自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第五話:暗黒の迷路──洞窟の深部と新たな脅威】

シーン2:暗黒の迷路と仲間同士の連携

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 洞窟の奥へ進むと、道は複数に分岐しており、まるで迷路のように入り組んでいる。壁に触れると湿った感触があり、足元には水たまりができている箇所もある。まばらに発光する苔がかろうじて視界を確保しているが、その薄暗さが逆に不安を煽る。
「まるで罠みたいだな」と孝征が皮肉を言いながら地面を慎重に探る。「ここ、足を踏み外したら確実に怪我するぞ。」
 基一は白墨を使い、通った道に矢印を描いている。「これで迷わずに済むはずだ。けど、地形が微妙に変わってる気がする……いや、気のせいか?」
 朗雄が前衛を張り、剣を抜いたまま歩く。「こういう入り組んだ場所は敵の奇襲が怖えな。常に周囲を警戒しろ。」
「油断できないね。特に背後を取られると厄介だ」と裕翔が短剣を握りしめ、基一の後方で警戒している。
 将臣は慎重に火の玉を浮かせて足元を照らし、冷たい空気を感じながら歩く。「なんか、さっきから視線を感じるんだけど……誰かいるのか?」
 銀次が「多分、魔力のせいだな。こういう空間は精神に干渉してくる」と分析しながら、皆の気を落ち着かせようと笑ってみせる。「こういう時こそ、気を強く持たねぇと負けちまうぜ。」
 その時、通路の先からガサガサと音がした。全員が一斉に身構える。朗雄が剣を突き出し、裕翔が短剣を構えると、影がゆっくりとこちらに迫ってきた。
「出てこい! ここまで来て隠れてるような奴じゃないだろう?」と朗雄が叫ぶと、暗闇から現れたのは、一匹の巨大なラット型モンスターだった。体長は人間ほどもあり、牙を剥き出しにして唸っている。
「くっ、こいつだけか?」と岡村が剣を握りしめて警戒する。
 将臣が魔法を準備しようとしたその瞬間、天井の隙間からさらに数匹のラット型モンスターが降りてきた。「やっぱり群れか! 囲まれる前に叩くぞ!」と裕翔が声を張り上げる。
 孝征が「おっと、罠を仕掛けておけばよかったな!」と冗談交じりに言いながらも、すかさず投げナイフを投げつける。一本がモンスターの目に刺さり、激しく暴れだす。
「狭い場所で数が多いと厄介だな!」と基一が弓を引き、矢を正確に急所へと射ち込む。しかし、倒しても次々に後続が現れ、状況は一向に好転しない。
 朗雄が「俺が前を押さえる! お前ら、後ろから叩け!」と叫び、正面のモンスターを切り裂く。その剣捌きは見事で、前に出てくる敵を一体ずつ確実に倒しているが、体力の消耗が激しい。
「俺もやる!」と岡村が声を上げ、モンスターに向けて剣を振り下ろすが、鋭い牙が飛びかかってきて、反射的に盾で防いだ。
「こいつら、数で押してくる気か!」と銀次が呟き、盾を使って複数のモンスターを押し返す。
 その時、将臣が意を決して火球をまとめて放ち、「火炎弾、発射!」と叫ぶ。炎が通路を埋め尽くし、数匹のモンスターが黒焦げになって倒れ込んだ。
「いいぞ、将臣!」と矢野が援護射撃しながら声をかけるが、モンスターたちは全く怯まずに突進してくる。
「これ、キリがない! 一旦退くべきじゃないか?」と岡村が不安そうに言うが、裕翔が「いや、もう少し粘れ。奥へ押し返せば通路が広がって戦いやすくなる!」と指示する。
 孝征が「なら、道を切り開くぜ!」と叫び、罠設置用の針金を一気に投げ、足を絡ませて動きを止めた。その隙に朗雄が「今だ!」と剣で一気に斬り裂き、モンスターが次々と倒れていく。
 ようやく襲撃が止まり、全員が一息ついた。狭い通路の中、倒れたラット型モンスターの死骸が山となっている。
「ふぅ……なんとか乗り切ったか」と将臣が汗を拭き、岡村が「でも、まだ安心できないよね……」と周囲を警戒する。
 裕翔が冷静に周囲を見回し、「とりあえずこの道を進めば、広い空間に出るはずだ。まだ気を抜けないが、前へ進もう」と提案する。
 朗雄が剣を納めながら、「お前ら、よくやったな。これで少しは前に進める」と安堵の表情を見せるが、全員が油断せずに慎重に足を運んだ。
 暗闇の中、ふと誰かの足音が反響したような気がしたが、誰もそれを口にしなかった。不安を押し殺しながら、仲間たちは奥へと歩みを続ける。彼らの耳には、まだ微かな囁き声がこだましている。シーン2[終]
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