王妃を廃した、その後は……

私にはもう何もない。何もかもなくなってしまった。
地位や名誉……権力でさえ。
否、最初からそんなものを欲していたわけではないのに……。
望んだものは、ただ一つ。

――あの人からの愛。

ただ、それだけだったというのに……。


「ラウラ! お前を廃妃とする!」

国王陛下であるホセに、いきなり告げられた言葉。
隣には妹のパウラ。
お腹には子どもが居ると言う。


何一つ持たず王城から追い出された私は……
静かな海へと身を沈める。


唯一愛したパウラを王妃の座に座らせたホセは……
そしてパウラは……


最期に笑うのは……?
それとも……救いは誰の手にもないのか
24h.ポイント 37,336pt
17,924
小説 37 位 / 199,220件 恋愛 33 位 / 58,577件
ツギクルバナー

あなたにおすすめの小説

陛下を捨てた理由

甘糖むい
恋愛
美しく才能あふれる侯爵令嬢ジェニエルは、幼い頃から王子セオドールの婚約者として約束され、完璧な王妃教育を受けてきた。20歳で結婚した二人だったが、3年経っても子供に恵まれず、彼女には「問題がある」という噂が広がりはじめる始末。 そんな中、セオドールが「オリヴィア」という女性を王宮に連れてきたことで、夫婦の関係は一変し始める。

偽りの愛に終止符を

甘糖むい
恋愛
政略結婚で嫁いだ侯爵家で、夫からも家族からも見向きもされず、やがて「役立たず」として離縁された元公爵令嬢・エリシア。 実家に戻ることすら許されず、馬車ごと消えた彼女は、父と姉によって閉じ込められ、罪をなすりつけられ、全てを奪われていく。 心を支えてくれた侍女・ミラーの死さえも姉の口から告げられ、絶望の底へ落ちたエリシアに、ただ一人手を差し伸べたのは、見知らぬ女性メイドだった。

幼馴染か私か ~あなたが復縁をお望みなんて驚きですわ~

希猫 ゆうみ
恋愛
ダウエル伯爵家の令嬢レイチェルはコルボーン伯爵家の令息マシューに婚約の延期を言い渡される。 離婚した幼馴染、ブロードベント伯爵家の出戻り令嬢ハリエットの傍に居てあげたいらしい。 反発したレイチェルはその場で婚約を破棄された。 しかも「解放してあげるよ」と何故か上から目線で…… 傷付き怒り狂ったレイチェルだったが、評判を聞きつけたメラン伯爵夫人グレース妃から侍女としてのスカウトが舞い込んだ。 メラン伯爵、それは王弟クリストファー殿下である。 伯爵家と言えど王族、格が違う。つまりは王弟妃の侍女だ。 新しい求婚を待つより名誉ある職を選んだレイチェル。 しかし順風満帆な人生を歩み出したレイチェルのもとに『幼馴染思いの優しい(笑止)』マシューが復縁を希望してきて…… 【誤字修正のお知らせ】 変換ミスにより重大な誤字がありましたので以下の通り修正いたしました。 ご報告いただきました読者様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。 「(誤)主席」→「(正)首席」

婚約者の座は譲って差し上げます、お幸せに

四季
恋愛
婚約者が見知らぬ女性と寄り添い合って歩いているところを目撃してしまった。

さよなら 大好きな人

小夏 礼
恋愛
女神の娘かもしれない紫の瞳を持つアーリアは、第2王子の婚約者だった。 政略結婚だが、それでもアーリアは第2王子のことが好きだった。 彼にふさわしい女性になるために努力するほど。 しかし、アーリアのそんな気持ちは、 ある日、第2王子によって踏み躙られることになる…… ※本編は悲恋です。 ※裏話や番外編を読むと本編のイメージが変わりますので、悲恋のままが良い方はご注意ください。 ※本編2(+0.5)、裏話1、番外編2の計5(+0.5)話です。

幼馴染と仲良くし過ぎている婚約者とは婚約破棄したい!

ルイス
恋愛
ダイダロス王国の侯爵令嬢であるエレナは、リグリット公爵令息と婚約をしていた。 同じ18歳ということで話も合い、仲睦まじいカップルだったが……。 そこに現れたリグリットの幼馴染の伯爵令嬢の存在。リグリットは幼馴染を優先し始める。 あまりにも度が過ぎるので、エレナは不満を口にするが……リグリットは今までの優しい彼からは豹変し、権力にものを言わせ、エレナを束縛し始めた。 「婚約破棄なんてしたら、どうなるか分かっているな?」 その時、エレナは分かってしまったのだ。リグリットは自分の侯爵令嬢の地位だけにしか興味がないことを……。 そんな彼女の前に現れたのは、幼馴染のヨハン王子殿下だった。エレナの状況を理解し、ヨハンは動いてくれることを約束してくれる。 正式な婚約破棄の申し出をするエレナに対し、激怒するリグリットだったが……。

悪いのは全て妹なのに、婚約者は私を捨てるようです

天宮有
恋愛
伯爵令嬢シンディの妹デーリカは、様々な人に迷惑をかけていた。 デーリカはシンディが迷惑をかけていると言い出して、婚約者のオリドスはデーリカの発言を信じてしまう。 オリドスはシンディとの婚約を破棄して、デーリカと婚約したいようだ。 婚約破棄を言い渡されたシンディは、家を捨てようとしていた。

鳥籠の花嫁~夫の留守を待つ私は、愛される日を信じていました

吉乃
恋愛
美しさと華やかさを持ちながらも、「賢くない」と見下されてきたカタリーナ。 格式ある名門貴族の嫡男との結婚は、政略ではないはずだった。 しかし夫はいつも留守、冷たい義家族、心の通わない屋敷。 愛されたいと願うたび、孤独だけが深まっていく。 カタリーナはその寂しさを、二人の幼い息子たちへの愛情で埋めるように生きていた。 それでも、信じていた。 いつか愛される日が来ると──。 ひとりの女性が静かに揺れる心を抱えながら、 家族と愛を見つめ直しながら結婚生活を送る・・・ ****** 章をまたいで、物語の流れや心情を大切にするために、少し内容が重なる箇所があるかもしれません。 読みにくさを感じられる部分があれば、ごめんなさい。 物語を楽しんでいただけるよう心を込めて描いていますので、最後までお付き合いいただけたら光栄です。