Incomprehensible

WTF

文字の大きさ
11 / 26

第10話 オペレーションガンマ Aパート

しおりを挟む
◯執務室

シゲノブ「その一件で非難が殺到し警察署には報道が押しかけ、現場責任者は自ら命を絶つという痛ましい結果となりました。負の連鎖を止めれないのは警察として最大の恥です。逃走した男が行った犯罪は建造物侵入と窃盗、その事件の被害者と言うのが、私の可愛い孫の幼馴染とそのご家族です。殺人等の重罪に関しては別件で身柄を拘束後に証拠を集めていた次第です。身内の関係者ということによる規則で私は当該事件に関しては指揮権を副官に渡し関与できなくなりました。孫も相当悔しかったと思いますよ、それに今は立派な警官になっています。私の在職中には捜査権の解除ができないので、孫が大きくなったら託す事にしたのですね」

記者「とりあえず確定している容疑で身柄を確保したというわけですか?」

シゲノブ「そうです。身柄を本部に移す直前の出来事です」

記者「犯人の名前とかわかっているのですか?」

シゲノブ「本人は山井秀樹と言っておりますが、おそらく偽名です。戸籍謄本に改竄の痕跡が見つかりました。元のデータも不明です」

記者「ありがとうございます。もしかしたら犯人もこの放送を見ているかもしれませんね、よろしければ一言お願いできますか?」

シゲノブ「私の娘とその夫、そして可愛い孫、毎週のように焼肉パーティーだのお好み焼きパーティーだの家族ぐるみで楽しんでいた。孫、娘、そして信頼した娘の夫を悲しませた事実は変わらない、あなたのような厄介者は必ず捕まる事でしょう、私には孫を止めることができない」

記者「逮捕されることを願います」

◯グランメゾン中洲

T「現在」

ヤマサキ「どう?白のドレス、てかみんなスーツじゃん」

八木「お祝い事とかでは無さそうでしたので」

ヤマサキ「みんなにはお祝い事じゃないからいいけど、今日はシノンの誕生日だからね、ほら、せっかく新記録出たしついでに私の過去を知ってもらおうとね、いつもなら一人で祝っているけど、せっかくね….」

八木「恐れ入ります」

席に座る全員

ヤマサキ「シノンの誕生日だからね、まだ生きていると信じている、だから献杯じゃなくて乾杯ね」

黙々と淡々と食べすすめる全員

◯報道センター

キャスター「臨時ニュースです。本日午後6時頃、ロシア大使館前にて訪れたロシア大統領夫人が銃撃され、大使館より依頼を受けた国立血管外科大学附属病院に救急ドローンでコールドキープ搬送されました。胸を銃撃され心肺停止の状況です」

◯「病院」

ライトハンドルを落とす看護師2

神田「しっかりつけとけよ(軽く叱る)まぁ~めちゃ高ハサミじゃ無かったのは救い」

新しいものを取り付ける。

補助医M「この人のやり方は奇想天外すぎる、普通の医者なら患者を殺してる、にしても、この人の緊急手術だけはマジでエグい」

皮膚にめり込んだバックショットの3発が摘出される。

神田「右乳房の3発は取った、急いでEMTPぶっかけて閉じるぞ、修復プログラムは肺、心臓、筋肉と脂肪な準備しろ」

膿盆に弾が置かれる。

機械から粉末が出されて傷口にかける。

看護師3が縫い針を渡す。

神田「いやステープラー 、いやEMTP で良い、とりあえず残りの800gくらい傷口から同じプログラムで押し込んどく」

傷口に専用のチェストシールを貼る。

神田「これでええ、蘇生率3%の無理ゲーだ、できることはやった、あとは患者が生への執着をするのみ」

◯居酒屋

ヤマサキ「物騒ね」

◯テレビ画面

キャスター「国立血管外科大学附属病院の会見が始まりました」

◯病院

神田「手術部血管外科動脈担当の神田です。えー私からご説明させていただきます。胸部中央に18.5mmの銃創とその周囲に9mmの複数の銃創が確認され第一冠動脈、上大動脈、左心房の損傷、胸骨損傷、肺にも弾がございました。処置としまして従来の方法では範囲が広く治療が困難を極めると判断したため、AISoRに搬送し以下の方法を用いました。内腔鏡による止血と緊急の心外バイパス、1kgのEMTPを用いた臓器修復と350単位の輸血、人工肺により血液の再処理を行いました。一時は蘇生したものの、その後に再度心肺停止となり、3時間に渡り蘇生を試みましたがお亡くなりになりました」

ヤマサキOFF「心臓にバックショットとスラグ受けても強引に蘇生させるとかエグいわ」

記者1「テレビ関東の玉木です。AISoRとはどのような施設ですか?」

医師「アドバンスドインテンシブサージカルオペレーションルームと呼ばれるもので、従来のオペ室と比べコールドキープ目的のため室温がかなり低いです。通常の治療が困難な場合に用いるもので、細胞の活動を極限まで落とす事ができます。とても寒いので術者にも負担がかかるため危機的重篤でなければ使われる事はありません」

記者1「ありがとうございます」

記者2「神奈川ブロードキャストの朱鷺嶋ですEMTPとはどのような物ですか?」

医師「今年から手術に使用可能となった緊急治療粉末、えー急速治療を促進する人造多機能細胞とナノボットを組み合わせたもので、えー損傷箇所をナノボットに細胞レベルで治療させるものです。えーナノボットは治療が完了すると尿として放出されるようです。
先日熊本市の事件で初めて使用されたと聞いています」

