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なんだかんだで転生しちゃいました!
しおりを挟む「…マ…!マ……ナ!!」
「んんっ…あと五分…」
「いい加減に起きな!!」
ピシッとおでこに鈍い痛みがきた
「いったぁーい!何すんのよ!!」
「マナが起きないからでしょ!
今日からクロムハート様の家に勤めるんでしょ!遅刻するよ!」
え?クロムハートって…なんか聞いたことあるな…
「ほら、顔洗って!荷物は玄関に置いてあるから」
「ふぁい…」
言われた通りに支度する
顔を洗ってるうちにだんだん思い出してきた
そうだ、私転生したんだ!!!
あたりを見回してびっくり!
家具などが中世ヨーロッパ風、パジャマもスウェットとかじゃなくて可愛らしいヒラヒラのネグリジェ
それまでの記憶も流れ込んできた
私は今14歳で、子爵家の一人娘、マナ・ウェルスニード
父が事業に失敗したので家が没落、両親は2人とも働くため叔母さん家に預けられた
だけど私も働ける歳だからと叔母さんの紹介でクロムハート家に今日から住み込みで勤めることになったんだった!
ラブマジの世界に転生できるなんてラッキー!
なんか転生前にごちゃごちゃ死後のこととか不穏なこと言ってたけどエロ神様本当にありがとう!!
「マナ!馬車はもうきてるよ!」
「あ、はい!今いきます!!」
危ない危ない、浸ってる場合じゃない
初日から勤務先に遅刻なんてだめだって!
あわてて用意されていたワンピースを着る
バタバタと下に慌ただしく降りていくと
「こらマナ!仮にも子爵家の令嬢なんだからお淑やかになさい!!
こんなんじゃクロムハート家に追い出されるわよ」
「はい…」
そうだった…一応没落したとはいえ貴族だからマナーとかには厳しいんだった。
「あら?貴方眼鏡はどうしたの?」
「あ…つけなきゃだめですか?」
たまたまつけ忘れただけなんだけど、前髪で目は隠れてるしいっかなって…
エロ神様は褒めてくれたけどやっぱり私がブスだからつけないとだめかな…
「つけないとダメよ!!
あそこの伯爵家の旦那様達は可愛い女の子が入るとすぐ手をつけるんだから、マナの素顔なんか晒したら秒で食べられちゃうわ!!」
「へ?」
いやいや、こんな根暗おさげに手を出すなんてありえませんて!
「その反応、貴方まだ自覚ないのね…
あんまりにも小さい頃の貴方が人攫いに遭うもんだから姉達は必死に容姿をどうにか悪く見せようと頑張った結果の伊達メガネ、前髪隠し、地味おさげなのよ!
いいから、眼鏡はつけなさい!」
「は…はい…」
いやいや、可愛いとかじゃなくて貴族でお金持ってそうだから攫われてたんだと思うんだけど…
とりあえず言われた通りに眼鏡をつける
「よし、じゃあもう馬車きてるから!いってらっしゃい!がんばるのよ!!」
「はい、いってきます!!」
私はこれからはじまる新たな人生に意気揚々と馬車に乗り込んだ。
応援ありがとうございます!
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