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放浪開始・ブドパス編
49.何やら不穏な動きだよ
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――マジェリア公国、内務省庁舎。
この内務省というのはマジェリア国内において国土保全、治安維持、国民管理等を担当する省であり、所謂大公近衛騎士や都市近衛兵などを多数抱える公国きってのマンモス省である。こう表現するとあまり評判がよくないような印象を与えるが、実際のところ国民生活には全く別の関わり方をしている。
トーゴやエリナがよく利用している総合職ギルド……この組織はギルドという名前こそ名乗ってはいるが、実は各都市に配置された内務省保全課都市保全局の支庁である。その証拠に本部はブドパスにあり、ギルドマスターは都市保全局長。国民との関わりが深い部署だけに、ギルドの方が名前の通りが良いからという事でそう名付けられた経緯がある。
とにかく、総合職ギルドを通じて内務省からの依頼が出る事も珍しくなく、また総合職ギルドで起こった事は全てこの内務省に報告されるのである。
「……以上が本件に関する報告になります。詳細は報告書と、受注者の作成した参考資料をご参照いただければと」
「ご苦労様でした、都市保全局長」
「しかしベアトリクス殿下、依頼自体かなり無茶ではございましたが、無事達成されたようでひと安心といったところですな」
「まあ、急務にも拘らず糸口がつかめない状態でズルズル行っていましたからね……それはともかく、今の私は公女である以前に内務大臣なのですから、そのように呼んでいただけませんと」
「おお、これは失礼しました大臣閣下」
言って深いお辞儀を見せる総合職ギルドマスターに、軽い溜息で返事をするベアトリクス。
マジェリア公国は現代日本風に言うのであれば、立憲君主制をとる国である。君主であるマジェリア大公には政治的な権力はないのだが、その代わり法定継承順位が5位以下の公族に限り一度に3人以内の閣僚への登用を認める制度がある。
こうして登用された大臣はいわばお飾り前提なのだが、まれに優秀な人材が現れて本職の政治家より大臣らしい公族が現れることがある。そういった場合はその公族を頂いた省庁がにわかに注目を浴びることが多い。
そして、現在この国の内務大臣を務めているベアトリクス公女――マジェリア大公の長女でネヴォグラフ侯爵位を与えられるのが内定している24歳の才女は、その本職の政治家より大臣らしい大臣であった。
「それにしても高地マジェリア語を完璧にマジェリア語へ翻訳出来る人間がマジェリアに……というよりこの世にいたんですね。私としてはそこに驚きました」
「ええ、我々も驚きました。しかも翻訳したのはこれが初めてではなく、何でも首都の検問で右往左往していたハイランダーの女性を、通訳して助けたのだとか。それが事実ならその翻訳したギルドメンバーは――」
「最低でも高地マジェリア語とマジェリア語の両方を、ネイティブレベルで習得していることになる……と。そのメンバーの名前とランクは?」
「ええと、少々お待ちください……名前はトーゴ=ミズモト、ランクは軽銀です」
「軽銀ですか? 銀の間違いではなく?」
「はい、相違ございません。実績は十分なのですが、如何せんメンバーになってからまだ日も浅いので……同時期に登録した女性と懇意にしているようで、そちらはジェルマ語しか使えないとか」
「なるほど……ちなみにそのミズモトという人は、今までどういった依頼を受けてきたのです?」
「こちらが調べた限りでは、総合職ギルドではトロリ草の採取のみしていたそうです。それもエステルのみで依頼を受けていたとか……ただし根の採取も行っていたそうで、実績が十分なのはそれが原因のようです」
「トロリ草の根ですか……確かにアレは採るのが大変な割に需要は多いですからね」
もっともそれだけ聞けば、少し薬草採取が得意で高地マジェリア語を完璧に翻訳出来るだけのメンバーに過ぎない。確かに特殊ではあるものの、インパクトそのものは決して強いとは言えない。
しかし、ギルドマスターからもたらされた情報を総合して考慮すると、トーゴ=ミズモトという人間の希少性が際立って見える。
「……やはり、こう……大臣閣下もお気になさりますか」
「ええ、もちろんです。総合職ギルドは軽銀ランクながら、所属する全てのギルドにおいては銀ランク。しかも通常あり得ないほどの高ステータスをその身に宿しているにもかかわらず、戦闘用のスキルは数えるほどしか習得していない」
彼のステータスだけ見ればこの国どころかジェルマ連邦ですら容易に差配出来そうなものなのに、その歪さが、一般人にはない感じで妙に興味をそそられる……ベアトリクスはそんな本音を隠そうともしないが、一方で立場を考えた動機も忘れない。
「トーゴ=ミズモトは我がマジェリア公国にあって祝福とも言えるべき存在になるかもしれません。もっとも諸刃の剣というか、劇物にも良薬にもなるのは間違いないので下手な 事は出来ませんが」
「下手な事、ですか。まあ有り得るでしょうな。他の省庁も大臣閣下ほど用心深いとは限りませんから」
「そこまでは私は申しておりませんよ?」
「失礼しました、大臣閣下」
「……まあよろしいでしょう。彼がマジェリア公国に与してくれるとなれば、それだけで大国に対する抑止力になります。周辺諸国への連絡も思いのままですからね……懸念はその懇意にしている女性ですが、そちらはどうなのです」
「エリナ=サンタラに関して言えば、こちらもトーゴ=ミズモトには及ばないもののステータス上は相当の実力を持っております。何より戦闘用のスキルに関しましては女性の方が遥かに多く習得しております」
「へえ……珍しいですね。ということは冒険者ギルドに登録などは」
「それが、専門職ギルドには一切登録していないようです。当ギルドの受付担当にも冒険者ギルドへの登録を勧められたそうですが、トーゴ=ミズモト以外護衛する気はないからと断られたと報告を受けております」
「……お熱いこと」
いずれにせよ男女ともに並の人間、下手すれば集団が御せる類のものではなさそうだとベアトリクスは思う。
強大な力はもとよりそうでなくてはならないが、そうなると明確にマジェリアに与してもらうためには少しばかりからめ手を使う必要がありそうだ。他の省庁の大臣に知られればどうなるか分かったものではないが、それも含めて内務省で色々対策を立てる必要はあるだろう……若い内務大臣は、これから直面するであろう問題を思いひとつため息を吐くのであった。
――ジェルマ語能力測定当日、総合職ギルド受付。
「それじゃ行ってきます、トーゴさん」
「ああ、いってらっしゃい。頑張ってね」
言ってふと周りを見ると、エリナさんと同じように短冊やら参考書やらを読み込んでいる人が多い。試験は総合職ギルドの会議室で行われるらしいので、これ全員測定試験を受ける人たちなんだろうな……検定である以上追い落としってのはない分、エリナさんも気楽か。
……当の本人は何故か微妙に緊張した面持ちだけど。と――
「……トーゴさん、私、必ず高ランク合格しますから」
「うん、頑張れー」
「頑張ります。私には合格しなければいけない理由がありますから」
「理由?」
「ええ。まあ、それは試験が終わってからのお楽しみってことで」
「……エリナさんなら高得点で合格出来るよ」
「ありがとうございます。戻ったらまた美味しいおやつ作ってくださいね?」
そんな言葉を交わして、いよいよエリナさんがギルドホールの奥に向かう。と、一緒に来ていたレニさんがぽつりとつぶやく。
「……エリナさん、いよいよですね」
「いよいよ、ですか?」
「ええ、いよいよです。エリナさん、しっかり合格出来るといいなあ……」
何がいよいよなのか、これはレニさんも分かってるっぽいけど……俺は素直に試験が終わるのを待っていた方がよさそうだな、うん。何となくいいことだって想像はつくけど。
---
何かきな臭い展開キタ――――――!!!!! でも何か王様やら貴族やら商人やらが関わってくるのってものすごく異世界モノって感じがしませんか(ド偏見
そんなことは露知らずなトーゴさんとエリナさん。
次回、ついに。
次回更新は01/31の予定です!
この内務省というのはマジェリア国内において国土保全、治安維持、国民管理等を担当する省であり、所謂大公近衛騎士や都市近衛兵などを多数抱える公国きってのマンモス省である。こう表現するとあまり評判がよくないような印象を与えるが、実際のところ国民生活には全く別の関わり方をしている。
トーゴやエリナがよく利用している総合職ギルド……この組織はギルドという名前こそ名乗ってはいるが、実は各都市に配置された内務省保全課都市保全局の支庁である。その証拠に本部はブドパスにあり、ギルドマスターは都市保全局長。国民との関わりが深い部署だけに、ギルドの方が名前の通りが良いからという事でそう名付けられた経緯がある。
とにかく、総合職ギルドを通じて内務省からの依頼が出る事も珍しくなく、また総合職ギルドで起こった事は全てこの内務省に報告されるのである。
「……以上が本件に関する報告になります。詳細は報告書と、受注者の作成した参考資料をご参照いただければと」
「ご苦労様でした、都市保全局長」
「しかしベアトリクス殿下、依頼自体かなり無茶ではございましたが、無事達成されたようでひと安心といったところですな」
「まあ、急務にも拘らず糸口がつかめない状態でズルズル行っていましたからね……それはともかく、今の私は公女である以前に内務大臣なのですから、そのように呼んでいただけませんと」
「おお、これは失礼しました大臣閣下」
言って深いお辞儀を見せる総合職ギルドマスターに、軽い溜息で返事をするベアトリクス。
マジェリア公国は現代日本風に言うのであれば、立憲君主制をとる国である。君主であるマジェリア大公には政治的な権力はないのだが、その代わり法定継承順位が5位以下の公族に限り一度に3人以内の閣僚への登用を認める制度がある。
こうして登用された大臣はいわばお飾り前提なのだが、まれに優秀な人材が現れて本職の政治家より大臣らしい公族が現れることがある。そういった場合はその公族を頂いた省庁がにわかに注目を浴びることが多い。
そして、現在この国の内務大臣を務めているベアトリクス公女――マジェリア大公の長女でネヴォグラフ侯爵位を与えられるのが内定している24歳の才女は、その本職の政治家より大臣らしい大臣であった。
「それにしても高地マジェリア語を完璧にマジェリア語へ翻訳出来る人間がマジェリアに……というよりこの世にいたんですね。私としてはそこに驚きました」
「ええ、我々も驚きました。しかも翻訳したのはこれが初めてではなく、何でも首都の検問で右往左往していたハイランダーの女性を、通訳して助けたのだとか。それが事実ならその翻訳したギルドメンバーは――」
「最低でも高地マジェリア語とマジェリア語の両方を、ネイティブレベルで習得していることになる……と。そのメンバーの名前とランクは?」
「ええと、少々お待ちください……名前はトーゴ=ミズモト、ランクは軽銀です」
「軽銀ですか? 銀の間違いではなく?」
「はい、相違ございません。実績は十分なのですが、如何せんメンバーになってからまだ日も浅いので……同時期に登録した女性と懇意にしているようで、そちらはジェルマ語しか使えないとか」
「なるほど……ちなみにそのミズモトという人は、今までどういった依頼を受けてきたのです?」
「こちらが調べた限りでは、総合職ギルドではトロリ草の採取のみしていたそうです。それもエステルのみで依頼を受けていたとか……ただし根の採取も行っていたそうで、実績が十分なのはそれが原因のようです」
「トロリ草の根ですか……確かにアレは採るのが大変な割に需要は多いですからね」
もっともそれだけ聞けば、少し薬草採取が得意で高地マジェリア語を完璧に翻訳出来るだけのメンバーに過ぎない。確かに特殊ではあるものの、インパクトそのものは決して強いとは言えない。
しかし、ギルドマスターからもたらされた情報を総合して考慮すると、トーゴ=ミズモトという人間の希少性が際立って見える。
「……やはり、こう……大臣閣下もお気になさりますか」
「ええ、もちろんです。総合職ギルドは軽銀ランクながら、所属する全てのギルドにおいては銀ランク。しかも通常あり得ないほどの高ステータスをその身に宿しているにもかかわらず、戦闘用のスキルは数えるほどしか習得していない」
彼のステータスだけ見ればこの国どころかジェルマ連邦ですら容易に差配出来そうなものなのに、その歪さが、一般人にはない感じで妙に興味をそそられる……ベアトリクスはそんな本音を隠そうともしないが、一方で立場を考えた動機も忘れない。
「トーゴ=ミズモトは我がマジェリア公国にあって祝福とも言えるべき存在になるかもしれません。もっとも諸刃の剣というか、劇物にも良薬にもなるのは間違いないので下手な 事は出来ませんが」
「下手な事、ですか。まあ有り得るでしょうな。他の省庁も大臣閣下ほど用心深いとは限りませんから」
「そこまでは私は申しておりませんよ?」
「失礼しました、大臣閣下」
「……まあよろしいでしょう。彼がマジェリア公国に与してくれるとなれば、それだけで大国に対する抑止力になります。周辺諸国への連絡も思いのままですからね……懸念はその懇意にしている女性ですが、そちらはどうなのです」
「エリナ=サンタラに関して言えば、こちらもトーゴ=ミズモトには及ばないもののステータス上は相当の実力を持っております。何より戦闘用のスキルに関しましては女性の方が遥かに多く習得しております」
「へえ……珍しいですね。ということは冒険者ギルドに登録などは」
「それが、専門職ギルドには一切登録していないようです。当ギルドの受付担当にも冒険者ギルドへの登録を勧められたそうですが、トーゴ=ミズモト以外護衛する気はないからと断られたと報告を受けております」
「……お熱いこと」
いずれにせよ男女ともに並の人間、下手すれば集団が御せる類のものではなさそうだとベアトリクスは思う。
強大な力はもとよりそうでなくてはならないが、そうなると明確にマジェリアに与してもらうためには少しばかりからめ手を使う必要がありそうだ。他の省庁の大臣に知られればどうなるか分かったものではないが、それも含めて内務省で色々対策を立てる必要はあるだろう……若い内務大臣は、これから直面するであろう問題を思いひとつため息を吐くのであった。
――ジェルマ語能力測定当日、総合職ギルド受付。
「それじゃ行ってきます、トーゴさん」
「ああ、いってらっしゃい。頑張ってね」
言ってふと周りを見ると、エリナさんと同じように短冊やら参考書やらを読み込んでいる人が多い。試験は総合職ギルドの会議室で行われるらしいので、これ全員測定試験を受ける人たちなんだろうな……検定である以上追い落としってのはない分、エリナさんも気楽か。
……当の本人は何故か微妙に緊張した面持ちだけど。と――
「……トーゴさん、私、必ず高ランク合格しますから」
「うん、頑張れー」
「頑張ります。私には合格しなければいけない理由がありますから」
「理由?」
「ええ。まあ、それは試験が終わってからのお楽しみってことで」
「……エリナさんなら高得点で合格出来るよ」
「ありがとうございます。戻ったらまた美味しいおやつ作ってくださいね?」
そんな言葉を交わして、いよいよエリナさんがギルドホールの奥に向かう。と、一緒に来ていたレニさんがぽつりとつぶやく。
「……エリナさん、いよいよですね」
「いよいよ、ですか?」
「ええ、いよいよです。エリナさん、しっかり合格出来るといいなあ……」
何がいよいよなのか、これはレニさんも分かってるっぽいけど……俺は素直に試験が終わるのを待っていた方がよさそうだな、うん。何となくいいことだって想像はつくけど。
---
何かきな臭い展開キタ――――――!!!!! でも何か王様やら貴族やら商人やらが関わってくるのってものすごく異世界モノって感じがしませんか(ド偏見
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