記者2「ありがとうございます」

◯テレビスタジオ

キャスター「只今入ってきた捜査関係者による情報では、被疑者は「大統領を殺すつもりで撃ったが大統領が妻を掴んで盾にした、だけど殺す為に散弾で撃った、その為に3dプリンターでショットガンとシェルを印刷した」と供述した事がわかりました」

ヤマサキOFF「ゴミ大統領じゃん、どうせ日本の身辺警護を断って自国の連中にやらせたんだろうけどね、あの国がこの国で警護する時は武装禁止だしね、ある意味で自業自得でしょ」

◯居酒屋

端末でニュースを見る隊員たち

八木「自分の妻を自分の盾に使うとはあたおか案件ですよ、流石に」

ヤマサキ「まぁねぇ~就任の最初からそーいう人だもんね」

◯川沿い

ヤマサキM「はぁ~楽しかった~」

T「午後21時」

チンピラに絡まれる高校生

高校生「お、お姉さん。助けて」

ヤマサキ「あら、恐喝の現行犯ね、それとも条例違反の方で補導されたい?」

チンピラ1「なんだテメー」

ヤマサキ「4対1という数の暴力を用いて年下の高校生に集るとか、やってることは野生動物のそれと同じね恥ずかしく無いの?あっ野生動物って言う意味知ってる?バカは言葉で煽っても理解できていないから無意味なんだよね~」

ナイフを出すチンピラ2

ヤマサキ「私にそれを見せちゃマズイよ」

警棒を出して振って伸ばす。

ナイロンカフを取る。

ヤマサキ「投降してちょうだい(笑顔で)」

チンピラ2「何を抜かしとるん?死ねやババア」

ヤマサキ「死ねかぁ~じゃあ、私怨の可能もあるし、ナイフ持ってるから射殺ね」

警棒をベルトに挿してホルスターから銃を抜くヤマサキ

立ち止まるチンピラ2

チンピラ2「撃ってみろよ、どうせおもちゃだろ」

チンピラの股間に銃口を押し当てるヤマサキ

風でドレスが靡く

バッジが見える。

チンピラ3と4「あっ、ヤベ」

逃げていくチンピラ3と4

ヤマサキ「すぐに楽にしてやるから、それとも人を刺してみる?やったこと無いでしょ、やる勇気も無さそうだし」

ナイフでヤマサキを刺す。

ヤマサキ「残念だけどこれは実戦用だから私には効かない、でも殺意を持って刺したから殺人未遂ね、それと粗暴で無能な犯罪者の遺伝子は駆逐されるべきなのね、だから君の生殖機能は無い方がいいからタマタマはブッパしてあげるね、それとドレスは賠償ね70万円するから」

ナイフを捨てて逃げるチンピラ2

銃をホルスターに入れる。

ヤマサキ「待たんかいワレ」

テーザーを抜き発射されるチンピラ2

チンピラ1「クソ野朗」

ナイフを投げつけ逃げるチンピラ1

ヤマサキ「はい、お座り」

テーザーされてその場に倒れるチンピラ1

痺れて動けないチンピラ1、2を引きずって1箇所に集めてナイロンカフで縛り上げる。

ヤマサキ「じゃあこれから本部でお話ししましょ」

高校生「あ、あのぉ~お姉さん、あ、ありがとうございました」

ヤマサキ「うん、じゃあ気をつけて、他に何かあったらストラトのヤマサキって言うから警察本部に来てね」

高校生「あっ」

何かを察する高校生

高校生「あ、はい、わかりました、やっぱりストラトでしたかぁ~、ストラト目指しています憧れています」

ヤマサキ「そっか」

高校生「格闘技やってるのでボコせましたが、言い訳とか加減とか考えるのかちょっと苦手なので助かりました」

ヤマサキ「それじゃぁ~過重暴行になっちゃうよね、ナイス判断、いつかストラトで会えるかもだね頑張ってね~」

◯本部

警官1「こちらによろしいですか?」

ヤマサキ「うん、護送手伝ってくれてありがと」

警官1「いえ、管理官のお仕事に携われて光栄です」

ヤマサキ「うん、じゃあまたね」

帰っていく警官1

ヤマサキ「はぁ~い、お座り」

犬に指示するみたいに煽る

端末を放り投げるヤマサキ

ヤマサキ「さっきの2人もここに呼んで、じゃないと、私に敵意を向けたし、えらいことになるから、例えばミンチに変わるとか」

通話を始めるチンピラ1

チンピラ1「今すぐ逃げろ!サツが嗅ぎつけたぞ」

通話を切る。

ヤマサキ「あーあチャンスを与えたのにバカだねぇ~不登校ヤンキー高校生かぁ~えーと4人でそれぞれ逃走幇助と公妨、殺人未遂ねそれと銃刀法違反ね、未成年でもさぁ~最近は厳罰化しちゃったせいで故意の殺人未遂とかは執行猶予とか無くて無期懲役の実刑になることが多くてね、残念だけどそうなった時はお勤めね、まぁでねぇ~報道されてネットの世界に名前が残るし、娑婆に戻って来ても就職するのも難しくなるし自業自得よね~そういう、いわゆる無敵の人はMODに目をつけられるか、公安の監視対象になるし、確実に生きづらくなるよね、じゃあ取り調べを始めるよ」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...