46 / 49
2人の王子 情と欲
5
しおりを挟む
急きょ二人を連れ込んだはいいものの、準備も出来ておらず何とか確保した部屋なので、内装はいかんともしがたかった。
「まあ、このタイミングで確保できただけでも良しとしよう」
流石にここに侍女を連れてくるわけにもいかず、とりあえず自分で紅茶を入れる。
「あ、あの…」
「ああ、カノン嬢はさぞびっくりしたことだろう。私も、何とか弟の晴れ舞台に駆け付けたいと日程を調整してきてみればあの騒ぎだからな」
「いえ、その…婚約については私もエディン様と仲良くされているようでしたので驚きはしなかったのですが、本当に私を婚約者にするつもりですか?」
「もちろんだよ。あそこまで公の場で宣言してしまっては、よしんば君が婚約相手を見つけられたとしても後々まで噂が付いて来てしまう。それを考えれば相手方からも無茶な要求をされかねない。弟君もさぞ苦労するだろう」
「そ、それは困ります!」
事前の情報通りだな。貴族としての常識はかけているが、身内に対しては強い意志を示す。もっとも、流石にこの調子では正妃は務まらないだろう。身分といい本当に私は恵まれている。
「だろう?それならば多少の紆余曲折は経たとしても、私の婚約者でいる方があなたにとても良いことだ」
「ですが、エレンディア様は?」
「彼女も貴族の令嬢だ。それにカノン嬢と同じ女性ならばこそ、この度の弟の仕出かしたことの重大さに理解を示してくれるだろう」
ちらりとエレンディアの方を見ながら話す。彼女としても突然のことで言いたいことはあるだろうが、流石に私に抗議する訳にも行くまい。
「え、ええ、確かにあのままでは普通の貴族令嬢であれば、そのまま相手も見つからずということになりかねませんでした。それにクレヒルト殿下もですが、レスター殿下も先程発言された以上はカノン様が新たに婚約者を見つけることは不可能かと」
「そうなんでしょうか?」
「はい。2度の王族との婚約。それも、2度目は王族から貴族たちの前で宣言されたものを反故にするということは、よほど本人に問題があると思われてしまうでしょう。それ以前に、王族が手に入れられなかった相手と思われてしまっては、恐れ多くて手が出せませんわ」
「私、そういうことには疎くて…。丁寧にありがとうございます」
「い、いえ…」
社交の場にもカノン嬢はめったに姿を現さないから、エレンディアとの相性はどうかと思ったがそこまで悪くはないらしい。控えめながらも貴族としての教養がしっかりしているエレンディアさえいれば、政務はなんとかなるだろうし、問題はなさそうだな。
「カノン嬢の御父上には許可もいただいたし、後は大公殿だけだな。どう思うエレンディア?」
「多分反対はしないと思います。これが侯爵家のものであったり、普通の令嬢であれば反対したでしょうが、カノン嬢です。彼女の功績をもってしても、第2夫人という立場になるということはある意味、我が家にとっては名誉ですから」
「なるほどな。では、もし反対しそうならそのように言ってくれ。手回しをしたいところだが、他にも気になることがあって手が回らん」
「分かりました。そのように致します」
「お2人ともすごいです!まだ、後を継がれていないのにそんなに考えられているなんて」
「そう言われると悪い気はせんな」
「ええ」
パーティーが行われているであろう時間を雑談という自己紹介で過ごした私たちは一旦解散する。
「今日は楽しかったです。こんなこと言うと変ですけど、初めてパーティーが楽しく感じられました」
「それはよかった。今後はこちらから出席の文を出すことになると思うので、頼むぞ」
「は、はい」
「私も次また会う時を楽しみにしていますわ」
カノン嬢が出て行ったところで扉が閉まる。
「どうした?」
「それで、タイミングよく現れたということは、今回の件をご存じだったのでしょう?」
「…まあな。だが、流石に詳細まではつかんではいない」
「そうでしたか。しかし、顔がにやけていますわよ?」
「ん?今日はよく言われるな」
「あらまあ、皆さん殿下をよく見られているのですね」
「まあ、そういうことだ。これからも良しく頼む」
「分かりました。それでは…」
エレンディアも出て行き部屋に一人残る。
「そんなに笑っているのだろうか?」
改めて鏡を見る。特に笑っている様子はないように思うのだが…。
「よろしいでしょうか?」
「シリウスか、何だ?」
「はっ!先ほど数日中の動向をまとめてまいりました」
「頼む」
「まずアルター侯爵ですが、やはりエディン嬢には関連しておりますが、子爵の方とは全く繋がりがない模様です」
「そうか、まあ彼は王族派であるし順当だな」
「続いてコンタクトを取っている貴族については、伯爵家に数名いるようです。おそらくその中の誰かではないかと…」
「わかった。引き続き調査を、それとこの件に関しては宰相殿にも伝えてくれ」
「了解しました。後はカノン嬢の研究成果についてですが、一部の職員に不審な点があったので当たっています」
「分かった。今後も考えられることであるし、理由を探り引き込めるようなら引き込め」
「はっ!ではまた…」
「うむ」
進捗は鈍いものの着々と情報は集まっている様だ。とりあえず、ここに居ても仕方ない。一旦自室に戻って情報を再確認するとしよう。
「おおっ!レスター、お前からも何か言ってはくれんか?」
部屋を出たところで面倒な場面に出くわした。まさか、陛下がまだ居るとは…。
「何のことですか陛下?」
「無論、クレヒルトのことだ。エディン嬢の功績が確かだとしても、王族が子爵令嬢を第1夫人に据えるなど考えなおせと!」
何かと思ったら、そんなことか。確かに体面上、子爵家の令嬢と言うのは良くはないが他国でもないわけではない。無論、それに見合った働きをした家が条件ではあるが。
「陛下、お言葉ですが他国でも子爵家と王族の婚姻がないわけではありません。クレヒルトの言葉が真実であれば特に問題はないかと…」
「しかしだな。エレステン伯爵家は曲がりなりにも、いくつもの役職を歴任した名家だ。それに比べてエディン嬢の家はろくに成果も残しておらん。流石にどうかと思うのだ」
「しかし、先ほど宣言も出していることですし、ここにきて相手を変えるなどということになれば、内外から相応の反発があると思われますが?」
「ううむ、確かに」
「特に魔導王国については女王も歴史上多く、かなりの反発が予想されます」
他国とはいえ、母上の母国である魔導王国はこういうことには敏感だ。王女であった母上も実は不当な扱いを受けているのではと書簡を渡されても困る。
「それは困る。…仕方がないか。せめて伯爵には上げるとするか」
「すぐに上げては、国内貴族からの反発が起きるでしょう。宰相殿と時期を調節した方がよいかと思われます」
「宰相か…あやつはけち臭いからのう。いつになることやら…」
爵位をむやみに上げることによる反発や費用を考えれば、当然のことなのだがな。まあ、年度の収支報告を聞き流す陛下には難しい話なのかもしれないが。
「兄上、父上を説得してくださりありがとうございます」
「礼には及ばぬ。それより、今後は自分でも事態が収拾できるように努めるのだぞ?」
「はい!」
直ぐに部屋に戻るつもりが、時間を食ってしまったな。さっさと部屋に戻るとしよう。
「まあ、このタイミングで確保できただけでも良しとしよう」
流石にここに侍女を連れてくるわけにもいかず、とりあえず自分で紅茶を入れる。
「あ、あの…」
「ああ、カノン嬢はさぞびっくりしたことだろう。私も、何とか弟の晴れ舞台に駆け付けたいと日程を調整してきてみればあの騒ぎだからな」
「いえ、その…婚約については私もエディン様と仲良くされているようでしたので驚きはしなかったのですが、本当に私を婚約者にするつもりですか?」
「もちろんだよ。あそこまで公の場で宣言してしまっては、よしんば君が婚約相手を見つけられたとしても後々まで噂が付いて来てしまう。それを考えれば相手方からも無茶な要求をされかねない。弟君もさぞ苦労するだろう」
「そ、それは困ります!」
事前の情報通りだな。貴族としての常識はかけているが、身内に対しては強い意志を示す。もっとも、流石にこの調子では正妃は務まらないだろう。身分といい本当に私は恵まれている。
「だろう?それならば多少の紆余曲折は経たとしても、私の婚約者でいる方があなたにとても良いことだ」
「ですが、エレンディア様は?」
「彼女も貴族の令嬢だ。それにカノン嬢と同じ女性ならばこそ、この度の弟の仕出かしたことの重大さに理解を示してくれるだろう」
ちらりとエレンディアの方を見ながら話す。彼女としても突然のことで言いたいことはあるだろうが、流石に私に抗議する訳にも行くまい。
「え、ええ、確かにあのままでは普通の貴族令嬢であれば、そのまま相手も見つからずということになりかねませんでした。それにクレヒルト殿下もですが、レスター殿下も先程発言された以上はカノン様が新たに婚約者を見つけることは不可能かと」
「そうなんでしょうか?」
「はい。2度の王族との婚約。それも、2度目は王族から貴族たちの前で宣言されたものを反故にするということは、よほど本人に問題があると思われてしまうでしょう。それ以前に、王族が手に入れられなかった相手と思われてしまっては、恐れ多くて手が出せませんわ」
「私、そういうことには疎くて…。丁寧にありがとうございます」
「い、いえ…」
社交の場にもカノン嬢はめったに姿を現さないから、エレンディアとの相性はどうかと思ったがそこまで悪くはないらしい。控えめながらも貴族としての教養がしっかりしているエレンディアさえいれば、政務はなんとかなるだろうし、問題はなさそうだな。
「カノン嬢の御父上には許可もいただいたし、後は大公殿だけだな。どう思うエレンディア?」
「多分反対はしないと思います。これが侯爵家のものであったり、普通の令嬢であれば反対したでしょうが、カノン嬢です。彼女の功績をもってしても、第2夫人という立場になるということはある意味、我が家にとっては名誉ですから」
「なるほどな。では、もし反対しそうならそのように言ってくれ。手回しをしたいところだが、他にも気になることがあって手が回らん」
「分かりました。そのように致します」
「お2人ともすごいです!まだ、後を継がれていないのにそんなに考えられているなんて」
「そう言われると悪い気はせんな」
「ええ」
パーティーが行われているであろう時間を雑談という自己紹介で過ごした私たちは一旦解散する。
「今日は楽しかったです。こんなこと言うと変ですけど、初めてパーティーが楽しく感じられました」
「それはよかった。今後はこちらから出席の文を出すことになると思うので、頼むぞ」
「は、はい」
「私も次また会う時を楽しみにしていますわ」
カノン嬢が出て行ったところで扉が閉まる。
「どうした?」
「それで、タイミングよく現れたということは、今回の件をご存じだったのでしょう?」
「…まあな。だが、流石に詳細まではつかんではいない」
「そうでしたか。しかし、顔がにやけていますわよ?」
「ん?今日はよく言われるな」
「あらまあ、皆さん殿下をよく見られているのですね」
「まあ、そういうことだ。これからも良しく頼む」
「分かりました。それでは…」
エレンディアも出て行き部屋に一人残る。
「そんなに笑っているのだろうか?」
改めて鏡を見る。特に笑っている様子はないように思うのだが…。
「よろしいでしょうか?」
「シリウスか、何だ?」
「はっ!先ほど数日中の動向をまとめてまいりました」
「頼む」
「まずアルター侯爵ですが、やはりエディン嬢には関連しておりますが、子爵の方とは全く繋がりがない模様です」
「そうか、まあ彼は王族派であるし順当だな」
「続いてコンタクトを取っている貴族については、伯爵家に数名いるようです。おそらくその中の誰かではないかと…」
「わかった。引き続き調査を、それとこの件に関しては宰相殿にも伝えてくれ」
「了解しました。後はカノン嬢の研究成果についてですが、一部の職員に不審な点があったので当たっています」
「分かった。今後も考えられることであるし、理由を探り引き込めるようなら引き込め」
「はっ!ではまた…」
「うむ」
進捗は鈍いものの着々と情報は集まっている様だ。とりあえず、ここに居ても仕方ない。一旦自室に戻って情報を再確認するとしよう。
「おおっ!レスター、お前からも何か言ってはくれんか?」
部屋を出たところで面倒な場面に出くわした。まさか、陛下がまだ居るとは…。
「何のことですか陛下?」
「無論、クレヒルトのことだ。エディン嬢の功績が確かだとしても、王族が子爵令嬢を第1夫人に据えるなど考えなおせと!」
何かと思ったら、そんなことか。確かに体面上、子爵家の令嬢と言うのは良くはないが他国でもないわけではない。無論、それに見合った働きをした家が条件ではあるが。
「陛下、お言葉ですが他国でも子爵家と王族の婚姻がないわけではありません。クレヒルトの言葉が真実であれば特に問題はないかと…」
