18 / 32
第1部 2章 辺境の町メルキス
ミツキのこれから
しおりを挟む
「ふぅ~、個室に通してもらったのはいいですけど、あまりに豪華で落ち着かないなぁ~」
あの後、2時間ほど話した後で部屋を出た私にあてがわれたのは、とても豪華な部屋だった。どこのスウィートルームかというような出来で、調度品もさぞ値打ちものなのだろう。
「ちょっと触ってみようかな?」
そう思って飾ってあるツボに手を触れようとした時…。
コンコン
「入るぞ」
「うひゃあ!」
「…何をしていたんだ?」
「いやぁ~、珍しいツボがあるなって思って…」
「別にこのぐらいのツボ、どこにでもあるだろう?」
「もう、またそんなこと言って、クウィードったら。あなたと普通の人は違うのよ。はあ~い、ミツキちゃん」
「あっ、アルテラさん!」
クウィードさんに続いて入室してきたのはアルテラさんだった。
「お2人ともどうされたんですか?」
「ああ、さっき決まったことがあったから伝えに来た。正式に俺たち二人はお前付きの護衛になった。といっても、お前が街での暮らしに慣れるまでの2週間だけだがな」
「そうなのよ。だから、その間は何でも聞いてね!」
「ええっ!?いいんですか?」
「ガイエル様が村から呼びだしてしまったからそのお詫びだそうだ。明日には住居も用意する」
「そこまでしてもらうことでは…」
「まあまあ、村で暮らしていたんだからお金ないんでしょ?この2週間でガンガン稼ぎましょう!」
「お前な…」
「何よ。護衛のついでにこの休暇を使って稼げばいいって言ったのはあんたでしょ?」
「それはそうだが…」
「休暇?」
「いや、それは言葉の綾でな。もちろん、お前の護衛も務めるが、まあ重要人物ということでもないから、実質休暇のようなものだろう?そこで、案内をしながらたまには冒険者ギルドで依頼を受けて稼げばどうだと思ってな」
「騎士さん達が冒険者として活動してもいいんですか?」
「あんまり表立って活動するのは良くないわ。でも、休暇とかの自由時間なら特に禁止もされていないわよ。ただ、あんまり儲かるようなものばかり受けていたら顰蹙を買うけどね」
「まあ、それはそうですよね」
領主様からも給与をもらっているということは、税金からだろうしその上、副業でバンバン稼いでます!なんて反感買っちゃうよね。
「というわけだから依頼を受ける時は呼んでね!まあ、家を買ったらしばらくは一緒に住むけど」
「そうなんですか?」
「護衛だと言っただろ?窮屈だと思うが辛抱してくれ。そんな訳で、明日は早速家を見に街へ行くぞ」
「家ってどのぐらいの物ならいいんでしょうか?」
「普通の一軒家ならどこでもいいんじゃない?それこそ、ミツキちゃんがこれからどうしたいかね。冒険者の傍ら、商売をしたいなら商業エリアだし、そういう訳じゃないなら治安のいい住宅エリアもありね」
「ギルドに近いところとかでもいいんでしょうか?」
「別に構わないけど、冒険者って結構うるさいわよ?依頼の報告だって遅い時間でも受け付けるし、飲んで道端でうるさく寝てるやつもいるしね」
「そうだな。俺たちの護衛期間が終われば一人暮らしになるんだから、それなりに安全な地区を選んだ方がいい」
うう~ん、私としては本気を出せばいつでも返り討ちにできるからどこでもよかったから、ギルドの近くが便利かなと思ったんだけど、うるさいのは嫌だなぁ。街並みを見る限り、レンガか木造建てだから防音性も不安だしね。
「じゃあ、住宅エリアで防音性の良い物件がいいです」
「そうか。なら、そっち側の不動産屋に向かうか」
「決まりね。それなら後は食事の時間までゆっくりしましょう」
「あれ?私、今日はここでご飯を食べていいんですか?」
「もちろんよ。ミツキちゃんはガイエル様のお客様だもの。もっと堂々としていてもいいのよ?さっき聞いたら、ガイエル様が若い時の恩人のお孫さんなんでしょ?よっぽど大きい態度でなければみんなきちんと接するわよ」
「そうだな。それにしても、どうして室内でまだ鎧を着てるんだ?」
そう、私はいまだに鎧姿だ。でも、これだって好きで着ているわけではない。
「えっと、この鎧は私の家に代々受け継がれて来たんですけど、実は10m以上離れると自動で装着されるんです」
この鎧はデュラハンの体の一部判定なのか分からないが、10m以上離れた瞬間にガチャンと装着してくるのだ。今は移動の可能性もあるし、変に脱ぐと逆に危険なのだ。
「そっ、その鎧って本当に代々伝わってるの?呪いの品じゃなく?」
「の、呪いじゃありませんよ。現に魔法防御とかも高い名品ですし!」
一応、弱い魔物と戦う時に試したことがあるけど、傷ひとつつかなかったからいい鎧ではあると思う。ちょっと…いや、かなり融通が利かないだけで。
「いい鎧ではあるだろうな。しかし、食事の間もそれでは困るのだが」
「食堂かどこかに行くんですよね?距離あります?」
「いや、客間からなら近いな。なんとか行けるだろう」
「良かった~。じゃあ、重たいし脱ごう」
「やっぱりその鎧、重たかったのね。ずっと歩く時も付けていたから軽いのかと勘違いしちゃったわ」
「そうなんですよ。頑張って魔法を込めていると、何とか重さをごまかせるんです。普通だったら動くのも大変ですね」
ガチャンガチャンと鎧を脱ぎながら私は答える。
「ちょ、ちょっと、ミツキちゃん!!」
「どうしました?」
鎧を脱いでいるとアルテラさんから声がかかる。何かあったのかな?
