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本当にお嬢様ですか?
しおりを挟む「今日はディーンアデライト様が私のお茶会にいらっしゃるの、失態は許されないわ
特に…あなた!!!」
「っ!?」
ひぃいい、今私は朝からヴィヴィお嬢様に壁ドンされちゃってます
「昨日みたいに私のディーンアデライト様にもお茶を溢したりしてごらんなさい、貴女の首が飛ぶから」
「ひ…気をつけます…」
こわいこわい…きつめの顔立ち美人なだけに怒ると迫力ありまくりですってお嬢様
「お嬢様、王太子殿下がいらっしゃったようですよ」
1人の侍女がヴィヴィお嬢様に声をかけにきた
「まぁ!すぐ行くわ!!」
わぁ、ヴィヴィお嬢様凄く嬉しそう
鬼の形相から一気に乙女モードに変わりました
「ほら新人も早く出迎えに行くわよ!」
「あ、はい!」
うぅ…まだ働きはじめたばかりだからなのか、未だに仕事仲間に名前を呼んでもらえません
「こっちよ、ほら早く並んで!」
呼ばれて急いで侍女達の列に並ぶ
いよいよだ…生ディーンアデライト様が見れるんですね!
ガチャッ…
「ディーンアデライトさまぁ♡」
豪華な造りの扉が開き、ヴィヴィお嬢様が今まで聞いたこともないような猫撫で声を出して走って行く
その先には…
「久しぶりだね、ヴィヴィアンヌ嬢…」
少し困った表情をした輝かしい美貌の王子様がいらっしゃいました
ふおぉお、生ディーンアデライト様麗しすぎます!!
金髪に碧眼、少し癖っ毛のある短髪の無造作ヘアに垂れ目、左側にある泣き黒子が色気を漂わせてます
ラブマジの挿絵でなんとなくは分かってたけど…
実物の方が遥かにかっこいいし、流石王子様…オーラが神々しすぎますって!!
「あぁん、ディーンアデライト様♡
私ずっと来てくださるのを待ってたんですのよ、前回から一月もあけて会われるなんて酷いですわ!」
王子様の腕をがっちり両腕で掴んで胸を擦りつけるように上目遣いで見あげるヴィヴィお嬢様
だ、誰ですかこの方?
本当にあのヴィヴィお嬢様?
さっきまで鬼の形相で私に壁ドンしていませんでしたっけ?!
「ヴィヴィアンヌ嬢…歩きづらいから少し離れてくれると嬉しいな」
「あらやだ、私ったら!
久しぶりにディーンアデライト様に会えたのが嬉しくって…
それに、私達の仲なのですからヴィヴィアンヌ嬢じゃなくてヴィヴィと呼んで下さい♡」
「あぁ…私も王宮での仕事にかかりきりで忙しかったからね…
今までの埋め合わせも兼ねて他の婚約者候補の令嬢達にもこの後会いに行くつもりだよ」
「私だけじゃないんですのね…」
あららら、ヴィヴィお嬢様明らかにテンションが下がっちゃってます…
王子様、ヴィヴィお嬢様の名前呼びについては完全にスルー
それにヴィヴィお嬢様といるのに他の女性のことを話題に出すなんてちょっと配慮が足りない気が…
これってお茶会だけど一応デートみたいなものだと思うし、ここは嘘でもいいから私も会いたかったよぐらい言うべきでは??
「ごめんね、他の婚約者候補達にも示しがつかないから
ヴィヴィアンヌ嬢だけ特別扱いするわけにはいかないんだ」
「あぁ…分かりましたわ!建前上はということですわね!」
「え…いや建前なん「うふふ♡ディーンアデライト様、早く庭園でお茶にしましょう!!」
何か納得したのかすぐに機嫌を取り直して強引に王子様の腕を引っ張るお嬢様
王子様の言葉を遮るなんていいんですかね??
こうゆう強引さはアルディス様そっくり、さすが兄妹ですね
応援ありがとうございます!
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