「しかしだな。エレステン伯爵家は曲がりなりにも、いくつもの役職を歴任した名家だ。それに比べてエディン嬢の家はろくに成果も残しておらん。流石にどうかと思うのだ」
「しかし、先ほど宣言も出していることですし、ここにきて相手を変えるなどということになれば、内外から相応の反発があると思われますが?」
「ううむ、確かに」
「特に魔導王国については女王も歴史上多く、かなりの反発が予想されます」
他国とはいえ、母上の母国である魔導王国はこういうことには敏感だ。王女であった母上も実は不当な扱いを受けているのではと書簡を渡されても困る。
「それは困る。…仕方がないか。せめて伯爵には上げるとするか」
「すぐに上げては、国内貴族からの反発が起きるでしょう。宰相殿と時期を調節した方がよいかと思われます」
「宰相か…あやつはけち臭いからのう。いつになることやら…」
爵位をむやみに上げることによる反発や費用を考えれば、当然のことなのだがな。まあ、年度の収支報告を聞き流す陛下には難しい話なのかもしれないが。
「兄上、父上を説得してくださりありがとうございます」
「礼には及ばぬ。それより、今後は自分でも事態が収拾できるように努めるのだぞ?」
「はい!」
直ぐに部屋に戻るつもりが、時間を食ってしまったな。さっさと部屋に戻るとしよう。
8
あなたにおすすめの小説
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ
暖夢 由
恋愛
【5月20日 90話完結】
5歳の時、母が亡くなった。
原因も治療法も不明の病と言われ、発症1年という早さで亡くなった。
そしてまだ5歳の私には母が必要ということで通例に習わず、1年の喪に服すことなく新しい母が連れて来られた。彼女の隣には不思議なことに父によく似た女の子が立っていた。私とあまり変わらないくらいの歳の彼女は私の2つ年上だという。
これからは姉と呼ぶようにと言われた。
そして、私が14歳の時、突然謎の病を発症した。
母と同じ原因も治療法も不明の病。母と同じ症状が出始めた時に、この病は遺伝だったのかもしれないと言われた。それは私が社交界デビューするはずの年だった。
私は社交界デビューすることは叶わず、そのまま治療することになった。
たまに調子がいい日もあるが、社交界に出席する予定の日には決まって体調を崩した。医者は緊張して体調を崩してしまうのだろうといった。
でも最近はグレン様が会いに来ると約束してくれた日にも必ず体調を崩すようになってしまった。それでも以前はグレン様が心配して、私の部屋で1時間ほど話をしてくれていたのに、最近はグレン様を姉が玄関で出迎え、2人で私の部屋に来て、挨拶だけして、2人でお茶をするからと消えていくようになった。
でもそれも私の体調のせい。私が体調さえ崩さなければ……
今では月の半分はベットで過ごさなければいけないほどになってしまった。
でもある日婚約者の裏切りに気づいてしまう。
私は耐えられなかった。
もうすべてに………
病が治る見込みだってないのに。
なんて滑稽なのだろう。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
私は死ぬ場所を探していたのかもしれない。家よりも少しでも幸せを感じて死にたいと。
これから出会う人がこれまでの生活を変えてくれるとも知らずに。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
婚約破棄? 国外追放?…ええ、全部知ってました。地球の記憶で。でも、元婚約者(あなた)との恋の結末だけは、私の知らない物語でした。
aozora
恋愛
クライフォルト公爵家の令嬢エリアーナは、なぜか「地球」と呼ばれる星の記憶を持っていた。そこでは「婚約破棄モノ」の物語が流行しており、自らの婚約者である第一王子アリステアに大勢の前で婚約破棄を告げられた時も、エリアーナは「ああ、これか」と奇妙な冷静さで受け止めていた。しかし、彼女に下された罰は予想を遥かに超え、この世界での記憶、そして心の支えであった「地球」の恋人の思い出までも根こそぎ奪う「忘却の罰」だった……
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる