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二章
第24話 婚約パーティー
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「今宵はお集まりいただきありがとうございます。この度、私、アレクシス・ドット・アスレリカは、セシリア・ラファエルと婚約することをここに宣言します!」
アレクシス様が言う。
婚約ーー一度は私の人生を壊したその言葉は、また私の人生を再スタートさせたと言っても過言ではない。
そして今日は、コーネリアの王妃陛下、王太子殿下、アメリア、そして父がきている。国王陛下は事情により来れなくなったそうだ。
「おめでとう、セシリア。まさか、皇太子殿下と婚約だなんて」
ふふ、と王妃様が笑う。
この方は、私に優しく、小さい頃から色々なことを教えてくださっていた。
「ありがとうございます。久しぶりに再会できて嬉しゅうございます」
「ふふ。立派ね…帝国も安泰、といったところかしら」
「王妃様!」
それは、帝国が傾いていると捉えられてもおかしくない発言だが、アレクシス様はにこにこと笑っている。
王妃様はたくさんの方に挨拶しないとならないので、すぐに別れた。
「どうやって誑かした?セシリア・ラファエル!」
この声はーー。
やっぱり。ジークフリート王太子と、妹アメリアだ。
そして、無礼なことに、くどくどと情報を漏らし始めた。
「そもそも。お前が悪いんだぞ?国の国庫金が足りないから節約しろだの、不作だからなにかしろだの、うるさかったよ、本当に。全く、可愛げのない!」
言っちゃダメ!という情報ーー国庫金が足りない、不作、という機密事項をどんどん漏らしていく王太子。これには、呆れるばかりだ。その隙を狙って、攻めてくる国があるかもしれないのにーー。
「ジークフリート王太子殿下ではございませんか。ご機嫌麗しゅう…」
「全然麗しくない。ああ、あなたはーーアレクシス皇太子?気をつけてくださいね。この女をなぜ選んだのか知りませんけど」
な、な、な……………………!
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「アメリア。それは、この場で話すことではないわ。国賓の皆様が遠くからわざわざお越しになっているというのに、このような場を見せられたら不快になる方もいらっしゃるのよ」
「っ……!ジークフリート様ぁ…!お姉様こわぁい、そんなに怒らなくても…」
淑女の「しゅ」の字もない。
あの演技の涙を、ここで出しては欲しくなかったわ…。
私は姉なのに、妹の悪い素行ぶりは手に負えないのだ。自分が情けないーー。
「いい加減にしろ」
そんな時、隣で婚約者が口を開いた。
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