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欲望のお楽しみ編_ミミの章

わたしを見て

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「……ミミ」

 ミミに瞳に顔を寄せる。なるべくミミの視界を覆うように。

「顔隠してたら……口を覆ってたら息苦しいだろ」
「あっ……」

 ミミの口元からスカートを剥がす。すると今度は手で口を覆い始めた。

「それも苦しいだろ、ほら」
「す、隙間を作れば、く、苦しくないですから……!」
「そんなことないだろ。いいから手をどけろって。今はオレに見られてないんだから、恥ずかしがることないだろ」
「い、今は見られてなくても、も、もう見られちゃったじゃないですか。そ、それなのに……こ、こ、こんな近い距離、む、無理です! ね、ネコこそ、どうしてそんなにボクの手をどかしたがるんですか?」
「そんなの……わかれよ」
「な、なにが……っ!?」

 こじ開けたミミの唇に口づけをする。

 1秒、2秒、3秒。

 あれほど頑なに拒んでいたミミの腕は、キスの最中は嘘のようにおとなしかった。

「んっ……するなら、するって言ってくださいよ」
「……言えるか、ばか」

 もう一度ミミの唇を塞ぐ。今度は、互いの舌を絡め合って。

 ミミの腕が、いつの間にか翔斗の首に回されていた。リサに抑えられていて身動きが取れない代わりに、腕でキスと呼吸のタイミングを合わせてくる。唇を塞がれて呼吸しにくいはずなのに、ミミの呼吸は段々と落ち着いていって、呼吸音よりも水音の方が目立つようになっていく。

「ふっあむっ、んっちゅ……んんっ」

 くぐもったキスの音の合間合間で、ミミの嬌声が混じる。おそらく、キスをしている間もリサがミミの下を触っているのだろう。

 キスはふたりだけの時間のはずなのに、目の前にはリサの手で喘ぐミミがいる。直に伝わる呼吸と舌の動きから、ミミが段々とリサの手に夢中になっていくのがわかる。それがなんだか悔しくて、翔斗はミミを強く引きつけて、より激しくキスをした。

「んぅ、ふぁ、あむ♡ んん……ぁっ」

 つうっと、唇の間に糸が引くと、ミミは名残惜しそうな声を漏らした。

「……っ!」
「ネコ……?」

 ミミは気づいていない。自分が、どういう顔をしているのか。

 潤んだ瞳。キスをせがむ仕草。とろけた表情。それは翔斗の理性を壊すのに十分すぎた。

「み、ミミ……」
「あぅっ」

 もう一度キスをしようとしたところで、ミミの喘ぎ声に阻まれた。ミミの背中越しに、リサのニヤニヤとした顔が見える。

「ネコちゃん。ミミちゃんがまたおっきくしちゃって辛そうだから、お願いしてもいい?」

 リサの言葉通り、いつの間にかミミの性器はまた大きく主張をしていた。早く慰めてほしいと、涙を流して。

「ネコ……」
「ねえ、ミミ。これ、どっち?」
「ど、どういう意味ですか?」
「アタシとのキスで興奮したの? それとも、リサにお尻イジられて興奮したの?」

 スイッチが入った音がした。幼い嫉妬と、対抗心と、嗜虐心で。

「……っ、ね、ネコです」
「うそ。本当はリサの手が気持ちよくて勃起させてるんでしょ。今だって、アタシと話してるのに、リサの指で気持ちよさそうに喘いじゃってさ」
「そ、そんなことは……はぅっ」
「ほら、言ってみなさいよ。お尻の穴で気持ちよくなって情けない皮被りおちんちん大きくしちゃいましたって。正直に言えたら、ご褒美をあげるから♡」

 ミミに向かってぺろりと舌なめずりをして見せる。

「……っ」
「あははっ、急に目つきが男の子になった♪ なぁに? もう二回もイったのに、まだイキたいの?」
「そ、それは……ね、ネコがしてくれるって言うから……」
「なにそれ、ご機嫌取り? それとも話を聞いてなかったの? アタシが聞きたいのは――」
「リサさんの指で気持ちよくなったのは事実です。で、でも、ボクが夢中になったのは、んぅっ、ね、ネコです、あっぅっ……! ね、ネコの唇が柔らかくて、舌の動きが優しくて、ネコがボクを思ってくれたのが、嬉しかったんです」

 まるでミミの言葉を遮る様に、リサの手つきが激しさを増していく。穴の周りをくにくにとこねくりまわして、勃起した竿を精液をまぶすように擦りあげて。

 それでも、ミミは言葉を途切れさせなかった。二回もイって敏感になった性器への刺激に耐えながら。ネコへの告白を紡いだ。

 『このままお姉さんがイカせちゃってもいいの?』リサの笑みがそう言っているようだった。

「だ、だから、うぁっ、ひっ、んっく、ま、まっ、リ、リサさ、と、とめ……あっい、いっ……」
「ダメ。止めて、リサ」
「でも、このまま大きくしたままで放置はミミちゃんが可哀想だよ?」
「アタシがやるから。だから、ミミ」
「ネコ……」
「……ちゃんと、アタシでイキなさいよ」

 ちゅっと軽く唇を合わせる。それは強引な誓いの口づけ。
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