121 / 185
兄と弟と弟だった人
玲は痛みを覚えた
しおりを挟む
「っ……はぁっ……」
長く長く目を瞑った後に、玲はゆっくりと瞼を開ける。
その様からは祈りを終えた後の修道女のような、どこか神聖な雰囲気も感じられた。
「……もっと……たくさん……」
しかし玲の行動にはお淑やかさは欠片もなく、神の怒りに触れそうなほどに淫蕩だ。
「んっ……はむっ……♡」
精を吐き出して小さくなった主の性器を、玲は口に咥え込む。
先ほどまでの焦らす動きとは打って変わって、今度の玲は激しく刺激を加えていく。
「ちゅっ……んっ……あむっ、れろ……っ♡」
亀頭を口内の粘膜に擦りつけて、
カリ首を舌で執拗に、抉るようにほじって、
指で竿を握り、余すところなく刺激して。
「っ……っ……!」
主の吐息が乱れ、目を覚ましそうになっても玲の動きは止まらない。
耳に入っていないのではなく、これがそもそもの夜伽であるから。
夜伽とは主を性的に満足させることである。
主を強すぎる快感で悶えさせることが従者としての本懐である。
いつもであれば、主が途中で玲の動きを遮ってしまう。
その意図を玲は知らないが、玲は頭に添えられた手に素直に従っていた。
しかし今はそうではない。
主の体は玲にされるがままであり、
玲の舌に翻弄され続ける主の様子は、玲の性欲を一層駆り立てた。
「んっ……んぅっ……♡」
これは玲も、主すらも知らぬことではあるが、
主の体は既に玲以外との性交では満足できない体になっていた。
長い間主の性器に奉仕してきた玲は、主の性的弱点を知りすぎている。
そんな玲に夜伽を任せ続けてきた主は、普通の性行為を知らぬままに強すぎる快楽に慣れてしまっていた。
そして――
「っ……!」
「ぁっ♡ っ……♡♡」
枷を外された玲は、射精を終えたばかりの主を瞬く間に2度目の絶頂へと導いた。
「んっ……♡ んくっ……♡ また、こんなに……♡ んぅっ……」
玲は再度自身の性器をイジり始める。
また、主の精液と自身の精液を混ぜ合わせる為に。
また、混ぜた子種を体内に取り込むために。
しかし――
「いっ……つっ……!」
3回目ともなると、性器を扱くと痛みが走るようになっていた。
主への性欲でもその痛みは誤魔化せず、潤滑液を用いても摩擦が0になるわけではない。
「っ……いたっ…いっ……。っ……これなら、かずひろさまのだけに……でも、なるべくなら……」
掌に溜めた主の精液をそのまま飲み込むか逡巡する玲。
その時、玲の脳裏にとある考えが浮かんだ。
「あっ、ありえない……そ、そんなこと、してはならない……! 不敬……不敬、不敬不敬……っ!!」
口では否定しても、玲の頭はその思いつきを消してはくれなかった。
――指で擦るのが痛いのなら、柔らかくて湿ったモノで擦ればいいなんて――
「でもっ……っ…………かっ、っ…………かずひろさま……?」
玲の呼びかけに主は答えない。
寝ているのだから、玲の声にも気付かないのは当たり前だ。
寝ているのだから、玲が何をしても気付かないのは当たり前なのだ。
長く長く目を瞑った後に、玲はゆっくりと瞼を開ける。
その様からは祈りを終えた後の修道女のような、どこか神聖な雰囲気も感じられた。
「……もっと……たくさん……」
しかし玲の行動にはお淑やかさは欠片もなく、神の怒りに触れそうなほどに淫蕩だ。
「んっ……はむっ……♡」
精を吐き出して小さくなった主の性器を、玲は口に咥え込む。
先ほどまでの焦らす動きとは打って変わって、今度の玲は激しく刺激を加えていく。
「ちゅっ……んっ……あむっ、れろ……っ♡」
亀頭を口内の粘膜に擦りつけて、
カリ首を舌で執拗に、抉るようにほじって、
指で竿を握り、余すところなく刺激して。
「っ……っ……!」
主の吐息が乱れ、目を覚ましそうになっても玲の動きは止まらない。
耳に入っていないのではなく、これがそもそもの夜伽であるから。
夜伽とは主を性的に満足させることである。
主を強すぎる快感で悶えさせることが従者としての本懐である。
いつもであれば、主が途中で玲の動きを遮ってしまう。
その意図を玲は知らないが、玲は頭に添えられた手に素直に従っていた。
しかし今はそうではない。
主の体は玲にされるがままであり、
玲の舌に翻弄され続ける主の様子は、玲の性欲を一層駆り立てた。
「んっ……んぅっ……♡」
これは玲も、主すらも知らぬことではあるが、
主の体は既に玲以外との性交では満足できない体になっていた。
長い間主の性器に奉仕してきた玲は、主の性的弱点を知りすぎている。
そんな玲に夜伽を任せ続けてきた主は、普通の性行為を知らぬままに強すぎる快楽に慣れてしまっていた。
そして――
「っ……!」
「ぁっ♡ っ……♡♡」
枷を外された玲は、射精を終えたばかりの主を瞬く間に2度目の絶頂へと導いた。
「んっ……♡ んくっ……♡ また、こんなに……♡ んぅっ……」
玲は再度自身の性器をイジり始める。
また、主の精液と自身の精液を混ぜ合わせる為に。
また、混ぜた子種を体内に取り込むために。
しかし――
「いっ……つっ……!」
3回目ともなると、性器を扱くと痛みが走るようになっていた。
主への性欲でもその痛みは誤魔化せず、潤滑液を用いても摩擦が0になるわけではない。
「っ……いたっ…いっ……。っ……これなら、かずひろさまのだけに……でも、なるべくなら……」
掌に溜めた主の精液をそのまま飲み込むか逡巡する玲。
その時、玲の脳裏にとある考えが浮かんだ。
「あっ、ありえない……そ、そんなこと、してはならない……! 不敬……不敬、不敬不敬……っ!!」
口では否定しても、玲の頭はその思いつきを消してはくれなかった。
――指で擦るのが痛いのなら、柔らかくて湿ったモノで擦ればいいなんて――
「でもっ……っ…………かっ、っ…………かずひろさま……?」
玲の呼びかけに主は答えない。
寝ているのだから、玲の声にも気付かないのは当たり前だ。
寝ているのだから、玲が何をしても気付かないのは当たり前なのだ。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる