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親睦偏
心の性別について考えました
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「なんにせよ、男性である俺に惹かれているのなら、多少は心に女性的な部分があると言ってもいいんじゃないか?」
「それなら、バイセクシャルの方はどうなるんですか?」
「……ちなみに、ツキってバイセクシャルなのか?」
ツキが同性が好きなことは既に知っているけれど、
異性に対してはどうなのかは聞いたことがなかった。
もしもツキが異性に対しても俺にするのと同じように迫っているのだとしたら、それは間違いなく犯罪だろう。
対象が同性であっても犯罪であるはずなのだけれど、異性相手の方がより犯罪的な気がする。
「んー……一応予備群でしょうか。女性に惹かれたことはありますけど、男性と同じくらい好きになったことがあるかって言われると違いますし……」
つまり、ツキは同じ予備群でも翠とは反対ということになる。
翠は女性に恋した経験はあるバイセクシャル予備群で、
ツキは男性に恋した経験のあるバイセクシャル予備群。
体の性別を考えれば、それは似て非なるものと言ってしまっていいだろう。
「あー……でも……♡」
「……なんだよ、その目」
「もしもアキラさんが女性だったらって考えても、全然イケちゃいますね……♡」
ツキのジトっとした重く濡れた視線が、翠の体を舐めるように這いずり回る。
一体何を想像しているのだろうか。
「男っ気が皆無で、処女で、でも体はナイスバディな女性アキラさん……結構ありじゃないですか……♡」
「止めろ。そんな気色の悪い妄想をするんじゃない」
「アキラさん、今からでもBLからおねショタに路線変更しませんか?」
「そんなほいほい性別を変えられるか! ゲームじゃないんだぞ!」
「くすっ♡ でも、こうやって考えてみると私は殆どバイセクシャルって言ってしまってもよさそうですね。それで、アキラさん? 男性も女性も恋愛対象に入ってる私の心の性別は、どっちなんですか?」
「む……んーと……」
確かに恋愛対象はどちらか一方しかありえないわけではない。
心の性別を考える際の要素の一つではあっても、依存関係にあるとは言えないだろう。
「……心の性別って、なんだ……?」
体の性別は簡単だ。
男女ではわかりやすく構造に差があるのだから、裸に剥くなり内臓を観察するなりすれば一目瞭然だ。
しかし、心はそうではない。
形の無い心の性別なんて、どうやって判断すればいいというのか。
「あっ……ツキはさっき、女性になりたいわけじゃないって言ってたよな。つまりは、心は男性ってことでいいのか?」
「別に、男性に執着があるわけでもないですけどね。私は可愛くあれればそれでいいので」
「……もうよくわからない」
「それでいいと思いますよ? 難しいこと考えてないで、アキラさんは私とのデートに集中してくれればいいんですよ♡」
「……そうかもな」
今はツキとのデート中なのだ。
勝手に悩んでツキを放っておくというのも失礼な話だろう。
心の性別なんて、きっと無理にはっきりさせる必要もない。
ツキ自身が特に気にしていないのなら猶更だ。
どんな定義付けをしても、ツキはツキでしかない。
わかっている必要があるのは、多分それだけ。
「……そういえば」
「なんですか?」
「さっき、俺に合わせて服装を中性的なのにしたって言ってたよな」
「はい、言いましたけど」
「それについて、お礼を言ってなかったと思って……ありがとう、気を回してくれて」
ツキであればもっと女性的な格好をしていたとしても、変に視線を集めたりはしなかっただろうけど。
それでも、ツキが気を遣ってことには感謝をするべきだろうと、今さらながらに思った。
「……どういたしまして」
上映直前になって、薄暗くなった照明。
その中で、ツキは照れくさそうに微笑んだ。
「それなら、バイセクシャルの方はどうなるんですか?」
「……ちなみに、ツキってバイセクシャルなのか?」
ツキが同性が好きなことは既に知っているけれど、
異性に対してはどうなのかは聞いたことがなかった。
もしもツキが異性に対しても俺にするのと同じように迫っているのだとしたら、それは間違いなく犯罪だろう。
対象が同性であっても犯罪であるはずなのだけれど、異性相手の方がより犯罪的な気がする。
「んー……一応予備群でしょうか。女性に惹かれたことはありますけど、男性と同じくらい好きになったことがあるかって言われると違いますし……」
つまり、ツキは同じ予備群でも翠とは反対ということになる。
翠は女性に恋した経験はあるバイセクシャル予備群で、
ツキは男性に恋した経験のあるバイセクシャル予備群。
体の性別を考えれば、それは似て非なるものと言ってしまっていいだろう。
「あー……でも……♡」
「……なんだよ、その目」
「もしもアキラさんが女性だったらって考えても、全然イケちゃいますね……♡」
ツキのジトっとした重く濡れた視線が、翠の体を舐めるように這いずり回る。
一体何を想像しているのだろうか。
「男っ気が皆無で、処女で、でも体はナイスバディな女性アキラさん……結構ありじゃないですか……♡」
「止めろ。そんな気色の悪い妄想をするんじゃない」
「アキラさん、今からでもBLからおねショタに路線変更しませんか?」
「そんなほいほい性別を変えられるか! ゲームじゃないんだぞ!」
「くすっ♡ でも、こうやって考えてみると私は殆どバイセクシャルって言ってしまってもよさそうですね。それで、アキラさん? 男性も女性も恋愛対象に入ってる私の心の性別は、どっちなんですか?」
「む……んーと……」
確かに恋愛対象はどちらか一方しかありえないわけではない。
心の性別を考える際の要素の一つではあっても、依存関係にあるとは言えないだろう。
「……心の性別って、なんだ……?」
体の性別は簡単だ。
男女ではわかりやすく構造に差があるのだから、裸に剥くなり内臓を観察するなりすれば一目瞭然だ。
しかし、心はそうではない。
形の無い心の性別なんて、どうやって判断すればいいというのか。
「あっ……ツキはさっき、女性になりたいわけじゃないって言ってたよな。つまりは、心は男性ってことでいいのか?」
「別に、男性に執着があるわけでもないですけどね。私は可愛くあれればそれでいいので」
「……もうよくわからない」
「それでいいと思いますよ? 難しいこと考えてないで、アキラさんは私とのデートに集中してくれればいいんですよ♡」
「……そうかもな」
今はツキとのデート中なのだ。
勝手に悩んでツキを放っておくというのも失礼な話だろう。
心の性別なんて、きっと無理にはっきりさせる必要もない。
ツキ自身が特に気にしていないのなら猶更だ。
どんな定義付けをしても、ツキはツキでしかない。
わかっている必要があるのは、多分それだけ。
「……そういえば」
「なんですか?」
「さっき、俺に合わせて服装を中性的なのにしたって言ってたよな」
「はい、言いましたけど」
「それについて、お礼を言ってなかったと思って……ありがとう、気を回してくれて」
ツキであればもっと女性的な格好をしていたとしても、変に視線を集めたりはしなかっただろうけど。
それでも、ツキが気を遣ってことには感謝をするべきだろうと、今さらながらに思った。
「……どういたしまして」
上映直前になって、薄暗くなった照明。
その中で、ツキは照れくさそうに微笑んだ。
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