転生したらモブ侍女のはずが…どうしてこうなった！？

お城の中は危険がいっぱい3

入ってきたのはシャルさんだった


「マナちゃんやっと見つけ…」


でも私達を見るなり表情が変わって…


「な、何してんだよ…てめぇ！！」


いきなりサミュエルさんの胸倉を掴むシャルさん


「…っ、言葉が汚いですよ？」

「マナちゃんに何したんだよ！！」

「マナ…さんというんですね」

「この…」


シャルさんが片方の拳を振り上げた

ちょ、ちょっと待って！
暴力はダメー！！！


「シャルさんやめてー！！」


ぎゅっとシャルさんの身体にしがみつく


「え、ちょっ、マナちゃん！？」

「私なら大丈夫ですから、暴力はダメです！」


だってサミュエルさんって確か偉い役職の人だし、私と同じただの執事のシャルさんなんかが暴力振るったら、どうなるかなんて目に見えてるもん

解雇とかならまだいいけど、サミュエルさんならもっと酷いことしそう…


「なるほど、この方がシャルさんだったんですね」


ニコニコっと胡散臭い笑みを浮かべるサミュエルさん


「……っ」


あれ？
なんだかシャルさんの様子がおかしい
さっきまでの勢いがなくなったような…


「どうやら私の記憶不足だったみたいです
確かに以前から彼は王宮にいましたね」


シャルさんの緩んだ手を外してパッパッと払い落とすサミュエルさん

やっぱりね、流石に頭の良いサミュエルさんでも全員を把握することは難しいと思う
何百人って人がいるのに、離宮も合わせたらもっといるはずだ


「マナさん、彼がいるとまともな話ができそうにないので、日を改めてまた謝罪に伺います」

「へ…？」


いやいや、私はもうサミュエルさんに会いたくないんですが！？


パタンッー・・・


軽く頭を下げたあと、サミュエルさんは私の眼鏡をシャルさんに渡して、すぐに出ていきました


気が抜けてへなへなと身体が下に落ちる


「マナちゃん大丈夫！？」

「あ…大丈夫…です」


腰が抜けちゃったけど…


「マナちゃん…」


ぎゅうっとシャルさんに抱き締められる


「ど…どうしたんですか…？」

「全然大丈夫じゃないでしょ」


すごく心配した表情で手で目元を拭かれる

どうやら安心したからか、自分でも気づかないうちにまた涙が出てきてたみたい


「マナちゃん…これ、手首が…」

「へ…？」


パッと自分の手首を見ると
強く押さえつけられていたせいで、そこだけ手形がついて赤くなっていた


「あいつ…殺してやる…」

「ひっ……」


シャルさんは今にも本気で、目だけで人を射殺してしまいそうだった

ひぃいい、流石にそれはだめ！！


「あ…大丈夫ですから！
ちょっと痛かっただけで、私も履いてなかったのが悪いっていうか…」

「よくないだろ…
え、履いてなかったって何を？」

「あ、いや…その…」


パンツ履いてないの忘れてましたなんて、とてもじゃないけど言えない…

もじもじして下を向いてしまう


「何顔赤くして足擦り合わせてんの？
まさか……」

「きゃっ！？」


いきなりシャルさんに足を開かされて後ろに倒れてしまう


「マナちゃん下着が……」

「やっ、見ないでください！？」


慌ててスカート部分を抑える

もう、消えてしまいたい…
なんで自分でもちゃんと見た事ない所を、今日だけで2人に見られないといけないの！？


「まさかあいつに犯られちゃったの…？」

「いっ…」


シャルさんの私の足を持つ手に力が入ってちょっと痛い

やられちゃったって…
パンツの事かな？


「あ、下は元々履いてなかったというか、サミュエルさんに脱がされたわけじゃなくて…」

「はぁ！？」

「あ、違っ…」


待って、この言い方じゃ私が変態みたいだ…

仕方なく噴水の時からノーパンの話と、サミュエルさんにされた事も執拗く追求されたので、シャルさんに全部話した