自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第九話:新たな依頼──再び動き出す宿の仲間たち】

シーン2:依頼掲示板と学者の調査

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 岡村たちは宿を出て、エルフリアの中央広場へ向かった。広場の一角に設置された冒険者向けの掲示板には、大小さまざまな依頼書が貼られている。配送や護衛、討伐クエストなどが貼り出されているが、どれもあまり報酬が高くないものが多い。
 孝征が「あれ? これ、俺の知り合いの学者が出してる依頼っぽいぞ」と指さす。そこには「古代遺跡の周辺調査と安全確保を依頼したい」という趣旨が書かれており、報酬はまずまず。説明によれば、その学者は古代文字や遺跡の研究家であり、最近新たな発見をしたらしい。ただし、現地には魔物や盗賊が徘徊しているとの噂があり、護衛が必須とのこと。
「ちょうどいいじゃないか、俺たちも古代文字のことを調べたいと思ってたし」と銀次が提案し、基一も「僕の知ってる学者かもしれない。ちょっと話を聞いてみる価値はあるな」と賛同する。
 将臣や朗雄は「魔物退治や護衛なら得意分野だし、金も稼げるなら悪くない」と決心。岡村や矢野も「遺跡かぁ、なんだかロマンあるじゃん」とワクワクした様子。
「ただし、無理は禁物だ。前回の洞窟での戦いもギリギリだったんだから」と裕翔が釘を刺すと、孝征が「わかってるって。でも、古代遺跡って聞くとワクワクしないか?」と目を輝かせる。
 銀次が「俺たちにしては少し高難度かもしれねぇが、どうせやるなら面白い方がいいだろ」と笑い、岡村も「まあね。挑戦しがいがある方が、成長できるかもしれないし」とやる気を見せた。
 その時、学者の名前を見て基一が「あ、やっぱり。これ、僕が昔お世話になった先生の名前だ。遺跡研究ではかなり有名な人で、特に古代魔術と呪術の関係を探っている」と補足する。
「じゃあ、安心だな。変な奴じゃなければ、きっと役に立つ情報もくれるだろう」と矢野が納得し、銀次が「よし、決まりだな。とりあえず宿に戻って報告しようぜ」と声をかけた。
 宿に戻ると、女将が鍋をかき混ぜながら「お帰り。仕事見つかったのかい?」と振り返る。銀次が「ちょっと面白そうなのがあってな。古代遺跡の護衛と調査依頼だ」と報告すると、女将は「また危険そうな仕事を引き受けたねぇ」と呆れた顔を見せる。
「でも、報酬はちゃんと出るし、今回はただの護衛だから大丈夫だよ」と岡村が言い、孝征も「しかも学者さんが相手だから、無茶なことはしないだろ」と続ける。
 その時、ロイドとエリナが戻ってきて、「お、なんか面白そうな話してるじゃねぇか」とロイドが声をかける。将臣が「ちょうどよかった。実は古代遺跡の調査依頼を引き受けたんだ」と説明すると、エリナが「また遺跡? 洞窟であれだけ大変だったのに、今度は何を見つけるつもり?」と少し不安そうな顔をする。
「学者さんが古代文字の調査をしてるらしくて、俺たちが持って帰った金属片の解読に役立つかもしれないんだ」と将臣が答えると、ロイドが「なるほどな。じゃあ、俺も行くぜ。護衛なら力になれるだろ」と胸を張る。
 エリナは少し考えたあと、「私も行くわ。もし将臣がまた無茶しようとしたら、ちゃんと止めるから」ときっぱり言う。将臣は「そ、そんな無茶はしないよ!」と慌てて弁解し、銀次が「お前、説得力ゼロだぞ」と笑う。
 女将が「どこへ行こうと構わないけど、ちゃんと帰ってきなよ。命あってこその冒険だろ?」と少し寂しげに言うと、岡村が「もちろんです。無事に戻って、またここで騒ぎますから」と元気よく返事をする。
「本当に大丈夫かよ」と心配しながらも、女将は「じゃあ、出発前に腹いっぱい食べさせてあげるから、しっかり準備しておいで」と言ってくれる。
 夕食の時間には、宿にいる常連客たちも「次の依頼、気をつけてな!」と声をかけてくれた。賑やかな宿の空気に包まれ、将臣は「またみんなで帰ってこよう」と心に誓う。
 夜になり、将臣は部屋の窓から星空を見上げていた。エリナがそっと近づき、「次の冒険も無茶しないでね」と釘を刺すように言うと、将臣は「わかってる。でも、俺も少しずつ強くなってるんだ」と自信を持って答える。
「その自信、大事にしてね」とエリナが笑い、将臣も「うん」と力強く頷いた。心に芽生えた成長と、仲間と一緒にいることで得た安心感。それが将臣を前向きにさせていることを、エリナは少し誇らしげに感じていた。
 こうして、新たな依頼に向けて準備を整えながら、岡村たちはそれぞれの決意を胸に眠りについた。明日からまた、新しい冒険が始まる──。シーン2[終]
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