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本編
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結局その日は騒ぎに騒ぎ、その勢いのまま眠ってしまった。朝はカレンさんとロイさんは普段通り起きたようだが、私とガーランド様は時間ぎりぎりとなってしまった。
「ほら、2人とも早くしてください。今日はまだまだ主役なんですから」
そうカレンさんに言われ、いつもよりちょっと気合の入ったセットにされる。別にガーランド様はともかく私は何にもないと思うんだけど…。2人とも準備が終わり玄関前で一緒になる。ふと見上げるとそこにはガーランド様の顔が。昨日戦っている時のガーランド様はすっごくかっこよかった。
「でも、私はこっちのホンワカしている方が好きかなぁ」
小さく誰にも聞こえない声で呟いて一緒に家を出る。なんだかガーランド様が緊張しているみたいだけど、やっぱり行った先でからかわれるからかな?
「それで、昨日の突きどこで学んだんですか?」
「あれはティアナのを参考にしたんだ」
「ええっ!私ですか?そんなにかっこよかったかなぁ」
主に今日の会話は昨日の騎士団戦のことだ。でも、試合以外のことも色々話してくれた。今度、第3騎士団のディーネ団長と合わせてくれるそうだ。尊敬している人と会えるのを楽しみにしていますと伝えた。ガーランド様はなんだか複雑な顔をしていたけれど…。
「むっ、もう学園だな。では、帰りも迎えに来るから待っていてくれ」
「はい、いつもありがとうございます」
「好きでやっていることだから気にするな」
そうして私はガーランド様と別れる。勿論、私の頭の中では好きで~のフレーズが鳴り響いている。でもそれ以上に周りの令嬢方が騒々しい。ガーランド様と門のところに来た時からキャーキャー言う声とガーランド様を指さす人がいる。そんな人たちには目もくれず私は教室へと向かった。
「あらティアナ、今日もお熱いわね」
「サーラ、おはよう」
「おはようございます、ティアナ様」
「ルミナリア様にレミリア様もおはようございます」
サーラと一緒にいたお二方にも挨拶をする。
「今日から数日はあなたのお話でもちきりですわね」
「どうしてですか?私は特に…」
「ティアナ様ったら。婚約者のガーランド様が初めて警備隊で優勝されたのですわ。それも、優勝候補でもないのにですよ。昨日のうちからどうやってその才能を見抜いたのかと子爵様とティアナ様の噂でもちきりですわよ」
なんと!そんなことになってたんだ。確かにガーランド様がすごいっていうのは、剣を学んでいたからわかってはいたけれど、あんなにお強いなんて流石にわからなかったし、お父様が一番驚いているだろう。その時、大きな声でずかずかと教室に入ってくる声がした。
「ティアナという子爵家のものはどこかしら?」
なんだか見覚えのある人だ。あれはたしか…マリンベル伯爵令嬢だ。恋多き令嬢の1人として結構学園でも有名だ。私が知っているぐらいには。私とは反対の意味で婚約者に困っているそうだ。
「私がティアナですけれど…」
「まあ、あなたのような貧相な令嬢だったなんて!」
のっけから失礼な人だな。初対面なんですけれど…。
「あなたの婚約者なんといったかしら…ガートランド?」
「ガーランド様です」
「そうそう、そのガーランドですが、昨日栄えある騎士団戦で優勝したらしいじゃない。なかなか見込みのある男みたいだから私に譲りなさい。なあに、つまらなかったら返して差し上げますわ」
おーほっほっほっ!
