族達に見守られて初の女王、ヴィリエル様が誕生した。
240
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる