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魔力測定をした次の日に、レイルークは急遽ルシータに魔力制御を教わる事となった。
麗かな陽気の昼下がり。
真新しい鍛錬着に身を包んで、敷地の庭をトボトボと歩くレイルーク。後ろにシンリーが付き従い歩いていた。
裏庭を抜けた奥には、公爵の兵士達が使うのとは別に貴族用の鍛錬場があるらしい。
これから待ち受けるであろう地獄を前に、レイルークの足取りは重かった。
「レイルーク様。ルシータ様は、無茶な事を強要する方ではありません。気をしっかり保てば大丈夫ですよ」
シンリーは慰めのような言葉を掛けてくれる。
しかし今のレイルークには『気をしっかり持たないと死にます』と言われたような気がした。
取り敢えず頷いておく。
巨大な鍛錬場が見えてきた。
その入り口の前には、フリルが施された可愛らしい鍛錬着を着たユリアが何故か立っていた。その後ろにはデュエットが控えている。
予想外の人物に、驚いて慌てて駆け寄った。
「え? ユリア姉様、どうして此処に。それにその格好……」
「私も魔力制御の訓練を一緒に受けようと思って。魔力制御なんてやった事ないし、あのお義母様から、直接ご享受出来るなんて凄い事だから。レイと一緒に受けたいって、私からお義母様に頼んだの」
ユリアはとても前向きだった。
(確かに。名高い魔法剣士から直接教わるなんて、普通有り得ないことだもんね。僕もビビってないで、しっかり教わらなきゃ!)
「そっか、じゃあ一緒に頑張ろうね、姉様!」
「うん、一緒に頑張ろうね、レイ」
(姉様が付いてるんだ! 頑張るぞ!!)
レイルークは気合を入れ直した。
鍛錬場は、野外鍛錬場と室内鍛錬場に分かれているらしい。今回は室内の方だ。
シンリーとデュエットとはここで一旦別れて、ユリアと二人で中へと入った。
奥に真っ直ぐにのびる少し薄暗い通路を進むと、頑丈そうな大きな観音開きの扉が現れた。
レイルークは重いその扉を何とか開けて中に入った。
中は鍛錬場というより、広い闘技場のように感じた。
何故、闘技場と比喩したのかいうと。
ルシータとランディが、その中央で闘っていたからだ。
(なにしてるのお二人さん!!)
二人はレイルーク達に気付く様子もなく、白熱した闘いが……ハイファンタジーな展開が繰り広げられていた。
(……この世界、やっぱりイージーモードじゃないんだな……)
『俺TUEEE~!!』の路線は消えたな。と思いながらも、前世では見ることのない光景に釘付けになった。
よく見ると一応木剣のようだが、二人共一刀ごとの鋭さが半端ない。というか速すぎてよく見えない。
剣圧の風が強く吹きつけてくる。
ルシータは楽しそうに木剣を振るっているが、ランディは少し辛そうに見えた。
ランディはルシータの一振りをかなり後方に飛んで避けると、左手をルシータに向かって突き出した。
「炎よ弾けろ!!」
名の如く炎が爆発しかのような豪火が、ルシータへ向かって凄い勢いで迫る。
ルシータは避けるどころか、炎に向かって木剣を横に構えた。
すると突然、木剣が白い光に包まれる。
「はあ!!」
白い剣と化した木剣を横一閃に振り切ると、あれ程の豪炎が掻き消えた。いや、掻き消された。
炎が消えたと同時に、ルシータがランディに突っ込む。
不意突かれたランディは、すかさず体制を立て直して白い剣を木剣で受けるが、受けた瞬間に木剣は枯れた枝のように砕け散った。
「ま、参った!!」
ランディが叫ぶと同時に、首元に迫った木剣がピタリと止まった。
緊張が解けたのかランディは力が抜けたように、へたり込んだ。
「……ルシータ様!! 何、木剣に光魔法纏わせてくれちゃってるんすか!! おかしいでしょ?! 魔石を埋め込んだ魔剣じゃあるまいし!!」
「ハハハ!! いや何、身体強化魔法の応用みたいなものさ!! コツさえ掴めば、君にも出来る!!」
「出来る訳ねーっしょ!!」
先程とは打って変わって、和やかに談笑し始めた。
レイルークは無意識に溜めていた息をようやく吐いた。
呆然と見ていたユリアも我に返ったようで、何やら考え込む様に俯いている。
「母様ー! ランディー!」
レイルークは二人に駆け寄った。
ルシータは手を上げて答え、ランディは右手の掌で顔面を覆った。
「レイ! ユリア! 来ていたんだな! 待っている間暇だと思ってな。ランディを借りて模擬稽古をしていた所さ!!」
「レイぼ……レイルーク様。ユリアお嬢ちゃん。もしかして今の…観てた?」
「うん! ランディの炎を、母様が剣で斬ったのカッコよかった!!」
「お義母様がランディの木剣を、木っ端微塵に破壊したのもカッコよかったわ」
「だ嗚呼あっっ!! マジ恥ずかしー!! 俺、レオナルド様の側近失格だー!!」
ランディは大の字に倒れて、顔を両手の掌で覆いながらゴロゴロ身悶えている。
完膚なきまでやられたのを観られたからだろう。そっとしておくことにした。
「母様の木剣が白く光ってたの、凄いね! 『ライトセイバー』みたいだった!!」
「ん? ライトセイバー?」
「あ、え、ええっと。光の魔力で出来た光刃…光の剣、みたいだったなーって……」
「……ふむ、魔力だけで剣を生み出す…。面白い!!」
ルシータは掌を胸の前に広げ、魔力を放出しだした。
光の魔力が凝縮していき、やがて一本の光剣が現れた。
「うん!! 出来た!!」
それを見たランディは、慌てて上半身を起こした。
「『うん出来た』じゃないでしょ!? 何、簡単に伝説の剣っぽいの、作っちゃってんですかぁ?!」
「わぁ! 凄いですお義母様! 私も出来るようになりたいです!!」
(……うん、気持ちは分かるよランディ。今のはつい口を滑らせた僕が悪かったよ……。うん、カッコいいよね、ライトセイバー。姉様の気持ちも、良く分かるよ……)
「ハハハ! ユリアも、魔力制御を頑張っていれば出来る様になる!!」
いや、多分出来るのは貴女だけだと思います。と心でツッコミながら、本題に戻ることにする。
「母様! 早速その魔力制御を教えて下さい!!」
「おおっ! レイもやる気で嬉しいよ!! では始めようか! まずは基本中の基本! 自分の魔力を感じることからやってみよう!!」
「自分の魔力を、感じる……?」
「そう! まず自分に魔力がある事を認識しないと、魔法を使う事すら出来ない!! 手っ取り早く認識する方法は、他の者に魔力を流してもらう事だな!!」
(あ! 小説とかでよくあるやつだ!)
「さあ二人共、手を出してご覧!! 私の魔力を流してあげよう! ごく少量流すだけだから、心配は要らない!!」
レイルークとユリアは、握手を求めるように手を差し出した。
ルシータは二人の手のひらの上に己の手のひらを重ねて優しく握ると、ゆっくり目を閉じた。
声のトーンを落として、優しく語りかけてきた。
「二人共、目を閉じて集中してごらん。……何か、感じないかい?」
言われたままに目を閉じる。
乗せられた手のひらから、温もりとは別の、温かい何かが手に流れてくるのを感じる。
「……感じる。温かい何かが」
「……私も、感じます」
「よし、今のそれが魔力だ。自分の中にも同じ『何か』がないか、探してご覧。臍の下辺り。そこに魔力が貯まりやすいんだ。一番探し易い」
目を閉じた暗闇の中、お腹に意識を集中する。
暫く集中していると、温かい『何か』を僅かに感じとる。
「……僅かにだけど、感じる。これが……魔力……?」
「そうだ。集中してその魔力を、少しずつ身体全身に巡らせるんだ。決して焦ってはいけない。ゆっくりと。ユリアはどうだ?」
「私も感じます。でも、これをどう身体に巡らせればいいのか、分かりません……」
「血の流れをイメージするんだ。身体中に巡る血管を流れる血液の様に、全身に行き渡らせるんだ」
そう言われて、レイルークは『はたらく◯胞』の赤血球をイメージしながら、ゆっくり、ゆっくりと全身に魔力を流す。
暫くそうしていると、全身が温かい魔力に包まれたのを感じ、目を開けた。
「これが……僕の、魔力……」
「上手だレイ。よし、ユリアも出来たな。そのまま常に魔力を流し続けるんだ。……うん、大丈夫そうだな。初めてにしては上出来だぞ、二人共!!」
ルシータは手を離した。
「暫く意識して流していれば、魔力は自然と巡り続ける様になる。この流れを強めたり弱めたりする事を、魔力制御をする、という事だ!! 最初は慣れていない状態だ。急に魔力を強めると、魔力酔いや、酷ければ魔力が暴走するから気を付ける様に!!」
生まれて初めて感じる自分の魔力に、興奮を隠し切れない。
前世の夢が、現実となる第一歩を踏み出せたのだ。テンション爆上がりだ。
「わー! ありがとう母様!! これで僕、魔法使いになったんだよね!? 今から魔法出せる?!」
「こらこら、初めて魔力を流しているんだぞ? まずは魔力に慣れる事に集中!!」
「はーい」
「レイ。魔力上手く流せる事が出来て良かったね。私も出来て嬉しい。魔力制御に慣れて、早く魔法を使い熟せれる様になりたいな」
「うん! 僕も!!」
「二人共、これからは魔術の勉強も初めないといけないな! ちょっと子供には難しいかも知れないが、二人なら大丈夫さ!!」
「うん! 頑張る!」
「はい! 頑張ります!」
(僕、前世で受験勉強の経験もあるし、意外と勉強ってそんなに嫌いじゃないからね! いずれ魔術を極めて、魔術王に、僕はなる!! ってならないけどね)
麗かな陽気の昼下がり。
真新しい鍛錬着に身を包んで、敷地の庭をトボトボと歩くレイルーク。後ろにシンリーが付き従い歩いていた。
裏庭を抜けた奥には、公爵の兵士達が使うのとは別に貴族用の鍛錬場があるらしい。
これから待ち受けるであろう地獄を前に、レイルークの足取りは重かった。
「レイルーク様。ルシータ様は、無茶な事を強要する方ではありません。気をしっかり保てば大丈夫ですよ」
シンリーは慰めのような言葉を掛けてくれる。
しかし今のレイルークには『気をしっかり持たないと死にます』と言われたような気がした。
取り敢えず頷いておく。
巨大な鍛錬場が見えてきた。
その入り口の前には、フリルが施された可愛らしい鍛錬着を着たユリアが何故か立っていた。その後ろにはデュエットが控えている。
予想外の人物に、驚いて慌てて駆け寄った。
「え? ユリア姉様、どうして此処に。それにその格好……」
「私も魔力制御の訓練を一緒に受けようと思って。魔力制御なんてやった事ないし、あのお義母様から、直接ご享受出来るなんて凄い事だから。レイと一緒に受けたいって、私からお義母様に頼んだの」
ユリアはとても前向きだった。
(確かに。名高い魔法剣士から直接教わるなんて、普通有り得ないことだもんね。僕もビビってないで、しっかり教わらなきゃ!)
「そっか、じゃあ一緒に頑張ろうね、姉様!」
「うん、一緒に頑張ろうね、レイ」
(姉様が付いてるんだ! 頑張るぞ!!)
レイルークは気合を入れ直した。
鍛錬場は、野外鍛錬場と室内鍛錬場に分かれているらしい。今回は室内の方だ。
シンリーとデュエットとはここで一旦別れて、ユリアと二人で中へと入った。
奥に真っ直ぐにのびる少し薄暗い通路を進むと、頑丈そうな大きな観音開きの扉が現れた。
レイルークは重いその扉を何とか開けて中に入った。
中は鍛錬場というより、広い闘技場のように感じた。
何故、闘技場と比喩したのかいうと。
ルシータとランディが、その中央で闘っていたからだ。
(なにしてるのお二人さん!!)
二人はレイルーク達に気付く様子もなく、白熱した闘いが……ハイファンタジーな展開が繰り広げられていた。
(……この世界、やっぱりイージーモードじゃないんだな……)
『俺TUEEE~!!』の路線は消えたな。と思いながらも、前世では見ることのない光景に釘付けになった。
よく見ると一応木剣のようだが、二人共一刀ごとの鋭さが半端ない。というか速すぎてよく見えない。
剣圧の風が強く吹きつけてくる。
ルシータは楽しそうに木剣を振るっているが、ランディは少し辛そうに見えた。
ランディはルシータの一振りをかなり後方に飛んで避けると、左手をルシータに向かって突き出した。
「炎よ弾けろ!!」
名の如く炎が爆発しかのような豪火が、ルシータへ向かって凄い勢いで迫る。
ルシータは避けるどころか、炎に向かって木剣を横に構えた。
すると突然、木剣が白い光に包まれる。
「はあ!!」
白い剣と化した木剣を横一閃に振り切ると、あれ程の豪炎が掻き消えた。いや、掻き消された。
炎が消えたと同時に、ルシータがランディに突っ込む。
不意突かれたランディは、すかさず体制を立て直して白い剣を木剣で受けるが、受けた瞬間に木剣は枯れた枝のように砕け散った。
「ま、参った!!」
ランディが叫ぶと同時に、首元に迫った木剣がピタリと止まった。
緊張が解けたのかランディは力が抜けたように、へたり込んだ。
「……ルシータ様!! 何、木剣に光魔法纏わせてくれちゃってるんすか!! おかしいでしょ?! 魔石を埋め込んだ魔剣じゃあるまいし!!」
「ハハハ!! いや何、身体強化魔法の応用みたいなものさ!! コツさえ掴めば、君にも出来る!!」
「出来る訳ねーっしょ!!」
先程とは打って変わって、和やかに談笑し始めた。
レイルークは無意識に溜めていた息をようやく吐いた。
呆然と見ていたユリアも我に返ったようで、何やら考え込む様に俯いている。
「母様ー! ランディー!」
レイルークは二人に駆け寄った。
ルシータは手を上げて答え、ランディは右手の掌で顔面を覆った。
「レイ! ユリア! 来ていたんだな! 待っている間暇だと思ってな。ランディを借りて模擬稽古をしていた所さ!!」
「レイぼ……レイルーク様。ユリアお嬢ちゃん。もしかして今の…観てた?」
「うん! ランディの炎を、母様が剣で斬ったのカッコよかった!!」
「お義母様がランディの木剣を、木っ端微塵に破壊したのもカッコよかったわ」
「だ嗚呼あっっ!! マジ恥ずかしー!! 俺、レオナルド様の側近失格だー!!」
ランディは大の字に倒れて、顔を両手の掌で覆いながらゴロゴロ身悶えている。
完膚なきまでやられたのを観られたからだろう。そっとしておくことにした。
「母様の木剣が白く光ってたの、凄いね! 『ライトセイバー』みたいだった!!」
「ん? ライトセイバー?」
「あ、え、ええっと。光の魔力で出来た光刃…光の剣、みたいだったなーって……」
「……ふむ、魔力だけで剣を生み出す…。面白い!!」
ルシータは掌を胸の前に広げ、魔力を放出しだした。
光の魔力が凝縮していき、やがて一本の光剣が現れた。
「うん!! 出来た!!」
それを見たランディは、慌てて上半身を起こした。
「『うん出来た』じゃないでしょ!? 何、簡単に伝説の剣っぽいの、作っちゃってんですかぁ?!」
「わぁ! 凄いですお義母様! 私も出来るようになりたいです!!」
(……うん、気持ちは分かるよランディ。今のはつい口を滑らせた僕が悪かったよ……。うん、カッコいいよね、ライトセイバー。姉様の気持ちも、良く分かるよ……)
「ハハハ! ユリアも、魔力制御を頑張っていれば出来る様になる!!」
いや、多分出来るのは貴女だけだと思います。と心でツッコミながら、本題に戻ることにする。
「母様! 早速その魔力制御を教えて下さい!!」
「おおっ! レイもやる気で嬉しいよ!! では始めようか! まずは基本中の基本! 自分の魔力を感じることからやってみよう!!」
「自分の魔力を、感じる……?」
「そう! まず自分に魔力がある事を認識しないと、魔法を使う事すら出来ない!! 手っ取り早く認識する方法は、他の者に魔力を流してもらう事だな!!」
(あ! 小説とかでよくあるやつだ!)
「さあ二人共、手を出してご覧!! 私の魔力を流してあげよう! ごく少量流すだけだから、心配は要らない!!」
レイルークとユリアは、握手を求めるように手を差し出した。
ルシータは二人の手のひらの上に己の手のひらを重ねて優しく握ると、ゆっくり目を閉じた。
声のトーンを落として、優しく語りかけてきた。
「二人共、目を閉じて集中してごらん。……何か、感じないかい?」
言われたままに目を閉じる。
乗せられた手のひらから、温もりとは別の、温かい何かが手に流れてくるのを感じる。
「……感じる。温かい何かが」
「……私も、感じます」
「よし、今のそれが魔力だ。自分の中にも同じ『何か』がないか、探してご覧。臍の下辺り。そこに魔力が貯まりやすいんだ。一番探し易い」
目を閉じた暗闇の中、お腹に意識を集中する。
暫く集中していると、温かい『何か』を僅かに感じとる。
「……僅かにだけど、感じる。これが……魔力……?」
「そうだ。集中してその魔力を、少しずつ身体全身に巡らせるんだ。決して焦ってはいけない。ゆっくりと。ユリアはどうだ?」
「私も感じます。でも、これをどう身体に巡らせればいいのか、分かりません……」
「血の流れをイメージするんだ。身体中に巡る血管を流れる血液の様に、全身に行き渡らせるんだ」
そう言われて、レイルークは『はたらく◯胞』の赤血球をイメージしながら、ゆっくり、ゆっくりと全身に魔力を流す。
暫くそうしていると、全身が温かい魔力に包まれたのを感じ、目を開けた。
「これが……僕の、魔力……」
「上手だレイ。よし、ユリアも出来たな。そのまま常に魔力を流し続けるんだ。……うん、大丈夫そうだな。初めてにしては上出来だぞ、二人共!!」
ルシータは手を離した。
「暫く意識して流していれば、魔力は自然と巡り続ける様になる。この流れを強めたり弱めたりする事を、魔力制御をする、という事だ!! 最初は慣れていない状態だ。急に魔力を強めると、魔力酔いや、酷ければ魔力が暴走するから気を付ける様に!!」
生まれて初めて感じる自分の魔力に、興奮を隠し切れない。
前世の夢が、現実となる第一歩を踏み出せたのだ。テンション爆上がりだ。
「わー! ありがとう母様!! これで僕、魔法使いになったんだよね!? 今から魔法出せる?!」
「こらこら、初めて魔力を流しているんだぞ? まずは魔力に慣れる事に集中!!」
「はーい」
「レイ。魔力上手く流せる事が出来て良かったね。私も出来て嬉しい。魔力制御に慣れて、早く魔法を使い熟せれる様になりたいな」
「うん! 僕も!!」
「二人共、これからは魔術の勉強も初めないといけないな! ちょっと子供には難しいかも知れないが、二人なら大丈夫さ!!」
「うん! 頑張る!」
「はい! 頑張ります!」
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