55 / 56
本編
55
しおりを挟む
結局その日は騒ぎに騒ぎ、その勢いのまま眠ってしまった。朝はカレンさんとロイさんは普段通り起きたようだが、私とガーランド様は時間ぎりぎりとなってしまった。
「ほら、2人とも早くしてください。今日はまだまだ主役なんですから」
そうカレンさんに言われ、いつもよりちょっと気合の入ったセットにされる。別にガーランド様はともかく私は何にもないと思うんだけど…。2人とも準備が終わり玄関前で一緒になる。ふと見上げるとそこにはガーランド様の顔が。昨日戦っている時のガーランド様はすっごくかっこよかった。
「でも、私はこっちのホンワカしている方が好きかなぁ」
小さく誰にも聞こえない声で呟いて一緒に家を出る。なんだかガーランド様が緊張しているみたいだけど、やっぱり行った先でからかわれるからかな?
「それで、昨日の突きどこで学んだんですか?」
「あれはティアナのを参考にしたんだ」
「ええっ!私ですか?そんなにかっこよかったかなぁ」
主に今日の会話は昨日の騎士団戦のことだ。でも、試合以外のことも色々話してくれた。今度、第3騎士団のディーネ団長と合わせてくれるそうだ。尊敬している人と会えるのを楽しみにしていますと伝えた。ガーランド様はなんだか複雑な顔をしていたけれど…。
「むっ、もう学園だな。では、帰りも迎えに来るから待っていてくれ」
「はい、いつもありがとうございます」
「好きでやっていることだから気にするな」
そうして私はガーランド様と別れる。勿論、私の頭の中では好きで~のフレーズが鳴り響いている。でもそれ以上に周りの令嬢方が騒々しい。ガーランド様と門のところに来た時からキャーキャー言う声とガーランド様を指さす人がいる。そんな人たちには目もくれず私は教室へと向かった。
「あらティアナ、今日もお熱いわね」
「サーラ、おはよう」
「おはようございます、ティアナ様」
「ルミナリア様にレミリア様もおはようございます」
サーラと一緒にいたお二方にも挨拶をする。
「今日から数日はあなたのお話でもちきりですわね」
「どうしてですか?私は特に…」
「ティアナ様ったら。婚約者のガーランド様が初めて警備隊で優勝されたのですわ。それも、優勝候補でもないのにですよ。昨日のうちからどうやってその才能を見抜いたのかと子爵様とティアナ様の噂でもちきりですわよ」
なんと!そんなことになってたんだ。確かにガーランド様がすごいっていうのは、剣を学んでいたからわかってはいたけれど、あんなにお強いなんて流石にわからなかったし、お父様が一番驚いているだろう。その時、大きな声でずかずかと教室に入ってくる声がした。
「ティアナという子爵家のものはどこかしら?」
なんだか見覚えのある人だ。あれはたしか…マリンベル伯爵令嬢だ。恋多き令嬢の1人として結構学園でも有名だ。私が知っているぐらいには。私とは反対の意味で婚約者に困っているそうだ。
「私がティアナですけれど…」
「まあ、あなたのような貧相な令嬢だったなんて!」
のっけから失礼な人だな。初対面なんですけれど…。
「あなたの婚約者なんといったかしら…ガートランド?」
「ガーランド様です」
「そうそう、そのガーランドですが、昨日栄えある騎士団戦で優勝したらしいじゃない。なかなか見込みのある男みたいだから私に譲りなさい。なあに、つまらなかったら返して差し上げますわ」
おーほっほっほっ!
きれいな高笑いだなあと感心していると、サーラが割って入ってくれる。
「人の婚約者を奪おうなどとははしたないですわよ」
「あら、サーラさん奪うのではありませんわ。より幸せにして差し上げようというのです」
「お言葉ですが、彼女とガーランド様はいつも一緒に登校し、下校時にはお二人で帰るほど仲の良い間柄です。家格も優勝したことにより子爵位になることも決定しておりますし、これ以上の幸せなどないと思いますが?」
「貴族にとって恋愛など無意味ですわ。お互いの家のためにするものでしょう?」
どの口がそれを言っているのだろうか…。しかし、うちの権力では握りつぶされてしまうのも事実。うう~。
「あらマリンベル伯爵令嬢ともあろう方が、現陛下が伯爵令嬢だった王妃様と恋愛で結ばれたことを公然と批判なさるとはえらくなられましたわね」
後ろからレミリア様の声がする。
「レミリア様…」
「我が侯爵家にも出入りするティアナとその婚約者の仲を引き裂こうとするのは、どういうことかしらね」
マリンベル様の家は伯爵家だが王族の降嫁もなく中堅どころ。レミリア様は侯爵家かつ、3代さかのぼればまぎれもない王族がいらっしゃる。我が家とマリンベル様の家以上に家格の離れた話だ。
「っ!ふんっ!所詮はただの騎士爵ごとき本気で相手はしませんわ」
スタスタではなくドタドタと令嬢のかけらもない足取りで、マリンベル様はどこかへ行ってしまった。
「ありがとうございました、レミリア様。それにサーラも」
「私ではなかなか止められない相手だったから…ありがとうございます、レミリア様」
「いいのよ2人とも。それにうちの母も父もあなたのファンなのよ」
「へ?」
「あれから何度かお菓子を頂いたでしょう?それを食べてもらったら、優しい味がしておいしいって。ちゃんと連れてきなさいってせがまれてるの」
「そう言ってもらえると作った甲斐があります」
にへへと若干変な笑いになってしまったが、とてもうれしい。侯爵家ともなれば普段からおいしいお菓子なんかも召し上がっているはずだし、その方々においしいといってもらえると嬉しい。
「まあ、今の1件で変なことを言ってくる馬鹿も居なくなるでしょう」
「そうですわね。しかし、あれだけ毎日噂になっているお二人の邪魔をしようだなんて奇特な方が2人もいらっしゃいますかしら」
「ルミナリア様ったらそんな…」
私たちはみんなではしたなくも笑ってしまったのだった。
それからの毎日は幸せと忙しさで大変だった。学園は今まで通りだったけれど、子爵位を受けるにあたり家の引っ越しから使用人の増員、果ては私の教育まで…。なぜって?うれしいことだけれど子爵家から真っ先に来たメイドはリラだったのだ。彼女は来るなり、距離が近すぎますとガーランド様と離されそうになったり、使用人への口調に対してもあれこれ言うようになった。
「家にいたときはそこまで言わなかったじゃない!」
「あの時はどうせ男爵家にでも行かれると思いましたので。騎士爵家と決まった時には安心したものですが、将来伯爵家の奥方になるのにこのままではいけません」
「そんなこと思ってたのリラ!」
「当り前です。どこの令嬢が朝に剣を振り、昼に剣術書を読み、夕方に武術をしますか?令嬢らしいことといえば空き時間の編み物のみです」
「でも、そんな家が一つぐらいあっても…」
「お嬢様は使い分けができますか?リラにはそうは思えません」
「ぐっ、それを言われるとその…」
「大体私がこの屋敷に来た時のお嬢様の第一声は何だったか覚えておられますか?」
「なんだったっけ?」
「『ガーランド様の家に嫁いでからますます腕を磨いたのよ!』ですよ!どこの令嬢が嫁入りして剣術の腕を上げますか!」
「でも、最近は騎士団の人にも結構評判が良くって…」
そう、あれからも私はガーランド様に稽古をつけてもらっている。そのおかげで徐々に実力も上がってきており、たまにではあるが騎士団の練習に混ぜてもらっている。さすがに勝つことはほぼないけれど貴重な経験だと思う。
「普通の令嬢は差し入れを持って行くんです。剣持って行くのはこの国で一人ですよ」
「なんだかリラは怒りっぽくなったわね」
「もう少し令嬢として自覚を持っていただいたら怒りません」
ツーンとするリラにカレンやロイたちも苦笑気味だ。最初は過保護な人が来るからと言っておいたけど、すぐに二人とは打ち解けたようだ。ガーランド様のことは色々口を出すけれど、それも今後貴族としての振る舞いが必要になるためだ。そんな合間を縫って私はサーラたちやレミリア様たちのお誘いを受けて家にお邪魔している。この前サーラに聞いたら私のお菓子が何やら貴族の方たちの中でちょっとした流行なんだって。
「どこがいいのかなぁ?普通だと思うんだけど…」
「どうかしたのか?」
「あっ!旦那さま、お帰りになったんですね。もうちょっとだけ待っててください。すぐ焼き上がりますから」
「ああ、いつもありがとう」
「どうしたんですか急に?」
「いや、ふと思ってな。俺があそこまで力を発揮できたのもティアナのおかげだとちゃんと言いたくてな」
「そんな…ガーランド様の実力です」
「たとえ俺にそれだけの力があってもティアナがいなければ発揮することはなかったさ。ありがとう」
ぎゅっとガーランド様が抱きしめてくれる。とても暖かい…。この暖かさに包まれるなら私はもっとこれからも頑張れるだろうと思うのだった…。
「時にティアナ様、申し訳ありませんが焦げてしまいますよ」
「カレンにリラ…ロイまで!みんな見てたの?」
「このお屋敷にいるものの特権ですからな。それに私たちだけではありません」
ロイに言われて見廻すとこの間に雇った新しい執事やメイドなどもこっちを遠巻きに見ている。
「みんなして、も~~~」
今日も我が家は平和ににぎやかだ。
「ほら、2人とも早くしてください。今日はまだまだ主役なんですから」
そうカレンさんに言われ、いつもよりちょっと気合の入ったセットにされる。別にガーランド様はともかく私は何にもないと思うんだけど…。2人とも準備が終わり玄関前で一緒になる。ふと見上げるとそこにはガーランド様の顔が。昨日戦っている時のガーランド様はすっごくかっこよかった。
「でも、私はこっちのホンワカしている方が好きかなぁ」
小さく誰にも聞こえない声で呟いて一緒に家を出る。なんだかガーランド様が緊張しているみたいだけど、やっぱり行った先でからかわれるからかな?
「それで、昨日の突きどこで学んだんですか?」
「あれはティアナのを参考にしたんだ」
「ええっ!私ですか?そんなにかっこよかったかなぁ」
主に今日の会話は昨日の騎士団戦のことだ。でも、試合以外のことも色々話してくれた。今度、第3騎士団のディーネ団長と合わせてくれるそうだ。尊敬している人と会えるのを楽しみにしていますと伝えた。ガーランド様はなんだか複雑な顔をしていたけれど…。
「むっ、もう学園だな。では、帰りも迎えに来るから待っていてくれ」
「はい、いつもありがとうございます」
「好きでやっていることだから気にするな」
そうして私はガーランド様と別れる。勿論、私の頭の中では好きで~のフレーズが鳴り響いている。でもそれ以上に周りの令嬢方が騒々しい。ガーランド様と門のところに来た時からキャーキャー言う声とガーランド様を指さす人がいる。そんな人たちには目もくれず私は教室へと向かった。
「あらティアナ、今日もお熱いわね」
「サーラ、おはよう」
「おはようございます、ティアナ様」
「ルミナリア様にレミリア様もおはようございます」
サーラと一緒にいたお二方にも挨拶をする。
「今日から数日はあなたのお話でもちきりですわね」
「どうしてですか?私は特に…」
「ティアナ様ったら。婚約者のガーランド様が初めて警備隊で優勝されたのですわ。それも、優勝候補でもないのにですよ。昨日のうちからどうやってその才能を見抜いたのかと子爵様とティアナ様の噂でもちきりですわよ」
なんと!そんなことになってたんだ。確かにガーランド様がすごいっていうのは、剣を学んでいたからわかってはいたけれど、あんなにお強いなんて流石にわからなかったし、お父様が一番驚いているだろう。その時、大きな声でずかずかと教室に入ってくる声がした。
「ティアナという子爵家のものはどこかしら?」
なんだか見覚えのある人だ。あれはたしか…マリンベル伯爵令嬢だ。恋多き令嬢の1人として結構学園でも有名だ。私が知っているぐらいには。私とは反対の意味で婚約者に困っているそうだ。
「私がティアナですけれど…」
「まあ、あなたのような貧相な令嬢だったなんて!」
のっけから失礼な人だな。初対面なんですけれど…。
「あなたの婚約者なんといったかしら…ガートランド?」
「ガーランド様です」
「そうそう、そのガーランドですが、昨日栄えある騎士団戦で優勝したらしいじゃない。なかなか見込みのある男みたいだから私に譲りなさい。なあに、つまらなかったら返して差し上げますわ」
おーほっほっほっ!
きれいな高笑いだなあと感心していると、サーラが割って入ってくれる。
「人の婚約者を奪おうなどとははしたないですわよ」
「あら、サーラさん奪うのではありませんわ。より幸せにして差し上げようというのです」
「お言葉ですが、彼女とガーランド様はいつも一緒に登校し、下校時にはお二人で帰るほど仲の良い間柄です。家格も優勝したことにより子爵位になることも決定しておりますし、これ以上の幸せなどないと思いますが?」
「貴族にとって恋愛など無意味ですわ。お互いの家のためにするものでしょう?」
どの口がそれを言っているのだろうか…。しかし、うちの権力では握りつぶされてしまうのも事実。うう~。
「あらマリンベル伯爵令嬢ともあろう方が、現陛下が伯爵令嬢だった王妃様と恋愛で結ばれたことを公然と批判なさるとはえらくなられましたわね」
後ろからレミリア様の声がする。
「レミリア様…」
「我が侯爵家にも出入りするティアナとその婚約者の仲を引き裂こうとするのは、どういうことかしらね」
マリンベル様の家は伯爵家だが王族の降嫁もなく中堅どころ。レミリア様は侯爵家かつ、3代さかのぼればまぎれもない王族がいらっしゃる。我が家とマリンベル様の家以上に家格の離れた話だ。
「っ!ふんっ!所詮はただの騎士爵ごとき本気で相手はしませんわ」
スタスタではなくドタドタと令嬢のかけらもない足取りで、マリンベル様はどこかへ行ってしまった。
「ありがとうございました、レミリア様。それにサーラも」
「私ではなかなか止められない相手だったから…ありがとうございます、レミリア様」
「いいのよ2人とも。それにうちの母も父もあなたのファンなのよ」
「へ?」
「あれから何度かお菓子を頂いたでしょう?それを食べてもらったら、優しい味がしておいしいって。ちゃんと連れてきなさいってせがまれてるの」
「そう言ってもらえると作った甲斐があります」
にへへと若干変な笑いになってしまったが、とてもうれしい。侯爵家ともなれば普段からおいしいお菓子なんかも召し上がっているはずだし、その方々においしいといってもらえると嬉しい。
「まあ、今の1件で変なことを言ってくる馬鹿も居なくなるでしょう」
「そうですわね。しかし、あれだけ毎日噂になっているお二人の邪魔をしようだなんて奇特な方が2人もいらっしゃいますかしら」
「ルミナリア様ったらそんな…」
私たちはみんなではしたなくも笑ってしまったのだった。
それからの毎日は幸せと忙しさで大変だった。学園は今まで通りだったけれど、子爵位を受けるにあたり家の引っ越しから使用人の増員、果ては私の教育まで…。なぜって?うれしいことだけれど子爵家から真っ先に来たメイドはリラだったのだ。彼女は来るなり、距離が近すぎますとガーランド様と離されそうになったり、使用人への口調に対してもあれこれ言うようになった。
「家にいたときはそこまで言わなかったじゃない!」
「あの時はどうせ男爵家にでも行かれると思いましたので。騎士爵家と決まった時には安心したものですが、将来伯爵家の奥方になるのにこのままではいけません」
「そんなこと思ってたのリラ!」
「当り前です。どこの令嬢が朝に剣を振り、昼に剣術書を読み、夕方に武術をしますか?令嬢らしいことといえば空き時間の編み物のみです」
「でも、そんな家が一つぐらいあっても…」
「お嬢様は使い分けができますか?リラにはそうは思えません」
「ぐっ、それを言われるとその…」
「大体私がこの屋敷に来た時のお嬢様の第一声は何だったか覚えておられますか?」
「なんだったっけ?」
「『ガーランド様の家に嫁いでからますます腕を磨いたのよ!』ですよ!どこの令嬢が嫁入りして剣術の腕を上げますか!」
「でも、最近は騎士団の人にも結構評判が良くって…」
そう、あれからも私はガーランド様に稽古をつけてもらっている。そのおかげで徐々に実力も上がってきており、たまにではあるが騎士団の練習に混ぜてもらっている。さすがに勝つことはほぼないけれど貴重な経験だと思う。
「普通の令嬢は差し入れを持って行くんです。剣持って行くのはこの国で一人ですよ」
「なんだかリラは怒りっぽくなったわね」
「もう少し令嬢として自覚を持っていただいたら怒りません」
ツーンとするリラにカレンやロイたちも苦笑気味だ。最初は過保護な人が来るからと言っておいたけど、すぐに二人とは打ち解けたようだ。ガーランド様のことは色々口を出すけれど、それも今後貴族としての振る舞いが必要になるためだ。そんな合間を縫って私はサーラたちやレミリア様たちのお誘いを受けて家にお邪魔している。この前サーラに聞いたら私のお菓子が何やら貴族の方たちの中でちょっとした流行なんだって。
「どこがいいのかなぁ?普通だと思うんだけど…」
「どうかしたのか?」
「あっ!旦那さま、お帰りになったんですね。もうちょっとだけ待っててください。すぐ焼き上がりますから」
「ああ、いつもありがとう」
「どうしたんですか急に?」
「いや、ふと思ってな。俺があそこまで力を発揮できたのもティアナのおかげだとちゃんと言いたくてな」
「そんな…ガーランド様の実力です」
「たとえ俺にそれだけの力があってもティアナがいなければ発揮することはなかったさ。ありがとう」
ぎゅっとガーランド様が抱きしめてくれる。とても暖かい…。この暖かさに包まれるなら私はもっとこれからも頑張れるだろうと思うのだった…。
「時にティアナ様、申し訳ありませんが焦げてしまいますよ」
「カレンにリラ…ロイまで!みんな見てたの?」
「このお屋敷にいるものの特権ですからな。それに私たちだけではありません」
ロイに言われて見廻すとこの間に雇った新しい執事やメイドなどもこっちを遠巻きに見ている。
「みんなして、も~~~」
今日も我が家は平和ににぎやかだ。
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
嫌われたと思って離れたのに
ラム猫
恋愛
私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。
距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。
【完結】断りに行ったら、お見合い相手がドストライクだったので、やっぱり結婚します!
櫻野くるみ
恋愛
ソフィーは結婚しないと決めていた。
女だからって、家を守るとか冗談じゃないわ。
私は自立して、商会を立ち上げるんだから!!
しかし断りきれずに、仕方なく行ったお見合いで、好みど真ん中の男性が現れ・・・?
勢いで、「私と結婚して下さい!」と、逆プロポーズをしてしまったが、どうやらお相手も結婚しない主義らしい。
ソフィーも、この人と結婚はしたいけど、外で仕事をする夢も捨てきれない。
果たして悩める乙女は、いいとこ取りの人生を送ることは出来るのか。
完結しました。
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる