自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第十五話:苦悩と決意──“パッとしない”仲間たちの本音】

シーン2:揺れる仲間たちの想い

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 昼過ぎになり、ようやく落ち着きを取り戻したキャンプの一角で、焚き火を囲むようにして岡村、将臣、エリナ、ロイド、銀次、基一、裕翔、孝征が集まっていた。戦闘が終わり、緊張がほぐれたからか、全員が無言で火を見つめている。
 ふと、朗雄が「俺は正直、自信がなくなってきた……」とつぶやいた。「洞窟で怪我をしてから、腕が思うように動かない。今度こそ役に立てると思ったのに、結局みんなに迷惑をかけただけだ」と落ち込んだ声を出す。
 将臣が「僕も同じだよ。あの異形化した奴を目の前にした時、足がすくんだ。火魔法が通用しなかった時、何もできなかった」と俯く。
 エリナがその様子を見て「でも、あなたは逃げなかったじゃない。怖くても、最後まで戦ってくれた。それだけで十分よ」と励ましたが、将臣は「結局、僕のせいでロイドが危ない目に遭った」と苦笑する。
 ロイドはあえて軽口を叩き「お前がいなかったら、あの火の壁で囲む作戦は成功しなかったんだ。自分を責めるな」と言って拳で軽く肩を叩いた。
「俺も、正直なところ、逃げたくなった」と銀次がぼそりと漏らし、「命張ってまで守る価値があるのか、途中で考えちまった」と唇を噛む。
 基一が「でも、最後まで戦い抜いたじゃないか。それが大事なんだ」とフォローするが、銀次は「勝手に足がすくんだんだよ。格好つけてるけど、俺もビビってた」と自己嫌悪を見せた。
 裕翔が「みんな、怖くても逃げなかった。それが大事なんだよ」と声を震わせながら話すと、孝征が「俺たち、パッとしない冒険者だけど、ここまで来れたのは奇跡みたいなもんだよな」と笑おうとする。
 岡村が焚き火の炎をじっと見つめたまま、ゆっくりと口を開いた。「俺たちは確かにパッとしないし、力もない。でも、俺は仲間がいるからここまで来れた。みんながいるから、守りたいって思えるんだ」
「それは俺も同じだ」とロイドが続け、「パッとしないかもしれないけど、こうやって一緒に戦ってる仲間がいる。それが何より心強い」と笑った。
 将臣が「一人だったら、きっと逃げてた。だけど、みんながいるから踏ん張れた」と涙をこぼし、エリナが「そうよ。私たちは、一人じゃない」と微笑む。
 銀次が「くそ、こんな青臭い話、俺の柄じゃねえが……」と頭をかきながらも、「でも、俺たちはこれからもやれる気がする」とぼそっと呟いた。
 岡村が立ち上がり、「じゃあ、もう一度気合を入れ直そう。次に来る敵がどれだけ強くても、俺たちは絶対に諦めない」と拳を握りしめた。
「その意気だ!」とロイドが力強く応じ、エリナが「私も全力で守る」と剣を構える仕草を見せる。将臣も「僕だって負けない」と笑顔を見せ、裕翔や孝征も「俺たちにできることを全力でやろう」と気合を入れ直した。
 燃え上がる焚き火が、次第に仲間たちの心を照らし始めていた。再び訪れるだろう危機に備え、彼らは一丸となって立ち上がろうとしていた。シーン2[終]
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