VR MMO中毒者兼不登校だった僕が『クラス転移』に巻き込まれたが異世界で知識無双する

瀬雨

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駆け出し冒険者

ドラゴンなのか龍なのか

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この世界におけるドラゴンは国が捉えて軍事転用したり、手に負えなければ討伐したりする。
一般的な認識は恐ろしい凶悪モンスターといったところだ。しかしこの世界にはドラゴンの対極ともいえるもう一つのモンスターが存在する。
それが『龍』だ。
龍は神秘的な存在、何があっても触れてはいけない。
殺されるとかそういう類の存在ではなく、とりあえずいけないのだ。
まぁ、自分はそういうスピリチュアルな考え方はあまり信じていない質なので、この話を聞いた時はあまり深くは考えなかった。

今なら分かる、何故触れてはいけないのか。
単純に強いから。
何故こんなにも簡単なことが分からないのだ俺は。
ドラゴンや龍を倒せる勇者なんてものが存在するからいけないのだ。
人間は前例があると何かと楽観視し始める。

「反省…反省。」

さて、毎度おなじみPAUSE画面に来たわけだが。
今回はただのスキル習得でどうにかなるものではない。頼んだぞ、システム(?)さん。

【次の行動を選択してください。】
ん?新しいパターンだ。
行動選択?曖昧な表現だな。

・熱帯性スライムに包まれて復活
・一時的に魔剣を所持した状態で復活
・最後に睡眠をとった街へ転送してから復活

「いや、断然3つ目に決まってんだろ。」
生きて帰るのが今の最優先事項。
これに変わりはない。
ならば戦闘を前提としていない3つ目が最適解。
だが……
「おそらく転送されるのは。」

彼女は転送されない。
もし僕が喰らうはずだった火炎を気絶している彼女が受けたら?

彼女…クルシアは死んでしまうかもしれない。

「いや、らしくない。僕が生きてればそれで…」
そうだ、勝手に連れてこられたんだ。
僕は関係ない。

よし。
「システムさん、これでよろしく。」

『行動選択完了しました、PAUSE解除』




ここは?
私は…ドラゴンに吹き飛ばされて…。
死んだ?いや、ならこの痛みはなんだ。
私はまだ生きている。
何故ドラゴンは私を殺さなかった?……
!!!!

「若いの!!!無事か!!?」

どこだ?私の次の標的は彼になるはずだ。
もしや…既に…

「クルシアさん!!!早く!!!持ちません!!」
後ろか!寝かせた辺りだな。
この距離なら
「直戦撃!!」
全ての力を一点に集中させて穿つ。
戦闘中なら捨て身の一撃。
ただ…この状況なら。

『ズドオオオオオオオン!!!!!!』

「うわぁぁ!?く…クルシア……さん!!!」

「◯ね!!く◯トカゲ!!!」

『グシュッ!…』

「グ……ァ………」

捨て身の一撃も状況によっては必殺の一撃へとこうも簡単に変わる。

「無事だったか若いの…まさか熱耐性のスライムを持っていたとは。やはり倒す気はあったのだな。」
「無いわ。死ぬかと思ったよ…ホントに…」
まぁ、一回死んでるんだけど。
しかし…熱耐性スライムってあんなに持つんだな。
焼けるより先にスライムで窒息するところだったけど。

「普通のやつなら私が倒れた瞬間に真っ先に逃げていただろうな…褒めてやる。若いくせに肝は据わっているようだな。」
「そりゃ、どうも。二度としないっすよ。こんな真似、」
その後普通に帰って飯食った。




【後日】
てか、今考えたらクルシア…一撃で仕留めたんだよな。不意打ちとはいえ…
僕が気を遣う必要あったのか?
「おい若いの!!出番だ!!」
「何で!僕の部屋普通に入ってんだよ!!出てけ!」
てか宿の場所教えてないはずだが…

「なんでここにいるのがわかって…」
「受付嬢に聞いた。」
「迷惑だろ、おたんこなす。」
「あぁ!?」
あっ…終わった。


あまりにも古典的な口文句に反吐が出るが、一発で済んだだけマシだろう。
てかマジで痛いな。

「今回はドラゴンみたいな大物じゃない。」
「一応聞きますよ……」
「この街からみて、南に位置する平原、ここにオークの軍団が野営を張ったという情報が入った。」
「行かねぇよ?」
「いや、少ないから。」
「いや、一体でも無理だから。」
オーク?軍での一件から割とトラウマなのに…
それが複数って…
しかも野営ってそれこそ相当な数だろ。
「安心しろ!私がついてる。なにより今回はドラゴンの件の借りも返すつもりだからな!」
「どういうことです?」
「お前に私の戦闘技術を直々に教えてやる。」
「まじすか。」
「マジだ。」
近接戦闘の技術はなんだかんだ、どこかのタイミングで付けなければ…と思っていたところだ。
タイミングは良い。
なによりクルシアの技かっこいい。 


「喜んでご一緒させてもらいます。」


押しに弱い僕。













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