きれいな高笑いだなあと感心していると、サーラが割って入ってくれる。
「人の婚約者を奪おうなどとははしたないですわよ」
「あら、サーラさん奪うのではありませんわ。より幸せにして差し上げようというのです」
「お言葉ですが、彼女とガーランド様はいつも一緒に登校し、下校時にはお二人で帰るほど仲の良い間柄です。家格も優勝したことにより子爵位になることも決定しておりますし、これ以上の幸せなどないと思いますが?」
「貴族にとって恋愛など無意味ですわ。お互いの家のためにするものでしょう?」
どの口がそれを言っているのだろうか…。しかし、うちの権力では握りつぶされてしまうのも事実。うう~。
「あらマリンベル伯爵令嬢ともあろう方が、現陛下が伯爵令嬢だった王妃様と恋愛で結ばれたことを公然と批判なさるとはえらくなられましたわね」
後ろからレミリア様の声がする。
「レミリア様…」
「我が侯爵家にも出入りするティアナとその婚約者の仲を引き裂こうとするのは、どういうことかしらね」
マリンベル様の家は伯爵家だが王族の降嫁もなく中堅どころ。レミリア様は侯爵家かつ、3代さかのぼればまぎれもない王族がいらっしゃる。我が家とマリンベル様の家以上に家格の離れた話だ。
「っ!ふんっ!所詮はただの騎士爵ごとき本気で相手はしませんわ」
スタスタではなくドタドタと令嬢のかけらもない足取りで、マリンベル様はどこかへ行ってしまった。
「ありがとうございました、レミリア様。それにサーラも」
「私ではなかなか止められない相手だったから…ありがとうございます、レミリア様」
「いいのよ2人とも。それにうちの母も父もあなたのファンなのよ」
「へ?」
「あれから何度かお菓子を頂いたでしょう?それを食べてもらったら、優しい味がしておいしいって。ちゃんと連れてきなさいってせがまれてるの」
「そう言ってもらえると作った甲斐があります」
にへへと若干変な笑いになってしまったが、とてもうれしい。侯爵家ともなれば普段からおいしいお菓子なんかも召し上がっているはずだし、その方々においしいといってもらえると嬉しい。
「まあ、今の1件で変なことを言ってくる馬鹿も居なくなるでしょう」
「そうですわね。しかし、あれだけ毎日噂になっているお二人の邪魔をしようだなんて奇特な方が2人もいらっしゃいますかしら」
「ルミナリア様ったらそんな…」
私たちはみんなではしたなくも笑ってしまったのだった。
それからの毎日は幸せと忙しさで大変だった。学園は今まで通りだったけれど、子爵位を受けるにあたり家の引っ越しから使用人の増員、果ては私の教育まで…。なぜって?うれしいことだけれど子爵家から真っ先に来たメイドはリラだったのだ。彼女は来るなり、距離が近すぎますとガーランド様と離されそうになったり、使用人への口調に対してもあれこれ言うようになった。
「家にいたときはそこまで言わなかったじゃない!」
「あの時はどうせ男爵家にでも行かれると思いましたので。騎士爵家と決まった時には安心したものですが、将来伯爵家の奥方になるのにこのままではいけません」
「そんなこと思ってたのリラ!」
「当り前です。どこの令嬢が朝に剣を振り、昼に剣術書を読み、夕方に武術をしますか?令嬢らしいことといえば空き時間の編み物のみです」
「でも、そんな家が一つぐらいあっても…」
「お嬢様は使い分けができますか?リラにはそうは思えません」
「ぐっ、それを言われるとその…」
「大体私がこの屋敷に来た時のお嬢様の第一声は何だったか覚えておられますか?」
「なんだったっけ?」
「『ガーランド様の家に嫁いでからますます腕を磨いたのよ!』ですよ!どこの令嬢が嫁入りして剣術の腕を上げますか!」
「でも、最近は騎士団の人にも結構評判が良くって…」
そう、あれからも私はガーランド様に稽古をつけてもらっている。そのおかげで徐々に実力も上がってきており、たまにではあるが騎士団の練習に混ぜてもらっている。さすがに勝つことはほぼないけれど貴重な経験だと思う。
「普通の令嬢は差し入れを持って行くんです。剣持って行くのはこの国で一人ですよ」
「なんだかリラは怒りっぽくなったわね」
「もう少し令嬢として自覚を持っていただいたら怒りません」
ツーンとするリラにカレンやロイたちも苦笑気味だ。最初は過保護な人が来るからと言っておいたけど、すぐに二人とは打ち解けたようだ。ガーランド様のことは色々口を出すけれど、それも今後貴族としての振る舞いが必要になるためだ。そんな合間を縫って私はサーラたちやレミリア様たちのお誘いを受けて家にお邪魔している。この前サーラに聞いたら私のお菓子が何やら貴族の方たちの中でちょっとした流行なんだって。
「どこがいいのかなぁ?普通だと思うんだけど…」
「どうかしたのか?」
「あっ!旦那さま、お帰りになったんですね。もうちょっとだけ待っててください。すぐ焼き上がりますから」
「ああ、いつもありがとう」
「どうしたんですか急に?」
「いや、ふと思ってな。俺があそこまで力を発揮できたのもティアナのおかげだとちゃんと言いたくてな」
「そんな…ガーランド様の実力です」
「たとえ俺にそれだけの力があってもティアナがいなければ発揮することはなかったさ。ありがとう」
ぎゅっとガーランド様が抱きしめてくれる。とても暖かい…。この暖かさに包まれるなら私はもっとこれからも頑張れるだろうと思うのだった…。
「時にティアナ様、申し訳ありませんが焦げてしまいますよ」
「カレンにリラ…ロイまで!みんな見てたの?」
「このお屋敷にいるものの特権ですからな。それに私たちだけではありません」
ロイに言われて見廻すとこの間に雇った新しい執事やメイドなどもこっちを遠巻きに見ている。
「みんなして、も~~~」
今日も我が家は平和ににぎやかだ。
「ほら、2人とも早くしてください。今日はまだまだ主役なんですから」
そうカレンさんに言われ、いつもよりちょっと気合の入ったセットにされる。別にガーランド様はともかく私は何にもないと思うんだけど…。2人とも準備が終わり玄関前で一緒になる。ふと見上げるとそこにはガーランド様の顔が。昨日戦っている時のガーランド様はすっごくかっこよかった。
「でも、私はこっちのホンワカしている方が好きかなぁ」
小さく誰にも聞こえない声で呟いて一緒に家を出る。なんだかガーランド様が緊張しているみたいだけど、やっぱり行った先でからかわれるからかな?
「それで、昨日の突きどこで学んだんですか?」
「あれはティアナのを参考にしたんだ」
「ええっ!私ですか?そんなにかっこよかったかなぁ」
主に今日の会話は昨日の騎士団戦のことだ。でも、試合以外のことも色々話してくれた。今度、第3騎士団のディーネ団長と合わせてくれるそうだ。尊敬している人と会えるのを楽しみにしていますと伝えた。ガーランド様はなんだか複雑な顔をしていたけれど…。
「むっ、もう学園だな。では、帰りも迎えに来るから待っていてくれ」
「はい、いつもありがとうございます」
「好きでやっていることだから気にするな」
そうして私はガーランド様と別れる。勿論、私の頭の中では好きで~のフレーズが鳴り響いている。でもそれ以上に周りの令嬢方が騒々しい。ガーランド様と門のところに来た時からキャーキャー言う声とガーランド様を指さす人がいる。そんな人たちには目もくれず私は教室へと向かった。
「あらティアナ、今日もお熱いわね」
「サーラ、おはよう」
「おはようございます、ティアナ様」
「ルミナリア様にレミリア様もおはようございます」
サーラと一緒にいたお二方にも挨拶をする。
「今日から数日はあなたのお話でもちきりですわね」
「どうしてですか?私は特に…」
「ティアナ様ったら。婚約者のガーランド様が初めて警備隊で優勝されたのですわ。それも、優勝候補でもないのにですよ。昨日のうちからどうやってその才能を見抜いたのかと子爵様とティアナ様の噂でもちきりですわよ」
なんと!そんなことになってたんだ。確かにガーランド様がすごいっていうのは、剣を学んでいたからわかってはいたけれど、あんなにお強いなんて流石にわからなかったし、お父様が一番驚いているだろう。その時、大きな声でずかずかと教室に入ってくる声がした。
「ティアナという子爵家のものはどこかしら?」
なんだか見覚えのある人だ。あれはたしか…マリンベル伯爵令嬢だ。恋多き令嬢の1人として結構学園でも有名だ。私が知っているぐらいには。私とは反対の意味で婚約者に困っているそうだ。
「私がティアナですけれど…」
「まあ、あなたのような貧相な令嬢だったなんて!」
のっけから失礼な人だな。初対面なんですけれど…。
「あなたの婚約者なんといったかしら…ガートランド?」
「ガーランド様です」
「そうそう、そのガーランドですが、昨日栄えある騎士団戦で優勝したらしいじゃない。なかなか見込みのある男みたいだから私に譲りなさい。なあに、つまらなかったら返して差し上げますわ」
おーほっほっほっ!
きれいな高笑いだなあと感心していると、サーラが割って入ってくれる。
「人の婚約者を奪おうなどとははしたないですわよ」
「あら、サーラさん奪うのではありませんわ。より幸せにして差し上げようというのです」
「お言葉ですが、彼女とガーランド様はいつも一緒に登校し、下校時にはお二人で帰るほど仲の良い間柄です。家格も優勝したことにより子爵位になることも決定しておりますし、これ以上の幸せなどないと思いますが?」
「貴族にとって恋愛など無意味ですわ。お互いの家のためにするものでしょう?」
どの口がそれを言っているのだろうか…。しかし、うちの権力では握りつぶされてしまうのも事実。うう~。
「あらマリンベル伯爵令嬢ともあろう方が、現陛下が伯爵令嬢だった王妃様と恋愛で結ばれたことを公然と批判なさるとはえらくなられましたわね」
後ろからレミリア様の声がする。
「レミリア様…」
「我が侯爵家にも出入りするティアナとその婚約者の仲を引き裂こうとするのは、どういうことかしらね」
マリンベル様の家は伯爵家だが王族の降嫁もなく中堅どころ。レミリア様は侯爵家かつ、3代さかのぼればまぎれもない王族がいらっしゃる。我が家とマリンベル様の家以上に家格の離れた話だ。
「っ!ふんっ!所詮はただの騎士爵ごとき本気で相手はしませんわ」
スタスタではなくドタドタと令嬢のかけらもない足取りで、マリンベル様はどこかへ行ってしまった。
「ありがとうございました、レミリア様。それにサーラも」
「私ではなかなか止められない相手だったから…ありがとうございます、レミリア様」
「いいのよ2人とも。それにうちの母も父もあなたのファンなのよ」
「へ?」
「あれから何度かお菓子を頂いたでしょう?それを食べてもらったら、優しい味がしておいしいって。ちゃんと連れてきなさいってせがまれてるの」
「そう言ってもらえると作った甲斐があります」
にへへと若干変な笑いになってしまったが、とてもうれしい。侯爵家ともなれば普段からおいしいお菓子なんかも召し上がっているはずだし、その方々においしいといってもらえると嬉しい。
「まあ、今の1件で変なことを言ってくる馬鹿も居なくなるでしょう」
「そうですわね。しかし、あれだけ毎日噂になっているお二人の邪魔をしようだなんて奇特な方が2人もいらっしゃいますかしら」
「ルミナリア様ったらそんな…」
私たちはみんなではしたなくも笑ってしまったのだった。
それからの毎日は幸せと忙しさで大変だった。学園は今まで通りだったけれど、子爵位を受けるにあたり家の引っ越しから使用人の増員、果ては私の教育まで…。なぜって?うれしいことだけれど子爵家から真っ先に来たメイドはリラだったのだ。彼女は来るなり、距離が近すぎますとガーランド様と離されそうになったり、使用人への口調に対してもあれこれ言うようになった。
「家にいたときはそこまで言わなかったじゃない!」
「あの時はどうせ男爵家にでも行かれると思いましたので。騎士爵家と決まった時には安心したものですが、将来伯爵家の奥方になるのにこのままではいけません」
「そんなこと思ってたのリラ!」
「当り前です。どこの令嬢が朝に剣を振り、昼に剣術書を読み、夕方に武術をしますか?令嬢らしいことといえば空き時間の編み物のみです」
「でも、そんな家が一つぐらいあっても…」
「お嬢様は使い分けができますか?リラにはそうは思えません」
「ぐっ、それを言われるとその…」
「大体私がこの屋敷に来た時のお嬢様の第一声は何だったか覚えておられますか?」
「なんだったっけ?」
「『ガーランド様の家に嫁いでからますます腕を磨いたのよ!』ですよ!どこの令嬢が嫁入りして剣術の腕を上げますか!」
「でも、最近は騎士団の人にも結構評判が良くって…」
そう、あれからも私はガーランド様に稽古をつけてもらっている。そのおかげで徐々に実力も上がってきており、たまにではあるが騎士団の練習に混ぜてもらっている。さすがに勝つことはほぼないけれど貴重な経験だと思う。
「普通の令嬢は差し入れを持って行くんです。剣持って行くのはこの国で一人ですよ」
「なんだかリラは怒りっぽくなったわね」
「もう少し令嬢として自覚を持っていただいたら怒りません」
ツーンとするリラにカレンやロイたちも苦笑気味だ。最初は過保護な人が来るからと言っておいたけど、すぐに二人とは打ち解けたようだ。ガーランド様のことは色々口を出すけれど、それも今後貴族としての振る舞いが必要になるためだ。そんな合間を縫って私はサーラたちやレミリア様たちのお誘いを受けて家にお邪魔している。この前サーラに聞いたら私のお菓子が何やら貴族の方たちの中でちょっとした流行なんだって。
「どこがいいのかなぁ?普通だと思うんだけど…」
「どうかしたのか?」
「あっ!旦那さま、お帰りになったんですね。もうちょっとだけ待っててください。すぐ焼き上がりますから」
「ああ、いつもありがとう」
「どうしたんですか急に?」
「いや、ふと思ってな。俺があそこまで力を発揮できたのもティアナのおかげだとちゃんと言いたくてな」
「そんな…ガーランド様の実力です」
「たとえ俺にそれだけの力があってもティアナがいなければ発揮することはなかったさ。ありがとう」
ぎゅっとガーランド様が抱きしめてくれる。とても暖かい…。この暖かさに包まれるなら私はもっとこれからも頑張れるだろうと思うのだった…。
「時にティアナ様、申し訳ありませんが焦げてしまいますよ」
「カレンにリラ…ロイまで!みんな見てたの?」
「このお屋敷にいるものの特権ですからな。それに私たちだけではありません」
ロイに言われて見廻すとこの間に雇った新しい執事やメイドなどもこっちを遠巻きに見ている。
「みんなして、も~~~」
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