「あ、あなた、服は?」
「ふく?」
鎧を脱いだ自分の姿を見ると下着を着ていなかった。えっ!?そんなことあるの?
「いや、よく考えれば着ていたとして百何十年物…無理か」
私は小さく呟くと納得する。さすがに見かねたアルテラさんが直ぐに着替えを持って来てくれた。
「はぁ~、驚いたわ。村で生活してるからってそんな装備はダメよ?」
「以後、気を付けます」
そして、何とか一般人の格好をした私は慣れない服装で戸惑っていた。
「そんなに違和感を覚える服装か?」
「でも、ちょっと豪華すぎて落ち着かないんですよ」
この部屋だって豪華すぎるしね。
「そうか?これぐらい、直ぐに慣れると思うが…」
「ガイエル様の孫のあんたが言ってもしょうがないでしょ」
「そういえば、ガイエル様ってどんな方なんですか?すごく偉い方って言うのは分かりましたけど…」
「ガイエル様は先々代の領主の次男で、現役時代はこの街の騎士団の副団長だったんだ。俺の父が今は後を継いで副団長の座にいる」
「うわっ!?そんなに偉い方だったんですね!」
昔、ガイエルが自分でも言ってたけど、改めて町を見るとその役職の重要さも偉さも分かった。
「そうよ。ちなみに何もなければ次の代はこいつが後を継ぐ予定なの。腕も確かなのよ」
なんてアルテラさんも褒めているのか貶しているのか、誇らしげに話す。きっと同期として鼻が高いのだろう。そんな感じで私たちは夕食までの時間でお互いのことを話し合ったのだった。
あの後、2時間ほど話した後で部屋を出た私にあてがわれたのは、とても豪華な部屋だった。どこのスウィートルームかというような出来で、調度品もさぞ値打ちものなのだろう。
「ちょっと触ってみようかな?」
そう思って飾ってあるツボに手を触れようとした時…。
コンコン
「入るぞ」
「うひゃあ!」
「…何をしていたんだ?」
「いやぁ~、珍しいツボがあるなって思って…」
「別にこのぐらいのツボ、どこにでもあるだろう?」
「もう、またそんなこと言って、クウィードったら。あなたと普通の人は違うのよ。はあ~い、ミツキちゃん」
「あっ、アルテラさん!」
クウィードさんに続いて入室してきたのはアルテラさんだった。
「お2人ともどうされたんですか?」
「ああ、さっき決まったことがあったから伝えに来た。正式に俺たち二人はお前付きの護衛になった。といっても、お前が街での暮らしに慣れるまでの2週間だけだがな」
「そうなのよ。だから、その間は何でも聞いてね!」
「ええっ!?いいんですか?」
「ガイエル様が村から呼びだしてしまったからそのお詫びだそうだ。明日には住居も用意する」
「そこまでしてもらうことでは…」
「まあまあ、村で暮らしていたんだからお金ないんでしょ?この2週間でガンガン稼ぎましょう!」
「お前な…」
「何よ。護衛のついでにこの休暇を使って稼げばいいって言ったのはあんたでしょ?」
「それはそうだが…」
「休暇?」
「いや、それは言葉の綾でな。もちろん、お前の護衛も務めるが、まあ重要人物ということでもないから、実質休暇のようなものだろう?そこで、案内をしながらたまには冒険者ギルドで依頼を受けて稼げばどうだと思ってな」
「騎士さん達が冒険者として活動してもいいんですか?」
「あんまり表立って活動するのは良くないわ。でも、休暇とかの自由時間なら特に禁止もされていないわよ。ただ、あんまり儲かるようなものばかり受けていたら顰蹙を買うけどね」
「まあ、それはそうですよね」
領主様からも給与をもらっているということは、税金からだろうしその上、副業でバンバン稼いでます!なんて反感買っちゃうよね。
「というわけだから依頼を受ける時は呼んでね!まあ、家を買ったらしばらくは一緒に住むけど」
「そうなんですか?」
「護衛だと言っただろ?窮屈だと思うが辛抱してくれ。そんな訳で、明日は早速家を見に街へ行くぞ」
「家ってどのぐらいの物ならいいんでしょうか?」
「普通の一軒家ならどこでもいいんじゃない?それこそ、ミツキちゃんがこれからどうしたいかね。冒険者の傍ら、商売をしたいなら商業エリアだし、そういう訳じゃないなら治安のいい住宅エリアもありね」
「ギルドに近いところとかでもいいんでしょうか?」
「別に構わないけど、冒険者って結構うるさいわよ?依頼の報告だって遅い時間でも受け付けるし、飲んで道端でうるさく寝てるやつもいるしね」
「そうだな。俺たちの護衛期間が終われば一人暮らしになるんだから、それなりに安全な地区を選んだ方がいい」
うう~ん、私としては本気を出せばいつでも返り討ちにできるからどこでもよかったから、ギルドの近くが便利かなと思ったんだけど、うるさいのは嫌だなぁ。街並みを見る限り、レンガか木造建てだから防音性も不安だしね。
「じゃあ、住宅エリアで防音性の良い物件がいいです」
「そうか。なら、そっち側の不動産屋に向かうか」
「決まりね。それなら後は食事の時間までゆっくりしましょう」
「あれ?私、今日はここでご飯を食べていいんですか?」
「もちろんよ。ミツキちゃんはガイエル様のお客様だもの。もっと堂々としていてもいいのよ?さっき聞いたら、ガイエル様が若い時の恩人のお孫さんなんでしょ?よっぽど大きい態度でなければみんなきちんと接するわよ」
「そうだな。それにしても、どうして室内でまだ鎧を着てるんだ?」
そう、私はいまだに鎧姿だ。でも、これだって好きで着ているわけではない。
「えっと、この鎧は私の家に代々受け継がれて来たんですけど、実は10m以上離れると自動で装着されるんです」
この鎧はデュラハンの体の一部判定なのか分からないが、10m以上離れた瞬間にガチャンと装着してくるのだ。今は移動の可能性もあるし、変に脱ぐと逆に危険なのだ。
「そっ、その鎧って本当に代々伝わってるの?呪いの品じゃなく?」
「の、呪いじゃありませんよ。現に魔法防御とかも高い名品ですし!」
一応、弱い魔物と戦う時に試したことがあるけど、傷ひとつつかなかったからいい鎧ではあると思う。ちょっと…いや、かなり融通が利かないだけで。
「いい鎧ではあるだろうな。しかし、食事の間もそれでは困るのだが」
「食堂かどこかに行くんですよね?距離あります?」
「いや、客間からなら近いな。なんとか行けるだろう」
「良かった~。じゃあ、重たいし脱ごう」
「やっぱりその鎧、重たかったのね。ずっと歩く時も付けていたから軽いのかと勘違いしちゃったわ」
「そうなんですよ。頑張って魔法を込めていると、何とか重さをごまかせるんです。普通だったら動くのも大変ですね」
ガチャンガチャンと鎧を脱ぎながら私は答える。
「ちょ、ちょっと、ミツキちゃん!!」
「どうしました?」
鎧を脱いでいるとアルテラさんから声がかかる。何かあったのかな?
「あ、あなた、服は?」
「ふく?」
鎧を脱いだ自分の姿を見ると下着を着ていなかった。えっ!?そんなことあるの?
「いや、よく考えれば着ていたとして百何十年物…無理か」
私は小さく呟くと納得する。さすがに見かねたアルテラさんが直ぐに着替えを持って来てくれた。
「はぁ~、驚いたわ。村で生活してるからってそんな装備はダメよ?」
「以後、気を付けます」
そして、何とか一般人の格好をした私は慣れない服装で戸惑っていた。
「そんなに違和感を覚える服装か?」
「でも、ちょっと豪華すぎて落ち着かないんですよ」
この部屋だって豪華すぎるしね。
「そうか?これぐらい、直ぐに慣れると思うが…」
「ガイエル様の孫のあんたが言ってもしょうがないでしょ」
「そういえば、ガイエル様ってどんな方なんですか?すごく偉い方って言うのは分かりましたけど…」
「ガイエル様は先々代の領主の次男で、現役時代はこの街の騎士団の副団長だったんだ。俺の父が今は後を継いで副団長の座にいる」
「うわっ!?そんなに偉い方だったんですね!」
昔、ガイエルが自分でも言ってたけど、改めて町を見るとその役職の重要さも偉さも分かった。
「そうよ。ちなみに何もなければ次の代はこいつが後を継ぐ予定なの。腕も確かなのよ」
なんてアルテラさんも褒めているのか貶しているのか、誇らしげに話す。きっと同期として鼻が高いのだろう。そんな感じで私たちは夕食までの時間でお互いのことを話し合ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
※他サイトでも掲載しています
※ちょいちょい手直ししていってます
2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる